Z世代の時間の使い方に関する意識調査
「タイパ」とは言わないZ世代 効率化した先にもとめる「非効率」
株式会社SHIBUYA109エンタテイメント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:石川 あゆみ)が運営する若者 マーケティング機関『SHIBUYA109 lab.(読み:シブヤイチマルキュウラボ)』は、15~24歳のZ世代を対象に、外部調査パネルによるWEB調査とSHIBUYA109 lab.独自ネットワークによるインタビューから「Z世代の時間の使い方に関する意識調査」を行いました。
1.当たり前すぎて「タイパ」とは言わない。無意識タイパ世代。
2.Z世代のタイパハック。動画はコンテンツ毎に異なる速度で。
3.「何もしない」時間が欲しい。タイパした先に求める非効率。
”「若者はタイパを重視する」という分析は様々なメディアでよく目にしますが、若者と日々接していると、彼らが常に様々な情報に触れながら、学校、バイト、サークルに就活…と非常に忙しい日々を過ごしている印象を受けます。(参考:スケジュール帳)そんな彼らの時間の使い方や考え方について、調査してみました。”
解説:SHIBUYA109 lab. 所長 長田 麻衣
経歴:総合マーケティング会社での経験を経て、2017年にSHIBUYA109エンタテイメントに入社。SHIBUYA109エンタテイメント マーケティング担当としてマーケティング部の立ち上げを行い、18年に若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.」を設立。
毎月200人のaround 20(15歳~24 歳の男女)と接する毎日を過ごしている。宣伝会議等でのセミナー登壇・TBS『ひるおび!』コメンテーター。
著書『若者の「生の声」から創る SHIBUYA109式 Z世代マーケティング(プレジデント社)』、その他メディア寄稿・掲載多数。
※公開データの引用・転載の際は、『SHIBUYA109 lab.』のデータであることを明記いただきますようお願い申し上げます。
※本リリースに記載の会社名、製品名、サービス名等は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
【1】当たり前すぎて「タイパ」とは言わない。無意識タイパ世代。
時間の使い方について聞いてみたところ※図1、効率的に時間を使いつつも、大切だと思うことには時間をしっかり費やしているということがわかります。
一方で、「『タイパ』という言葉を日常的によく使う」※図2という質問では、「あてはまらない」という回答が7割以上となり、「タイパ」という言葉自体はあまり使われていないことが分かります。
タイムパフォーマンスや、効率的な時間の過ごし方を意識する理由※図3は以下の通りとなり、沢山の予定をこなすために効率化を求めているわけではないことがうかがえます。
【2】Z世代のタイパハック。動画はコンテンツ毎に異なる速度で。
「効率化したい・時間を短縮したいと思うこと」と「時間をかけても惜しくないと思うこと」を選択式で聞いてみると※図4下記のような結果となりました。
続いて、時間を効率的に使うためにやっていること※図5について聞いた結果は以下の通りで、移動時間に関するものが2位3位となっていますが、フリー回答でも同様の質問をした場合※図6も「移動時間」というワードが目立っています。
また、時間の効率化に関連して動画の倍速視聴について※図7聞いてみると、知識や情報を得るためのコンテンツは2倍速視聴が30%弱と多数派となる一方で、映画に関しては2倍速視聴は10%未満となるなど、コンテンツによって視聴速度が異なることが明らかになりました。
■SHIBUYA109 lab.所長解説:マルチタスクが基本。無駄な時間を作らない事前準備
何もしない時間や自分が価値を感じることに充てる時間を捻出するため、そして無駄な時間を過ごすことがないように、移動時間や一人で行動する時間を様々なデバイス・ツールを活用しながら、マルチタスクで進めていることがわかります。
倍速視聴等の時短ツールはコンテンツのカテゴリによって使い分けがされていますが、1.5倍速以上のスピードで視聴・インプットをしています。
【3】 「何もしない」時間が欲しい。タイパした先に求める非効率。
Z世代の時間に対する考え方を知るために、「何もしない時間」と「予定の詰め方」※図8について聞いてみると、「何もしない時間が好き」で「予定はあまり詰めたくない」というグループが最も多いことが明らかになっています。
あらためて、何もしない時間について※図9聞いてみると、「何もしない時間が欲しい」に「あてはまる」と回答したZ世代が約7割となりました。 Z世代は「効率的」な時間を大切にしつつも、それとは逆の過ごし方にも魅力を感じていることがわかります。また、「何もしない状態」についての詳細をFAで聞いたところ※図10「SNS」「スマホ」などスマートフォンに関連するワードが目立ちました。その反面インタビューではデジタルデバイスから一定の距離取ろうとしている様子もうかがえました。(※参考:下図「Z世代の声」)
そこで、デジタルデトックスについて※図11、聞いてみた結果、以下の項目が上位となりました。最近のトレンドにもなっている「自然界隈(※高原や川などの自然を好むコミュニティのこと。自然豊かな場所に出向いた写真や動画に「#自然界隈」をつけて投稿するZ世代が増加している。)」がデジタルデトックス的な文脈でも楽しまれていることがわかります。
このような結果からZ世代にとっては効率的な時間の使い方が当たり前だからこそ、そうではない時間の大切さを感じて 「なにもしない時間」や「デジタルデトックスな時間」の需要が高まってきているといえるでしょう。
■SHIBUYA109 lab.所長解説:スマホの喧噪を離れて非効率を楽しむ。デジタルウェルビーイングへの意識が高まる
2024年の若者トレンドには、スマホを離れてデジタルデトックスをしに行く体験が多数観測されています。コロナ明けに急激に増えたコミュニケーションとコンテンツ量に疲れ、「効率的にこなす」ことから一時的に距離を置きたいという意識が高まっていることが伺えます。
若者たちはハイスピードなデジタル社会との適切な距離感を模索し、デジタルウェルビーイングを実現しようとしています。
■アンケート調査概要
①WEB調査
調査期間:2024年8月
調査パネル:外部調査会社のアンケートパネルを使用
居住地:一都三県
年齢:15~24歳
対象:高校生・大学生・短大・専門学校生など学生
回答者数:461名(高校生229名/大学・短大・専門学生232名)
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。
②SHIBUYA109 lab.による定性調査
・グループインタビュー
対象者条件: 大学生 女子4名 2G 合計8人(Z世代の声として一部掲載)
・その他過去定性調査をもとに考察
■SHIBUYA109 lab.概要
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する新しい世代に特化した若者マーケティング機関。SHIBUYA109のターゲットである「around20(15~24歳)」を中心に彼らの実態を調査し、SHIBUYA109独自の視点から分析している。
設立:2018年5月17日
所長:長田麻衣(株式会社SHIBUYA109エンタテイメント所属)
ホームページ:https://shibuya109lab.jp
■株式会社SHIBUYA109エンタテイメント概要
SHIBUYA109渋谷店(東京都・渋谷区)を中心とした3つの施設を展開。「Making You SHINE!-新しい世代の“今”を輝かせ、夢や願いを叶える-」の企業理念を掲げ、これからを担う新しい世代の今を輝かせ、夢や願いを叶えるため、商業施設運営に留まらないエンタテイメント事業展開を行う。
設立:2017年4月3日
代表取締役社長:石川 あゆみ
ホームページ: https://www.shibuya109.co.jp/
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