ERPC、人気上昇中の東京リージョンで Solana 専有 Premium Shreds および VPS を再入荷
Solana 向け Premium VPS 、Premium ベアメタルサーバーおよび専有 Shreds 系サービスの再入荷・追加調達を実施し、提供枠を拡大、リージョン全体のリソースを強化

ELSOUL LABO B.V.(本社:オランダ・アムステルダム、代表取締役 CEO:川崎文武)と Validators DAO が運営する ERPC は、人気が高まりつつある東京(TY)リージョンにおいて、Solana 向け Premium VPS 、Premium ベアメタルサーバーおよび Dedicated Shreds 系サービスの再入荷・追加調達を実施し、提供枠を拡大、リージョン全体のリソースを強化したことをお知らせいたします。
今回の再入荷は、短期的な在庫補充ではありません。ERPC は、Solana の実運用において、物理距離・ネットワーク距離・混雑耐性がそのまま結果を左右するという前提に基づき、東京リージョンへの先行投資とリージョン強化を継続してきました。今回も新たなノードおよびネットワークリソースを追加し、東京リージョン全体の処理能力と取得能力を同時に引き上げています。
東京リージョンの重要性と、いま起きている構造変化
Solana においては、物理距離とネットワーク距離が、レイテンシ、検知速度、トランザクション成功率に直結します。特にアジア圏では、東京近傍に配置されたインフラが、HFT、MEV、高速トランザクション送信、リアルタイム解析といった用途において、構造的に有利な位置を占めています。
東京は、北米とアジアを結ぶ主要な海底ケーブルが集中する接続点であり、日本国内に限らず、韓国、台湾、香港、シンガポールなどアジア主要地域からの通信が集約されやすいネットワーク構造を持っています。その結果、経路が比較的短く、揺らぎが少ない通信を成立させやすい特性があります。
Solana のように、Shreds や gRPC イベントなど、大量のストリームデータが常時流れ続けるネットワークでは、単純な平均レイテンシの低さだけでなく、経路の一貫性や混雑時の安定性が、そのまま処理結果に影響します。東京リージョンは、ISP や IX の選択肢が多く、冗長性を取りやすい点でも、アジア圏において安定した高速運用を成立させやすい条件が揃っています。
一方で、こうした特性を活かしきる形で設計された Solana 向けの高品質 RPC や Shred 取得インフラは、東京ではまだ十分に整備されていません。ERPC はこの構造を早期に見据え、需要が顕在化する前から東京リージョンへの投資とネットワーク整備を進めてきました。
東京リージョンにおける ERPC の構成方針
ERPC の東京リージョンは、RPC、Geyser gRPC、Shredstream、Dedicated Shreds を同一データセンターおよび近傍ネットワーク内に配置し、取得・処理・送信の各レイヤーを分断しない構成を前提としています。
外部インターネットを跨ぐ経路や、トランジット混雑の影響を受けやすい区間を最小限に抑えることで、レイテンシの揺らぎや瞬間的な劣化が実運用に影響しにくい状態を維持します。特に、Shreds や gRPC ストリームのように、常時流れ続けるデータを扱う用途では、経路の一貫性と安定性が結果に直結します。
今回の東京リージョン強化も、取得レイヤーからアプリケーション層までを同一前提で構成する、この設計方針に基づいて実施されています。
今回、東京リージョンで提供枠を拡大したライン
今回の再入荷および追加調達により、東京リージョンでは以下のラインの提供枠を拡大しています。
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VPS
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Premium VPS
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Premium ベアメタルサーバー
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Dedicated Shreds
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Premium Dedicated Shreds(Limited Editions 含む)
ERPC の Premium VPS は、多用途向けクラウド環境とは異なり、CPU のオーバーコミットを行わず、最新世代 CPU を高クロックで安定動作させる前提で構成されています。加えて、ストレージ I/O やネットワーク経路に余計な仮想レイヤーを挟まない設計とすることで、レイテンシの平均値だけでなく、p99 を含む遅延の揺らぎを抑えています。
実際に、同一リージョン・同一 OS 条件下で Google Cloud の高性能構成と比較した実測では、CPU スループット、メモリ帯域、ディスク I/O、p99 レイテンシの各指標において差が確認されています。これらの差は、ベンチマーク専用環境によるものではなく、CPU クロック運用方針、オーバーコミットの有無、ネットワークおよびストレージ構成といった設計前提の違いが、そのまま数値として現れた結果です。
また、Dedicated Shreds および Premium Dedicated Shreds では、取得レイヤー自体を専有リソースとして構成し、共有環境で発生しやすい瞬間的な輻輳や取りこぼしを抑えています。これにより、トランザクション送信、検知、解析といった処理を、東京近傍で一貫した前提条件のもとで組み立てやすくなります。

