触ると出血する赤いできもの「化膿性肉芽腫」調査|経験者の78.3%が発症から2週間以内に出血を経験、適切な治療で95%以上が再発なく治癒

指・唇・顔に急にできる赤いふくらみの原因と治療法を皮膚外科医が解説|全国300名へのアンケート調査結果を公開

医療法人社団鉄結会

【結論】本調査のポイント 

結論から言うと、触ると血が出る赤いできものの多くは「化膿性肉芽腫(毛細血管拡張性肉芽腫)」の可能性が高く、皮膚科または形成外科を受診すべきです。化膿性肉芽腫は自然治癒することは稀で、放置すると出血を繰り返し日常生活に支障をきたすため、早期の医療機関受診と適切な治療が必要です。治療法には切除術、電気凝固術、レーザー治療などがあり、ほとんどの場合1回の治療で完治します。

・化膿性肉芽腫経験者の78.3%が発症から2週間以内に出血を経験している

・62.7%が「自然に治ると思って放置した」と回答し、平均1.8ヶ月の受診遅延が判明

・適切な治療を受けた患者の95.3%が再発なく完治したと回答

用語解説

■ 化膿性肉芽腫(毛細血管拡張性肉芽腫)とは

化膿性肉芽腫とは、毛細血管が異常増殖することで生じる良性の血管腫瘍である。「化膿性」という名称だが実際には細菌感染によるものではなく、外傷や刺激をきっかけに急速に発育する赤色の結節性病変である。表面がもろく出血しやすいことが特徴で、指・唇・顔・爪周囲などに好発する。毛細血管拡張性肉芽腫とも呼ばれる。

■ 電気凝固術とは

電気凝固術とは、高周波電流を用いて組織を凝固・焼灼する治療法である。出血性病変の止血や小さな腫瘍の除去に用いられ、化膿性肉芽腫の治療では異常血管を凝固させることで病変を消失させる。局所麻酔下で行い、治療時間は通常10〜20分程度である。

■ 切除術(外科的切除)とは

切除術とは、病変部を外科的にメスで切除し、縫合する治療法である。化膿性肉芽腫の根治的治療として最も確実な方法とされ、病理検査による確定診断も可能である。再発率が低く、保険適用で受けられる標準的治療法である。

化膿性肉芽腫の主な治療法比較

比較項目

切除術(外科的切除)

電気凝固術

レーザー治療

治療時間

15〜30分

10〜20分

10〜15分

麻酔

局所麻酔

局所麻酔

局所麻酔または表面麻酔

再発率

約5%以下

約10〜15%

約15〜20%

傷跡

縫合線(数mm〜1cm程度)

軽度の色素沈着の可能性

軽度の色素沈着の可能性

ダウンタイム

抜糸まで約1週間

2〜3日

2〜3日

保険適用

適用(3割負担で3,000〜8,000円程度)

適用(3割負担で2,000〜5,000円程度)

自由診療の場合あり

病理検査

可能

困難

困難

※当院監修医師の30,000件の皮膚腫瘍手術実績に基づく数値です。病変の大きさや部位により適切な治療法は異なります。

皮膚科・形成外科を中心に診療を行う医療法人社団鉄結会アイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、「触ると出血する赤いできもの」に関する調査を実施し、その結果を公開いたしました。本調査では、化膿性肉芽腫(毛細血管拡張性肉芽腫)の経験者および赤いできものに悩んだ経験のある方300名を対象に、症状の実態、受診行動、治療経験についてアンケートを実施しました。調査結果をもとに、皮膚外科医の視点から化膿性肉芽腫の原因、症状、治療法について解説いたします。

調査背景

指や唇、顔などに急に現れる赤いできものに不安を感じる方は少なくありません。特に「触ると血が出る」「急に大きくなった」という症状は、日常生活に支障をきたすだけでなく、悪性腫瘍への不安を抱かせることもあります。化膿性肉芽腫は良性の病変ですが、出血を繰り返すことで二次感染のリスクもあり、適切な診断と治療が重要です。しかし「化膿性」という名称から細菌感染と誤解されやすく、また「自然に治る」と考えて放置されるケースも多いことが臨床現場で問題となっています。本調査は、化膿性肉芽腫に対する正しい知識の普及と、適切な受診行動の促進を目的として実施いたしました。

調査概要

調査対象:全国の20〜60代の男女で、赤いできもの(出血しやすい皮膚の腫れ・ふくらみ)に悩んだ経験のある方

調査期間:2026年10月5日〜10月14日

調査方法:インターネット調査

調査対象人数:300名

調査結果

【調査結果】78.3%が発症から2週間以内に出血を経験 

設問:赤いできものが発症してから最初の出血を経験するまでの期間はどのくらいでしたか?

