【土屋鞄】創業者、土屋國男(84)が「ランドセル職人」として「現代の名工」受賞
6年間毎日心地よく背負える丁寧な手仕事が評価 子どもの背中に寄り添い60年、累計90万個を手づくり
子どもたちが6年間毎日使うランドセルは、丈夫さに加え、体型が変化しても心地よく背負えることが大事です。
土屋鞄のランドセルは、耐久性や体への負担軽減といった機能面にこだわり、150以上のパーツを使い、300を超える工程(手仕事)をかけて完成します。長く愛せるシンプルで品のある佇まいを大切にしながら、四隅を菊の花びらのように美しく寄せる職人技「菊寄せ」や、細かく均質性を追求した縫製技術など、芸術性も兼ね備えています。そうした数々の、丁寧で繊細な手仕事が「現代の名工」として評価されました。
土屋は今回の名誉を「受賞できたのは健康で働ける環境をつくってくれた妻、社長をはじめ、スタッフ皆さんのおかげで、本当に感謝している」と話します。
- 好調から一転、生産数ほぼゼロの時期も、現在は約200人の鞄職人を指導
1965年4月にランドセルの下請け工場「鞄工房土屋」 (現(株)土屋鞄製造所の前身)を創業。もう一人の職人と妻のわずか3人でのスタートでした。確かなものづくりは評判となり、第二次ベビーブーム(1971~1974年)も追い風に、仕事がひっきりなしに舞い込む忙しい時期が続きます。
1990年台に入ると、少子化の影響に加えてバブル崩壊。また国内の皮革産業が、安価な海外製品に押されるように衰退し、発注元の倒産が重なります。一時は、生産数ほぼゼロ、別の仕事をしながら生計を立てる、そんな状況まで追い込まれました。
転機は息子の入社(1994年)。土屋はランドセル職人に専念し、息子(現社長)がそのものづくりの良さを世間に伝える二人三脚が始まります。徐々に世間に認知、評価され、工房系ランドセルを代表するブランドのひとつとして知られるようになります。これまでに生産・販売したランドセルは累計90万個を超えました。
土屋は20年前から、若手職人の育成に力を入れています。「背中を見て覚えろ」の時代だった2002年、ベテラン社員が若手に手ほどきをして、技術を教える取り組みを会社として開始しました。現在土屋鞄は、約200人の鞄職人(従業員は680人、2022年4月現在)を抱えます。土屋國男は今も東京・足立区の工房に顔を出し、後進の指導に当たっています。
- 量産品のランドセルに“職人の技術力”という付加価値を
創業からいまも変わらず、機械では実現が難しい、立体感と品格のあるランドセルを日々作っています。
150以上のパーツを使い、300を超える工程全てを丁寧に…手仕事で仕上げる「土屋鞄」のランドセル。
子どもたちの6年間の成長を支える丈夫さと、長く愛せる、シンプルで品のある佇まいを大切にしています。
- 卓越した技能者(現代の名工)について
- 土屋 國男(つちや・くにお) 84歳 略歴
1938年2月 | 岐阜県武儀郡富之保村(現在の関市)生まれ(2月3日) |
1953年4月 | 中学卒業後、上京し、鞄メーカーの塚原鞄製造所に入社。資材調達などを担当 |
1963年4月 | 独立していった先輩の姿に憧れ、自身も独立を決意。鞄メーカー正田鞄加工所に入社し、ランドセル製造の全工程に携わるなど、職人のもとで修行の日々 |
1965年4月 | ランドセル職人として独立。東京・足立区に現在の(株)土屋鞄製造所の前身となる「鞄工房土屋」を創業。第二次ベビーブーム(1971~1974年)もあり、ひっきりなしに仕事が入ってくる、引く手あまたの状況に |
1974年11月 | 東日本鞄工業組合「技能士」に認定。以降、「全国百貨店協会会長特別デザイン賞」や「経済産業省局長賞」「東京鞄創作技術コンクール」や「東京鞄ファッション 創作技術コンクール」など、数々のコンクールで受賞 |
1990年代 | 少子化や安価な海外製品の影響を受け、国内の皮革産業が衰退。1994年頃は家業のランドセル生産数はほぼゼロに。土屋は自信もやる気も失い、倒産寸前。別の仕事をしながら生計を立てる日々 |
