タテ社会を見直して「組織運営の技術」を確立せよ!日本の伝統と文化を生かしながら、30年の“後れ”を取り戻すための手引き書「どうする、ニッポン 失った30年とコロナ後の社会」発売。
『どうする、ニッポン』(著・秋葉純次郎)
日本社会はバブル崩壊以来30年を経た今も停滞しています。戦後の奇跡的な復興から高度経済成長を成し遂げて“Japan as Number 1”と言われた頃の元気はどこへ行ってしまったのでしょう。
古代の日本は北や南から人が集まる国際色豊かな島でした。その後、列島を統一した日本は中国から学んだ文化を消化して日本型に発展させて、天皇を中心とした国風文化の花を咲かせました。やがて、貴族文化は衰退し武士が治める国となり、幕藩体制を確立し穏やかな時を過ごしました。武士道を精神的な支えとして独自に発展した日本の文化は決して低いものではありません。
日本は違う形の先進国を知ったときから“一流国”を目指して道なき道をがむしゃらに駆け上り、駆け上った先の空へジャンプしたのです。そして、地に落ちて初めて私たちには羽がなかったことを知りました。再び“はじめの一歩”から歩き始めた道は比較的に整備されていたので、私たちはいつの間にか先頭グループに入って歩けるようになっていました。
しかし、最近の日本はどちらに向かって進めばいいのかわからなくなっているようでふらふらし歩みは遅く、たたずんでいるようにみえることさえあります。
あらすじ
新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延と共に明らかになってきた今の日本の“後れ”について、その原因の本質はどこにあるのかを探って、どのようにすれば“後れ”を取り戻すことができるのかを考えてみました。
今の日本は高台まで駆け登ってきて、上りと下りの分かれ道に差し掛かっているようにみえます。踊り場にたたずんで、どちらへ進めばいいのか迷っている犬のようです。課題の効果的な解決策を速やかに講じなければ、この状況は続いてさらなる“後れ”につながります。先進国グループから脱落していく日本の姿を、指をくわえてみていていいのでしょうか。それとも、社会に流れる淀んだ空気を吹き払って、新しい雰囲気を作りだして“後れ”を取り戻す努力を始めるのでしょうか。そこで、本のタイトルは『どうする、ニッポン』としました。
最初に戦後昭和の歩みから日本がどのようにして先進国の仲間入りを果たしたかを復習します。敗戦後の廃虚の中からどのように立ちあがって高度成長をしてきたのかをみたあと、高度成長はどのようにして行き詰まり、今の日本のどこにどのようなひずみが生じているのかを探りました。
次に、過去をさかのぼり日本誕生の時代をたどって、日本文化の背景をながめました。古代中国の先進的な文化を学んだ日本が、どのように咀嚼して日本型に変換し発展させてきたかをおさらいします。日本文化の成熟にともなってその時々の社会の運営責任者たちが、どのように人々の所属(場)と属性(資格)を使い分けてどちらを優先してきたかを考察します。
タテ社会は日本の伝統といわれる中で、タテ社会の成立、発展、継承を俯瞰しました。その結果、今の所属重視の社会は守り続けなければならない大切な伝統と言えるものではなく、責任者たちが立場を守るための都合のいい慣習にすぎないことがわかりました。“後れ”を速やかに取り戻すためには、かつて社会の運営で所属と属性の優先順位を使い分けしたように柔軟な対応が必要です。
三番目に、西洋先進国の文化はどのようにはぐくまれたのかを探るためにヨーロッパ文化の発祥に踏み込みます。そこからはヨコ社会と言われている先進国の社会がどのように誕生して、広がり、曲がり角に来ているのかを知ることができます。現代ヨーロッパの基礎をなしているラテン文化を知ることで、現在の葛藤する西洋諸国の姿が見えてくるのです。
以上から、今の日本が抱える課題について具体的に何が問題でどうすればいいのかを考察します。現在日本が直面している多くの課題の中から喫緊の課題を取り上げて、何が“後れ”を生じている問題の本質かをとらえ、先送りできない諸問題を解決する道を提案します。
最後に、社会を元気にする可能性を秘めた私たちの財産として、日本の自然と文化を挙げました。四季折々の自然、私たちの思いやりと親切、職人のウデとワザは世界に誇れる私たちのウリです。日本がこれから進む道は私たちのウリを生かすことです。立ち止まっている暇はありません。歩きながら考えることです。『どうする、ニッポン』は数々の“後れ”問題を解決する手引き書です。
読者ターゲット
