看護師や学生約125万人が利用する「ナース専科」が「ナース漫画大賞2024」受賞作品を発表。ノミネート20作品から読者や審査員の投票で最も心に響いた漫画が決定
~看護師と患者双方からエピソードを募集。さまざまな角度から「看護」を考えるきっかけに~
特設サイト:https://square.nurse-senka.jp/articles/nurse-mangataisho2024
■ナース専科の「ナース漫画」について
ナース専科は、看護師や看護学生が悩みを相談できる掲示板や最新の看護・医療ニュース、看護師国家試験対策などのスキル・キャリアアップ情報を提供するコミュニティサイトです。2023年12月1日時点で累計会員数は約125万人となります(※1)。ナース専科では、経験を共有し業務に関する疑問や悩みの解決をサポートする目的で、2014年より看護師が体験したエピソードを募集しサイトに掲載してきました。2018年からは、より気軽にエピソードに触れてもらえるように掲載方法を漫画形式に変更し、漫画コーナー「ナース漫画」やInstagramなどで発信しています。これまでにInstagramで投稿した漫画は、1,187作品(※2)となっています。
ナース漫画は、看護師から寄せられる実話のエピソードを、当社所属の看護師が「看護師が読んで、自身の日々の仕事の振り返りややりがいの再発見のきっかけとなり、共感できるか」「看護師が読んで学びや気づきがあるか」などを基準に選定しています。エピソード投稿者自身の看護観について考えるきっかけになった忘れられない出来事や、患者との関わりの中で起きた面白い話、心温まる話などが多く、Instagramで実際に漫画を読んだ看護業界の方はもちろん、SNSを利用する一般の方からも広く反響が寄せられています。具体的なコメントとしては、「とても共感した」「もし自分だったら、と考えさせられた」という看護師視点の感想や、「看護は素晴らしい仕事」「娘が看護学生なのだが、看護師になると決めた娘を誇らしく思う」といった一般の方からの意見も見られ、他のSNSでも拡散されるなど、大きな反響を呼んでいます。ナース漫画を読むことで、看護師が自身の看護業務での気づきなどに役立てているだけでなく、看護業界外の読者が看護について考える機会にも繋げられていると推測されます。
■ナース漫画大賞2024について
2023年から開始した同表彰を、今年もナース漫画大賞2024として開催することになりました。今年は既にInstagramで公開されている作品の中から特に反響が大きかったものに加え、エピソードを新たに募集して編集部審査を通過したものをノミネート作品として漫画化しました。
エピソードは、看護師視点での「忘れられない患者さん」部門と患者視点での「忘れられない看護師さん」部門の2つの枠で募集しました。後者は看護師の提供価値の大きさを伝えたいという想いから今年度より新設し、患者さん視点での看護師にまつわるエピソードを描いています。これらの作品の中から、日ごろよりナース漫画を愛読いただいているナース専科会員と看護師インフルエンサーの特別審査員や漫画家のゲスト審査員の投票により、各部門の受賞作品を決定しています。
■受賞作品
≪看護師視点での「忘れられない患者さん」部門≫
・大賞:「脳腫瘍のお父さんとの最期の生活」
第1話URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150018728
第2話URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150018740
第3話URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150018941
最終話URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150018928
・2位:「レベル300」
前編URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150014508
後編URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150014521
・3位:「エンゼルケアができなくなった私に…」
URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150020581
≪患者視点での「忘れられない看護師さん」部門≫
・大賞:「コロナ禍での分娩もいい思い出にしたい!」
前編URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150018695
後編URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150018705
・2位:「やさしい誕生日前夜の話」
URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150018801
・3位:「一生懸命看護してくれた一年目の看護師さん」
URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150019519
≪ゲスト審査員特別賞≫
・「看護学生だからできること」
前編URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150020530
後編URL:https://square.nurse-senka.jp/articles/150020542
■受賞者コメント
・看護師視点での「忘れられない患者さん」部門 大賞受賞作品作画担当:白井くま氏
この度は大賞に選んでいただきありがとうございます。自分の家族と年齢が近いこともあり、体験談を拝読したときから涙が止まりませんでした。病気が原因で変わっていくお父さんとご家族の気持ちを考えると胸が張り裂けそうになりましたが、ご自宅だからこそできる看取りケアで、穏やかに最期を迎えられる様子に胸を打たれ温かい気持ちになりました。登場人物一人ひとりの想いを少しでもお届けできればと、特に表情や手の温もりが伝わるよう意識して描きました。これからも体験された方の想いを皆様にお届けしていきたいと思います。
・患者視点での「忘れられない看護師さん」部門 大賞受賞作品作画担当:くもやあきこ氏
大賞に選んでいただき、誠にありがとうございます。コロナ禍の出産のお話、本当にとても大変だったんだなと、色々考えながら描かせていただきました。自分が出産した時の助産師さんの頼もしさも思い出しました。以前と違う状況でのお産で心細いなか、助産師さんがこのような温かい気持ちで接してくださったなんて、よほど安心できただろうなと思いました。これからも医療従事者の方々に感謝の気持ちを込めて、これから目指す方々へのエールにもなるような漫画を描きたいと思っています。
