6月10日は「こどもの目の日」※!ロート製薬「こどもの目の白書2024」公開 小学生の3人に1人が裸眼視力1.0未満 「授業中に黒板が見えにくい」など生活への影響を感じる子は6割超
一方で約8割の親はこどもの目の健康を保つ対策をしていない
※「こどもの目の日」とは:「はぐくもう!6歳で視力1.0」という願いを込め、日本眼科啓発会議より一般社団法人日本記念日協会を通して制定された記念日。
■調査サマリー
■PART1:小学生の裸眼視力の変化
裸眼視力1.0未満の小学生は36.7%と3人に1人以上
21.8%がメガネやコンタクトレンズを装用している
メガネやコンタクトレンズ装用の理由、「近視」が7割
■PART2:小学生の目の問題と親子感ギャップ
裸眼視力低下によって61.6%が「授業で黒板が見えにくい」など生活に影響がある
一方で、55.2%の親が、裸眼視力低下による生活への影響に気づいていなかった
■PART3:親が考える小学生の裸眼視力低下の理由
親が考える裸眼視力低下の理由の1位は「デジタルデバイスの接触時間の長さ」
裸眼視力が低いこどもはデジタルデバイスの接触時間が長い傾向
裸眼視力が高いこどもは屋外活動の時間が長い傾向
■PART4:こどもの健やかな目のためにしている対策
こどもの健やかな目のために対策している小学生の親はわずか21.2%
対策の内容は「睡眠」「照明」「デジタルデバイス時間の管理」など
■PART5:眼科医・松村先生の解説
裸眼視力低下の理由は「デジタルデバイス使用時間の増加」や「外遊び時間の減少」が考えられる
家庭でのケアは、読書や勉強時の休憩、適切な照明や視距離、外遊び時間確保、デジタルデバイス時間の管理
【調査概要】
調査対象:小学生のこどもを持つ親1,000名
調査方法:インターネット調査
・「裸眼視力が1.0未満の小学生の生活への影響」については、小学生本人の回答を親が代理回答
・上記以外は親が回答
調査機関:自社調査
調査期間:2024年5月17日(金)~5月19日(日)
※調査結果の数値は小数点以下を適宜四捨五入して表示しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合があります。
※調査結果をご紹介いただく際は、「ロート製薬調べ」と注釈をご記載ください。
※視力低下における原因は様々ありますが、特定の原因に絞って質問した調査ではございません。
■PART1:小学生の裸眼視力の変化
小学生のこどもを持つ親に調査したところ、裸眼視力が1.0未満の小学生は36.7%でした。文部科学省の学校保健統計調査によると、裸眼視力が1.0未満のこどもは、1979年度には17.91%で、2022年度には37.88%と、2倍以上に増えています。
また、メガネやコンタクトレンズを装用している割合は21.8%で、およそ5人に1人がメガネやコンタクトレンズを使いながら生活していることがわかりました。メガネやコンタクトレンズ装用
の理由は、「近視」が1位で、7割超という結果になりました。
■PART2:小学生の目の問題と親子感ギャップ
裸眼視力が1.0未満の小学生に対して生活への影響を聞いてみたところ、「授業中に黒板が見えにくい」「目が疲れる」「姿勢が悪くなる」など、61.6%の子が学校生活を中心に何かしらの生活への影響があると回答しました。中には「通学中に車や人が見えにくい」といった危険を感じる回答もありました。
一方で、このアンケート調査を通して、こどもが感じている生活への影響のうち、把握していないものがあった親は55.2%と半数以上にのぼりました。特に親の目の届かない学校にいる間の、勉強しにくさ、運動や遊びにくさ、健康への影響に、親が気づいていないケースもあるようです。
■PART3:親が考える小学生の裸眼視力低下の理由
裸眼視力1.0未満の小学生の親に対して、裸眼視力が低下した理由として考えられるものを聞いてみたところ、1位は「デジタルデバイス(スマホやPC、タブレットなど)への接触時間の長さ」52.7%でした。
