金属資源技術研究所においてシンポジウム「資源分離技術の新たな展開」を開催
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:黒木啓介)は、平成29年11月8日に、シンポジウム「資源分離技術の新たな展開」をJOGMEC金属資源技術研究所(秋田県小坂町)において、資源・素材学会と共催しました。
同シンポジウムは、鉱山における鉱石の低品位化と不純物の増加に対する懸念の高まりや陸上鉱床の複雑鉱化、国産資源として期待される海底熱水鉱床といった従来技術では分離困難な鉱石への対応、あるいは、都市鉱山リサイクルからのさらなる有価金属の回収などに対して求められている資源分離技術について、関係者が集い、技術を共有する場を設け、資源有効利用促進の一助とするために開催し、合計60名を超える方々に参加いただきました。
シンポジウム冒頭の挨拶では、JOGMEC黒木理事長につづき、資源・素材学会大和田会長(早稲田大学教授)から、分離技術の大枠と全体プロセスを最適化させるうえで最適な分離技術を用いる大切さが説明されました。また、中島秋田県副知事からは、研究所が位置する秋田県、特に小坂町の資源分野との関わりの深さとともに、会場が位置する秋田県金属鉱業研修技術センターの資源分野への役割が紹介されました。
シンポジウムでは、JOGMEC金属資源技術研究所の紹介と取り組みとしてJOGMEC職員から5講演、外部講演者による3講演、計8件の講演が行われ、参加者との質疑応答が行われました。
シンポジウム後は秋田県金属鉱業研修技術センター内に所在する秋田県資源技術開発機構の試験設備とあわせて研究所試験設備の見学会を行いました。
今後JOGMECでは、同研究所のオープンラボ化を進めていくこととしています。
■ シンポジウムの様子
■ 講演の概要
講演 | 発表者 |
JOGMEC金属資源技術研究所の概要 | JOGMEC金属資源技術研究所 所長 小島 和浩 |
IOCG鉱を用いたヒープリーチング実証試験 | JOGMEC金属資源技術研究所 研究員 新川 達也 |
自然力活用型坑廃水処理(パッシブトリートメント)の調査研究 | JOGMEC金属資源技術研究所 主任研究員 濱井 昂弥 |
資源リサイクルのための物理選別技術開発の新展開 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 環境管理研究部門 資源選別プロセス研究グループ グループ長 古屋仲 茂樹 |
製錬副産物等からのアンチモン回収技術の開発 | 一般財団法人秋田県資源技術開発機構 上席研究員 松田 光明 |
非鉄製錬の現状と課題から考える資源分離技術への期待 | 早稲田大学理工学術院 教授 山口 勉功 |
海底熱水鉱床を対象とした選鉱製錬技術調査研究に関する取組 | JOGMEC金属資源技術部海洋資源技術課 課長代理 古谷 尚稔 |
MLAを活用した難処理鉱選鉱技術開発の取り組み | JOGMEC金属資源技術研究所 研究員 高橋 達 |
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http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_06_000336.html?mid=pr_171114
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