【自治体防災の実態調査】事前防災を阻む最大の壁は「予算」を超え「人員不足」が過半数。定点観測から“移動する視界の共有”へ、人員不足を補う「ウェアラブルカメラ」活用の予兆
防災庁設置準備室 参事官補佐・箕打正人氏「徹底した事前防災に力をいれていきたい」
クラウド録画サービスシェアNo.1(※1)のセーフィー株式会社(東京都品川区、代表取締役社長CEO 佐渡島 隆平、以下「セーフィー」)は、全国の自治体で防災業務に従事する職員309名(※2)を対象に「自治体の防災対策に関する実態調査」を実施しました。
近年、災害の激甚化・頻発化を受け、「防災庁(仮称)」設置に向けた動きなど、発災前の備えである「事前防災」への注目が高まっています。本調査では、その準備体制における理想と現実のギャップを可視化。防災DXの障壁が「予算」以上に「人員不足」にあるという構造的課題を浮き彫りにしました。自治体職員の限界が日本の防災力の限界に直結しかねない実態に対し、ウェアラブルカメラを解決の糸口としたい現場の期待が伺えます。

※ 本調査結果を引用・転載される際は、必ず出典元として「セーフィー調べ」とご記載ください。また、ご利用の際は弊社広報( pr@safie.jp )までご一報いただけますと幸甚です。
【本調査の目的】
防災庁設置に向けた動きが加速する中、事前防災の重要性が一層高まっています。政府の「骨太の方針2025」でも「ハード・ソフト一体の事前防災推進」が明記され、防災DXの必要性が強調されています。本調査は、こうした背景を踏まえ、現場の実態と課題を明らかにすべく、自治体で防災業務に従事する職員309名を対象に実施いたしました。
【本調査のハイライト】
■ 理想と現実のギャップ:防災庁が掲げる「事前防災」について85.1%が重要視していると回答するも、“十分に対策済み”は8.7%にとどまる
本調査では、自治体職員の85.1%が「事前防災」を重要視していることが分かりました。しかし、その進捗について「十分に対策ができている」との回答はわずか8.7%に留まり、意識の高さと実行フェーズの間に大きなギャップがあることが浮き彫りとなりました。
■ ボトルネックの特定:防災DXの壁は「予算」を超え「深刻な人員不足」へ。予算があっても実行に移せない構造的課題
自治体において「防災対策を推進する上での最大のボトルネック」を尋ねると、「費用面(21.7%)」を抑え、「人員面(人員数や体制の不足)」が40.5%で最多となりました。
「事前防災」が停滞している理由についても、「人手・人員の不足(52.2%)」が「予算不足(44.6%)」を上回る最大の障壁となっており、人員不足が対策の実行を阻む致命的な要因となっています。
■ 解決への新潮流:「定点観測」から「視界の共有」へ。人員不足を補完する“ウェアラブルカメラ”への期待がトップクラス
今後実施したいができていない施策として、ウェアラブルカメラの導入(29.8%)が、防災アプリや避難訓練と並びトップクラスの期待を集めました。これまでの河川監視などの「定点(場所)」の映像活用から、職員が装着して、一人の視界を多人数で共有し、限られた人員で広範囲をカバーする機動的な映像活用へと、ニーズがシフトしています。
■ 専門家の視点:内閣官房 防災庁設置準備室 参事官補佐・箕打正人氏 よりコメント
南海トラフ地震等の巨大災害を見据え、「徹底した事前防災に力をいれていきたい」と言及。その一環として、カメラ映像の活用を含む「防災DXを推進すること」、および日常の備えを防災に活かす「フェーズフリーの概念が浸透してほしい」との展望を示されました。
※詳細は本リリースの「調査結果(詳細)」にコメント全文を掲載しております。
■ 調査結果(詳細)
1、自治体防災の現在地:対策の要は「地震」、最大の壁は「人手不足」
本調査の結果、自治体が最も不安や対策の必要性を感じている災害は「地震」が72.2%と他を大きく引き離してトップとなり、次いで「水害(12.9%)」、「津波(3.2%)」と続きました 。
これらの防災対策を推進する上での最大のボトルネックを尋ねると、「費用面(予算不足:21.7%)」を抑え、「人員面(人員数や体制の不足)」が40.5%で最多という結果になりました 。次いで「情報面(迅速で正確な情報収集・伝達:29.8%)」が挙げられており、現場の人員不足と情報把握の困難さが、自治体防災の大きな壁となっている実態が浮き彫りとなりました。
また、住民の防災意識の浸透状況については、65.4%が「十分に浸透している/ある程度浸透している」と回答する一方で、約3割(27.5%)が「不十分」と感じており、自治体側の備えだけでなく、住民への啓発・情報提供のあり方も喫緊の課題となっています。

