【武蔵野大学】2024年9月から手掛ける長期プロジェクト! 鎌倉市の「シェアビレッジ鎌倉西御門」に建築デザイン学科の学生がデザインした地域特性を生かしたガーデンテーブルとゴミステーションが完成

学校法人武蔵野大学

武蔵野大学工学部建築デザイン学科(東京都西東京市、学長:小西 聖子)の太田 裕通講師と学生29名(3年生6名、2年生10名、1年生11名※)で構成されるプロジェクト「あわい deカタチ」は、2024年9月から取り組んできた神奈川県鎌倉市の「シェアビレッジ鎌倉西御門」のコミュニティスペースを完成させました。

2024年にシェアビレッジの住民の方々の講評会を経て制作を開始し、2025年4月にゴミステーション「コミハコ」を、11月にガーデンテーブル「えんむすび」を完成させ、約1年にわたるプロジェクトを完了しました。

※2025 年度のメンバー

【本件のポイント】

● 建築デザイン学科の学生がデザインしたガーデンテーブルとゴミステーションが完成

● 坂道の多い地域特性を活かした、住環境に溶け込む小さな建築

● どちらの小さな建築も住民の“新たな居場所”つくりと交流促進を意図

【経緯】

2023年4月に太田講師の研究室で茅ヶ崎サザンビーチ沿いのビル屋上を使った実験をした際、そこで使ったパレット家具を本ビレッジで引き取って活用いただいた経緯があり、今回「あわい de カタチ・プロジェクト」で新しいデザインを行うことになりました。「シェアビレッジ鎌倉西御門」は、西御門エリアの山裾に広がるおよそ3,000㎡の土地をコーポラティブ形式で長い時間をかけて徐々に開発している現代的な村であり、現在は長屋や戸建て数軒が中庭を囲むように配置されています。

ゴミステーションの模型
ガーデンキッチンの模型

2024年11月15日には鎌倉市で住民の方々を招いた講評会を行い、学生が考案したデザインを発表しました。その後、講評会で選ばれたガーデンキッチンとゴミステーションの2つのデザインの制作を進めてきました。

【ゴミステーション「コミハコ」について】

ゴミ箱からコミハコへ。本計画地は、坂道の多い鎌倉の山上に位置し、ビレッジへと続くアプローチは傾斜のあるスロープとなっています。両側には芝生が段状に広がり、その地形の一部となるように、コミハコはそっと嵌め込まれました。上部には腰掛けられるベンチと植栽ポットを設け、ゴミ捨てという日常の行為が、自然と人を引き寄せる滞在へ転換する仕掛けとしています。台形の平面形状は、空間にゆるやかな広がりを生み、ふと足を止めたくなる小さな居場所を路上にもたらします。捨てる場所ではなく、関係を育むための箱へ。鎌倉という落ち着いた住宅地の風景に寄り添いながら、住民と周囲をやさしく巻き込み、コミュニティを育む生活へと導く装置。それが、「コミハコ」です。

【ガーデンテーブル「えんむすび」について】

人と人の“縁”が結ばれる場所のまんなかに。ビレッジに暮らす多様な人々が、自然と寄り集まるテーブ

ル。大小4つのテーブルが寄り添うように組み合わさり、中心にはなめらかなアメーバ状のベーステーブル。残りの3つは自由に動かせることで、集まりの規模や気分に合わせて空間をしなやかに変えていきます。その形状のモチーフは、十人十色の住まい手が交わり、関係を育む「ビレッジ」そのもの。料理を囲み、談笑し、時に手を動かし合うなかで、小さな縁が自然と結び直されていくことを願っています。棚やシンク用の開口を備えたテーブルは機能的でありながら、カラフルなルーバーが構造を補強しつつ、共有空間の真ん中に、軽やかな楽しさを添える存在となりました。ひとつのテーブルが、人の距離をほどき、つながりを編み直す装置となる。それが、「えんむすび」です

【コメント】

■学生代表 清宮 悠さん(建築デザイン学科3年生)

