藤女子大学とミツカンが共同研究!道産食材を活用し、おいしく健康な食生活を目指す
~学生とともに考える北海道民の健康にかかわるQOL向上~
藤女子大学人間生活学部食物栄養学科(北海道石狩市、以下藤女子大学)と、株式会社 Mizkan(本社:愛知県半田市、代表取締役社長兼 CEO:吉永 智征、以下ミツカン)は、2019年6月~2022年3月まで、「道民の健康にかかわるQOL向上」を目標に、北海道民の嗜好分析による道産食材とお酢の味覚官能分析を実施しました。
本取り組みでは、北海道の食のおいしさを通じて、北海道民の野菜摂取量や健康寿命などの健康課題をお手伝いすることを目的とし、「道産野菜のおいしさ」と「健康のための調理」に着目。藤女子大学の学生による、お酢と道産食材を合わせることによるおいしさとその効果についての研究を行いました。
北海道民が抱える健康課題
■北海道民は「野菜摂取量」や「健康寿命」に課題あり
北海道民の野菜摂取量は男性が全都道府県の中で35位、また、健康寿命については女性が46位と課題感が見受けられます(出典:平成28年国民健康・栄養調査報告)。一方で、北海道にはたくさんの道産食材がありそのおいしさと健康への影響を分析し、道民に伝えることによりその一助になると考え今回の研究着手に至りました。
■北海道民はお酢をあまり摂らない?!
2019年 北海道の購入者あたり食酢関連商品購入容量(出典:ミツカン調べ)
2019年の取り組み開始時の購入者データを見ると、全国的に見ても北海道の食酢購入量が少ないことがわかりました。ミツカンの最大の強みであるお酢を上手に取り入れることを北海道民のみなさなにお伝えすれば、道民の皆様の健康をお手伝いできると考えました。そこで、お酢を活用しながらも、北海道民の味覚嗜好や食実態に合わせた道産食材とお酢を活用したメニューを提案することによって持続的に健康課題をお手伝いすることを目指しました。北海道民の食酢購入量は伸長傾向にあり、2022年には食酢ドリンクの伸長も相まって購入量が増加しています。今後とも北海道民のみなさまの健康を道産食材とお酢を通じてお手伝いしてまいります。
研究成果
■酢たまねぎにすることによるたまねぎの匂い低減
北海道のたまねぎ生産量は全国1位です。このたまねぎを食酢に漬けることによって、独特のたまねぎの匂いが低減し、食べやすくなるということがわかりました。菊地和美教授(人間生活学部食物栄養学科)とゼミ生にて研究を実施しました。たまねぎ臭の原因物質はねぎやにんにくにも含まれるスルフィド類(sulfide)と考えられ、この物質は食酢に漬けることで生の状態のものよりも減少し、たまねぎ臭の低減に寄与することがわかりました。また、出来上がった酢たまねぎのレシピ開発を学生が行い、道民の暮らしの中で実際にとりいれていただきやすくする工夫をしました。
■お酢にハスカップ果汁を加えることによる飲みやすさの変化
北海道の特産果実であるハスカップ。酸味が特徴のハスカップですが、お酢にハスカップ果汁を加えると飲みやすさが向上することがわかりました。具体的には、ハスカップ果汁を30%飲用酢に加えると、酸味が抑制されのどへの刺激が低減することが官能評価調査で明らかになりました。リンゴポリフェノールを使用した酸味抑制効果を検討した結果、リンゴポリフェノール含有量が高まるとともに、酸味抑制効果が増加することがわかりました。よって、ハスカップに含まれるポリフェノールが酸味抑制の効果を発揮すると推定します。この研究は、お酢の飲みやすさ向上に繋がり、道民のおいしさと健康に寄与する成果になったと考えています。
研究によって生まれたハスカップお酢ドリンクは、藤女子大学の学園祭にて学生に提供され非常に好評でした。
成果は、日本調理科学会東北・北海道支部会でポスター研究発表をしました(『北海道産果物を用いた酢ドリンクの調理特性』菊地和美、赤野裕文、令和5年6月10日仙台)。
今後の取り組み
2023年6月からは、新たな取り組みとして、酪農大国である北海道の乳製品とお酢を合わせることによる効果の研究と、合わせることでできた食材を活用した北海道民の食生活に馴染むメニューの開発に取り組んでおり、7月より本格的な研究を進めております。
例えば、60℃以上に温めた牛乳にお酢を加えることでカッテージチーズのような物性の食材ができあがることがわかっています。これが、加熱温度や乳製品の脂肪分含量、食酢の種類や添加量等の変化によっておこる物性の変化や、基礎研究を進めて参ります。さらに、出来上がった食材を学生とともに、道民が無理なくおいしく健康に取り入れられるメニューにしていくことを目論みます。
ミツカンは、企業理念である「買う身になって まごころこめて よい品を」に基づき、商品やメニューを通じて、お客様へ「おいしさと健康」を提供してまいります。
<商品に関する一般の方のお問い合わせ先>
ミツカングループお客様相談センターHP:https://faq.mizkan.co.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像