敦賀市で地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けたドローン物流実証実験の第二弾を実施
昨年11月には敦賀市、セイノーHD、NEXT DELIVERYの親会社である次世代ドローンの研究開発スタートアップ、株式会社エアロネクスト(東京都渋谷区、代表取締役CEO 田路 圭輔、以下エアロネクスト)の3者は、敦賀市がめざす水素・再生可能エネルギー・ゼロエミ物流等の脱炭素化の取り組みによる高齢化や過疎化等の地域課題の解決に向けて包括連携協定を締結しており、次世代高度技術の活用により新しい物流のビジネスモデルの構築をめざし、連携して活動しています。
具体的には、セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流”SkyHub®*2 “の社会実装に向けて実施するもので、実施はNEXT DELIVERYが行い、システム的にはSkyHub®システムと出前館アプリを連携させるなどの準備を進めながら、敦賀市における今秋の実装開始に向けて推進しております。
なお、本年1月には愛発地区において、敦賀市の地理的特徴を考慮した「市街地・過疎地連結型ドローン物流」の実証実験を実施しており、今回は第二弾の実証実験となります。
【実証実験概要】
- 背景と目的
今回の実証実験は、金ヶ崎緑地及び東浦地区にて、本事業の市民理解の醸成と敦賀市の他地域への拡大の可能性の確認を目的として実施いたします。
- 実施内容
住民が出前館アプリで注文し、SkyHub®︎システムに配送通知が入ったことを想定して注文されたテイクアウト商品が、敦賀赤レンガ倉庫内の飲食店で調理され、出前館のスタッフによりドローン離陸場所である金ヶ崎緑地ボードデッキまで徒歩によりデリバリーされてドローンにセットされ、東浦公民館に向けて片道約7.8kmの距離を約16分、エアロネクストが開発した物流専用ドローンAirTruck*2で飛行しました。商品はこぼれたり崩れることなく、無事東浦公民館で待つ植本太郎さんの手に届けられました。
ドローンで配送されたテイクアウト商品を受け取った植本太郎さんは、「遠い金ヶ崎緑地からここまでドローンで飛んでくるとは思わなかったのでびっくりした。雪が降ると国道8号線も止まってしまうので、ドローンで運んでくれるのは本当にいいことだと思う」とコメントしています。
- 本ドローン配送実証実験の流れ
本実証後、まずは敦賀市愛発地区における新スマート物流SkyHub®の今秋の実装を推進します。具体的には、各社荷物等を集約ならびに一時保管する拠点、ドローンデポ®と、愛発地区内にドローンの着陸地点となる複数のドローンスタンド®を設置し、地上配送と将来のドローン配送を想定した買物代行サービス等のサービスの開始準備を進行しています。
今後も、各者が相互に連携、協力し、市の課題や市民のニーズに沿って、ドローンを含む次世代高度技術の活用による、地域雇用および人材教育・人材育成・産業基盤整備、持続可能な地域交通・物流の確保と住みやすい環境づくり、地域防災や地域の脱炭素化への貢献および新しい社会インフラの整備を推進することで、敦賀市における地域の活性化に寄与してまいります。
以上
資料
*1 デジタル田園都市国家構想推進交付金
福井県敦賀市の「ドローンを活用したスマート物流構築事業」がデジタル田園都市国家構想推進交付金デジタル実装タイプ(TYPE1)に採択され、今回の取組みもその事業の一環。デジタル田園都市国家構想推進交付金デジタル実装タイプ(TYPE1)とは、デジタルを活用した地域の課題解決や魅力向上に向けて、他の地域等で既に確立されている優良なモデル等を活用して迅速な横展開を行う地方公共団体の取組みを支援するもの。
*2 SkyHub®︎
エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこみ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新スマート物流のしくみ。
ドローン配送が組み込まれた、オープンプラットフォームかつ標準化したしくみで、ドローンデポ®︎を拠点に、SkyHub®アプリをベースにした配達代行、オンデマンド配送、医薬品配送、異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送などのサービスを提供する。
SkyHub®の導入は、無人化、無在庫化を促進し、ラストワンマイルの配送効率の改善という物流面でのメリットだけでなく、新たな物流インフラの導入であり、物流改革という側面から人口減少、少子高齢化による労働者不足、特定過疎地の交通問題、医療問題、災害対策、物流弱者対策等、地域における社会課題の解決に貢献するとともに、住民の利便性や生活クオリティの向上による住民やコミュニティの満足度を引き上げることが可能になり、地域活性化を推進するうえでも有意義なものといえる。
