[ジャパン プロパティ ダイジェスト 2018年第2四半期]
空室率 東京Aグレードオフィスは2.0%、大阪Aグレードオフィスは0.8%へと低下
東京 2018年8月22日 – 総合不動産サービス大手のJLL(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 河西 利信)は日本のオフィス、リテール(店舗)、ロジスティクス(物流)、ホテル市場の空室・賃料・価格動向、需要・供給動向及び12ヵ月予測をまとめた調査レポート「ジャパン プロパティ ダイジェスト(JPPD)2018 年第2四半期」を発表しました。セクター別の概要は、以下の通りです。
東京のAグレードオフィス市場
空室率:
3四半期連続で2%台
空室率は2.0%、前期比0.7ポイント低下、前年比0.9ポイント低下となった。比較的大量供給であったにもかかわらず、空室率の低下は中心業務地区全体でみられ、とりわけ大手町・丸の内にて顕著となった。
賃料:
25四半期連続の上昇
月額坪当たり37,098円(共益費込)、前期比0.1%上昇、前年比1.5%上昇となり、25四半期連続で上昇した。上昇ペースは3四半期ぶりに減速した。上昇を牽引したサブマーケットは新宿が含まれる。
価格:
25四半期ぶりに下落
価格は前期比0.1%下落、前年比0.9%上昇となった。下落は25四半期ぶりで、賃料の上昇減速を反映した。
12ヵ月見通し:
賃料、価格ともに緩やかに上昇する見通し
2018年の新規供給は過去10年平均比220%に相当する水準であるが、予約契約はきわめて順調となっており、多くのテナントが2019年の供給予定を移転先として検討している。こうした状況の中で、供給予定ビル間でテナント獲得競争がみられることから、今後の賃料上昇は限定的となる見通し。投資市場では、投資利回りの低下余地は限定的となっていることから、価格は主に緩やかな賃料上昇を反映して緩やかに上昇する見通し。
大阪のAグレードオフィス市場
空室率:
0.8%、2007年末時点以来初めて1%を下回る
空室率は0.8%、前期比0.2ポイント低下、前年比1.9ポイント低下となり、6四半期連続で低下した。2007年末時点以来初めて1%を下回る水準へと低下した。中心業務地区全体で低下し、特に梅田における低下が顕著となった。
賃料:
16四半期連続で上昇
月額坪当たり19,875円(共益費込)、前期比3.1%上昇、前年比10.0%上昇となり、16四半期連続で上昇した。上昇ペースは減速したものの年間上昇率は2桁台の強い水準を示した。賃料上昇は中心業務地区全体でみられたが、特に梅田、西梅田が牽引した。
価格:
19四半期連続上昇
価格は前期比3.8%上昇、前年比20.2%上昇となり、19四半期連続で上昇した。大阪市場への投資家の関心は高くなっているものの供給物件が不足していることから、Aグレードオフィスの取引は確認されなかった。
12ヵ月見通し:
賃料と価格の予測は上方修正
賃貸市場では、新規供給は過去10年平均比47%程度の限定的な水準にとどまるのに対して、需要は引き続き堅調となる見通しであることから予測を修正し、空室率は引き続き1%台にて推移し、賃料の年間上昇率も引き上げた。投資市場では、投資利回りの低下は限定的となることから、価格は概ね賃料上昇を反映して上昇を維持する見通し。
JLLリサーチ事業部長 赤城 威志は、次のように述べています。
「景気の緩やかな回復が続く中、企業の設備投資は増加し、労働市場の需給はタイトになっています。企業の移転・拡張需要は引き続き堅調となり、東京では供給予定が潤沢であるにもかかわらず空室率は2%フラットへと低下し、6年以上にわたり賃料の上昇ペースを持続、大阪では供給予定が極めて限定的となる中で空室率は1%を下回る水準へと低下し、年間の賃料上昇率は2桁を記録しました。今後は、堅調な需要の継続による賃料上昇の持続が期待されます。投資市場では、投資家の関心は引き続き強くなっているものの、市場に供される物件が限定的となったことから、第2四半期までの投資総額は前年比概ね横ばいとなりました。今後は、長期金利の変動容認が投資家に与える影響に注意する必要があります」
東京のリテール(店舗)市場
賃料:
4四半期ぶり上昇
月額坪当たり79,613円(共益費込)、前期比0.2%上昇、前年比0.2%上昇となった。空中階の賃料上昇を反映し、4四半期ぶりに上昇した。1階賃料は引き続き横ばいとなった。
