加茂遺跡で弥生時代中期の方形周溝墓などを発見/兵庫県川西市

発掘調査現地説明会を開催

方形周溝墓

兵庫県川西市では、8月10日（土）に川西市文化財資料館周辺（南花屋敷2）で、「加茂遺跡発掘調査現地説明会」（主催：川西市）を開催。今回の調査で、弥生時代中期後半（今から約2,000年前）の方形周溝墓が３基発見されました。現地説明会では、方形周溝墓の周溝と主体部（木棺が納められていた跡）のほか、現地から出土した弥生土器などが見学できます（事前申し込み不要）。

主体部(木棺が納められていた跡)

【開催日時】

令和６年８月10日（土）　午前10時から12時まで現地を公開します。

（午前10時からと11時から、調査員が30分程度の概要説明を実施します。）

※気象警報、熱中症特別警戒アラートが発令された場合は中止します。

【集合場所】

発掘調査現場（南花屋敷2丁目）※文化財資料館駐車場の北隣

※駐車・駐輪場はないため公共交通機関を利用ください。

【開催内容】

　加茂遺跡内で民間事業者による宅地造成事業が計画されたため、造成工事によって埋蔵文化財に影響がある箇所を対象として、記録保存を目的とした本発掘調査を実施しています。

　今回の調査では、加茂遺跡が大規模化する弥生時代中期の遺構・遺物が見つかり、最盛期の加茂遺跡の様相がわかります。成果としては、弥生時代中期の方形周溝墓が複数見つかりました。

調査区内では３基の方形周溝墓が見つかり、大きさの分かる１基は１辺が約８ｍを測ります。２基は周溝の１辺を共有しており、密接して墓を造営していた様子がうかがえます。

【その他】

　加茂遺跡は、約2,000年前の弥生時代中期に大規模な集落として発展した川西市南部に位置する近畿有数の大規模集落遺跡。これまでに約320回もの発掘調査が実施され、集落の様相が明らかになっています。遺跡の中心地の一部は平成12年（2000）に国指定史跡に指定されています。