「成果」での給与希望、「時間」の2倍。裁量労働制や高度プロフェッショナル制度、それとも・・・?“時短×ハイキャリア”のスマートキャリア層が望む、給与の支払われ方とは
成果重視なら、「仕事内容や求められる成果がはっきりしそう」50.3%~しゅふJOB総研調査~
主婦に特化した人材サービス『しゅふJOB』(事業運営者:株式会社ビースタイル/本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)の調査機関しゅふJOB総研は、“時短×ハイキャリア”な働き方を実現する転職エージェントサービス『スマートキャリア』の登録者に対し「望ましい給与の支払われ方」をテーマにアンケート調査を行いました。以下にご報告します。(有効回答数153件)
■調査結果概要
2.過去で一番高かった時のおおよその年収が500万以上と500万未満での比較1
3.成果重視なら「仕事内容や求められる成果がはっきりしそう」50.3%
4.過去で一番高かった時のおおよその年収が500万以上と500万未満での比較2
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5.フリーコメントより
◇希望に近い給与の支払われ方として、選んだ項目の理由に関するフリーコメントより(年代:就業形態)
<希望に近い給与の支払われ方として、「働いた時間にかかわらず成果に応じて支払われる」を選んだ人>
・時間に対して支払われるとだらだらしてしまいがち。目的を見失うことも多くなる(40代:正社員)
・業務効率が悪く、不手際でだらだら残業している社員の方が残業代としての賃金が高くなるなど不公平が発生しているため(30代:正社員)
・成果物が明確になればただいるだけ、のような無駄な時間を減らせる(30代:正社員)
・時間ベースでは生産性が上がるほど損になるから(40代:正社員)
・現在、時短勤務をしているがアウトプットの量は定時勤務の社員と変わらないのに、毎日早退扱いで給与から引かれているから(40代:正社員)
・今の状況では働ける時間に限りがあるから。給料が上がらない(30代:正社員)
・自分がどれくらい会社に貢献しているのか可視化され、自信に繋がりそう(30代:正社員)
・実力がなければ生きていけない上に、人工知能が今後は代替できるような仕事すら時間単位で払うなんて時代はすぐに終わるので(50代:契約社員)
・時間や場所に縛られず働きたいと思うなら、成果でしか報酬が出せないから(30代:派遣社員)
・効率よく短時間で働けるようになれば、仕事と育児を両立しやすくなるから(30代:派遣社員)
<希望に近い給与の支払われ方として、「成果にかかわらず働いた時間に応じて支払われる」を選んだ人>
・成果が出るタイプの職種でないので、時間給が良い。短期的な成果を求めるより、長期的にキャリアが積める時間給が良い(40代:今は働いていない)
・成果が出ることが大事だとは思うが、成果が出るまでのプロセスも見てほしい(50代:派遣社員)
・持ち帰りができない仕事のためその方が分かりやすい(30代:契約社員)
・精神的負担の軽減(40代:今は働いていない)
・成果は評価する上司によって異なるため(30代:正社員)
・成果報酬だと、結局良い成果を出そうと、子供を犠牲にしてしまうかもしれない(40代:パート/アルバイト)
・少なくとも働いた時間は保証されるべきだから(30代:フリー/自営業)
・見合った成果を達成できる自信がないから(40代:正社員)
・今は成果報酬だから。時間に限りがあるのでしんどい(40代:フリー/自営業)
・介護職など福祉業界の成果ってなんですか?残業未払い、GW、盆休み、正月休みなどないし時期をずらして取得できる仕組みもない(50代:正社員)
<希望に近い給与の支払われ方として、「どちらとも言えない」を選んだ人>
・成果だけでは評価できないものがあるため(40代:正社員)
・成果の定義が不明なので。通常以上の業務量が必要となる成果を求められても困るから(40代:正社員)
・業種によって、成果の形が違うため、単純には測れない(40代:フリー/自営業)
・成果、時間に関係あるかどうかではなく、同じ労働をして正社員と非正規社員で待遇に差があることが問題だと思う(40代:今は働いていない)
・フルタイムと同じ事をやっても、時短勤務だと時短分の給与が減る。しかし、成果を求められると時間が足りない(30代:正社員)