価格:
前期比0.2%下落、前年比2.5%上昇となった。賃料の小幅上昇を反映した。
12ヵ月見通し:
消費の見通しはポジティブながら賃料・価格の上昇は限定的
堅調な個人消費予測はテナント需要も堅調となることを示唆しており、新規供給は引き続き限定的となる見通し。こうした需給動向にかかわらず、賃料は既に前回ピークに近い水準まで上昇しているため、モメンタムは引き続き限定的と予測される。価格は、投資利回りが安定的に推移する見通しであることから、上昇ペースは賃料並みとなる見込み。
東京のロジスティクス(物流)市場
空室率:
空室率 ベイエリアは0%で横ばい 内陸エリアは6.9%へと低下
東京圏の空室率は4.4%、前期比0.9ポイント低下、前年同期比1.2ポイント上昇となった。東京ベイエリアの空室率は0.0%と前期比横ばい、前年同期比1.7ポイント低下となった一方、内陸エリアは6.9%となり、前期比1.6ポイント低下、前年同期比2.8ポイント上昇となった。
賃料:
緩やかに上昇
東京圏の月額賃料は月額坪当たり4,215円となり、前期比0.6%上昇、前年同期比2.0%上昇となった。新規供給の賃料水準が上昇を牽引した。ベイエリアは前期比0.5%上昇、前年同期比3.4%上昇、内陸エリアは前期比1.0%上昇、前年同期比1.9%上昇となった。
価格:
緩やかに上昇
東京圏の価格は前期比0.5%上昇、前年比1.3%上昇となった。緩やかな賃料上昇と変動のなかった投資利回りを反映した。
12ヵ月見通し:
投資利回りの低下を背景に価格は上昇
賃貸市場では、2018年と2019年に大規模な新規供給が予定されているものの、今後も需要は堅調となる見込みであることから、空室率の上昇は限定的となると予測される。賃料は、既存と新規供給ともに概ね安定的に推移する見通し。投資市場では、セクターに対する投資家の関心の高さを背景に、投資利回りは一層の低下余地があるとみられ、価格はこれを反映して緩やかに上昇する見通し。
東京のホテル市場
需要:
インバウンド需要の拡大が旺盛な宿泊需要を創出
2018年1月-5月の訪日外国人客数は前年同期比17.3%と大幅に増加し、1,300万人を記録した。日本の首都であり、アジア圏の旅行先として人気の高い都市のひとつである東京は、ビジネス客、レジャー客双方からの宿泊需要を受け入れている。
2018年1月-3月の都内延べ宿泊者数は前年同期比2.3%増の12,900万人となった。都内延べ宿泊者数の33.2%を占める外国人宿泊者数は、前年同期比6.4%増、日本人宿泊者数は前年から横ばいに推移している。インバウンド客の貢献により、宿泊需要の基盤は引き続き堅固である。
供給:
4ツ星及び5ツ星ホテルの新規供給は無し
2018年第2四半期はラグジュアリーホテルの新規供給は無かった。2018年の新規開業ホテル計画としては、「プルマン東京田町」(客室数143室)が挙げられる。
2020年東京オリンピックを見越して、複数のラグジュアリーホテルの新規供給が予定されている。このうち代表的な計画としては、現在再開発工事中の「ホテルオークラ東京本館」が2019年9月に「The Okura Tokyo」としてリニューアル開業するほか、2020年開業予定の「フォーシーズンズホテル大手町」、虎ノ門および銀座でそれぞれ開業予定の「エディションホテル」が挙げられる。
運営パフォーマンス:
ADR・客室稼働率の改善がRevPAR成長に貢献
東京の5ツ星ホテルの運営パフォーマンスは、1日当り販売可能客室数当り宿泊売上(RevPAR)が2018年初来5月までの累計で前年比7.3%の増加となった。客室稼働率と平均客室単価(ADR)がそれぞれ、前年比1.8%、5.5%上昇したことによる。
売買:
東京の5ツ星ホテルの取引は見られなかった。投資家の投資意欲は強い一方で、全国的に売却案件が少ない状況が続いている。
12ヵ月見通し:
好調なパフォーマンスが続く見込み
インバウンド客の宿泊需要が旺盛な中、都内のラグジュアリーホテルの新規供給は限定的なため、東京の5ツ星ホテルマーケットでは、パフォーマンスの改善が進むと見込まれる。今後12ヵ月間のホテル投資マーケットに関しては、販売用不動産として中堅デベロッパーにより新規に開発されたビジネスホテルが竣工後に売却され、取引件数が再び増加すると考えられる。
