マックスマーラ 2026年春夏コレクションを発表
マックスマーラは9月25日 9時30分(現地時間)、ミラノにて2026年春夏コレクションショーを開催いたしました。洗練されたミニマリズムの中に、時折のびやかに広がる曲線が加わり、コントラストに満ちた世界観を演出しました。

「Rococo Modern」
厳格なディテールを備えたトレンチコートのショルダーには、布を精緻に折り畳み、王冠のように放射線状に広がる装飾、“コロナ”があしらわれています。そして、黄金のアカンサスの葉や鳥の羽を想起させる立体的なディテールが、厳格なフォルムに華やかさを加えます。ストイックなペンシルスカートのヒップには、海洋生物の壮麗な冠を想起させる軽やかなクレストが沿い、オーガンザのスカートは異国の花弁やイソギンチャクの触手を思わせる何百枚ものカット&フォールドピースで構成されています。色彩はごく繊細で、ロココの女王が愛した淡いパステル調を彷彿とさせます。
本コレクションにはかすかな異世界性が漂いますが、それはあくまで“ほのかな”気配に留まります。ブラックのエラスティックベルトやハーネス風のストラップ、バッグやシューズは、ポンパドゥール夫人の機知にも比すべき鋭い合理性を表現し、完璧に仕立てられたジャケットやローライズのパンツが、幻想的な要素を現代のリアリティへと引き戻します。
作家・嶽本野ばらはロココについて「道徳や真実よりも、優雅さや甘美な感情、そして幻想を重んじ、徳や慣習を無視して、ただ“今まさに体験している悦楽”だけを大切にする」と描写し、その根幹を「究極の個人主義」に見出しました。彼にとってロココとは「いかなる哲学よりもパンクロックやアナーキズムの精神を体現するもの」なのです。
マダム・ド・ポンパドゥールは、Max Maraが讃える“Remarkable Women”の系譜に名を連ねるべき人物にほかなりません。生まれながらの貴族ではなく、その力と影響力を自らの手で築き上げました。ワトーやブーシェといった芸術家を庇護し、「凡庸」を嫌ってセーヴル磁器工房を設立。サロンではヴォルテールやモンテスキューと哲学的議論を交わし、また俳優としてルソー、モリエール、ラシーヌによる劇やオペラ・バレを自ら演じ、主催もしました。さらに彼女は啓蒙思想の書『百科全書』を支持し、より明るく徳高く幸福な社会の実現を志したディドロの理念に共鳴しました。
“Rococo”はフランス語の「rocaille(岩や貝殻装飾)」に由来し、非対称と自然をモチーフにしています。18世紀の「驚異の部屋(キャビネ・デ・キュリオジテ)」への憧れは、動植物や海洋生物、鳥類など、この地球に存在するあらゆる命を描いたプリントとなり、繊細に描かれたそれらは幾重にも重ねられたエーテルのようなオーガンザに落とし込まれています。こうしてMax Maraは、遊び心の中に力を、気まぐれの中に優雅さを、そして軽やかさの中に強さを重ね合わせます。
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