【立冬調査】こたつ・ホットカーペット使用者の約4割が「足に網目模様」を経験|火だこ(温熱性紅斑)は自然治癒に6ヶ月〜1年、予防には3つの対策が有効

11月7日「立冬」を前に全国300名に聞いた暖房器具による肌トラブルの実態と皮膚科医が教える正しい予防法

医療法人社団鉄結会

【結論】本調査のポイント

【結論】火だこ(温熱性紅斑)は軽症であれば温熱刺激を避けることで6ヶ月〜1年程度で自然に薄くなりますが、重症化した色素沈着は完全に消えるまで数年かかる場合があります。こたつで足に網目模様ができるのは、皮膚表面の毛細血管が低温(40〜50℃)で長時間温められることで拡張し、血流パターンが皮膚に「焼き付く」ためです。低温やけどは皮膚組織の損傷を伴いますが、火だこは組織損傷なく色素沈着のみが生じる点が異なります。

・こたつ・ホットカーペット使用者の38.7%が「足に網目状の模様ができた経験がある」と回答

・火だこ経験者の67.2%が「最初は軽く考えていた」と答え、早期対策の遅れが判明

・正しい予防法(温度設定・使用時間・間接接触)を実践している人はわずか23.0%にとどまる

用語解説

■ 火だこ(温熱性紅斑)とは

火だことは、40〜50℃程度の比較的低い温度に皮膚が長時間さらされることで生じる網目状の色素沈着である。医学的には温熱性紅斑(Erythema ab igne)と呼ばれ、こたつ・ホットカーペット・湯たんぽなどの暖房器具を日常的に使用する人に多くみられる。やけどのような急性の皮膚損傷はないが、繰り返し温熱刺激を受けることでメラニン色素が沈着し、特徴的な網目模様を呈する。

■ 低温やけどとは

低温やけどとは、44〜50℃程度の温度でも長時間接触し続けることで皮膚組織が損傷する熱傷である。火だこと異なり、皮膚の深部まで損傷が及ぶことがあり、水ぶくれや潰瘍を形成する場合がある。温度が低いため痛みを感じにくく、気づいたときには重症化していることが多い。

■ 色素沈着とは

色素沈着とは、皮膚にメラニン色素が過剰に蓄積し、周囲より濃い色調を呈する状態である。炎症後色素沈着、日光性色素沈着、火だこによる色素沈着など原因は様々で、自然消退には数ヶ月から数年を要することがある。

火だこ(温熱性紅斑)と低温やけどの比較

比較項目

火だこ(温熱性紅斑)

低温やけど

原因温度

40〜50℃

44〜50℃

接触時間

数時間〜数週間の反復

数時間〜十数時間の持続

皮膚損傷

なし(色素沈着のみ)

あり(真皮〜皮下組織)

主な症状

網目状の色素沈着

水ぶくれ・潰瘍・壊死

痛み

ほとんどなし

軽度〜中等度(初期は気づきにくい)

治癒期間

6ヶ月〜1年(軽症)

数週間〜数ヶ月(重症度による)

治療

原因除去で自然軽快

軟膏・創傷被覆材・場合により手術

※一般的な目安であり、個人差があります。

医療法人社団鉄結会が運営する「アイシークリニック」(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、2026年11月7日の「立冬」を前に、こたつ・ホットカーペットなど暖房器具の使用実態と「火だこ(温熱性紅斑)」に関する調査を実施しました。本調査は、皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験を持つ監修医師・髙桑康太の監修のもと、冬本番を迎える前に知っておきたい肌トラブルの実態と予防法をお伝えするものです。

調査背景

立冬を迎え、こたつやホットカーペットなど暖房器具の使用が本格化する季節となりました。しかし、これらの器具を長時間使用することで生じる「火だこ(温熱性紅斑)」は、意外と知られていない肌トラブルです。火だこは低温で長時間皮膚を温めることで起こる網目状の色素沈着で、一度できると完全に消えるまでに長期間を要します。当院では冬季に火だこに関する相談が増加する傾向があり、正しい知識の普及が必要と考え本調査を実施しました。

調査概要

調査対象:冬季にこたつ・ホットカーペット・電気毛布などの暖房器具を使用する全国の20〜60代の男女

調査期間:2026年10月13日〜10月22日

調査方法:インターネット調査

調査対象人数:300名

調査結果

【調査結果】約4割が暖房器具による網目模様を経験、うち半数以上が「繰り返し発生」

設問:こたつ・ホットカーペット・電気毛布などの暖房器具を使用した後、足や体に網目状の模様(赤み・色素沈着)ができた経験はありますか?