JLL 取締役 執行役員 ホテルズ&ホスピタリティ事業部長 沢柳 知彦は、次のように述べています。
「継続的に増加しているインバウンドを背景に、2018年第2四半期のホテル運営パフォーマンスの改善が続いています。一方で、ここ数年で客室単価が急上昇した結果、国内ビジネス客や、低予算の外国人レジャー客に対する客室単価の更なる向上は期待しにくく、5ツ星ホテル以外のセグメントは成長ペースが上がりにくいと思われます。ホテル投資マーケットでは2017年まで売主の売却希望価格が高く、売買が成立しにくい状況が続いていましたが、2018年は売主と買主の価格目線が近づき、売買件数が増加に転じると見込まれます。さらに、今後は販売用不動産として新規開発された都心部のビジネスホテルが竣工後に売却され、売買件数増加に寄与することも考えられます」
【補足】
本レポートの日本での調査対象地区は次の通りです。
東京CBD(中心業務地区):千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大阪CBD(中心業務地区):中央区、北区
東京リテール:銀座と表参道のプライムリテールマーケット
東京ロジスティクス:東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の一部)の新型物流施設
東京ホテル:特段の説明がない限り東京所在の5ツ星ホテルマーケット
「ジャパン プロパティ ダイジェスト(JPPD)2018年第2四半期」の詳細はJLLウェブサイトをご覧ください。
http://www.joneslanglasalle.co.jp/
JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に関わるすべてのサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。JLLは不動産市場を再考し、皆様のアンビション実現を支援する価値ある不動産の機会やスペースを提供するとともに、お客様、人、コミュニティにとってよりよい明日を築くことを目指します。2018年6月30日現在、JLLは世界80ヵ国、従業員約86,000名、300超拠点で展開し、フォーチュン500に選出されています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。
http://www.jll.com
空室率:
3四半期連続で2%台
空室率は2.0%、前期比0.7ポイント低下、前年比0.9ポイント低下となった。比較的大量供給であったにもかかわらず、空室率の低下は中心業務地区全体でみられ、とりわけ大手町・丸の内にて顕著となった。
賃料:
25四半期連続の上昇
月額坪当たり37,098円(共益費込)、前期比0.1%上昇、前年比1.5%上昇となり、25四半期連続で上昇した。上昇ペースは3四半期ぶりに減速した。上昇を牽引したサブマーケットは新宿が含まれる。
価格:
25四半期ぶりに下落
価格は前期比0.1%下落、前年比0.9%上昇となった。下落は25四半期ぶりで、賃料の上昇減速を反映した。
12ヵ月見通し:
賃料、価格ともに緩やかに上昇する見通し
2018年の新規供給は過去10年平均比220%に相当する水準であるが、予約契約はきわめて順調となっており、多くのテナントが2019年の供給予定を移転先として検討している。こうした状況の中で、供給予定ビル間でテナント獲得競争がみられることから、今後の賃料上昇は限定的となる見通し。投資市場では、投資利回りの低下余地は限定的となっていることから、価格は主に緩やかな賃料上昇を反映して緩やかに上昇する見通し。
大阪のAグレードオフィス市場
空室率:
0.8%、2007年末時点以来初めて1%を下回る
空室率は0.8%、前期比0.2ポイント低下、前年比1.9ポイント低下となり、6四半期連続で低下した。2007年末時点以来初めて1%を下回る水準へと低下した。中心業務地区全体で低下し、特に梅田における低下が顕著となった。
賃料:
16四半期連続で上昇
月額坪当たり19,875円(共益費込)、前期比3.1%上昇、前年比10.0%上昇となり、16四半期連続で上昇した。上昇ペースは減速したものの年間上昇率は2桁台の強い水準を示した。賃料上昇は中心業務地区全体でみられたが、特に梅田、西梅田が牽引した。