実際に、裸眼視力が低いこどもはデジタルデバイスへの接触時間が長い傾向があることがわかりました。裸眼視力が0.2以下のこどもは、デジタルデバイスの一日の接触時間が平均95.6分、一方裸眼視力が1.0以上のこどもの接触時間は平均73.7分で、その差は20分以上あります。
逆に、裸眼視力が高いこどもは屋外活動(外遊びやスポーツなど)の時間が長い傾向があることも明らかになりました。裸眼視力が1.0以上のこどもは、一日の屋外活動の時間が平均72.3分、裸眼視力が0.2未満のこどもの屋外活動時間は平均49.2分で、こちらも20分以上の差が出ています。
■PART4:こどもの健やかな目のためにしている対策
小学生のこどもの目の健康のために対策をしている親は、21.2%にとどまり、78.8%は対策をしていないことがわかりました。
対策の内容は1位「十分な睡眠を促す」42.9%、2位「適切な明るさの照明」39.6%、3位「デジタルデバイスへの接触時間の管理」38.2%という結果になりました。
裸眼視力1.0未満の小学生が増加し、それによってさまざまな生活への影響が出ている一方で、こどもの健やかな目を保つために十分な対策がされていない現状が明らかになっています。
■PART5:眼科医・松村先生の解説
近年、こどもの近視が爆発的に増えていることが世界でも問題になっています。今回の調査から、我が国でも裸眼視力1.0未満のこどもたちが3人に1人以上と大変多いことがわかりました。この原因として、コロナ禍やデジタルデバイスの急速な普及など、こどもたちを取り巻く生活環境の目まぐるしい変化が挙げられます。近くを見る時間が多いことや、外遊び時間が少ないことは近視のリスクになります。そのため、コロナ禍で外遊び時間が減り、デジタルデバイス時間が増えたことが、近視になる年齢を早めたり、近視の進行が早くなった原因と考えられています。
今回の調査では、授業の黒板が見えないといった生活への影響に対して、約半分以上の保護者が気づいていないことが明らかになりました。見えていないサインとして、ものに近づいて見たり、目を細めて見ていることがヒントになりますので、注意して観察しましょう。また学校健診の視力検査結果の紙をもらったら、必ず眼科に受診し、矯正が必要な際は眼科できちんと合った眼鏡をつくることも大切です。
ご家庭でもできる目のケアとしては、読書や勉強など近くを見る時間の30分毎に休憩をいれること、500ルクス以上の十分な室内照明を保つこと、30㎝以上の視距離を保てるように机や椅子の高さを調整すること、外遊び時間を増やすことが挙げられます。デジタルデバイス使用時間は小学校低学年では1日1.5時間以下、高学年では1日2時間以下が推奨されます。特に画面の小さいスマートフォンは、視距離が20㎝以下と近くなりやすく、リスクが高いので気をつけましょう。
松村 沙衣子
所属:東邦大学医療センター大森病院 講師
専門:小児眼科、近視
2002年 東邦大学医療センター大森病院入局
2004年 東邦大学大学院博士課程入学
2008年 東邦大学医療センター大森病院助教
2008年 済生会横浜市東部病院眼科医長
2017年 シンガポール国立眼センタ― クリニカルリサーチフェロー
2020年 東邦大学医療センター大森病院助教
2023年 東邦大学医療センター大森病院講師
■参考:こどもの近視を進ませないために、日常生活でできること
■ロート製薬のこどもの目に関する情報
ロート製薬からご提供しているこどもの目に関する詳細情報は、こちらをご確認ください。
■当社の目の健康にかける想い
当社は1909年当社初の目薬を発売以降、目の研究を進め、多様なニーズに応えた製品を開発、販売するとともに、様々な活動を通してあらゆる世代向けに目の大切さを伝えてきました。近年では、一生の目の健康を守り維持していくためには、早い段階から目に関心を持つことが重要であると考え、特にこどもの目に着目した活動にも注力しています。
2023年日本眼科医会により、6月10日を「こどもの目の日」と制定されました。当社も、より多くの方がこどもの目への関心を持つきっかけとなる活動を継続して実施してまいります。
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