・ある一定のお給料は保証してもらい、成果の評価をプラスしてもらいたい。生活しなきゃならないので(40代:派遣社員)
・長期の安定収入を考えると一概に答えは出ない(40代:派遣社員)
・成果と時間のバランスが必要 成果は、人の評価が入るし、業務内容によっては時間が必要な業務もある(40代:パート/アルバイト)
・仕事の内容によって、方向性は全く変わってくると思うので(40代:フリー/自営業)
・今は定額で安定していて安心。だが、企画職なので、たとえヒット商品を作っても給与に反映されないのは少し残念(30代:正社員)
■しゅふJOB総研 所長 川上敬太郎より
また「裁量労働制や高度プロフェッショナル制度など、成果重視で就業時間に縛られない働き方の推進についてどう思いますか」との質問には、「仕事内容や求められる成果がはっきりしそう」が50.3%でトップ。2位は43.8%の「本当に時間に縛られないか不安」、3位が「求められる成果が出せるか不安」で34.0%となりました。成果重視の働き方に肯定的な反面、少なからず不安も感じていることがわかります。さらにこの項目も、「過去で一番高かった時のおおよその年収」に回答した124名とクロス集計してみたところ、500万未満の層では順位が入れ替わり「本当に時間に縛られないか不安」が1位となりました。給与の支払われ方同様、過去年収が高い人の方がより成果重視を望む傾向が強いように感じます。
過去年収の高さと成果重視傾向との関係性についてはさらなる分析が必要ですが、過去年収が高い人ほど労働時間と成果とが比例しない仕事を経験してきたという面があるのかもしれません。また、もし成果ベースでの給与支払いを検討する場合、思うように成果が出せなかった時の給与保証など、不安への配慮を求める声にも耳を傾ける必要があります。望ましい給与の支払われ方について、1/3以上が「どちらとも言えない」と回答しているように、成果ベースにも時間ベースにもメリットとデメリットがあります。業務内容との相性なども踏まえながら、成果と時間双方の特性を考慮した給与支払い方法を構築することが、より生産性の高い組織実現の鍵を握っているのではないかと考えます。
1.給与の支払われ方として希望に近いのは「成果に応じて」43.8% 2.過去で一番高かった時のおおよその年収が500万以上と500万未満での比較1 3.成果重視なら「仕事内容や求められる成果がはっきりしそう」50.3% 4.過去で一番高かった時のおおよその年収が500万以上と500万未満での比較2 5.フリーコメントより |
1.給与の支払われ方として希望に近いのは「成果に応じて」43.8%
2.過去で一番高かった時のおおよその年収が500万以上と500万未満での比較1
3.成果重視なら「仕事内容や求められる成果がはっきりしそう」50.3%
4.過去で一番高かった時のおおよその年収が500万以上と500万未満での比較2
- スマートキャリアについて~HPより~
経験豊富で専門性の高い即戦力人材を派遣・紹介し、企業の事業成長に貢献する人材サービス「スマートキャリア」
https://smartcareer.b-stylejob.jp/
5.フリーコメントより
◇希望に近い給与の支払われ方として、選んだ項目の理由に関するフリーコメントより(年代:就業形態)
<希望に近い給与の支払われ方として、「働いた時間にかかわらず成果に応じて支払われる」を選んだ人>
・時間に対して支払われるとだらだらしてしまいがち。目的を見失うことも多くなる(40代:正社員)
・業務効率が悪く、不手際でだらだら残業している社員の方が残業代としての賃金が高くなるなど不公平が発生しているため(30代:正社員)
・成果物が明確になればただいるだけ、のような無駄な時間を減らせる(30代:正社員)
・時間ベースでは生産性が上がるほど損になるから(40代:正社員)
・現在、時短勤務をしているがアウトプットの量は定時勤務の社員と変わらないのに、毎日早退扱いで給与から引かれているから(40代:正社員)
・今の状況では働ける時間に限りがあるから。給料が上がらない(30代:正社員)
・自分がどれくらい会社に貢献しているのか可視化され、自信に繋がりそう(30代:正社員)
・実力がなければ生きていけない上に、人工知能が今後は代替できるような仕事すら時間単位で払うなんて時代はすぐに終わるので(50代:契約社員)
・時間や場所に縛られず働きたいと思うなら、成果でしか報酬が出せないから(30代:派遣社員)