2、「事前防災」への準備体制の理想像と現状にギャップが判明。事前防災の重要性について85.1%と大多数の職員が認識しているものの、「十分に対策ができている」という回答は8.7%に留まる
防災庁設置準備室が提唱する「事前防災」について、自治体にとっての重要性を聞いた質問では85.1%が「とても重要」「重要」と回答し、大多数の職員が重要性を認識。一方で、「十分に対策ができている」という回答は8.7%に留まり、「ある程度対策ができている」を含めても59.8%となりました。
政府の「骨太の方針2025」の防災政策の項目で「ハード・ソフト一体となった事前防災の推進」と記載されるなど、事前防災の重要性は関係者に浸透しはじめている一方で、「十分な対策ができている」との回答は1割に満たず、ギャップが垣間見られました。
また、ご自身の自治体において「生活者(住民)の防災・災害対策への意識や準備は進行していると思うか」を聞いた質問では、「十分進行している」と「ある程度進行している」という回答を合わせると65.4%となりました。生活者の間でも「防災・災害対策」の重要性が、一定程度浸透しつつある様子がうかがえます。

3、「事前防災」の十分な準備を阻む要因は「予算(44.6%)」以上に「人員不足(52.2%)」が障壁となっていることが顕在化
自治体におけるDXの課題としては「予算確保」が最大の障壁として挙げられることが多く、一般社団法人自治体DX推進協議会が実施した「令和6年度 防災DX実態調査レポート(※3)」でも、防災DXの主な課題として「予算の確保」が最多の86.1%となっていました。一方、本調査で「事前防災」の障壁を尋ねたところ「人手・人員の不足(52.2%)」が「予算(44.6%」を上回る最大の障壁であることが顕在化しました。
「事前防災」への注目はとくに最近になって高まっており、重要性の高さが認識されたことで実施すべき内容が増えた結果、対応する人員の配置や体制が整っていない自治体もあるのではないかと推察されます。

4、全体の68.6%(*)が「防災対策や災害対応にカメラを活用している」と回答。カメラへのニーズは「定点観測」から人員不足を補完する“ウェアラブルカメラ”による「視界の共有」へ変容 (*…カメラ活用層 212名÷有効回答数 309名)
■ 防災対策へのカメラの普及状況:全体の約7割がカメラを活用
自治体の防災対策におけるカメラの活用状況を調査したところ、クラウド型・非クラウド型を合わせ全体の68.6%が「防災対策や災害対応にカメラを活用している」と回答しました。
さらに、活用しているカメラの種類では、自治体全体の半数以上となる57.0%が「クラウドカメラ」を導入していると回答しました。

■ カメラ活用の主眼:活用の目的は「リアルタイム性」が重視、「固定型」の活用が中心
・活用の目的:初動対応を左右する「リアルタイムな状況把握」が5割超
カメラ活用中の自治体において、活用の目的(複数回答)は「河川や土砂災害危険箇所の水位・状況監視(65.1%)」、「災害発生時の被害状況のリアルタイム把握(55.7%)」が上位を占めました。現場の状況を「今、この瞬間」に把握し、迅速な意思決定につなげるための「リアルタイム性」がカメラ導入の価値として定着しています。
実際、カメラを活用している職員の約8割(79.8%)が「防災体制の改善・貢献につながっている」と回答しており、映像による状況把握の有効性が現場で既に実証されていることが分かります。

・普及が進む「固定型」に対し、「ウェアラブル」の活用は約2割にとどまる
回答全体(n=309)における活用状況を詳しく見ると、「固定型のクラウドカメラ」を活用している自治体は47.9%にのぼる一方、「ウェアラブル(携帯型)のクラウドカメラ」の活用は23.9%にとどまっています。

