Salesforce、次世代のAIネイティブ企業の構築を支援するために「Agentforce 360」をパートナーへ開放

株式会社セールスフォース・ジャパン

※本記事は2025年12月10日に米国で公開されたSalesforce Opens Agentforce 360 to Power a New Generation of AI-Native Partner-Built Companiesの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

各企業が新世代のビジネスを構築できるようになり、今まさにこのようなビジネスが生まれようとしています。

米国Salesforce(以下、Salesforce)は、18年前のForce.com発表以来、ISVパートナー向けSalesforce Platformにおける最大規模の進化を発表しました。史上初めて、ISVパートナーは、Agentforce 360 のフル機能を、自社のエージェンティック アプリケーションの基盤として組み込めるようになりました。これにより、これまでは Salesforce のお客様のみに提供されていたコア製品機能を活用し、パートナー独自のAIエージェントやアプリケーションを開発・販売することが可能となります。

パートナーは、Force.comライセンスの ホワイトラベル化(OEM 提供)のみに限定されることはありません。今後はSalesforce自身のアプリケーションを支える仕組みと同じAIネイティブの基盤を利用いただけるようになります。パートナーは、Agentforce 360Agentforce MarketingAgentforce Financial ServicesAgentforce AutomotiveTrusted ServicesSalesforce FoundationsData 360を利用可能です。これまでは、こうした製品機能をパートナー独自のソリューションの一部として組み込み、提供することはできませんでした。そのため、これまではパートナー各社は自社開発するか、あるいは外部から調達する必要がありました。

これが実現したのは、Salesforceが自社製品を支えている商用および運用基盤そのものを開放したためです。これにより、パートナー各社は、以下のことが可能になります。

  1. Salesforceの拡張された機能ポートフォリオを活用した製品開発
    Agentforce 360、Data 360、Agentforce     Marketing、Trusted Service、Salesforce Foundations、およびインダストリー別ソリューションにより、パートナーはAI、データサービス、マーケティングオーケストレーション、信頼性とアイデンティティ、自動化、コアワークフローへアクセス可能となります。 

  2. 柔軟な価格設定とパッケージモデルの活用
    Flex Creditsを通じて、ユーザー数ベース、使用量ベース、または消費量ベースの価格設定を採用でき、現在の顧客のソフトウェア購入方法に適合した先進的な収益モデルを実現可能です。 

  3. 自動化されたオペレーションを備えた統合マーケットプレイスを通じた販売
    パートナーは、近日中に提供予定の自動プロビジョニングおよび請求機能を備えたAppExchangeを活用し、プライベートオファーの生成、注文作成の自動化、新たなSalesforce     Partner Marketplaceアプリによる受注から入金までのプロセス効率化を実現できます。 

  4. リアルタイムの消費状況とビジネスインサイトへのアクセス
    自動化された月次の使用量レポートとリアルタイムのアプリ分析データにより、パートナーは顧客が自社製品をどのように利用しているか、またその拡張方法を可視化できます。 

  5. グローバルのエコシステムを通じた成長の加速
    パートナーは、16万社以上の企業、5000社のISV(独立系ソフトウェアベンダー)、7000社のシステムインテグレーター、2000万人のメンバーを擁するTrailblazerコミュニティへアクセスでき、さらに、Salesforce Ventures(英語)のインサイトや調査結果を活用できます。 

こうした取り組みは、20年にわたるSalesforceのプラットフォームのイノベーションの進化の歴史の上に成り立っています。Salesforce は AppExchangeというエンタープライズ向けクラウドアプリケーション史上初のマーケットプレイスを創出し、Force.comはインフラ管理なしに誰でもソフトウェアを構築できることを実証しました。Agentforce 360の開放はこの流れを引き継ぎ、かつてないほど強力な基盤機能を提供することで、この進化の系譜を受け継ぐものです。これにより、次世代のパートナーが自身の専門知識をSalesforce Platform上で本格的なビジネスへと転換し、次世代のイノベーションの波を共に生み出すことを支援します。

IDCのSaaS、ビジネスプラットフォーム、Industries Cloud担当リサーチバイスプレジデント、フランク・デラ・ローザ(Frank Della Rosa)氏は次のように述べています。「SalesforceのAgentforce 360は、ソフトウェア市場における専門知識がイノベーションの主要な推進力となるという、大変革を象徴するものです。この変革により、ISVやVAR、SIS、新興スペシャリスト企業は、大幅に少ない人員でAIエージェントとアプリケーションを迅速に拡張する機会を得ることができます」

AIによるビジネス構築の再編

長年にわたり、ビジネスを構築するには大規模なエンジニアリングチーム、複雑なインフラストラクチャ、そして多額の資本が必要でした。AIによってコードの記述が容易になったにもかかわらず、多くのパートナーは初期のプロトタイプを安全でスケーラブルな製品へと発展させることに苦労していました。

Vibeコーディングツールはよりチームの開発スピードを加速させますが、本格的なセキュリティ対策、顧客データ、グローバルが求められる段階になると、その多くは限界に達します。一方、インフラストラクチャのプラットフォームは基本的なコンポーネントの提供であるため、依然としてすべての構築、保守、セキュリティ対策はチーム自身で担わなくてはなりません。結果として、単純なアプリケーションとして始まったものが、開発リソースの20~40%を奪う自社独自のシステムへと肥大化(英語)ことになりビジネスの進化に合わせてつぎはぎの修正適用や再構築(英語)を繰り返すことになるケースが後を絶ちません。

