ERPC、オーバーコミットなしの SUPER VPS をアムステルダムに新登場 ― Solana 最高水準のピーク性能と安定性を両立

Solana 向け高性能 VPS「SUPER VPS」について、従来のフランクフルト拠点に加え、新たにアムステルダム拠点での提供を開始

ELSOUL LABO B.V.（本社：オランダ・アムステルダム、代表取締役 CEO：川崎文武）と Validators DAO が運営する ERPC は、Solana 向け高性能 VPS「SUPER VPS」について、従来のフランクフルト拠点に加え、新たにアムステルダム拠点での提供を開始したことをお知らせいたします。

SUPER VPS は、業界最高水準となる最大 5.7GHz クラスの高クロック CPU を採用し、ピーク性能そのものを一切妥協することなく設計されています。加えて、ピーク時の性能が実運用で崩れないことを重視し、オーバーコミットを行わない構成を採用しています。最高水準のピーク性能と安定性を同時に求める Solana の用途に向けて、設計・運用の前提から最適化した VPS です。

現在提供している SUPER VPS は、フランクフルト拠点・アムステルダム拠点のいずれにおいても、すべてオーバーコミットを行わない構成で運用されています。

データセンター選定が品質を決めるという前提

ERPC の VPS およびベアメタル製品は、一般的な多用途向けクラウドと同じ前提で設計されていません。Solana の実運用では、CPU やメモリのスペック表だけでなく、データセンターの運用方針、ネットワーク構造、混雑時の挙動が直接ボトルネックになります。

ERPC では、世界各地のデータセンターを実際に借り、Solana のワークロードを流して検証を重ねてきました。混雑時の影響、CPU ターボ運用の許容範囲、拠点としての相性、ルーティング品質といった要素は、宣伝や仕様書からは判断できないためです。その検証の中で、Solana の高速用途に適さない拠点は継続的に切り捨て、安定して高い性能を出せる拠点にのみ絞り込むことを繰り返してきました。SUPER VPS は、その選定を経た拠点上で提供されています。

SUPER VPS における設計判断

Solana を利用したアプリケーションや bot の運用では、ピーク時の処理能力そのものが結果を左右する場面が多く存在します。特にトランザクション送信、ストリーム処理、リアルタイム解析といった用途では、CPU の単一スレッド性能や瞬間的な処理能力が、そのまま成果に直結します。

ERPC は、まずピーク性能を最大化するために高クロック CPU を採用し、その上で、ピーク時の性能が時間帯や周辺負荷によって崩れないことを同時に満たす設計を取っています。SUPER VPS では、物理コア以上の仮想コアを割り当てるオーバーコミットを行わず、CPU 競合による性能低下やレイテンシの揺れを前提から排除しています。

アムステルダム拠点での提供開始について

今回、新たにアムステルダム拠点で SUPER VPS の提供を開始しました。アムステルダムは、フランクフルトに続き、Solana ネットワーク上でバリデータ数およびステーク量が多く集積している拠点の一つです。

Solana の高速用途では、地理的な距離だけでなく、どれだけ多くのバリデータおよびステークが集積するネットワークハブ上に位置しているかが、レイテンシや安定性に直接影響します。ERPC では、バリデータ数およびステークの集積度を重要な判断軸の一つとして提供拠点を選定しています。

なお、ERPC では今後の展開として、来年にはニューヨーク拠点での提供開始も予定しており、引き続き主要ハブに限定した形で拠点展開を進めていきます。

パフォーマンス比較について

SUPER VPS の実効性能を確認するため、同一の計測ツールおよび同一条件を用い、Google Cloud の同等帯構成（4 vCPU / 15GB RAM）と SUPER VPS（4 vCPU / 16GB RAM）構成で比較計測を実施しました。

計測では、CPU 処理能力、ディスク I/O、レイテンシといった、Solana の実運用に直接影響する基礎指標を対象としています。瞬間的なピーク値だけでなく、処理のばらつきや安定性を含めて確認することで、実際の運用時にどのような差が生じるかを把握することを目的としています。

各指標における差の大きさは異なりますが、CPU、メモリ、ストレージ性能においては、同等帯のクラウド構成と比較して、約 2 倍から最大で 25 倍程度の差が数値上でも確認されています。

その結果、同等帯のクラウド構成と比較して、SUPER VPS ではピーク性能だけでなく、処理の安定性や応答性の面でも一貫した差が確認されました。これらの差は、CPU クロック特性やオーバーコミットの有無、ストレージ構成といった設計要因が、そのまま結果に反映されたものです。

計測ツールおよび結果のオープンソース公開

今回の比較計測で使用したテストツールおよび指標は、以下の GitHub リポジトリにてオープンソースとして公開しています。

GitHub - パフォーマンス計測ツール: https://github.com/ValidatorsDAO/testing-tools 

ERPC では、特定のベンチマーク結果だけを提示するのではなく、計測手法そのものを公開することを重視しています。CPU、メモリ、ディスクといった基礎的な性能は、計測条件やツールによって結果が大きく変わるため、同一条件で再現可能であることが重要です。

本リポジトリには、今回の比較で使用したツールに加え、実際の計測結果もあわせて掲載しています。今後はネットワーク計測など、ブロックチェーン時代の実運用により直結するテスト項目を順次追加していく予定です。第三者による検証や、他環境の結果追加のプルリクエストについても歓迎しています。

SUPER VPS 料金表について

SUPER VPS の最新の構成および料金については、以下の料金表をご参照ください。

SUPER VPS は、一般的な多用途 VPS と同一の前提で設計された製品ではありません。データセンター選定、CPU 運用方針、オーバーコミットを行わない構成など、Solana の実運用において意味のある要素を積み上げた最大パフォーマンス設定となっています。

今後について

ERPC は今後も、Solana の実運用を基準とし、ピーク性能と安定性の両立を前提とした設計・運用改善を継続していきます。

構成や在庫状況、具体的な用途に応じた導入相談につきましては、Validators DAO 公式 Discord よりお問い合わせください。

• Validators DAO 公式 Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR 

• ERPC 公式サイト: https://erpc.global/ja