400Gbps高速データセンタ間接続と構築運用コスト50%削減・電力消費量40%削減を実現するIOWNネットワークソリューションの提供開始
~NTTのIOWN技術と米国の先端ソフトウェア企業IP Infusionの技術を統合~
IOWNネットワークソリューション(400G)(以下、本ソリューション)は、日本電信電話株式会社(以下、NTT)のIOWN技術と米国の先端ソフトウェア企業であるIP Infusion Inc.(以下、IP Infusion) (※1)の技術等を組み合わせることで、高速大容量・低消費電力通信を実現するソリューションです。
NTTと株式会社ACCESS(以下、ACCESS) (※2)はIOWNの発展を目的とした資本業務提携(※3)を通じて、ネットワークOSに関する研究開発・商用化とグローバル市場での販売・サポートの強化に取り組んできました。
今回、NTT、NTTアドバンステクノロジ株式会社(以下、NTT-AT)、ACCESS、IP Infusion、Broadcom Inc.(以下、Broadcom)、Edgecore Networks Corporation(以下、Edgecore)、UfiSpace Co., Ltd.(以下、UfiSpace)、富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社(以下、FOC)、日本電気株式会社(以下、NEC)の9社は、各社が持つ技術や製品を組み合わせて400Gbpsの高速データセンタ間接続を実現する本ソリューションを提供する体制が整ったことを発表します。本ソリューションはNTT-AT、IP Infusionから販売します。
本ソリューションにより、データセンタ事業者や通信事業者等のお客様は、高速・長距離伝送可能な400G ZR/ZR+に準拠するシンプルかつ経済的なデータセンタ間ネットワークを構築できます。これにより、高速データセンタ間接続を構成する設備の構築運用コスト50%削減(※4)、電力消費量40%削減(※4)、省スペース化等に貢献します。
1.背景
生成AIや機械学習等の発展・普及によるデータセンタにおけるデータ量の増加に伴い、電力消費量の急激な増加が社会課題となっています。今後もデータ量の増加が見込まれていることから、拡大するデータ計算処理を分散するための高速データセンタ間接続の経済的な構築や低消費電力化への期待が高まっています。
高速データセンタ間接続の構築において、現在のネットワークではソフトウェア・ハードウェア一体型のネットワーク装置と限られた光トランシーバーとの組み合わせが使用されることが多く、投資効率の面で課題があります。これに対して、ソフトウェアとハードウェアの分離や、光トランシーバーの柔軟な選択等による投資効率の向上が求められています。
2.IOWNネットワークソリューション(400G)の概要
本ソリューションは、400Gbpsに対応した長距離伝送可能なスイッチ/ルーターです。ソフトウェアとハードウェアが分離されており、ネットワークOS(ソフトウェア)・ホワイトボックス装置(ハードウェア)・400G ZR/ZR+光トランシーバー(光トランシーバー)で構成されます。そのため、お客様ニーズに応じてオープン仕様に準拠し完全に検証されたハードウェアと光トランシーバーを組み合わせることが可能です。
■IOWNネットワークソリューション(400G)の特長
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FOC、NECの光トランシーバーは、低電力かつ安定した伝送性能を実現するNTTイノベーティブデバイス株式会社の光電融合デバイスを搭載し、オープン化された標準仕様に準拠
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ネットワークOSとホワイトボックス装置の組み合わせによりスイッチ/ルーターを実現し、複数のホワイトボックス装置、光トランシーバーの中から、お客様のニーズに応じた最適な組み合わせを選択可能(図2)
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トランスポンダ機能をスイッチ/ルーターに集約することで、機器コスト削減、保守費削減、省電力化、省スペース化、構築リードタイム短縮等を実現(図3)
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NTTとACCESS/IP Infusionの技術が組み合わされたネットワークOSにより、お客様ネットワークの保守の高度化や運用品質の向上に貢献する豊富な機能を提供
3.提供体制
本ソリューションを構築から保守・運用までワンストップ・24時間365日トータルサポートする以下の体制で提供します。