・効率よく短時間で働けるようになれば、仕事と育児を両立しやすくなるから(30代:派遣社員)
<希望に近い給与の支払われ方として、「成果にかかわらず働いた時間に応じて支払われる」を選んだ人>
・成果が出るタイプの職種でないので、時間給が良い。短期的な成果を求めるより、長期的にキャリアが積める時間給が良い(40代:今は働いていない)
・成果が出ることが大事だとは思うが、成果が出るまでのプロセスも見てほしい(50代:派遣社員)
・持ち帰りができない仕事のためその方が分かりやすい(30代:契約社員)
・精神的負担の軽減(40代:今は働いていない)
・成果は評価する上司によって異なるため(30代:正社員)
・成果報酬だと、結局良い成果を出そうと、子供を犠牲にしてしまうかもしれない(40代:パート/アルバイト)
・少なくとも働いた時間は保証されるべきだから(30代:フリー/自営業)
・見合った成果を達成できる自信がないから(40代:正社員)
・今は成果報酬だから。時間に限りがあるのでしんどい(40代:フリー/自営業)
・介護職など福祉業界の成果ってなんですか?残業未払い、GW、盆休み、正月休みなどないし時期をずらして取得できる仕組みもない(50代:正社員)
<希望に近い給与の支払われ方として、「どちらとも言えない」を選んだ人>
・成果だけでは評価できないものがあるため(40代:正社員)
・成果の定義が不明なので。通常以上の業務量が必要となる成果を求められても困るから(40代:正社員)
・業種によって、成果の形が違うため、単純には測れない(40代:フリー/自営業)
・成果、時間に関係あるかどうかではなく、同じ労働をして正社員と非正規社員で待遇に差があることが問題だと思う(40代:今は働いていない)
・フルタイムと同じ事をやっても、時短勤務だと時短分の給与が減る。しかし、成果を求められると時間が足りない(30代:正社員)
・ある一定のお給料は保証してもらい、成果の評価をプラスしてもらいたい。生活しなきゃならないので(40代:派遣社員)
・長期の安定収入を考えると一概に答えは出ない(40代:派遣社員)
・成果と時間のバランスが必要 成果は、人の評価が入るし、業務内容によっては時間が必要な業務もある(40代:パート/アルバイト)
・仕事の内容によって、方向性は全く変わってくると思うので(40代:フリー/自営業)
・今は定額で安定していて安心。だが、企画職なので、たとえヒット商品を作っても給与に反映されないのは少し残念(30代:正社員)
■しゅふJOB総研 所長 川上敬太郎より
スマートキャリア層とは、“時短×ハイキャリア”な働き方を実現したい人たちの総称。短時間で成果を出すことを前提に生産性高く仕事したいと考える人たちとも言い換えることができます。そんなスマートキャリア層に「給与の支払われ方として、あなたの希望に近いものをお教えください」と尋ねたところ、「成果にかかわらず働いた時間に応じて支払われる」が21.6%であったのに対して、「働いた時間にかかわらず成果に応じて支払われる」との回答が43.8%と約2倍に及びました。さらに、「過去で一番高かった時のおおよその年収」に回答した124名とクロス集計したところ、500万未満と答えた層に比べ500万以上と答えた層は「時間に応じて支払われる」を選んだ比率が20.7ポイントも低いことがわかりました。過去年収が高い人の方が、成果に応じた給与支払いを求める傾向がより強いように見えます。
また「裁量労働制や高度プロフェッショナル制度など、成果重視で就業時間に縛られない働き方の推進についてどう思いますか」との質問には、「仕事内容や求められる成果がはっきりしそう」が50.3%でトップ。2位は43.8%の「本当に時間に縛られないか不安」、3位が「求められる成果が出せるか不安」で34.0%となりました。成果重視の働き方に肯定的な反面、少なからず不安も感じていることがわかります。さらにこの項目も、「過去で一番高かった時のおおよその年収」に回答した124名とクロス集計してみたところ、500万未満の層では順位が入れ替わり「本当に時間に縛られないか不安」が1位となりました。給与の支払われ方同様、過去年収が高い人の方がより成果重視を望む傾向が強いように感じます。