約4割(38.7%)が火だこを経験しており、うち半数以上が「何度も経験がある」と回答しました。繰り返し発生していることから、根本的な使用習慣の改善が行われていない実態が浮き彫りになりました。

【調査結果】火だこの正式名称と原因を正しく知っていたのはわずか18.3%

設問:「火だこ(温熱性紅斑)」という症状名や原因をご存知でしたか?

火だこの正しい知識を持つ人は2割以下にとどまり、約6割が「症状は見たことがあるが詳しくは知らない」状態でした。正しい予防法が広まっていない背景には、この認知度の低さがあると考えられます。

【調査結果】火だこ経験者の67.2%が「特に何もせず放置」、医療機関受診はわずか6.1%

設問:火だこができた際、どのように対処しましたか?(経験者のみ・複数回答可を単一回答に変換)

火だこ経験者の約7割が放置しており、医療機関を受診したのはわずか6.1%でした。「自然に治るだろう」という認識が広がっている一方、重症化や長期化のリスクへの理解が不足しています。

【調査結果】正しい予防法(温度・時間・間接接触)の実践者はわずか23.0%

設問:こたつ・ホットカーペットを使用する際、肌トラブル予防のために実践していることはありますか?

予防策を実践している人は半数以下で、4割以上が「特に何もしていない」と回答しました。最も効果的な「温度設定を低めにする」対策も23.0%にとどまり、予防意識の向上が急務です。

【調査結果】最大の不安は「色素沈着が消えないこと」で42.3%、美容面での懸念が顕著

設問:火だこ(温熱性紅斑)について、最も不安に感じることは何ですか?

最大の不安は「色素沈着が消えないこと」で、特に女性からの回答が多くみられました。火だこの色素沈着は軽症でも6ヶ月〜1年、重症では数年残ることがあり、この不安は医学的にも根拠のあるものです。

調査まとめ

本調査により、こたつ・ホットカーペット使用者の約4割が火だこ(網目模様)を経験しているにもかかわらず、正しい知識を持つ人は2割以下、適切な予防策を実践している人も23.0%にとどまることが明らかになりました。火だこ経験者の約7割が放置しており、「自然に治る」という認識が広がっていますが、重症化した場合は色素沈着が数年残ることもあります。立冬を迎え暖房器具の使用が本格化するこの時期に、正しい予防法を知り実践することが重要です。

医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師

皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、火だこ(温熱性紅斑)は「低温だから安全」という誤解から生じる防げる肌トラブルです。毎年冬季に相談が増加しますが、正しい予防法を知っていれば発症を防ぐことができます。

火だこは、こたつやホットカーペットなど40〜50℃程度の熱源に皮膚が長時間さらされることで生じます。この温度帯はやけどを起こすほど高くないため、多くの方が危険を感じずに長時間使用してしまいます。しかし、繰り返し温熱刺激を受けることで皮膚の毛細血管パターンに沿ってメラニン色素が沈着し、特徴的な網目模様が現れます。

火だこと低温やけどは混同されやすいですが、両者は異なる病態です。火だこは皮膚組織の損傷を伴わない色素沈着であり、低温やけどは44℃以上の温度で6〜8時間以上接触することで皮膚組織が損傷する熱傷です。ただし、火だこを繰り返す環境では低温やけどのリスクも高まるため、どちらも予防が重要です。

火だこの治療は基本的に原因となる温熱刺激の除去です。軽症であれば6ヶ月〜1年程度で自然に色素沈着が薄くなりますが、長年繰り返し刺激を受けた重症例では完全に消えるまでに数年かかることもあります。色素沈着が気になる場合は、ハイドロキノンなどの美白剤やレーザー治療が検討されることもありますが、まずは原因除去が最優先です。

予防の基本は「温度を下げる」「使用時間を短くする」「直接接触を避ける」の3点です。こたつは「弱」設定で使用し、2時間ごとに休憩を取る、厚手の靴下やひざ掛けで直接接触を避けるなどの工夫が有効です。

【エビデンス】日本熱傷学会のガイドラインでは、44℃で6〜8時間、50℃で2〜3分の接触で低温やけどが生じるとされています。火だこはこれより低い温度域でも長時間・反復曝露により発症するため、「低温だから安全」という認識は危険です。皮膚科医としての臨床経験では、特に高齢者や糖尿病患者など温度感覚が低下している方で重症化するケースが多くみられます。