しかし、その複雑さの根底にはある一つのシンプルな真実があります。それは、あらゆるビジネスが業界を問わず、同じ基本的な構造で動いているということです。

  • 患者、請求、基地局、納入商品といった中核となるオブジェクト

  • そのオブジェクトを主要な段階へと移動させる反復可能なプロセス

  • セキュリティやコンプライアンス、誰がいつ行動できるかを決定する権限モデル

  • チャンネルを越えて人とシステムをつなぐエンゲージメントレイヤー

  • 成果とパフォーマンスを追跡する測定レイヤー

Salesforceは現在、Agentforce 360、Data 360、Agentforce Marketing、Salesforce Foundations、Trusted Services、新たな業種別の機能を通じて、これらすべての要素を統合しています。パートナーは、基盤を自ら再構築することなく、あらゆるアイデアを実用的なビジネスへと転換することが可能です。

HarvestPathの創業者 兼 CEOであるトム・リチャーズ(Tom Richards)氏は次のように述べています。「当社は、事業全体をSalesforce Platform上に構築しました。これにより、必要な拡張性とコンプライアンスを確保でき、複雑なインフラを一から構築する手間から解放されました。その結果、食肉トレーサビリティプラットフォームを完成させることに注力でき、構想から完全な稼働、ビジネスの立ち上げまで、驚異的なスピードで実現できました。このスピードと拡張性が、当社に圧倒的な競争優位性をもたらしています」

これは、新たなタイプのパートナーを生み出す原動力となります。牧場経営者や弁護士、金融アドバイザー、医療リーダー、製造業者、非営利団体の運営者、そして数えきれないほどの専門家たちが、自らの業界の専門知識を商業的な解決策へと転換できる時代が到来したのです。

HarvestPathは、家族経営の農場として始まり、単純なサプライチェーン管理ツールを、牧草地から食卓まで食品を追跡するプラットフォームへと発展させました。

Certiniaは、人材配置からカスタマーサクセスまで、プラットフォーム全体にAIエージェントを組み込み、かつて数時間を要した業務を自動化しました。

Litifyは、法律の専門知識をプラットフォーム化し、法律事務所のケース管理とクライアントサービスを効率化しました。

ComplianceQuestは、品質とコンプライアンスの専門知識をプラットフォーム化し、企業のリスク管理と規制要件の遵守を支援します。

Bariatric Centers of Americaは、治療とアウトリーチモデルを患者管理プラットフォームへと発展させ、ケアの全過程におけるエンゲージメントを向上させました。

Aster SoftwareProject FortressHittepsXotigoは、各社が最も熟知する分野を活かし、生産者向け製品、法的取引、住宅建設、不動産運営、自動車および製造業のサプライチェーン向け製品を構築しました。

SalesforceのAppExchange担当CEO 兼グローバルパートナーシップ担当EVPのブライアン・ランズマンは次のように述べています。「私の仕事で最もエキサイティングなのは、私が全く予想していなかったものをパートナーがSalesforceのプラットフォーム上で構築して紹介してくれる瞬間です。今や、コーディングよりも専門知識が価値を持つフェーズに入りつつあります。専門知識が製品化される時に(家畜の管理であれ、特許問題の解決であれ、造船の最適化であれ)適切な基盤を提供されれば、大きな可能性が開かれていることを示しています」

これはSalesforce Platformにとって、18年ぶりの大規模なアップデートとなります。ビジョンを掲げる起業家、プロセスを製品化するプロダクトチーム、そして自社の専門知識を大規模に展開しようとするエンタープライズ企業、そしてあらゆるパートナーにとってこれほど大きな機会はかつてありませんでした。

Salesforceと共に、あなたの知見を形にし、揺るぎない基盤で構築し、ビジネスを創造いただくことが可能になったのです。

詳細は、こちら(英語)。

提供時期

  • Agentforce 360、Data 360、Agentforce Financial Services、Agentforce Automotive、Agentforce Foundations、および Salesforce Shield は、現在提供中です。

  • パートナー向け Agentforce Marketing は、2025年12月に提供開始予定です。

  • Salesforce Partner Marketplace アプリは、2026年に提供開始予定です。

Salesforceについて

Salesforceは、あらゆる規模の企業がエージェンティック エンタープライズへと変革することを支援します。人とAIエージェント、アプリケーション、データを信頼性の高い単一のプラットフォームへ統合することで、これまでにない成長とイノベーションを実現します。詳細は salesforce.com/jp をご覧ください。

Salesforceのコーポレートサイトにある「ニュース&インサイト」では、日本向けの最新情報をご紹介しています。詳細は、salesforce.com/jp/news/ をご覧ください。

本プレスリリースやその他のプレスリリース、または公式に言及されている未提供のサービスや機能は現在利用できないものであり、予定通りに、または全く提供されない可能性があります。お客様は、現在利用可能な機能に基づいて購入をご判断くださいますようお願いいたします。

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
-
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区丸の内1-1-3  日本生命丸の内ガーデンタワー(Salesforce Tower)
電話番号
0120-733-257
代表者名
小出伸一
上場
海外市場
資本金
-
設立
1999年03月