中堅として日本の社会や組織を実質的に支えている世代の人たちと、明日の日本を支えていくことになる今の高校生や大学生にぜひ読んでいただきたいと思っています。10代から40代の幅広い世代の方に読んでいただいて、日本の文化がどのように誕生し発展してきたかを再認識していただきたいのです。
日本がどのような道を歩んで右肩上がりの成長をしたのかを知らない世代が社会の中心となる中で、少し前の日本と世界の流れを復習することは大変意味のあることではないでしょうか。特に、日本を支える人たちにとっては、戦後の廃虚の中から先進国の仲間入りするようになった日本の歩みを知っておくことはとても重要なことだと思っています。
外から見ると、今の日本は踊り場にたたずんで進む方向を見失いすくんでいるように見えます。一歩前進して二歩後退するようにズルズルと後れる状況から抜け出すためには、課題として挙げた数ある“後れ”についての説明から“後れ”を生じた原因の本質を理解することが欠かせません。問題の本質を理解することによって、日本の伝統と文化を生かしながら新しい空気と共に歩んで行けば“後れ”を取り戻すことが可能なことがわかります。
本書が、みなさんが新しい道を歩み始めるきっかけとなれば幸いです。
この本にこめた想い・伝えたいこと
日本が後れることになった(メッキが剥がれた)理由は、デジタル化に後れたからという理由ばかりではありません。日本が後れた理由は“後れ”の本質に迫る対策を避けてきたことが原因です。社会が後れた結果として、行政のデジタル化が進んでいないのです。
今の“後れ”には本質的な原因が二つあります。一つ目は「民はこれを由らしむべく、これを知らしむべからず」に基づいた“力”による社会の運営手法からきている“後れ”の原因です。
二つ目は、社会運営の基本単位である業務の執行手順を各組織の文化に任せたために、組織によって仕事にバラツキがあることです。国として組織運営の技術体系を構築してこなかった結果として、一つの仕事に多くの人が多くの時間をかけて、かつ手戻りや手直し、間違いの多い“拙い”と言わざるを得ない組織の運営手法からきている“後れ”の原因です。
二つの原因の本質は、多様な人材の対等参加を阻んできた社会の運営にあります。日本の「モノつくり」の技術をお手本として習った後続国で、日本の組織運営の手法をお手本とした国はありません。彼らが「コトの営み」の技術を日本からは習わないで、日本を追い抜いていく状況を見れば“後れ”の原因は明らかです。
日本が必要としている新しい空気を速やかに醸しだすためには、今既得権を享受している組織の運営責任者たちが動かざるを得ない状況といえます。
著者プロフィール
秋葉純次郎(あきば・じゅんじろう)
技術士(建設部門)。1948年倉敷生まれで幼少から高校卒業までを阪神間で過ごした。東京教育大学(現筑波大学)卒業後はゼネコンに勤務し1976年から2008年まで一時帰国をはさんで30年間海外(香港やシンガポールなど)に居住した。その間、地下鉄や飛行場などの大型建設工事に従事し、欧米の会社とJVを組みボード(取締役会)の会長や委員にとしてJV会社を運営した。香港やアイルランドでは、裁判を含む契約上の紛争を、話し合いを通じて友好的に和解へと導いた。帰国後は、日本のODAによるプロジェクトに携わってインド、ミャンマー、ヨルダン、アルバニア、アゼルバイジャン、ウクライナなどで国際契約に基づく交渉や国際入札図書を作成した。東洋大学の社外講師を務めた。現在も海外の大型工事に関わっている。
書籍情報
書籍:どうする、ニッポン 失った30年とコロナ後の社会
著者:秋葉純次郎(あきば・じゅんじろう)
出版社:パレード
発売日:2023年10月17日
ISBN:978-4-434-32789-6
仕様:四六判/並製/148ページ
価格:1,000円+税
Paradebooks:https://books.parade.co.jp/category/genre08/978-4-434-32789-6.html
Amazon:https://amzn.to/3R882Ib
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商号:株式会社パレード
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東京支社:東京都渋谷区千駄ヶ谷2-10-7
代表取締役:原田直紀
設立:1987年10月20日
資本金:4000万円
事業内容:広告企画・アートディレクション、グラフィックデザイン全般、Webサイト企画・制作、出版事業『パレードブックス』
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