【ミャンマー地震】日本の緊急支援チームが被災地に臨時診療所を開設

震源に近いザガインで医療支援を開始。発災から一週間経過した現在でも重傷者の姿が。

ピースウィンズ・ジャパン

日本の国際NGO「特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(代表理事兼統括責任者:大西健丞、本部:広島県神石高原町、以下ピースウィンズ)」は、ミャンマー地震の被災地ザガインで臨時診療所を開設しました。すでに発災から1週間以上経過するなか、経済的な理由で病院に行くことができていない重傷者など、多くの負傷者が来所しています。

医療支援にあたるプロジェクトリーダーの稲葉基高医師(2025年4月6日 ミャンマー・ザガイン)

4月6日、ピースウィンズの運営する「空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"」の緊急支援チームは、震源に近い町ザガインに入り、臨時診療を立ち上げました。スタッフは現在、いまだに病院に行くことができずにいた被災者の方々への医療支援にあたっています。

初日に臨時診療所を受診した患者は22名。通常、災害から1週間以上が経過すると外傷患者は減ってきますが、現地は医療体制が崩壊しており、臨時診療所には未だに骨折などの外傷患者が多くやってきています。空飛ぶ捜索医療団のリーダーである稲葉基高医師は、「現場の空気感はまるで発災2日目の能登半島地震の被災地のようだ」と語っています。

放置される重症患者「お金がないから病院には行けない……」

竹のベッドでぐったりと横になる重症を負った男性。坂本看護師がすぐさま処置に掛かる(2025年4月8日 ミャンマー・ザガイン)

崩れてきた家屋の下敷きになったという50代の患者は重度の外傷を負っていました。治療費や、病院へ行くための交通手段(現地では救急車を呼ぶにも多額のお金がかかるとのこと)もなく、全身を襲う激痛に1週間以上耐え続け、家族は彼を家のベッドに寝かせ自力で必死に看病していたそうです。

空飛ぶ捜索医療団のリーダーである稲葉基高医師は、すぐに診療を開始し、運び込まれた男性の症状を確認すると、両足の切断も検討しなければならないほどに症状が悪化していることが判明。稲葉医師は、ご家族に対して症状を説明し、命の危機すら迫っていることを丁寧に伝えました。

残念ながら臨時診療所では手術できるほどの設備はなく、地元の病院も、建物が被害を受けていたり、患者でパンクしていたりするため、搬送することは難しい状況です。

こうしたときに必要なのが、支援者同士のネットワークです。すぐに手術設備の整っている他国の支援チームにも応援を要請し、手術も可能な大規模な医療テントを持つインドの医療支援チームが患者を受け入れてくれることになりました。

痛みと恐怖に顔を歪める彼を見て、もっと何かできることはなかったのかと、医療チームの誰もが葛藤しましたが、適切な処置ができる場所へと命のバトンを渡すことができました。
医療チームは、彼の元に駆け寄り、震える男性の手を握り締め、大きな声で「よくがんばった。これで助かるんだ!」と声をかけて見送りました。

本格稼働した臨時診療所。開始するとお医者さんに診てもらえて喜ぶ人もいれば、辛い被災経験をとつとつと語り涙を流す患者もいました。(2025年4月7日 ミャンマー ザガイン)

この日臨時診療所を受診した患者は22名。臨時診療所を開始すると、未だに骨折などの外傷患者が多くやってきます。
現場の医療の混乱に加え、最初に診た重症患者同様、治療費などが払えない経済的な理由や、医療サービスへのアクセスがない、病院への不信感など、さまざまな理由で未だに適切な治療を受けられずにいる被災者が多く存在していたのです。

稲葉医師をはじめ医療チームは、医療という枠を超えて一人ひとりと向き合い、時に手を握り、共に涙を流し、肩に手をあて、背中をさすり、言葉は通じなくとも “心の通う”支援を続けています。

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◆特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンについて
ピースウィンズ ・ジャパンは、国内外で自然災害、あるいは紛争や貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人びとを支援する日本発の国際協力NGOで、大西健丞により1996年に設立されました。これまでに世界41の国と地域で活動してきました。また、災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団」の運営や地域活性化、犬の殺処分ゼロを目指した動物の保護・譲渡活動「ピースワンコ・ジャパン」など、社会課題の最前線で解決に全力を尽くす、ソーシャルイノベーション・プラットフォームとして挑戦を続けています。

代表理事兼統括責任者:大西 健丞
設立年月:1996年2月
所在地:広島県神石高原町近田1161-2 2F
東京事務所:東京都渋谷区富ヶ谷2-41-12 富ヶ谷小川ビル2F
主な活動:海外人道支援、災害緊急支援、地域復興・開発支援、犬の保護・譲渡活動

団体URL :https://peace-winds.org/

◆空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"について

空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"とは、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(代表理事兼統括責任者:大西健丞、本部:広島県神石高原町)が運営する、大規模災害の被災地にいち早く駆けつけ、救助・救命活動を行う、医療を軸とした災害緊急支援プロジェクトです。航空機やヘリコプター、船などの輸送手段を活かし、医師や看護師、レスキュー隊員、災害救助犬などの救助チームが被災地に赴きます。東日本大震災以降、ほぼ全ての国内大災害に出動し、多くの被災者の方々を支援してきました。

現場では自治体、病院、NPO、企業、さらに自衛隊・消防などとも連携を図り、発災直後の救助・救命活動から物資配布や避難所運営、中・長期的な復興のサポートまで必要な支援を最適な形で届けます。

団体URL:https://arrows.peace-winds.org/

所在地:〒720-1622 広島県神石高原町近田1161-2 2F

TEL:0847-89-0885(代)/ FAX:0847-82-2949

活動開始:2019年12月

プロジェクトリーダー:稲葉 基高(医師)

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会社概要

URL
https://peace-winds.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
広島県神石郡神石高原町近田1161-2 2F
電話番号
0847-89-0885
代表者名
大西 健丞
上場
未上場
資本金
-
設立
1996年02月