4.本ソリューションの販売に関するお客様からのお問い合わせ
NTT-AT、IP Infusionの営業担当までお問い合わせください。
5.今後の展開
NTT、NTT-AT、ACCESS、IP Infusion、Broadcom、Edgecore、UfiSpace、FOC、NECはデータセンタ間接続の更なる高速・大容量化のニーズに加えて、データセンタ内のバックエンドネットワークの高速・大容量化のニーズやデータセンタの電力消費量削減のニーズ等に対しても、各社が持つ技術や製品等を組み合わせることで対応していきます。
さらに、IOWN APN網との接続によるデータセンタとさまざまな拠点との大容量・低遅延・低消費電力通信の実現等、データセンタ関連ネットワーク高度化ニーズにも対応していきます。
6.エンドースメント
<ネットワークOS関連会社>
NTT 代表取締役副社長 川添 雄彦
「IOWNの推進に向けてはさまざまなグローバルパートナーの存在が必要不可欠です。
今回、NTTのIOWN技術と各社の技術を組み合わせた新たなIOWNソリューションが世界に提供されることを嬉しく思います。NTTグループは引き続きグローバルパートナーと連携を通じたIOWNサービス・プロダクトの早期リリースによるお客様ネットワークの高度化とともに、大容量・低遅延・低消費電力な次世代コミュニケーション基盤であるIOWNの社会実装を通じて、Well-beingな社会の実現に貢献していきます。」
NTT-AT 代表取締役社長 伊東 匡
「当社はNTTグループにおいてIOWN技術のディストリビューションに取り組んでおります。その中でIOWNネットワークソリューションの市場投入は大変大きな後押しとなります。当社ではIP Infusionと共に開発したネットワークOS、”Beluganos”、当該光トランシーバーおよびホワイトボックス装置を組み合わせたトータルシステム/ソリューションを提供し、NTTが牽引してきたソフトウェアベース&オープンアーキクチャの実現に積極的に貢献します。これまではデータセンタ網を中心にBeluganosを市場展開してきましたが、今後、キャリア網や企業網、さらにはIOWNソリューションとして、新たなビジネス領域へ展開し、国内外のパートナーと共にIOWNソリューションのシステム&サービスプロバイダとしてビジネスの発展をめざします。」
ACCESS 代表取締役 社長執行役員 大石 清恭
「ACCESSはモバイル通信やIP-TVのような新しい通信技術のイノベーションが起きる度に、その技術を用いて日常生活に新しいネット体験を提供する製品やサービスを研究開発し事業成長してきました。生成AI技術が大きく飛躍しつつある今、IOWN が実現する高速かつ低消費電力の通信技術は生成AI時代のデータセンタの課題を克服し、すべての人に広くAI体験を提供するACCESSの新たな事業成長の機会となり得ます。本ソリューションを素晴らしいパートナー企業の皆さんと一緒に世界に広げてゆくことができることを大変誇りに思います。」
IP Infusion 代表取締役社長 緒方 淳
「NTT等とのパートナーシップにより、我々のネットワークOS(OcNOS)が組み合わされたIOWNネットワークソリューションの市場投入が実現されたことを嬉しく思います。また構築から保守・運用までワンストップ・24時間365日トータルサポートを提供できることを誇りに思います。OcNOSは、業界で最も成熟し、サポートされているホワイトボックス装置のネットワークOSであり、次世代のコンピューティングおよびネットワークアプリケーションを強化するプラットフォームとして今後も市場を牽引してまいります。」
<ホワイトボックス装置関連会社>
Broadcom 上級副社長 兼 コアスイッチンググループゼネラルマネージャー Ram Velaga
「BroadcomはAI/MLおよびデータセンターネットワーキング向けのスイッチング、ルーティング、高速デジタル信号処理技術のプロバイダーとして、IOWN Global Forumのビジョンに取り組んでいます。NTTおよびパートナー各社と協力を通じて、コネクテッドな世界に変革をもたらすことを大変誇りに思います。」
Edgecore 会長 兼 社長 Andy Wu
「EdgecoreはIOWNの実現に向けてNTT等と連携できることを大変嬉しく思っています。経験豊富なチームによる堅牢な設計と製造品質により、お客様の要件を満たす400Gオープンネットワーキングスイッチ(ホワイトボックス装置)を提供します。私たちは共にIOWNネットワークソリューションを提供するだけでなく、長期的な連携を通じて創造的で卓越した未来のためのエコシステムを育んでいます。」
UfiSpace 代表取締役社長 Vincent Ho
