15年ぶりの長編小説!山本文緒:著『なぎさ』いよいよ発売。苦難を乗り越え生きることの希望を描く!
角川書店 ブランドカンパニー
「人生に真に必要なもの」とは。衝撃の長編小説!
誰も助けてはくれない。誰も私を必要としていない。
こんなところにいたら、誰も私を見つけてはくれない。
世界にふたりぽっちだ。
【発売日】2013年10月22日 ※発売日は地域によって前後する場合があります。
【頁】376頁 【定価(税込)】1680円 【装丁】鈴木成一デザイン室 【装画】田口実千代 【体裁】四六判上製
【特設HP】http://www.kadokawa.co.jp/nagisa/
同窓生夫婦のもとに転がり込んできた妹、夫の後輩。
助け合うことは、生きる喜びのはずだった――。
【物語】
家事だけが取り柄の主婦、冬乃と、会社員の佐々井。同窓生夫婦二人は故郷長野を飛び出し、久里浜で静かに暮らしていた。佐々井は毎日妻の作る弁当を食べながら、出社せず釣り三昧。佐々井と行動を共にする会社の後輩の川崎は、自分たちの勤め先がブラック企業だと気づいていた。元芸人志望、何をやっても中途半端な川崎は、恋人以外の女性とも関係を持ち、自堕落に日々を過ごしている。夫と川崎に黙々と弁当を作っていた冬乃だったが、転がり込んできた元漫画家の妹、菫に誘われ、「なぎさカフェ」を始めることとなる。姉妹が開店準備に忙殺されるうち、佐々井と川崎の身にはそれぞれ大変なことが起こっていた――。
初出:「小説 野性時代」2011年1月~7月号、9月~11月号、2012年1月~6月号、9月~2013年4月号にて連載
<読むほどに、こころ揺さぶられる――。賞賛と共感の声、続々!>
「『なぎさ』とは、『あわい』の空間である。
山本文緒は人と人の、人と場所のあわいを、
精確に、的確に、描きだしている。」
――榎本正樹さん(文芸評論家)
「この繊細さ、あたたかさ――。
生きにくい日々を何とか持ちこたえている
すべての人に読んでほしい。」
――梯久美子さん(ノンフィクション作家)
「濡れた砂に足をとられていた人たちが、一歩前に踏み出す。
行き先は陸か、海か。
けれど、その背中を見つめる作者の視線はどこまでもあたたかい。」
――窪美澄さん(作家)
「変わり続けるがために変われない人々。
変わることへの絶望から、変わろうとする人々。
スリリングな交錯が描かれたこの小説には、
絶望を経て鍛えられた希望がある。」
――斎藤環さん(精神科医・評論家)
「悲しみや怒りは尽きないけれど、向き合うことで、
生傷さえも絆に変えることができると知った。」
――島本理生さん(作家)
「この小説は、私たち読者を取り巻く
家族や悩みのすべてと誠実に共振する、
眩しく、大きな祈り。」
――辻村深月さん(作家)
※「辻」は二点しんにょうです。
「声に出さずにこっそり疲れている
女たち、男たちにお薦めします。」
――長嶋有さん(作家)
「傷ついた流木を撫でる優しさと、
再び海に還す強さを持った物語です。
『信じる』尊さを波音のように教えてくれました。」
――堀本裕樹さん(俳人)
「生きていく、ということは瑣末なことの繰り返しで積み重ねで、
ミルフィーユのように味わい深いことなんである。」
――雅子さん(モデル)
※五十音順
【著者紹介】 山本文緒 (やまもと・ふみお)
1962年神奈川県生まれ。会社員を経て、作家となる。著書に『群青の夜の羽毛布』『ブルーもしくはブルー』『きっと君は泣く』『アカペラ』など多数。『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞を、『プラナリア』で第124回直木賞を受賞。日記エッセイに『そして私は一人になった』がある。
本作は中編小説集『アカペラ』以来5年ぶりの新刊、『恋愛中毒』以来15年ぶりの長編小説である。
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