*3 物流専用ドローン AirTruck
次世代ドローンのテクノロジースタートアップ、株式会社エアロネクストがACSLと共同開発した日本発の量産型物流専用ドローン。エアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITY®*3により安定飛行を実現。荷物を機体の理想重心付近に最適配置し、荷物水平と上入れ下置きの機構で、物流に最適なユーザビリティ、一方向前進特化・長距離飛行に必要な空力特性を備えた物流用途に特化し開発した「より速く より遠く より安定した」物流専用機です。試作機は日本各地の実証実験で飛行し日本No.1の飛行実績をもつ。
*4 機体構造設計技術4D GRAVITY®
飛行中の姿勢、状態、動作によらないモーターの回転数の均一化や機体の形状・構造に基づく揚力・抗力・機体重心のコントロールなどにより空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させるエアロネクストが開発した機体構造設計技術。エアロネクストは、この技術を特許化し4D GRAVITY®特許ポートフォリオとして管理している。4D GRAVITY®による基本性能の向上により産業用ドローンの新たな市場、用途での利活用の可能性も広がる。
【福井県敦賀市とは】
福井県の中央に位置し、北は日本海に面し、他の三方は山岳が連なり、平野部を囲んでいます。面積251.41㎡に対して可住地面積は53.07㎡と平野は少なく山間部を多く抱えています。
再エネ主力電源化に向けたバーチャルパワープラントや、再生可能エネルギー由来水素の実証など、脱炭素に向けた取組みを展開しており、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロとするゼロカーボンシティを宣言しています。脱炭素の取組みにより、地域課題の解決を目指しています。
*敦賀市詳細についてはhttps://www.city.tsuruga.lg.jp/index.htmlをご覧下さい。
【セイノーホールディングス株式会社とは】
セイノーホールディングスは、価値創造型総合物流商社を標榜し、お客様に「時空を超えた価値提供」を目指しています。お客様の繁栄を基軸に、日本全体の効率化を意識したプラットフォームを構築すべく、オープンニュートラルな関係で業界内外において手を取り合い、お客様により良い最適なサービスを提供する「オープン・パブリック・プラットホーム構築(O.P.P.)」を具現化させることをグループの全体戦略としています。ラストワンマイル領域においては、生活様式の変化や構造変化に対応すると共に、買い物弱者対策、貧困家庭対策等の社会課題解決型ラストワンマイルO.P.P.の構築を積極的に推進・拡大しています。
*会社概要はhttps://www.seino.co.jp/seino/shd/overall-condition/ をご覧下さい。
【株式会社出前館とは】
出前館は、アプリやサイトから簡単に注文でき、さまざまなシーンで活用可能な全国47都道府県に展開する国内最大級のデリバリーサービスです。サービスを開始以降、加盟店舗数は拡大し、現在100,000店舗以上になりました。フードデリバリーサービスとして始まった出前館は、昨今では日用品の配達など“ラストワンマイル”の領域までサービスを推し拡げ、進化し続けています。今後、フードデリバリーを起点とし、さまざまなシーンにフィットするサービスとして事業を拡大し、ライフインフラとして進んでまいります。
*会社概要はhttps://demae-can.com/をご覧ください。
【株式会社NEXT DELIVERYとは】
「人生100年時代の空と陸と時間を繋ぐ4D物流™インフラで、豊かさが隅々まで行き渡る国へ」をビジョンに、2021年に山梨県小菅村に設立されたドローン配送を主事業とするエアロネクストの子会社。エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこんだ新スマート物流のしくみSkyHub🄬の実質的な企画運営、全国展開を推進しており、ドローン配送に関わるハード及びソフトウェアの開発、製造、販売、レンタル及び保守事業等の周辺事業も展開しています。山梨県小菅村を皮切りに、北海道上士幌町、福井県敦賀市等、地域物流の効率化、活性化に取り組んでいます。
*会社概要は https://nextdelivery.aeronext.co.jp/をご覧下さい。
*エアロネクストおよびエアロネクストのロゴおよび、「4D GRAVITY(R)」「SkyHub(R)」「ドローンデポ(R)」「ドローンスタンド(R)」は、株式会社エアロネクストの商標です。
*その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。
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