「UfiSpaceは、オープンネットワークのイノベーションをリードし、高速かつ大容量のデータセンタ間接続の需要に応えます。IOWNネットワークソリューション(400G)への参加により、当社のお客様はより多くの選択肢、柔軟性、そしてTCO最適化等のメリットを得ることができます。NTTと提携することで、私たちはオープンでコネクティッドなネットワークの未来を推進し、より相互接続性が高く、包括的で持続可能なデジタル世界の基盤構築を推進していきます。」
<光トランシーバー関連会社>
FOC 代表取締役社長 山根 隆志
「当社は、コヒーレント伝送の実用開始時より、社会の通信インフラに貢献する最先端の光トランシーバーを提供してきました。このたび、IOWNネットワークソリューションのエコシステムに、オープン化された標準仕様に準拠した当社のコヒーレント光トランシーバーを推奨いただき大変嬉しく思います。今後も、社会のニーズに応える最先端技術の開発と提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきます。」
NEC EVP 兼 テレコムサービスビジネスユニット長 木内 道男
「NECはIOWNネットワークソリューションによる共創活動の発表ができることを大変喜ばしく思います。NECが提供する光トランシーバーは、オープン化された標準仕様に準拠しており、また、NTTイノベーティブデバイスの光電融合デバイスや光集積部品を搭載することにより低電力を実現しております。NECは今後もオープン化をサポートする光トランシーバーを提供し、次世代データセンタ間ネットワークの大容量化・低電力化に貢献していきます。」
7.本ソリューションの販売に関するお客様からのお問い合わせ
NTT-AT
IOWNプロダクトビジネス部門 beluganos@ml.ntt-at.co.jp
IP Infusion
お客様問い合わせフォーム https://www.ipinfusion.com/contact-us/
8.本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
NTT
広報部門 ntt-pr@ntt.com
NTT-AT
経営戦略室 経営企画部門 広報担当 koho@ml.ntt-at.co.jp
ACCESS
コーポレートコミュニケーション担当 半澤 美雪 prinfo-gr@access-company.com
IP Infusion
Katherine Verducci(1903 Public Relations) kverducci@1903pr.com
Broadcom
Jon Piazza, Corporate Communications press.relations@broadcom.com
Edgecore
Lucille Lu lucille_lu@edge-core.com
UfiSpace
Will Chang will.chang@ufispace.com
FOC
広報部門 foc-contact-pr@dl.jp.fujitsu.com
NEC
コーポレートコミュニケーション部 press@news.jp.nec.com
※1. ACCESSの100%子会社であるIP Infusionは、ネットワークOSの技術・知見、及びサポート能力とグローバルなデリバリー・オペレーション体制を有している。IP InfusionのネットワークOS「OcNOS」は独立系大手IT調査会社GigaOm の「レーダーレポート」のネットワークOS全3部門において4年連続「リーダー」および「アウトパフォーマー」に選出されており、ライセンス販売数は全世界で50,000件以上にのぼる。
※2. ACCESSは世界中の通信、エネルギーインフラ等の業界向けに、モバイル並びにネットワークソフトウェア技術を核とした先進のITソリューションを提供しており、累計搭載実績15億台を超えるモバイルソフトウェアおよび数百社を超える企業への豊富な採用実績を誇るネットワークソフトウェアにおける仮想化技術の開発力とノウハウを有する。
※3. NTTとACCESS、IOWNの発展に向けた資本業務提携に合意(2023.12.12)
→関連リンク:https://group.ntt/jp/newsrelease/2023/12/12/pdf/231212aa.pdf
※4. 当社想定環境
※5. NTTグループでは、NTTが研究開発、NTT-ATが商用化を実施。
9.別表 製品情報
本ソリューションにおいて組み合わされるホワイトボックス装置、光トランシーバーの代表的な各社製品を下記に示します。
組み合わせ可能な製品は今後も拡大されることから詳細については営業担当にお問い合わせください。
ホワイトボックス装置
400G ZR/ZR+光トランシーバー
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