凸版印刷、顔画像の非識別化でプライバシー保護
イスラエルDe-Identification, Ltd.との戦略的パートナーシップを通じてAI顔認識技術による個人情報の特定を防止、安心・安全なデータ利活用を実現
凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、顔認識技術で個人が特定できる要素に独自の加工を施すことで、個人のプライバシー保護を実現する顔画像の非識別化サービス(以下、本サービス)の提供を2019年12月より開始します。
本サービスはAIによる顔認識技術における個人情報の特定・流出を防ぎます。個人を特定する識別子に独自の加工を施すことにより、顔画像の機械認識率を下げ、顔画像の非識別化を行うものです。本サービスを活用することにより、個人の識別情報を保持しない顔画像を作成することができます。これにより、個人のプライバシー保護や企業などにおける安心・安全なデータの保持・利活用を実現します。
本サービスはAIによる顔認識技術における個人情報の特定・流出を防ぎます。個人を特定する識別子に独自の加工を施すことにより、顔画像の機械認識率を下げ、顔画像の非識別化を行うものです。本サービスを活用することにより、個人の識別情報を保持しない顔画像を作成することができます。これにより、個人のプライバシー保護や企業などにおける安心・安全なデータの保持・利活用を実現します。
なお、本サービスの提供に先立ち、イスラエルのDe-Identification, Ltd.(本社:イスラエル テルアビブ、CEO: Gil Perry、以下D-ID社)と、顔画像の非識別化サービスにおける戦略的パートナーシップ契約を締結しました。今後、凸版印刷は本サービスの拡販をはじめ、用途開発や様々なソリューションとの連携による独自サービスの開発を目指します。
■ 開発の背景
近年、AIによる顔認証技術の急速な発展により顔認証関連ビジネスの世界市場は、2019年から2024年までの5年間で2倍以上の急成長が見込まれています。顔認証技術により、画像や映像から個人の特定が可能となり、昨今では個人のプライバシー情報が流出する事案も発生しています。セキュリティ面などで大きく貢献し社会に不可欠な存在となる一方で、SNSにおける写真投稿など自分以外の顔画像公開を通じ、情報漏洩の加害者側になるリスクも顕在化しています。誰もが意図せず被害者・加害者に成り得る社会となっています。顔写真画像の流出が世界中で課題となり、欧州GDPRをはじめとする各種プライバシー保護規制が採用される中、データ利活用とプライバシー保護の両立が社会的にも求められています。
これらの背景から、この度凸版印刷は、D-ID社との戦略的パートナーシップ契約締結を通じ、個人のプライバシーを保護する顔画像の非識別化サービスの提供を開始します。
■ 本サービスの特長
3つの技術を通じて非識別化を行い、プライバシー保護を意識したデータ利活用機会の提供を行います。ディープ・フェイク(※1)対策等にも有効です。
<3つの非識別化技術>
1. 視認類似性を保持した非識別化技術
個人の特徴となる要素である輪郭、目鼻立ちなどを加工し、顔画像の非識別化処理を行います。これにより、人間の目では情報を判断できる要素を残しながら、AIでの顔認識による個人の特定を防止します。
2. 最少属性を保持した非識別化技術
顔認識技術に対して、対象の個人とは異なる別の顔を作成しながら、最小限の属性情報(年齢、性別など)を残す形で顔画像及び動画の非識別化処理をすることが可能です。これにより、企業の技術開発やマーケティングなどにおいて、安心・安全なデータ利活用を実現します。
3.ぼかしによる非識別化技術
自動的にぼかし処理を入れることにより、顔画像及び動画の非識別化を実現。映像内の人物プライバシーの保護にも有効です。
■ 参考価格
200万円~ PoC実施費用
※条件により異なります。
■ 今後の目標
凸版印刷は、本サービスを、現在推進している社会的課題解決に向けた事業活動であるスマートシティ、観光・旅行、人材、医療・ヘルスケア、金融、地域経済活性化などの分野を中心に提供していきます。今後は顔画像及び動画の非識別化サービスと凸版印刷の持つ様々なソリューションを連携させ、個人のプライバシー保護を重視したパーソナルサービスの開発を推進。2022年度までに関連受注を含めて約10億円の売上を目指します。
■ D-ID社について
D-ID社は、最先端の技術を用いて動画・静止画から機密性の高いバイオメトリック個人識別情報を削除することにより、組織がセキュリティを強化し、顧客と従業員のプライバシー保護することを推進しています。同社の革新的な非識別化ソリューションは、人間の目による類似性を保ちながらも、顔認識アルゴリズムに対して認識力を失う作用を有しています。また、顔画像をAIが生成した顔に置き換えることで、厳しいプライバシー規制を意識しながらも、組織が高度な分析を行い、動画データを収益化していく活動を支援しています。革新的なプライバシーソリューションの世界的リーディングカンパニーとして、同社は国際標準化活動のフレームワークやプライバシーバイデザインのコンセプトについても精力的に推進しています。
https://www.deidentification.co/
■ D-ID社CEO Gil Perry 氏コメント
凸版印刷との戦略的パートナーシップ関係構築を通じ、最も先進的なプライバシー保護ソリューションを日本のマーケットに提供できることを誇りに思います。自動化された顔認識がもたらす脅威の側面をかわすべく、特に顔画像の非識別化ソリューション需要は世界中で急拡大しています。凸版印刷とD-ID社との共同提案を通じ、両社は企業のセキュリティを高め、顧客とそこで働く人たちのプライバシー保護を推進してまいります。
※1: ディープ・フェイク: 個人に紐づいた多数の画像・映像から機械学習を活用して合成生成された、偽物とは容易に見抜くことが困難な画像・映像合成技術の通称
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以 上
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