日頃取り組んでいる設計課題とは異なり、住民の方々の声を聞いて、立案から実際に施行まで行うと

いう大きいプロジェクトを、学生の間に経験できた喜びと、作る責任を感じました。材料の種類や組み立て方、予算の話や安全に使われる為の工夫など、実際に物が出来るまでに様々な壁がありました。その中で、学生ならではの柔軟な考えで、チームで解決に向かうことが出来たと思っています。リーダーとしてチームをまとめるだけでなく、細かな設計や、構造を考えることに苦戦しましたが、少しずつ解決し、形になっていく瞬間は言葉にできない喜びがありました。設置後、近隣の方々から直接お声がけいただき、評価していただけたことは、何にも代えがたい経験です。

■工学部 建築デザイン学科 太田 裕通講師

小さなデザイン介入が、暮らしや景観の質を確かに変えていく。その可能性を学生たちが実体験とし

てつかめたことが、何よりの成果です。本プロジェクトでは、地域の方々との対話を通じてデザイン案を検討し、自ら手を動かして形にしていきました──その一連のプロセスこそ、共に環境を育てていく行為だと感じています。この経験を通じて、建築の学びが実社会において確かな力を持つことを、学生自身が実感するきっかけになったと思います。今後も、コミュニティとともに成長していくデザインを追求していきたいと思います。

■プロジェクトついて

建築デザイン学科の授業の一つである「プロジェクト」では、担当教員毎に異なるテーマを扱い、学年横断的に取り組みます。太田講師が担当する『あわい de カタチ・プロジェクト』は「社会のあわいで建築する」をモットーに※、主に学外でのデザイン実践に取り組んでいます。これまで、横浜市吉田町でストリートファニチャー群や、埼玉県毛呂山町のマンゴー農家直売所、群馬県前橋市でのストリートファニチャーなどのデザインを行ってきました。

※あわいとは、向かい合うもののあいだや相互関係を表す大和言葉です。

【武蔵野大学について】

武蔵野大学武蔵野キャンパス

1924年に仏教精神を根幹とした人格教育を理想に掲げ、武蔵野女子学院を設立。武蔵野女子大学を前身とし、2003年に武蔵野大学に名称変更。2004年の男女共学化以降、大学改革を推進し13学部21学科、13大学院研究科、通信教育部など学生数13,000人超の総合大学に発展。2019年に国内私立大学初のデータサイエンス学部を開設。2021年に国内初のアントレプレナーシップ学部を開設し、「AI活用」「SDGs」を必修科目とした全学共通基礎課程「武蔵野INITIAL」をスタートさせる。2023年には国内初のサステナビリティ学科を開設。2024年には創立100周年を迎え、世界初のウェルビーイング学部を開設した。2050年の未来に向けてクリエイティブな人材を育成するため、大学改革を進めている。

武蔵野大学HP:https://www.musashino-u.ac.jp/

【関連リンク】

■ 建築デザイン学科の学生が鎌倉市の「シェアビレッジ鎌倉西御門」でデザイン制作を開始(2024年12月12日公開): https://www.musashino-u.ac.jp/news/detail/20241212-5839.html

■ 工学部建築デザイン学科 HP: https://www.musashino-u.ac.jp/academics/faculty/engineering/architecture/

■ あわい de カタチプロジェクト Instagram:https://www.instagram.com/mu_awai/

■ 武蔵野大学太田研究室 HP:https://otalab.info/

■ 建築デザイン学科のプロジェクト作品が第6回 ヨコハマ・ストリートファニチャーコンペティションで 優秀賞を受賞(2023年8月9日公開): https://www.musashino-u.ac.jp/news/detail/20230809-1906.html

■ 建築デザイン学科の学生が埼玉県産のマンゴー「さいたマンゴー」の直売所をデザインしました(2024年8月8日公開): https://www.musashino-u.ac.jp/news/press/detail/20240808-4408.html

■ 「Creating Happiness 賞」授与式を行いました(2024年11月21日公開): https://www.musashino-u.ac.jp/news/detail/20241121-5693.html

■ 前橋市のまちなか活性化を目的にストリートファニチャーを制作 ─建築デザイン学科の学生らの作 品がまちなかに─(2025年10月15日公開):https://www.musashino-u.ac.jp/news/detail/20251015-7327.html

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小西 聖子
上場
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設立
1924年04月