化膿性肉芽腫の特徴である出血しやすさが数値で裏付けられた結果となりました。半数以上が1週間以内に出血を経験しており、早期の段階から出血症状が顕著であることがわかります。出血を繰り返すことで日常生活への影響も大きいため、早期受診の重要性が示唆されます。

【調査結果】約4割が1ヶ月以上放置、平均受診遅延は1.8ヶ月 

設問:赤いできものに気づいてから医療機関を受診するまでの期間はどのくらいでしたか?

38.3%が1ヶ月以上経過してから受診しており、受診の遅れが目立ちます。化膿性肉芽腫は自然治癒することが稀であるため、出血を繰り返しながら長期間放置されているケースが多いことが判明しました。受診遅延の主な理由として「自然に治ると思った」「何科に行けばよいかわからなかった」が挙げられました。

【調査結果】62.7%が「自然に治ると思った」と回答 

設問:医療機関を受診するまで放置した理由として当てはまるものを選んでください(複数回答可のうち最も当てはまるもの)

6割以上が自然治癒を期待して放置していたことが明らかになりました。化膿性肉芽腫は「化膿性」という名称から一時的な炎症と誤解されやすい傾向があります。また15.3%が受診先がわからなかったと回答しており、皮膚科・形成外科で診療可能であることの周知も課題です。

【調査結果】指(34.7%)が最多、次いで唇・口周り(22.3%) 

設問:赤いできものの発症部位はどこでしたか?

指・爪周囲が最も多く、日常的に外傷を受けやすい部位に好発する傾向が確認されました。唇・口周りや顔面も多く、目立つ部位に発症することで精神的な負担も大きいことがうかがえます。これらの部位は日常的に触れる機会が多いため、出血リスクも高くなります。

【調査結果】適切な治療で95.3%が再発なく完治 

設問:治療を受けた方にお聞きします。治療後の経過はいかがでしたか?

適切な医療機関で治療を受けた方の95.3%が再発なく完治しており、化膿性肉芽腫は正しく治療すれば予後良好な疾患であることが示されました。一方で3%に再発がみられ、不完全な治療や再外傷による再発の可能性が示唆されます。確実な治療法の選択と、治療後のケアの重要性が確認されました。

調査まとめ

本調査により、化膿性肉芽腫(毛細血管拡張性肉芽腫)経験者の78.3%が発症から2週間以内に出血を経験していることが明らかになりました。一方で62.7%が「自然に治る」と考えて放置しており、平均1.8ヶ月の受診遅延が生じています。発症部位は指・爪周囲が34.7%で最多、唇・口周りが22.3%と続き、日常的に外傷を受けやすい部位や目立つ部位に好発することが確認されました。治療を受けた方の95.3%が再発なく完治しており、適切な治療により良好な予後が期待できることが示されました。化膿性肉芽腫は自然治癒することは稀であり、出血を繰り返す赤いできものを発見した場合は、早期に皮膚科または形成外科を受診することが重要です。

医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師

当院監修医師の30,000件の皮膚腫瘍手術実績から申し上げると、触るとすぐ出血する赤いできものの多くは化膿性肉芽腫であり、悪性腫瘍ではありませんので過度な心配は不要です。ただし、自然に治ることはほとんどないため、早期に皮膚科または形成外科を受診し、適切な治療を受けることをお勧めします。

 

化膿性肉芽腫は「化膿性」という名称がついていますが、実際には細菌感染による化膿ではなく、毛細血管が異常に増殖することで生じる良性の腫瘍です。正式には「毛細血管拡張性肉芽腫」または「lobular capillary hemangioma」と呼ばれます。発症のきっかけとして、小さな外傷、虫刺され、ニキビをつぶした後などが挙げられますが、明確な原因なく発症することも少なくありません。妊娠中のホルモン変化で歯茎に発症する「妊娠性エプーリス」も同じ疾患群に含まれます。

化膿性肉芽腫の最大の特徴は、表面が非常にもろく出血しやすいことです。調査結果でも78.3%が2週間以内に出血を経験しており、これは毛細血管が異常増殖した病変であることを反映しています。出血を繰り返すと二次感染のリスクがあり、また衣類や寝具を汚すなど日常生活への影響も無視できません。さらに、急速に増大する血管性病変という点で、悪性黒色腫など他の腫瘍との鑑別が必要な場合もあります。

治療は外科的切除が最も確実で再発率も低い方法です。局所麻酔下で病変を切除し、縫合します。小さな病変であれば電気凝固術やレーザー治療も選択肢となりますが、切除術と比較すると再発率がやや高い傾向があります。切除した組織は病理検査に提出し、診断を確定することも重要です。治療は保険適用で受けられ、費用負担も比較的少なく済みます。

 

【エビデンス】当院監修医師の30,000件以上の皮膚腫瘍手術実績に基づくと、化膿性肉芽腫の切除術は再発率5%以下と良好な成績を示しています。日本皮膚科学会の皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインでも、急速に増大する血管性病変に対しては組織学的検査による確定診断が推奨されており、切除術は診断と治療を兼ねた有用な方法といえます。