価格:
19四半期連続上昇
価格は前期比3.8%上昇、前年比20.2%上昇となり、19四半期連続で上昇した。大阪市場への投資家の関心は高くなっているものの供給物件が不足していることから、Aグレードオフィスの取引は確認されなかった。
12ヵ月見通し:
賃料と価格の予測は上方修正
賃貸市場では、新規供給は過去10年平均比47%程度の限定的な水準にとどまるのに対して、需要は引き続き堅調となる見通しであることから予測を修正し、空室率は引き続き1%台にて推移し、賃料の年間上昇率も引き上げた。投資市場では、投資利回りの低下は限定的となることから、価格は概ね賃料上昇を反映して上昇を維持する見通し。
JLLリサーチ事業部長 赤城 威志は、次のように述べています。
「景気の緩やかな回復が続く中、企業の設備投資は増加し、労働市場の需給はタイトになっています。企業の移転・拡張需要は引き続き堅調となり、東京では供給予定が潤沢であるにもかかわらず空室率は2%フラットへと低下し、6年以上にわたり賃料の上昇ペースを持続、大阪では供給予定が極めて限定的となる中で空室率は1%を下回る水準へと低下し、年間の賃料上昇率は2桁を記録しました。今後は、堅調な需要の継続による賃料上昇の持続が期待されます。投資市場では、投資家の関心は引き続き強くなっているものの、市場に供される物件が限定的となったことから、第2四半期までの投資総額は前年比概ね横ばいとなりました。今後は、長期金利の変動容認が投資家に与える影響に注意する必要があります」
東京のリテール(店舗)市場
賃料:
4四半期ぶり上昇
月額坪当たり79,613円(共益費込)、前期比0.2%上昇、前年比0.2%上昇となった。空中階の賃料上昇を反映し、4四半期ぶりに上昇した。1階賃料は引き続き横ばいとなった。
価格:
前期比0.2%下落、前年比2.5%上昇となった。賃料の小幅上昇を反映した。
12ヵ月見通し:
消費の見通しはポジティブながら賃料・価格の上昇は限定的
堅調な個人消費予測はテナント需要も堅調となることを示唆しており、新規供給は引き続き限定的となる見通し。こうした需給動向にかかわらず、賃料は既に前回ピークに近い水準まで上昇しているため、モメンタムは引き続き限定的と予測される。価格は、投資利回りが安定的に推移する見通しであることから、上昇ペースは賃料並みとなる見込み。
東京のロジスティクス(物流)市場
空室率:
空室率 ベイエリアは0%で横ばい 内陸エリアは6.9%へと低下
東京圏の空室率は4.4%、前期比0.9ポイント低下、前年同期比1.2ポイント上昇となった。東京ベイエリアの空室率は0.0%と前期比横ばい、前年同期比1.7ポイント低下となった一方、内陸エリアは6.9%となり、前期比1.6ポイント低下、前年同期比2.8ポイント上昇となった。
賃料:
緩やかに上昇
東京圏の月額賃料は月額坪当たり4,215円となり、前期比0.6%上昇、前年同期比2.0%上昇となった。新規供給の賃料水準が上昇を牽引した。ベイエリアは前期比0.5%上昇、前年同期比3.4%上昇、内陸エリアは前期比1.0%上昇、前年同期比1.9%上昇となった。
価格:
緩やかに上昇
東京圏の価格は前期比0.5%上昇、前年比1.3%上昇となった。緩やかな賃料上昇と変動のなかった投資利回りを反映した。
12ヵ月見通し:
投資利回りの低下を背景に価格は上昇
賃貸市場では、2018年と2019年に大規模な新規供給が予定されているものの、今後も需要は堅調となる見込みであることから、空室率の上昇は限定的となると予測される。賃料は、既存と新規供給ともに概ね安定的に推移する見通し。投資市場では、セクターに対する投資家の関心の高さを背景に、投資利回りは一層の低下余地があるとみられ、価格はこれを反映して緩やかに上昇する見通し。
東京のホテル市場
需要:
インバウンド需要の拡大が旺盛な宿泊需要を創出
2018年1月-5月の訪日外国人客数は前年同期比17.3%と大幅に増加し、1,300万人を記録した。日本の首都であり、アジア圏の旅行先として人気の高い都市のひとつである東京は、ビジネス客、レジャー客双方からの宿泊需要を受け入れている。
2018年1月-3月の都内延べ宿泊者数は前年同期比2.3%増の12,900万人となった。都内延べ宿泊者数の33.2%を占める外国人宿泊者数は、前年同期比6.4%増、日本人宿泊者数は前年から横ばいに推移している。インバウンド客の貢献により、宿泊需要の基盤は引き続き堅固である。