過去年収の高さと成果重視傾向との関係性についてはさらなる分析が必要ですが、過去年収が高い人ほど労働時間と成果とが比例しない仕事を経験してきたという面があるのかもしれません。また、もし成果ベースでの給与支払いを検討する場合、思うように成果が出せなかった時の給与保証など、不安への配慮を求める声にも耳を傾ける必要があります。望ましい給与の支払われ方について、1/3以上が「どちらとも言えない」と回答しているように、成果ベースにも時間ベースにもメリットとデメリットがあります。業務内容との相性なども踏まえながら、成果と時間双方の特性を考慮した給与支払い方法を構築することが、より生産性の高い組織実現の鍵を握っているのではないかと考えます。
しゅふJOB総研所長 兼 ヒトラボ編集長 川上敬太郎 ープロフィールー 1997年愛知大学文学部卒業。テンプスタッフ株式会社(現パーソルホールディングス)に入社し新規事業責任者等を歴任。転職後、執行役員としてキャリアカウンセリングやマーケティング部門を統括するなど、営業・経営企画・人事といった人材サービス事業のほぼ全てのセクションに携わる。業界専門誌『月刊人材ビジネス』では営業推進部部長 兼 編集委員を務め、人材ビジネス企業の経営者に向けた勉強会を企画運営。2010年株式会社ビースタイル入社。2011年より現職。 人材サービス業界の『声なき声』を社会に届けるインタラクティブメディア『ヒトラボ https://www.facebook.com/hitolabo.jinzai/』及びフェイスブックグループ『人材サービスの公益的発展を考える会 https://www.facebook.com/groups/jinzai.koueki/』主宰。有識者として内閣府 規制改革会議 雇用ワーキンググループ勉強会への参加、男女共同参画センターでの講演など、主婦人材の活躍推進や人材サービス業界のあり方について積極的な意見提言を行う。 ◇委員等 厚生労働省 委託事業検討会 ・平成29~30年度:民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」委員 ・平成29~31年度:労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」委員 一般社団法人 日本人材派遣協会 ・派遣事業運営支援委員会委員(平成20~21年)、派遣事業運営支援部会員(平成24年) ◇メディア出演歴 NHK あさイチ 解説/フジテレビ みんなのニュース『ふかぼり』 解説/テレビ朝日 ビートたけしのTVタックルパネラー出演、他新聞・テレビ・雑誌などでコメント多数 ◇寄稿・連載歴 日本経済新聞:私見卓見『日雇い派遣は主婦を助ける』(寄稿)/時事通信『働くデキる女性たち』(連載))/マネープラス:『ワークスタイルの見つけ方』https://moneyforward.com/media/special/shuhunohonne/(連載)など ▼ヒトラボ資料館 『是々非々』 http://zezehihi.wix.com/jinzai |
■調査概要 調査手法:インターネットリサーチ(無記名式) 有効回答者数:153名 調査実施日:2018年5月17日(木)~2018年5月23日(水)まで 調査対象者:“時短×ハイキャリア”の転職エージェントサービス『スマートキャリア』登録者 |
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、 もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」そんな志のもとにつくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために定期的なアンケート等の調査を実施、結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<株式会社ビースタイルについて>
企業理念は「best basic style」。時代に合わせて新たなスタンダードをつくる会社です。この理念に基づき、2002年の創業以来、働きたい主婦に対して就業支援を行って参りました。約16年間で生み出した主婦の雇用数はのべ10万人以上。女性がそれぞれの価値観、ライフスタイルに合わせて働くことができる社会の実現に向け、派遣・在宅・ハイキャリアなど、様々な『しゅふJOBサービス』を提供しています。
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