エスプランニングがBizRobo!の活用で、保険代理店業務の効率化を達成

～人手不足対策の一手としてRPAを導入、業務ストレスからの解放や営業活動の拡充にも寄与～

オープン株式会社

2024年11月26日 10時00分

　オープングループ株式会社（本社：東京都港区、代表取締役：高橋知道）の子会社であるオープン株式会社（本社：東京都港区、代表取締役執行役員社長：石井岳之、以下「オープン」）は、株式会社エスプランニング（本社：岡山県岡山市、代表取締役：島村孝史、以下「エスプランニング」）がRPAツール「BizRobo! mini」の活用により、①業務効率化 ②ストレス解消 ③営業活動の質向上の3点を達成したことをお知らせいたします。

■BizRobo!導入に至った経緯

　エスプランニングは、2011年に岡山で開業した乗合保険代理店※です。地元企業や経営者を主要顧客とし、損害保険、生命保険、確定拠出年金などを取り扱っています。従業員は営業、営業事務を主体とする11人で、個人事業も珍しくない地元密着型の保険代理店では、比較的大きな組織で事務量も多く、本来であれば月内に済ませたい処理が、翌月半ばまでずれ込むような事態も生じていました。そのため、グループウェア活用などのDX（デジタルトランスフォーメーション）を推進し、年々深刻化する採用難も念頭に、現状の組織体制でも余力を創出できるよう、さらなる業務効率化策を探っていました。

　エスプランニングでDX推進を担当する谷口敬彦氏は、IT関連の展示会などで情報収集を進める中、「人手不足に備えた業務効率化」の具体策としてRPAに着目し、BizRobo!のトライアルを実施しました。その際に社内開発を進められそうな感触は得たものの、まとまった時間を確保して取り組むまでには至りませんでした。

　その後オープンから、地元岡山のBizRobo!パートナー企業の紹介を受け、導入支援担当者とともに自動化対象業務の検討を行ったことが、本格導入の決め手になりました。パートナーとともに1ヵ月ほどの開発期間を経て、実際に動くソフトウェアロボットを現場に導入し、その活用効果を見通せたことから、社内承認もスムーズに進んだそうです。

※複数の保険会社の委託を受けている代理店

■契約更新に伴う見積書PDFの作成を自動化、年間240時間の余力を創出

　エスプランニングではクライアント型RPAツール「BizRobo! mini」を活用し、自動車保険・火災保険の契約更新に伴う事務作業を自動処理しています。具体的には、満期が近づいた保険契約のデータが配信される月次のタイミングで保険会社のWebシステムにアクセスし、更新見積書のPDFを作成後、印刷して顧客に郵送する作業のうち、見積書の条件設定からPDF化までの工程を、合計4体のソフトウェアロボットで自動化しています。

　契約件数が多い一方で、提出期限までの日程がタイトなことから、スタッフが処理する際は遅延が発生しがちで、本来の担当以外も補助に回ることの多い作業でしたが、条件設定がシンプルな保険見積だったため、RPA化に適していると判断されました。これにより毎回「誰が対応するか」と考えるストレスから解放され、その後の工程であるコメント記入や封入・郵送の作業にも余裕をもって対応することが可能になりました。

　このような見積書作成向けのソフトウェアロボットは、手作業で月間25時間前後かかる作業のうち、標準的なパターンに該当する8割程度に対応しています。これにより創出された年間およそ240時間の余力により、営業担当は顧客との対話、営業事務担当は顧客の近況をうかがうフォロー電話に注力することが可能になりました。

　これはエスプランニングの強みである地域密着型のサービスをさらに伸ばす結果につながっていることはもちろん、手作業時にシステムの処理時間待ちで感じていたストレスを解消し、常時等しく案内するべき内容を見積書に自動記載するという、業務標準化の効果も現れています。

エスプランニング／BizRobo!導入事例記事：https://tinyurl.com/49wz6fmb

エスプランニング／BizRobo!導入事例動画：https://youtu.be/gN_vqfB3ysc

■データ自動連携などへの応用、社外との協業を目指す

　エスプランニングのように、最適な提案を目的に複数の保険会社と提携している乗合保険代理店の場合、保険会社ごとに異なるシステムを通じて事務処理を行う必要があり、業務効率化のためには自社が主体となってDXを進めることが不可欠の条件となっています。

　そのためエスプランニングでは、自社の顧客情報や扱っている契約情報の管理システムを、ノーコードのクラウドサービス「kintone」で管理しています。これにより特定の保険会社のシステムに依存することなく、自社に最適な形でデータ管理・活用が可能となっています。

　今後はkintoneとBizRobo!を組み合わせることで、保険会社のシステムと代理店が独自に管理するデータの自動連携の実現を目指しています。この取り組みは同業者の関心も高いことから、これまでに得られた知見をもとに、開発の外注や同業者との協業も選択肢に含め、RPA活用の範囲を広げていきたいと考えています。

　オープンは、独立開業による小規模経営が多い地域密着型保険代理店には、エスプランニングと同様に膨大な事務処理に頭を悩ませている現場担当者が数多く存在すると考えています。こうした課題を抱える保険代理店に対して、RPAやノーコード・ローコードツール、生成AIなどのIT技術の活用を提案し、現場の状況に合わせた伴走支援を行いたいと考えています。

　またこうした活動には、地域・業界に根差したパートナー企業との連携が不可欠であることから、相互に活用事例や技術情報を交換し、ユーザーの皆様の業務改革の一助となれるよう、活動を続ける所存です。

■「BizRobo!」について