価格と提供方針について
ERPC は、グローバルエッジを強化するフェーズにおいて、短期的な利益よりもリソース拡大を優先してきました。そのため現在も、相場では成立し得ない水準の Premium VPS および Dedicated Shreds を、セール価格の範囲で提供している構成があります。
一方で、近年は AI 需要の急拡大により、サーバー関連ハードウェアの価格が世界的に急騰しています。特に影響が先行して表れているのは、最新世代 CPU、ECC メモリ、高速 NVMe といった、高品質かつ供給が限られる部材です。こうした部材は、需要が集中すると最初に市場から消え、価格も早い段階で上昇します。
ERPC が採用しているプレミアム品質の構成は、まさにこの供給が限られる高品質リソースに依存しています。そのため、後追いでの調達ほど仕入条件は悪化しやすく、同一品質を同一価格で維持することは構造的に難しくなります。
実際に、消費者市場においてもメモリ価格の高騰が目立ち始めており、サーバー向け部材ではすでに顕著なコスト増が進んでいます。ERPC では、こうした状況を踏まえ、リソース確保が可能な段階で前倒しの調達を行い、グローバルエッジ全体の品質を維持・拡張する方針を取っています。
現在提供している価格帯は、一時的な販促によるものではなく、この調達タイミングとリソース確保戦略に基づくものです。リージョンが成熟し、需要が集中すれば、この前提での提供は維持できなくなります。東京リージョンは、まさにその過渡期にあります。




Solana の近況と、インフラ要求の不可逆的な上昇
CoinGecko のリサーチによると、2025年のブロックチェーンエコシステム関心度(Categories トラフィック市場シェア)において、Solana は 26.79% を占め、他の主要チェーンを大きく引き離して首位となっています。この指標は価格や投機的な話題性ではなく、実際のユーザー行動や情報流入量を反映するものであり、開発・利用・商取引が Solana 上に集中していることを示しています。
参照:https://www.coingecko.com/research/publications/most-popular-blockchain-ecosystems

注目度の上昇は、そのままネットワーク負荷の増大につながります。Pipe Network は、Solana が過去1週間にわたり継続的な DDoS 攻撃を受け、ピーク時には約 6Tbps 規模に達したと指摘しました。これは、4K 動画換算で同時に約24万本分に相当する通信量です。
参照:https://x.com/pipenetwork/status/2000812111929221500

この規模は、過去に Google Cloud や Cloudflare の顧客が受けた大規模攻撃に次ぐ水準であり、現実の運用環境として想定すべき負荷条件が大きく変化していることを示しています。それにもかかわらず、観測上、Solana のトランザクション承認やブロック生成に顕著な遅延は確認されていません。
重要なのは、この耐性が特定の企業や単一の運営主体によって成立しているものではない点です。Solana のネットワークを支えているのは、世界各地で稼働している一つひとつのバリデータであり、それぞれが高負荷環境を前提とした運用・監視・改善を継続しています。今回のような攻撃下でも性能特性が維持された背景には、バリデータ運営者一人一人が実運用に本気で向き合っているという現実があります。ネットワークの耐性は、理論設計や仕様だけで決まるものではなく、日常的な運用判断と継続的な改善の積み重ねによって形成されます。
さらに、決済分野では Visa が USDC を用いた機関向けステーブルコイン決済の開始を発表し、オンチェーン処理が実際の金融業務に組み込まれる段階に入りました。注目度の上昇、実トラフィックの増大、攻撃規模の拡大、金融用途への本格的な組み込みが同時に進む中で、Solana を取り巻くインフラ要求は、運用者の覚悟と実装力を前提とする水準へと引き上げられています。
ERPC の運用と耐性について
ERPC は、こうした環境変化を前提に、インフラ設計と運用を行っています。信頼できるデータセンターパートナーと連携し、ネットワークレベルでは帯域の冗長化、経路の分散、混雑時の影響を受けにくい構成を継続的に強化しています。
サーバーレベルでは、最新世代ハードウェアを前提とした構成に加え、ファイアウォールおよび nftables を用いた制御と常時監視を行っています。これらは単純な遮断を目的としたものではなく、異常なトラフィック増加や振る舞いの変化を早期に検知し、処理経路やリソース消費が不安定化しない状態を維持するための運用です。
特に、Shreds や gRPC ストリームのように常時流れ続けるデータを扱う用途では、一時的な輻輳や外乱による揺らぎが、そのまま検知遅延や取りこぼしにつながります。ERPC では、取得レイヤーからアプリケーション層までを同一前提で構成し、外部要因による揺れを最小化する設計を採用しています。
DDoS 攻撃の規模が、従来のクラウド前提の想定を超えつつある現在、インフラに求められるのは「落ちないこと」ではなく、「性能特性を維持したまま耐えること」です。ERPC は、この前提を実運用の中で積み重ねることで、Solana の高速性を現実の業務やプロダクトで使える状態として提供しています。
東京リージョンのご利用について
東京リージョンは、今後さらに重要度が高まることが見込まれる一方で、現時点ではまだ高品質リソースを確保しやすい局面にあります。今回の再入荷枠は、アジア近傍での高速処理・高速検知・リアルタイム解析を行う開発者・事業者の皆様にとって、有効な選択肢となります。
構成や在庫状況、最適な導入方法については、Validators DAO 公式 Discord にてご相談ください。
Validators DAO 公式 Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR
ERPC 公式サイト: https://erpc.global/ja
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