1994年 | 土屋の息子、現社長の土屋成範が家業に入る。土屋は職人として、息子はランドセルの品質の良さを伝える者として、二人三脚が始まる。翌年には、職人の技術力に光を当てた “手紙”(DM)を送ると反響を得る |
1997年 | 光沢のあるピカピカのランドセルが主流の中、牛革の“つや消し”のランドセルが看板商品に。また、この頃から「ランドセルはお子さまの個性に合わせて好きな色を選んでほしい」という思いから、カタログやWEBサイトでは、性別で分けずに製品を案内 |
2001年 | 店舗併設型の工房として足立区(花畑1)に移転、11坪から120坪の規模に |
2006年8月 | 社名を株式会社土屋鞄製造所に変更 |
2012年3月 | 日本皮革連合会 「第1回鞄・ハンドバッグ・小物技術認定(皮革部門)」1級取得 |
2022年7月 | 日本皮革産業連合会「JAPAN LEATHER GOODS MEISTER(鞄部門)」認定 |
- 約200 人の職人が手作り「土屋鞄」のランドセル
「土屋鞄製造所」は1965年創業、革製品を扱う老舗の鞄メーカーです。
職人が一つひとつ手作りする工房系ランドセルメーカーを代表するブランドとして、日本製の高品質なランドセルを提供。これまでに累計約90万本を生産販売しています。卒業する日までの6年間、無償修理の保証を付けるなど、職人が見守り続けるサービスの質もご購入者に支持されています。
そんな高品質なものづくりを支えるのが、約200人の職人です。職人たちは、店舗併設型の工房「土屋鞄製造所 西新井本店」(東京・足立区)と「同 軽井澤工房店」(長野・軽井沢町)、また工房の「同 佐久工房」(長野・佐久市)でランドセルづくりに打ち込んでいます。
ランドセルは、150以上のパーツを使い、300を超える工程(手仕事)をかけて完成します。分業制でこしらえる一つのランドセルは、50人以上の人間が携わります。何十年も活躍するベテランから若手まで、平均年齢30代のランドセル職人が日々、切磋琢磨しています。
素材を開発する専任スタッフもいます。6年間毎日使うランドセルは、丈夫さはもちろん、体形が変化しても心地よく背負えることが大事です。6年先を見据えて、革はもちろん芯材や金具ほか全ての要素に目を配り、着用試験や屈曲試験、耐光試験など多岐にわたるテストを重ねています。
老舗ながら、新しいランドセルやサービスに着手する、時代の変化を捉えるブランド(メーカー)で、例えばカラーバリエーションも20年前から増やし、いまでは50色近くを揃えます。
- 会社概要
・会社名 :株式会社 土屋鞄製造所
・代表取締役社長:土屋成範
・所在地(本社):〒123‐0841 東京都足立区西新井7-15-5
・事業内容 :オリジナルブランドでの皮革製品を中心としたランドセル、鞄・小物の企画・製作、及び販売。
・店舗数(2022年11月現在):ランドセル専門店「童具店」9店舗、ランドセルブランド「grirose」1店舗(計10店)、大人向け鞄専門店「土屋鞄製造所」15店舗(国内12店、海外3店)、複合店2店舗
・URL :
土屋鞄(大人向け革製品) https://tsuchiya-kaban.jp/
土屋鞄(ランドセル) https://tsuchiya-randoseru.jp/
grirose(ランドセル・キッズファッション)https://grirose.jp/
objcts.io https://objcts.io/
CRAFTCRAFTS https://tsuchiya-craftcrafts.jp/
【お客様お問い合わせ先】
お客様サポート係
電話:0120-907-647(平日10:00~17:00) メール:support@tsuchiya-kaban.com
【ご掲載に関するお問い合わせ先】
株式会社 土屋鞄製造所 広報担当: press@tsuchiya-kaban.com
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