化膿性肉芽腫の特徴と見分け方

・急速に(数週間で)増大する赤色〜暗赤色の結節

・表面がもろく、軽い刺激でも出血しやすい

・痛みは通常ないが、二次感染を起こすと痛みを伴うことがある

・指、唇、顔、爪周囲、歯茎などに好発する

治療法選択のポイント

・確実な治療を望む場合は外科的切除が第一選択

・顔面など整容性を重視する部位では電気凝固術やレーザーも検討

・病理検査による確定診断が可能な切除術が推奨される

・いずれの治療法も保険適用(一部レーザーは自由診療)

受診のタイミング

・出血を繰り返す赤いできものを発見したら早期受診

・急速に大きくなる場合は特に早めの受診を

・皮膚科または形成外科で診療可能

・自然治癒は期待できないため放置しない

髙桑 康太(たかくわ こうた)医師

皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

 

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科

・ミラドライ認定医

 

臨床実績(2024年時点、累計)

・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上

・腋臭症治療:2,000件以上

・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

 

略歴

・2009年 東京大学医学部医学科 卒業

・2009年 東京逓信病院 初期研修

・2012年 東京警察病院 皮膚科

・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科

・2019年 アイシークリニック 治療責任者

 

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

よくある質問(Q&A)

Q1. 触ると血が出る赤いできものは何ですか?

A. 触ると出血する赤いできものの多くは「化膿性肉芽腫(毛細血管拡張性肉芽腫)」という良性腫瘍です。

化膿性肉芽腫は毛細血管が異常増殖してできる良性の腫瘍で、悪性ではありません。表面がもろく出血しやすいことが特徴で、本調査でも78.3%が発症から2週間以内に出血を経験しています。指、唇、顔、爪周囲などに好発し、小さな外傷がきっかけで発症することが多いです。名前に「化膿性」とありますが、細菌感染によるものではありません。

Q2. 化膿性肉芽腫は自然に治りますか?

A. 化膿性肉芽腫が自然に治ることは稀であり、適切な治療が必要です。

本調査では62.7%の方が「自然に治る」と考えて放置していましたが、化膿性肉芽腫は自然治癒することはほとんどありません。むしろ出血を繰り返し、徐々に大きくなることが一般的です。適切な治療を受けた方の95.3%が再発なく完治しているため、早期に皮膚科または形成外科を受診することをお勧めします。

Q3. 出血するできものは何科に行けばいいですか?

A. 出血するできものは皮膚科または形成外科を受診してください。

本調査で15.3%が「何科に行けばよいかわからなかった」と回答していますが、出血する赤いできものは皮膚科または形成外科で診療可能です。皮膚科では診断と内科的治療、形成外科では整容性に配慮した外科的治療が得意です。当院のように皮膚科と形成外科の両方を備えたクリニックであれば、診断から治療まで一貫して対応できます。

Q4. 化膿性肉芽腫の治療は痛いですか?費用はいくらかかりますか?

A. 治療は局所麻酔下で行うため、治療中の痛みはほとんどありません。費用は保険適用で3,000〜8,000円程度です。

化膿性肉芽腫の治療は局所麻酔を使用するため、治療中の痛みはほとんど感じません。麻酔の注射時に軽い痛みがある程度です。費用は保険適用となり、切除術で3割負担の場合3,000〜8,000円程度、電気凝固術で2,000〜5,000円程度です。病変の大きさや部位によって多少前後しますが、高額な費用がかかることはありません。

Q5. 化膿性肉芽腫と悪性腫瘍の見分け方は?

A. 自己判断は困難なため、急速に大きくなる血管性病変は必ず医療機関で診断を受けてください。

化膿性肉芽腫と悪性黒色腫などの悪性腫瘍を外見だけで見分けることは、医師であっても難しい場合があります。そのため、切除した組織を病理検査に提出し、顕微鏡で診断を確定することが重要です。急速に増大する、出血しやすい、色調が不均一などの特徴がある場合は、早期に皮膚科または形成外科を受診し、専門的な診断を受けることをお勧めします。

放置のリスク

・出血を繰り返すことによる二次感染(細菌感染)のリスク

・放置により病変が増大し、治療時の傷跡が大きくなる可能性

・まれに悪性腫瘍との鑑別が必要なケースがあり、放置により診断が遅れるリスク

・出血による衣類・寝具の汚染や日常生活への支障

こんな方はご相談ください|受診の目安

・赤いできものが急速に大きくなっている場合

・軽く触れただけで出血する、または出血を繰り返す場合

・できものの色が不均一、または黒っぽい部分がある場合

・痛みや腫れを伴う場合(二次感染の可能性)

・爪の周囲や唇など、日常生活に支障をきたす部位にできている場合

クリニック案内

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・皮膚腫瘍・皮膚外科領域で30,000件以上の手術実績を持つ監修医師が在籍

・保険診療を中心に、患者様の負担を抑えた治療を提供

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高桑康太
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年09月