火だこ予防の3原則

・温度設定:こたつ・ホットカーペットは「弱」または40℃以下に設定

・使用時間:連続使用は2時間まで、その後30分以上の休憩を挟む

・間接接触:厚手の靴下・ひざ掛け・クッションで直接接触を避ける

受診を検討すべき症状

・網目模様が2週間以上消えない、または範囲が広がっている

・色素沈着部位に痛み・かゆみ・水ぶくれがある

・皮膚が硬くなったり、ただれたりしている

髙桑 康太(たかくわ こうた)医師

皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科

・ミラドライ認定医

臨床実績(2024年時点、累計)

・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上

・腋臭症治療:2,000件以上

・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

略歴

・2009年 東京大学医学部医学科 卒業

・2009年 東京逓信病院 初期研修

・2012年 東京警察病院 皮膚科

・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科

・2019年 アイシークリニック 治療責任者

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

よくある質問(Q&A)

Q1. 火だこは自然に治りますか?

A. 軽症であれば原因を除去することで6ヶ月〜1年程度で自然に薄くなりますが、重症例では数年かかることもあります。

今回の調査では火だこ経験者の67.2%が「特に何もしなかった」と回答していますが、軽症であれば温熱刺激を避けることで自然に改善します。ただし、長年にわたり繰り返し刺激を受けた場合や、範囲が広い場合は色素沈着が長期間残ることがあります。2週間以上改善がみられない場合は皮膚科への相談をお勧めします。

Q2. こたつで足に網目模様ができるのはなぜですか?

A. 皮膚表面の毛細血管が低温で長時間温められることで拡張し、血流パターンに沿って色素沈着が生じるためです。

皮膚には網目状に毛細血管が分布しており、持続的な温熱刺激により血管が拡張します。この状態が繰り返されると、血管周囲にメラニン色素が沈着し、毛細血管のパターンが「焼き付いた」ような網目模様になります。調査では38.7%がこの経験があると回答しており、特にこたつに足を入れたまま寝てしまうケースで発症しやすい傾向がみられます。

Q3. 低温やけどと火だこの違いは何ですか?

A. 火だこは皮膚組織の損傷を伴わない色素沈着のみですが、低温やけどは皮膚組織が損傷し水ぶくれや潰瘍を生じます。

火だこ(温熱性紅斑)は40〜50℃程度の温度に長時間さらされることで生じる色素沈着で、痛みはほとんどありません。一方、低温やけどは44℃以上の温度で6〜8時間以上接触することで皮膚組織が損傷する熱傷です。今回の調査では「低温やけどに進行することへの不安」が24.0%でしたが、両者は別の病態であり、火だこが直接低温やけどに「進行」するわけではありません。ただし、同じ環境下では両方のリスクがあります。

Q4. 火だこができやすい人の特徴はありますか?

A. 高齢者、糖尿病患者、末梢循環障害のある方、長時間同じ姿勢で暖房器具を使用する方は火だこができやすい傾向があります。

温度感覚が低下している方は熱さを感じにくく、長時間の温熱曝露につながりやすいため火だこのリスクが高まります。調査では「何度も経験がある」と答えた21.3%の中に、こたつで寝てしまう習慣がある方や、デスクワークでホットカーペットを長時間使用する方が多くみられました。また、色白の方は色素沈着が目立ちやすい傾向があります。

Q5. 火だこの色素沈着を早く消す方法はありますか?

A. まずは原因となる温熱刺激を完全に避けることが最優先で、その上で美白剤やレーザー治療が検討されることがあります。

火だこの治療の基本は原因除去です。調査では「色素沈着が消えないこと」への不安が42.3%と最も高く、美容面での懸念が大きいことがわかりました。軽症であれば原因除去のみで改善しますが、残存する色素沈着にはハイドロキノンなどの美白剤、トレチノイン、ビタミンC誘導体などが使用されることがあります。難治例ではレーザー治療が検討されますが、まずは皮膚科で状態を評価してもらうことをお勧めします。

放置のリスク

・火だこを繰り返すことで色素沈着が重症化し、数年経っても消えなくなるリスク

・火だこと同じ環境下で低温やけどを併発し、皮膚損傷や感染症を起こすリスク

・長期にわたる慢性的な温熱刺激により、まれに皮膚がん(有棘細胞がん)が発生するリスク(極めてまれ)

こんな方はご相談ください|受診の目安

・網目模様が2週間以上消えない、または範囲が広がっている場合

・色素沈着部位に痛み・かゆみ・腫れ・水ぶくれなどの症状がある場合

・皮膚が硬くなったり、ただれたり、潰瘍ができている場合

・色素沈着の見た目が気になり、治療を希望する場合

・糖尿病や末梢循環障害など基礎疾患があり、皮膚トラブルが心配な場合

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・皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験を持つ監修医師が在籍

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上場
未上場
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設立
2016年09月