供給:
4ツ星及び5ツ星ホテルの新規供給は無し
2018年第2四半期はラグジュアリーホテルの新規供給は無かった。2018年の新規開業ホテル計画としては、「プルマン東京田町」(客室数143室)が挙げられる。
2020年東京オリンピックを見越して、複数のラグジュアリーホテルの新規供給が予定されている。このうち代表的な計画としては、現在再開発工事中の「ホテルオークラ東京本館」が2019年9月に「The Okura Tokyo」としてリニューアル開業するほか、2020年開業予定の「フォーシーズンズホテル大手町」、虎ノ門および銀座でそれぞれ開業予定の「エディションホテル」が挙げられる。
運営パフォーマンス:
ADR・客室稼働率の改善がRevPAR成長に貢献
東京の5ツ星ホテルの運営パフォーマンスは、1日当り販売可能客室数当り宿泊売上(RevPAR)が2018年初来5月までの累計で前年比7.3%の増加となった。客室稼働率と平均客室単価(ADR)がそれぞれ、前年比1.8%、5.5%上昇したことによる。
売買:
東京の5ツ星ホテルの取引は見られなかった。投資家の投資意欲は強い一方で、全国的に売却案件が少ない状況が続いている。
12ヵ月見通し:
好調なパフォーマンスが続く見込み
インバウンド客の宿泊需要が旺盛な中、都内のラグジュアリーホテルの新規供給は限定的なため、東京の5ツ星ホテルマーケットでは、パフォーマンスの改善が進むと見込まれる。今後12ヵ月間のホテル投資マーケットに関しては、販売用不動産として中堅デベロッパーにより新規に開発されたビジネスホテルが竣工後に売却され、取引件数が再び増加すると考えられる。
JLL 取締役 執行役員 ホテルズ&ホスピタリティ事業部長 沢柳 知彦は、次のように述べています。
「継続的に増加しているインバウンドを背景に、2018年第2四半期のホテル運営パフォーマンスの改善が続いています。一方で、ここ数年で客室単価が急上昇した結果、国内ビジネス客や、低予算の外国人レジャー客に対する客室単価の更なる向上は期待しにくく、5ツ星ホテル以外のセグメントは成長ペースが上がりにくいと思われます。ホテル投資マーケットでは2017年まで売主の売却希望価格が高く、売買が成立しにくい状況が続いていましたが、2018年は売主と買主の価格目線が近づき、売買件数が増加に転じると見込まれます。さらに、今後は販売用不動産として新規開発された都心部のビジネスホテルが竣工後に売却され、売買件数増加に寄与することも考えられます」
【補足】
本レポートの日本での調査対象地区は次の通りです。
東京CBD(中心業務地区):千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大阪CBD(中心業務地区):中央区、北区
東京リテール:銀座と表参道のプライムリテールマーケット
東京ロジスティクス:東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の一部)の新型物流施設
東京ホテル:特段の説明がない限り東京所在の5ツ星ホテルマーケット
「ジャパン プロパティ ダイジェスト(JPPD)2018年第2四半期」の詳細はJLLウェブサイトをご覧ください。
http://www.joneslanglasalle.co.jp/
JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に関わるすべてのサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。JLLは不動産市場を再考し、皆様のアンビション実現を支援する価値ある不動産の機会やスペースを提供するとともに、お客様、人、コミュニティにとってよりよい明日を築くことを目指します。2018年6月30日現在、JLLは世界80ヵ国、従業員約86,000名、300超拠点で展開し、フォーチュン500に選出されています。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。
http://www.jll.com
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