大英博物館が所蔵する文化財の高精細複製品を奈良県の談山神社へ奉納 「秋冬花鳥図」を制作
特定非営利活動法人 京都文化協会(以下 京都文化協会)とキヤノン株式会社(以下 キヤノン)が共同で取り組んでいる「綴(つづり)プロジェクト」(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)の第11期作品として、英国大英博物館所蔵の「秋冬花鳥図」(狩野派筆)の高精細複製品を、6月28日に奈良県桜井市の談山神社へ奉納します。
■ 「秋冬花鳥図」の高精細複製品を制作
「秋冬花鳥図」は、江戸時代(17世紀)の狩野派の作と伝えられており、雁や鴨、白椿や千両など秋冬の景物が描かれた襖絵です。オリジナルは、「大化の改新」の中心人物である藤原鎌足を御祭神とする奈良県の談山神社旧蔵という来歴が明らかな点や、桃山時代から江戸時代初期にかけての狩野派の特徴を顕著に伝える点で重要であり、大英博物館が所蔵する日本美術品の中でも代表的な作品と位置づけられています。「綴プロジェクト」では、今期の作品より、複製品の制作過程で使用するカメラやレンズなどの機材を刷新し、これまで以上に高精細な複製品を実現しています。「秋冬花鳥図」の高精細複製品を旧蔵元である談山神社に奉納することで、日本絵画の名品の“里帰り”が実現します。
■ 奉納作品は談山神社で常設展示
本作品は、談山神社の重要文化財である神廟拝所(しんびょうはいしょ)に常設展示される予定です。参拝者は随時、鑑賞できます(拝観料は別途必要)。
また、「綴プロジェクト」第11期「秋冬花鳥図」の活動に関する記録映像も展示場所およびキヤノンのホームページで8月中旬から公開予定です。
「綴プロジェクト」は「東京2020公認プログラム」の認証を取得しています
キヤノンは、本プロジェクトを通じて、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた国際教育や交流などを行う上での礎となる日本文化への理解を育み、次世代への継承と発展につなげていきます。
<「綴プロジェクト」とは>
「綴プロジェクト」は、オリジナル文化財の保存と高精細複製品の活用を目的として、京都文化協会が主催し、キヤノンが共催して推進している社会貢献活動です。キヤノンの入力、画像処理、出力に至る先進のデジタル技術と、京都伝統工芸の匠(たくみ)の技との融合により、屏風や襖絵、絵巻物など古くから日本に伝わる貴重な文化財の高精細な複製品を制作して寄贈しています。
2007年からスタートした本プロジェクトは、海外に渡る以前の所有者などに寄贈する「海外に渡った日本の文化財」と、小・中学校の教科書に掲載の多い文化財などを対象に、教育現場で生きた教材として活用する「歴史をひもとく文化財」の2つのテーマのもと、毎年文化財を選定しています。本作品を含め、現在までに全36作品を寄贈しました。
*綴プロジェクトホームページ:global.canon/ja/tsuzuri
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像