愛知県小牧市、中部国際空港と廃食用油のSAF等への資源化促進に関する協定を締結

―尾張地域初、小牧市内で回収した廃食用油をSAF製造に利用―

日揮HD

日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長兼社長CEO:佐藤 雅之、以下「日揮HD」)、株式会社レボインターナショナル(代表取締役CEO:越川 哲也、以下「レボインターナショナル」)および合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY(代表者:髙田 岳志、以下「SAFFAIRE SKY ENERGY」)は、愛知県小牧市(市長:山下 史守朗)ならびに中部国際空港株式会社(代表取締役社長:籠橋 寛典、以下「中部国際空港」)と持続可能な航空燃料SAF(Sustainable Aviation Fuel、以下「SAF」)等の原料となる使用済み食用油(以下「廃食用油」)の資源化促進を図るため、「持続可能な社会の構築に向けた廃食用油の資源化促進に係る連携及び協力に関する協定」(以下、「本協定」)を2025年12月11日に締結しましたのでお知らせします。また、同日に小牧市役所で山下 史守朗市長のご参加のもと本協定締結式を執り行いました。

協定締結式の様子 (左から日揮HDの秋鹿正敬専務執行役員、中部国際空港の籠橋寛典社長、小牧市の山下 史守朗市長、レボインターナショナルの越川哲也代表取締役CEO)

さらに、小牧市は、SAFで航空機が飛ぶ世界を実現するプロジェクト「Fry to Fly Project」にも参画し、市内の家庭などから回収した廃食用油をSAFへリサイクルする取り組みを進めます。

【協定締結に至った経緯】

中部国際空港は、廃食用油の国内資源循環による脱炭素社会の実現に向けたプロジェクト「Fry to Fly Project」ならびに国産SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の商用化および普及・拡大に取り組む有志団体「ACT FOR SKY」に参画し、廃食用油をSAFに循環させる取り組みを推進してまいりました。

中部国際空港が、県内自治体である小牧市と、国内で唯一の国産SAF量産設備を有するSAFFAIRE SKY ENERGY、出資者である日揮HD、レボインターナショナルの4者を引き合わせ、このたび、小牧市の家庭等から排出される廃食用油を回収してSAFに資源循環させるための協定を締結することとなりました。

 愛知県尾張地域(愛知県の北西部に位置し、14市4町で構成※2024年5月時点)において、廃食用油をSAFへ循環させることにより、市民が直接参加可能な資源循環型社会の実現を目指す協定を締結するのは小牧市が初めての取り組みとなります。現時点で製造された国産SAFは、当面の間、中部国際空港をはじめとする国内主要空港発の国際線旅客機や貨物機の燃料として使用されることになります。

日揮HD、レボインターナショナルおよびSAFFAIRE SKY ENERGYは、中部国際空港および小牧市と連携し、将来各空港において国産SAFのニーズが拡大していくことを見据えて、市民に対する機運醸成を図り、廃食用油の資源循環をより一層推進することでカーボンニュートラル社会の実現を目指します。

【協定の主な内容】

(1)   廃食用油の回収に関すること。

(2)   小牧市内で回収した廃食用油を用いたSAF等の製造に関すること。

(3)   本再資源化を広く情報発信する機会の提供に関すること。

(4)   その他、本協定の目的を実現するために必要なこと。

【協定に基づく具体的な取り組み】

小牧市は2006年から、市役所や市民センターでの拠点回収および資源回収ステーションにて家庭で排出された廃食用油を回収しています。回収した廃食用油は石鹸等にリサイクルしていましたが、その用途は限定していませんでした。今回の協定に基づき、小牧市が回収した廃食用油をレボインターナショナルが収集し、国内初のSAF大規模生産を行うSAFFAIRE SKY ENERGYのプラント(コスモ石油堺製油所内、2024年12月完工)へ運び、国産SAFの原料として資源化します。

加えて、市内の保育園や給食センターで排出される廃食用油もSAFの原料として活用します。

 【これまでの小牧市における家庭等から排出された廃食用油の回収実績】

回収開始: 2006年4月

回収場所:【家庭】小牧市役所、東部・味岡・北里市民センター、エコ・ハウス小牧、

第1・2・3資源回収ステーション、南部・西部コミュニティーセンター

         【施設】学校給食センター(3箇所)、保育園(16園)

回収実績: 2024年度 30,755リットル

リサイクル用途:石鹸等

【国内初のSAF大規模生産事業の概要】

日揮HDとレボインターナショナルは、コスモ石油株式会社と共同で、国内における廃食用油の収集からSAFの製造・輸送・供給に至るまでのサプライチェーン構築に向けて事業化検討を進め、2022年に新会社SAFFAIRE SKY ENERGYを設立し、国内で発生する廃食用油のみを原料とした年間約3万キロリットルのSAFの供給を目指しています。2024年12月にコスモ石油堺製油所(大阪府堺市)内においてSAF製造装置の建設が完了し、2025年4月からSAFの供給も開始しています。供給するSAFは、国際的な持続可能性認証である ISCC CORSIA 認証を取得しています。なお、本事業はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・ 産業技術総合開発機構)より採択※を受けた助成事業です。

※NEDOホームページ:https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100127.html

完工したSAF製造装置
SAFの原料となる廃食用油受け入れ施設

【Fry to Fly Projectについて】

「Fry to Fly Project」は、家庭や店舗などで発生する使用済み食用油を原料とするSAFを用いて、航空機が飛ぶ世界を実現するプロジェクトです。プロジェクトは日揮HDが発起人となって設立し、設立主旨に賛同する企業・自治体・団体が、家庭や飲食店など身近なところで発生する廃食用油の提供を通じて、日本国内における資源循環の促進に直接参加しています。

特設ホームページ:https://www.jgc.com/jp/esg-hsse/initiative/fry-to-fly/

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会社概要

URL
https://www.jgc.com/
業種
建設業
本社所在地
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-1 クイーンズタワーA
電話番号
045-682-1111
代表者名
佐藤 雅之
上場
東証1部
資本金
236億1173万円
設立
1928年10月