■ 今後の展望:人員不足を補完する「ウェアラブルカメラ」へのトレンドシフト
「現在は実施できていないが、今後取り組みたい施策」を尋ねたところ、「ウェアラブルカメラの導入(29.8%)」が防災アプリや訓練と並び上位に挙がりました。
本調査で浮き彫りとなった深刻な「人員不足」に対し 、現場職員が移動しながら捉える映像を多人数でリアルタイムに共有できるウェアラブルカメラは、限られた人員リソースで効率的に状況把握を行うための「解決の糸口」として期待されています。
これまでは特定の場所を「定点観測」する点の運用が中心でしたが、今後は人員不足を補完するために、「移動しながら視界を共有」し、面で状況を把握できる機動的な活用へのニーズが高まると推察されます。映像によって「人の動き」を拡張・共有する新たな潮流が垣間見えます。

5、内閣官房 防災庁設置準備室 参事官補佐・箕打正人氏 のコメント
本調査結果を受け、防災庁設置準備室の箕打正人氏は次のようにコメントしています。
「政府では、南海トラフ地震や首都直下地震といった大規模自然災害に備えるべく、今年中の防災庁設置に向けた準備を進めており、徹底した事前防災に力をいれていきたいと考えています。自治体においては、こうした大災害に備えつつ、近年避難所の環境改善が求められるなど、多様なニーズに応えなくてはならず、慢性的な予算・人員不足の状況にあると思います。
こうした状況下においても、着実な災害対応を行うことができるよう、防災庁では例えば防災DXを推進することとしています。災害情報の把握や集約をより効率的に行うことができる仕組みづくりを進めており、カメラの映像を活用することもその一例になってくると思います。
カメラなどのツールの高度化には、民間企業の力は欠かせず、防災庁では官民連携で防災産業の発展にも取り組んでいく予定です。自治体においては、カメラなどを「防災のためだけ」に導入することは難しいと思うので、防犯や施設管理など日常で使いつつ「防災のためにも」使うことができるといったフェーズフリーの概念が浸透してほしいと思っています。」
※注記:コメントは組織を代表するものではなく、箕打氏の私見となります。
■ 調査概要
調査名 :「自治体の防災対策に関する実態調査」
調査エリア:全国
調査対象者:自治体で防災業務に従事する職員
有効回答数:309名
調査期間 :2025年12月23日~2025年12月25日
調査方法 :インターネットリサーチ
調査元 :株式会社IDEATECHが提供するリサーチマーケティング『リサピー®︎』
(※1)テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2024)」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(55.3%)
(※2)本調査は自治体に勤務する「個人」を対象としたアンケートであり、職員個人の総数が309名となります。自治体数(団体数)を示すものではありません。
(※3)出典:一般社団法人自治体DX推進協議会「令和6年度 防災DX実態調査レポート」では、防災DXの主な課題として「予算の確保」が最多の86.1%
* セーフィーは「セーフィー データ憲章」に基づき、カメラの利用目的別通知の必要性から、設置事業者への依頼や運用整備を逐次行っております。
* 取得する情報はデータ取得者のみで閲覧し、法令に基づく場合を除き、個人データの第三者提供はいたしません。また個人の特定や追跡などの利用は行いません。
クラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」とは
Safieはカメラとインターネットをつなぐだけで、いつでもどこでも映像を確認できるクラウド録画サービスシェアNo.1のサービスです。
「映像から未来をつくる」というビジョンのもと、人々の意思決定に映像をお役立ていただける未来を創造し、企業から個人まで誰もが手軽に利用できる映像プラットフォームを目指しています。
我々は「映像データであらゆる産業の”現場”をDXする」というビジネスコンセプトを掲げ、小売、土木・建築、製造、医療などのあらゆる現場のDXを率先して推進しています。
セーフィーは、データガバナンスに関する下記指針を遵守すると共に、ステークホルダーの皆様と協調して啓発活動にも取り組んでおります。また、社外有識者よりプライバシー保護などに関する助言を受けながら、指針及び実務上の運用基準の見直しを行っております。
・データガバナンスに関する取り組み: https://safie.co.jp/csr/advisoryboard/
・データ憲章(2022年4月1日発行): https://bucket.safie.link/pdf/csr/advisoryboard/safie_data_charter_JP.pdf
映像から未来をつくる

【セーフィー株式会社の会社概要】
所 在 地 東京都品川区西品川1-1-1 住友不動産大崎ガーデンタワー
設 立 2014年10月
代 表 者 佐渡島 隆平
事業内容 クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」の開発・運営および関連サービスの提供
サービスサイトU R L https://safie.jp/
コーポレートサイトU R L https://safie.co.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
