“物語る”とは何か?「物語」を語り継ぐことの意味を描く傑作ファンタジー 朝井まかて『雲上雲下』(徳間文庫) 3月11日(木)発売

徳間書店

 2021年3月11日(木)、株式会社徳間書店は、第13回中央公論文芸賞を受賞した『雲上雲下』(朝井まかて著)https://www.amazon.co.jp/dp/4198946310 を徳間文庫より発売いたします。


「全体の形があらわになった瞬間、全身に鳥肌の立つような感動を覚えた。」阿部智里[作家]​
 


 本書は、作家・朝井まかてさんが全国各地の語り部を取材し、民話や伝承をモチーフに物語を語り継ぐことの意味を描く傑作ファンタジーです。新聞の連載小説を2018年に単行本化、この度待望の文庫化となりました。

 深い森の中、大樫の洞を抜けた先に広がる草原に迷い込んだ子狐が、草原に生える草を「草どん」と呼び、お話をせがむことからこの物語は始まります。子狐、山姥、乙姫に天人、そして龍の子。民話の世界の住人たちが数々登場し、読む者の眼前に豊かな日本の原風景を見せてくれる美しい言葉で紡ぎ出される物語は、やがて思いもよらぬ方向へ読者を誘います。この世からもしも「物語」がなくなったら?人が物語を作り、語り継いできたのはなぜか? 不思議で懐かしいファンタジーの世界が問いかけます。
 

  • あらすじ
昔、むかしのそのまた昔。深山の草原に、一本の名もなき草がいた。彼のもとに小生意気な子狐が現れ、「草どん」と呼んでお話をせがむ。山姥に、団子ころころ、お経を読む猫、そして龍の子・小太郎。草どんが語る物語はやがて交錯し、雲上と雲下の世界がひずみ始める。 ―民話の主人公たちが笑い、苦悩し、闘う。不思議で懐かしいニッポンのファンタジー。
 
  • 担当編集より
朝井さんと日本各地へ行き、昔から伝わるお話を聞かせていただきました。湖や地方の山、遺跡に滝。ブナ林の中を走り回り、田んぼの中で偶然みつけたお地蔵さんを拝んだことも。そんな四季折々の一瞬一瞬が集められ、物語となり、生き物のように動きはじめました。「物語よりおもしろいものがある」と言われる厳しい時代の中、朝井さんが命を吹き込んだ“物語たち”は世界に問いかけます。物語たちがいなくなってしまったら、どうするでしょうか?本作品が、物語に関わるすべての人に届いたらと切に願っております。

 
  • 朝井まかて プロフィール
1959年大阪府生まれ。甲南女子大学文学部卒業。2008年小説現代長編新人賞奨励賞を受賞し『実さえ花さえ』でデビュー。(受賞作は文庫化され『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』と改題) 2014年『恋歌』で直木賞受賞。同年『阿蘭陀西鶴』で織田作之助賞、2015年『すかたん』で大阪ほんま本大賞、2016年『眩』で中山義秀文学賞、2017年『福袋』で舟橋聖一文学賞、2018年『雲上雲下』で中央公論文芸賞、2019年『悪玉伝』で司馬遼太郎賞、同年大阪文化賞、2020年『グッドバイ』で親鸞賞受賞。『類』で第17回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。著書に『先生のお庭番』『御松茸騒動』『落陽』『銀の猫』『落花狼藉』『輪舞曲』などがある。
 
  • 書誌情報

タイトル:雲上雲下
著者:朝井まかて
定価:825円(10%税込)
発売日:2021年3月11日(木)
徳間文庫、464ページ
ISBN:978-4-19-894631-9
https://www.tokuma.jp/book/b564049.html
【目次】
章ノ一 小さき者たち
草どんと、子狐
団子地蔵
粒や
亀の身上がり
猫寺

章ノ二 勇の者たち
通り過ぎる者
お花
湖へ
小太郎

章ノ三 物語の果て
草どんと、子狐と山姥
神々の庭
空の下

解説 阿部智里(作家)

 
  • 本件に関するお問い合わせ先
【徳間書店 広報】株式会社C-パブリッシングサービス 広報宣伝部 
TEL:03-5403-4320
pr★c-pub.co.jp(★は@に変換してお送りください)

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URL
http://www.tokuma.jp
業種
情報通信
本社所在地
東京都品川区上大崎3-1-1 目黒セントラルスクエア
電話番号
03-5403-4300
代表者名
小宮英行
上場
未上場
資本金
1億円
設立
1954年03月