・ゲスト審査員特別賞 受賞作品作画担当:しろくま氏
この度はゲスト審査員特別賞に選んでいただき、ありがとうございます。このエピソードを読んでまず感じたことは、さくらだあこさんの「全国の看護学生さんに『あなたは患者さんの力になっている』と伝えたい」という強い思いです。そして看護学生さんの無力感や、患者さんの悲しみ、悔しさなどが伝わってきて私も涙しました。ナース漫画大賞を通じてたくさんの看護学生に読んでもらいたい!という思いで大事に描かせていただきました。この漫画が夢を持って頑張っている看護学生さんたちの背中を少しでも支えることができたら嬉しいです。
■ゲスト審査員コメント
・マンガ家 宮川サトシ氏
僕自身、20年前に血液の癌で長期入院したことがあり、その後も母親の癌治療に付き添った経験を漫画作品にさせてもらったり、妻も看護師として働いていたこともあったりと、病院とは少なからぬご縁があるように思います。今回はそんな視点で全ての作品を拝読させていただきました。どの作品にも実際に現場にいないと知り得ない病棟の人々の情景が描かれていましたが、中でもさくらだあこさんの体験漫画は、明るかったはずの患者さんがそっけなくなる様子や、看護学生としてどう対応したらいいのか悩む場面など、闘病経験のある僕も元看護師の妻も共感できるリアルなエピソードが漫画表現的にも非常に伝わりやすく描かれていたと思います。患者さんとの関係がまだ構築されていない時に「どんな看護がしたいのか?」と考え直してみることの重要さは、もしかしたら学生さんだけではなく、新人さんやベテラン看護師さんにも同様に大切で、それを伝えているこの漫画こそ広く読まれるべきなのでは?と思った次第です。看護学生だから〜というタイトルではありますが、本当は〝その人だから〟が物を言う現場であって、看護とは人と人が向き合う世界なのかもしれないなと、この作品を通じて改めて思い知らされました。
■ナース漫画編集担当者コメント
・株式会社エス・エム・エス ナース専科コンテンツ企画グループ 川口萌
看護師という仕事のやりがいや価値提供の大きさを、ナース漫画の読者の皆様からご提供いただく実話エピソードを漫画化することで表現し、より多くの方に届けたいと思いながら、毎月制作をしています。毎年の集大成としての「ナース漫画大賞」を、今年は審査員の方々をお招きして開催することができました。看護業界内はもちろん、看護業界外も巻き込み、広く看護を考える機会としてのナース漫画大賞にしていきたいと思っています。
■社会背景とエス・エム・エスの看護師のキャリアに関する取り組み
超高齢社会の進行に伴い医療・介護の需要が増加し続ける中、生産年齢人口の減少により、医療や介護などのサービスを支える従事者の不足が深刻な課題となっています。医療領域では、需要の拡大と同時に、必要とされる医療機能が急性期から慢性期、在宅といった分野にシフトしていく中で2025年には6~27万人の看護師(※3)が不足すると見込まれています。また、訪問看護や介護施設等の事業者において看護師など従事者の確保が困難となる「機能間の偏在」やエリアによって従事者の需要と供給のバランスが偏る「地域間の偏在」も課題となっています。
これらの課題を解消するには、必要とされる医療機能や地域の事業者への就業を促していくと共に、対応できる業務の幅を広げることが重要です。医師の働き方改革やチーム医療促進の観点から、特定行為研修を修了した看護師によるタスク・シフティングやタスク・シェアリングの推進を受けて、より高い専門性が求められているため(※4)、スキル・キャリアアップの重要性も高まっています。また、エッセンシャルワーカーである看護師は社会活動を支えるという重圧に日々向き合う仕事でもあります。そのため業務上の精神的な負荷がかかりやすく、業務を理解しあえる間柄での感情の共有や共感はモチベーション維持・向上に一定の効果を発揮すると当社は考えています。
当社は就業中の看護師に対して、ナース専科を通じてスキル・キャリアアップ情報を提供し、日々の悩みの解消等を支援しているほか、ナース人材バンクを通じて最適な職場の紹介も実施しています。また、看護師を目指す学生に対しては、看護師を取り巻く環境が揺れ動く中でより良い最初の一歩を踏み出せるよう、キャリア形成に関する情報提供や合同就職フェアを開催するなど、従事者の職業人生の全期間を通じて「キャリアを一歩前に進める」ための支援をしています。
今後もナース専科やナース人材バンクを通じて、求職者の長期に渡るより良いキャリア形成や事業者とのより良いマッチングを支援し、看護師の不足と偏在を解消することで、質の高い医療・介護サービスの継続提供に貢献していきます。
※1:会員数は2006年のサービス開始時からの累計数
※2:2023年12月1日時点
※3:厚生労働省「医療従事者の需給に関する検討会 看護職員需給分科会 中間とりまとめ(案)」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07019.html)より
※4:厚生労働省「医師の働き方改革に関する検討会 報告書」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04273.html)より
【「ナース専科」について】
悩み相談ができる掲示板や最新の看護・医療ニュース、看護師国家試験対策などのスキル・キャリアアップ情報を提供。看護師・看護学生のキャリア形成をサポートしています。
【「ナース人材バンク」について】
施設種類や診療科目、働き方など希望条件に合う事業所を専任のキャリアパートナーが紹介。求められる事業者への就業機会提供や最適マッチングで、良いキャリア形成を支援します。
URL:https://www.nursejinzaibank.com/
【株式会社エス・エム・エスについて】
2003年創業、2011年東証一部上場、2022年4月より東証の市場区分変更によりプライム市場へ移行。「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをミッションに掲げ、「高齢社会×情報」を切り口にした40以上のサービスを開発・運営しています。
名称:株式会社エス・エム・エス
所在地:東京都港区芝公園2-11-1住友不動産芝公園タワー
代表者:代表取締役社長 後藤夏樹
会社設立:2003年4月
資本金:23億1,518万円(2023年3月31日現在)
従業員数:連結3,703人、単体2,343人(2023年3月31日現在)
事業内容:高齢社会に求められる領域を、医療・介護・ヘルスケア・シニアライフと捉え、価値提供先であるエンドユーザ・従事者・事業者をつなぐプラットフォームとしての情報インフラを構築し、40以上のサービスを展開
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