土井善晴さん、料理で難題に挑戦! 「民藝」ってなんだろう【「芸術新潮」10月号特集「これからを生き抜くための民藝」より】
「アイディアがあふれてくるのにページが足らない」と編集部にうれしいお小言をくださったのは、料理研究家の土井善晴さん。カラーグラフ10ページしか提供できなかったのは、創刊72年目の雑誌「芸術新潮」です。あの白洲正子さん、橋本治さんらが目からウロコの文化論を展開してきた老舗雑誌が今回、土井さんに出した「難題」は、家庭料理を通して「民藝」を表現する、でした。なにしろ土井さんの人生に新たな道を切り拓いてくれたのが、「民藝」なのです。
結果的に、土井さんのつくる家庭料理――塩おむすび、味噌汁、大豆昆布――と、民藝運動の創始者・柳宗悦が見出したうつわや道具との共演となりました。日本民藝館(東京、駒場)の特別協力を得て実現した巻頭グラフでは、日々の手仕事が健やかに、美しく、輝いています。
結果的に、土井さんのつくる家庭料理――塩おむすび、味噌汁、大豆昆布――と、民藝運動の創始者・柳宗悦が見出したうつわや道具との共演となりました。日本民藝館(東京、駒場)の特別協力を得て実現した巻頭グラフでは、日々の手仕事が健やかに、美しく、輝いています。
撮影場所は、土井さんの「おいしいもの研究所」、そして旧柳宗悦邸(日本民藝館西館)。自らが日常的に使ううつわや道具を紹介しつつ、日本民藝館所蔵のうつわに家庭料理を盛りつけた土井さんは、「芸術新潮」10月号の巻頭グラフで語ります。
〈日常とは同じ作業を繰り返すものだが、その「同じ」は、細部では決して同じではない。上手にできたりできなかったり、日々の気づきや喜び、暮らしに表れる美から無意識に学ぶのだ〉
だからこそ〈一生懸命に生活する、料理する、という日常の仕事は美をもたらす〉。
本特集では、民藝を、工藝という枠から解き放ち、さまざまな角度から検証してみました。土井善晴のグラフ「家庭料理は民藝だ」に始まり、自ら工藝店を営む研究者・高木崇雄氏のわかりやすい「講義」、日本民藝館館長でデザイナーの深澤直人氏とディレクター小池一子氏による対談、そして山陰地方の手しごとを巡る紀行まで、見えてくるのは、今の時代を豊かに健やかに生き抜くためのヒントがぎっしりつまった、新しい「民藝」です。深掘りしたい人のための、哲学者・鞍田崇氏によるブックガイドもあります。
土井善晴 (どい・よしはる)
1957年、大阪府生れ。料理研究家、「土井善晴 おいしいもの研究所」代表。十文字学園女子大学招聘教授。東京大学先端科学研究センター客員研究員。「きょうの料理」や「おかずのクッキング」などのテレビ番組で料理を伝える。ベストセラー『一汁一菜でよいという提案』は、10月末に新潮文庫より文庫版が刊行予定。来春には新潮新書『料理するという生き方』(仮)の刊行も予定している。
「芸術新潮」2021年10月号
【発売日】2021年9月25日(土)
【造本】A4変型 無線とじ
【定価】1500円(税込)
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