従業員同士の言語の壁を解決する「MelBridgeしゃべり描き翻訳」発売
生産現場における円滑なコミュニケーションを実現し、作業品質・安全性の向上に貢献

三菱電機株式会社は、生産現場における外国籍従業員との円滑なコミュニケーションの実現に向けて、話した言葉をタブレット端末の画面上に翻訳して表示することで正確な情報伝達を可能とし、作業品質や安全性の向上などに貢献する「MelBridge(メルブリッジ)(※1)しゃべり描き翻訳TM(以下、しゃべり描き翻訳)」を、サブスクリプション型サービス(月額)として11月3日に発売します。
少子高齢化に伴う労働人口不足の深刻化により、さまざまな分野で外国籍労働者の雇用が拡大(※2)しています。一方で、従業員同士のコミュニケーションには言語の壁があり、特に難しい専門用語の多い生産現場においては、品質や安全に関する遵守事項や作業指示などが外国籍従業員に正しく伝わらず、その結果、生産ロスの増加や品質低下、教育時間の増大、不安全行動による労働災害の増加などが課題となっています。
当社は、多くの外国籍従業員が働く生産現場向けの製品として、2025年4月に、工場での朝礼など大人数が参加する場での円滑な多言語コミュニケーションを可能とする「MelBridge 翻訳サイネージ」を発売(※3)しました。今回発売する「しゃべり描き翻訳」は、1対1などの少人数でのコミュニケーションにおいて、話した言葉を、タブレット端末などの画面上に相手が理解できる言語に翻訳して表示するウェブアプリケーションです。画面に表示した画像や書類に、話した言葉を翻訳した「文字」として挿入することで、視覚的に情報伝達をサポートする「しゃべり描き機能」や、話した内容をリアルタイムで翻訳しながらチャット形式で画面に表示する「トランスクリプト機能」などにより、母国語が異なる従業員同士のスピーディーで円滑なコミュニケーションを可能とします。さらに、生産現場特有の専門用語や社内用語などを登録できる「翻訳辞書機能」や「音声認識辞書機能」を組み合わせることで、外国籍従業員の理解度向上や作業ミスの予防などにも貢献します。
当社は、2016年に「しゃべり描きUI」を発表(※4)して以来、本技術を活用したBtoC向けサービスの開発およびライセンス提供を行ってきました。「しゃべり描き翻訳」は、当社がこれまでに培ってきた知見をもとに、多くの外国籍従業員が働く生産現場をターゲットとしたBtoB向けサービスとして新たに発売するもので、当社工場での実証実験(※5)や市場調査などを通じて、生産現場に適した機能の追加やUI(※6)の改善などを実施しています。
当社は、従業員同士のコミュニケーションの活性化に資する本アプリケーションの提供などにより、生産現場における作業品質と安全性向上に貢献します。
■「しゃべり描き翻訳」の特長
1.話した言葉を画面上に文字やチャット形式で翻訳して表示することで、母国語が異なる従業員同士のスピーディーで円滑なコミュニケーションを実現
・話した言葉を、画面を指でなぞった軌跡上に文字で表示する「しゃべり描き機能」と「翻訳機能」との組み合わせにより、画面上の好きな場所に翻訳された文字を配置(図1)
・従来は外国籍労働者への伝達が難しかった作業要領書や図面を用いた説明などにおいても、書類や画像に文字を組み合わせて表示することができるため、情報伝達・理解を視覚的にサポート(図2)
・さらに、話した言葉をリアルタイムで翻訳しチャット形式で表示する「トランスクリプト機能」を組み合わせることで、作業指導や、図面を指し示しながら修正箇所を伝えるなどの実用的なシーンにおいても、母国語の異なる従業員同士のスムーズなコミュニケーションを実現(図3)



2.「翻訳・折り返し翻訳機能」「翻訳辞書機能」「音声認識辞書機能」により翻訳の精度向上を実現し、生産現場における外国籍労働者の理解度向上に貢献
・翻訳した文字を母国語に再翻訳する「翻訳・折り返し翻訳機能」により誤翻訳を削減。話した内容と折り返し翻訳結果を見比べることができるUI(図4)の構築により、誤翻訳があった場合も即時言い直すことが可能で、母国語が異なる従業員同士のコミュニケーションにおける心理的安全性の確保に貢献
・専門用語などを登録できる「翻訳辞書機能」、音声の誤認識を減らす「音声認識辞書機能」により、生産現場特有の専門用語や会社独自の言い回しも誤翻訳なく伝達することができるため、外国籍従業員の理解度向上、不安全行動の予防などに貢献

■今後の予定・将来展望
「しゃべり描き翻訳」は、今後、市場調査などを通じて顧客ニーズの把握に努め、製造業の生産現場だけでなく、建設、教育、介護、医療などの幅広い分野向けにもサービス展開していきます。
また、母国語が異なる人同士が参加するオンライン会議でも使える新たなアプリケーションの開発などにも取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、「MelBridge」のラインナップ拡充を図り、BtoBの多言語環境におけるシームレスで円滑なコミュニケーションの実現に貢献します。
■ウェブアプリケーションの仕様

■商標関連

■三菱電機グループについて
私たち三菱電機グループは、たゆまぬ技術革新と限りない創造力により、活力とゆとりある社会の実現に貢献します。社会・環境を豊かにしながら事業を発展させる「トレード・オン」の活動を加速させ、サステナビリティを実現します。また、デジタル基盤「Serendie®」を活用し、お客様から得られたデータをデジタル空間に集約・分析するとともに、グループ内が強くつながり知恵を出し合うことで、新たな価値を生み出し社会課題の解決に貢献する「循環型 デジタル・エンジニアリング」を推進しています。1921年の創業以来、100年を超える歴史を有し、社会システム、エネルギーシステム、防衛・宇宙システム、FAシステム、自動車機器、ビルシステム、空調・家電、デジタルイノベーション、半導体・デバイスといった事業を展開しています。世界に200以上のグループ会社と約15万人の従業員を擁し、2024年度の連結売上高は5 兆5,217 億円でした。詳細は、www.MitsubishiElectric.co.jpをご覧ください。
※1 生産現場における多言語コミュニケーションの課題解決に向けて当社が展開する「生産現場向け
対話ソリューション」の総称
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/communication-solution/
※2 出典 総論:拡大する外国人材雇用、その背景と今後の期待とは | 高度外国人材と創出する日本
企業のイノベーティブな未来 - 特集 - 地域・分析レポート - 海外ビジネス情報 - ジェトロ
(jetro.go.jp)
※3 2025年1月16日広報発表
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/ja/pr/2025/pdf/0116-b.pdf
※4 2016年2月9日広報発表 https://www.MitsubishiElectric.co.jp/ja/pr/pdf/2016/0209.pdf
※5 当社福山製作所における実証実験(2025年7月~8月)の結果、作業説明に対する理解度向上や、
母国語が異なる従業員間のコミュニケーションにおける心理的ハードルの低下を確認
※6 User Interface
※7 サブスクリプション型サービス(月額)にて提供。タブレット端末などの機材提供はありません
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 ビジネスイノベーション本部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/communication-solution/
E-mail:MelBridge_info@rf.MitsubishiElectric.co.jp
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