新K-1プロデューサーに須藤 元気が就任

「面白いこと、ワクワク感、それを取り戻すことが僕の役割り」

K-1実行委員会

 9月3日(水)、都内会場にてK-1緊急記者会見が行われた。会見にはK-1の宮田充プロデューサーが登壇し、「昨年の12月、カルロス菊田前プロデューサーから引継ぐ形でK-1プロデューサーをやらせていただきましたが、本日3日付けをもちまして退任することを発表いたします」とコメントした。

 宮田前プロデューサーは、「K-1実行委員会のメンバーであることは変わりありませんので、新しいプロデューサーを下支えの立場に変わっていくのかなと思います」と語り、兼任していたKrushプロデューサーについては「やらせていただきたいと思っています。その方向で進んでいます」とKrushプロデューサーは引き続き行うという。

 そして、新K-1プロデューサーを発表。なんと新K-1プロデューサーには、須藤元気氏の就任が決まった。須藤氏はK-1MAXの初期メンバーで、魔裟斗とライバル争いをしてきた。総合格闘家としてはUFC、パンクラス、リングス、HERO'Sといったメジャーの舞台で活躍。引退後は政治家活動を行うなど、活動の幅を広げている。

 新K-1プロデューサーに就任することとなった須藤氏は、着物姿で登場。所信表明を含め、K-1の改革について熱く語った。

須藤プロデューサーの質疑応答は、以下の通り。


「まず最初に私がプロデューサーとしてお伝えしたいことは、今あるK-1をぶち壊し、新しい風を吹き込むことです。今のK-1に必要なことは、ワクワク感、高揚感、格闘技に対する幻想だと思います。そういうことを取り戻すために、いくつかの提案があります。

 まず一つ目は、試合数を少なくしたい。昨年K-1MAXアンバサダーをやらせてもらって、久しぶりにK-1の会場で試合を見ました。楽しかったのもありますが、ちょっと疲れたんですよね。試合数が多いんです。僕の現役時代は12試合くらいだったんです。そこを終わりにしたい。格闘技は映画と同じように見終わった後に感想を言い合いたいんです。そのためには試合数を少なくして、より選手にフォーカスする仕組みにしたい。

 今は新人とトップ選手が同じリングに立っています。アマチュアとかKrushのヒエラルキーの構造がある中で、トップにK-1がある。例え新人でも華があって世界と戦える選手だなと思ったらK-1に出れるとか、より厳選した大会にしていきたい。それでK-1のブランディングがより形成されるのかなと思っています。

 あとは詳しくないんですけど、K-1は契約が厳しいと言われています。でも僕は契約については、ワンマッチでいいんじゃないかなと。オープンにして内向きから外向きの世界進出へ向けて、かつての世界で戦えるK-1のリングを作っていきたい。出たい奴が出てこいやみたいなオープンな契約にしたいです。

 そしてK-1 WORLD MAXの日本人トーナメントを開催したい。自分自身、団体の壁を越えて選手を集めて初めてK-1MAXを開催したじゃないですか。あれを取り戻したい。K-1というリングのプラットホームを使ってもらって格闘技を盛り上げていきたい。その中で世界で戦える選手が育ってくると思います。日本人が勝てないというのは、日本人トーナメントがないから。選手の立場からすると、立場が入れ替わってしまうので日本人同士の対決はしたくないものなんです。でも、その緊張感の中で勝ち上がったきたからこそ、魔裟斗選手が世界チャンピオンになれたのではないかと考えています。

 そして多様なキャラクターが必要。かつてあったモンスター路線をもう1回やりたいなと。モンスター路線が格闘技ブームを終わらせた要因と言われていますが、ちゃんとボトムを育てながらやればいい。ボブ・サップのように、こいつ何者なんだろうと思わせる選手が今のK-1には必要かなと思います。王道がある中で、なんじゃこれという華がある選手を呼んでいきたい。

 あとはHERO'Sに関しては、年末とか特別なイベント以外は、立ち技、寝技の興行に分けた方がいいかなと思っています。来年はHERO'S単体の大会を開いていきたいです。RIZINとの対抗戦とかも含めて、展開を考えていきたい。

 内向きだったK-1を一回、ぶち壊して格闘王国日本を取り戻していきたいです。浦島太郎的かもしれませんが、そうした着眼点も必要かと思います。ベストを尽くしてK-1、格闘技界を盛り上げていきたい。以上です」

――今回の話があったのは、いつだったのでしょうか?

「昨年、カルロスプロデューサーが辞められる時に話がありました。でも、そこではまとまらず、今回また話があったということです。僕自身がK-1に忖度して話したら意味ないと思います。面白いこと、ワクワク感、それを取り戻すことが役割りだと思っています。今、そういう空気を勝手に作ってしまってますけど」

――これまでの新生K-1は、軽量級を中心に作られているが、その価値観も崩したいと。

「軽量級が勝ちやすいから、そこは中心になっていると思いますが、例えば55kgトーナメントは日本人が勝ち上がってきた。それを海外の人たちがPPVを買って見るかと言ったら疑問じゃないですか。そういった意味では重量級も取り戻してやっていきたい。ただ階級は関係なく、10試合をやった時に視聴率をとれる選手、塩漬けしてただ勝つではなく、いかにエンターテイナーとしてプロ意識を持つかどうかだと思っています」

――勝つだけではなくスター性のある選手を使っていくわけですか。

「はい。格闘技に必要なのは幻想なんです。面白さが必要です。今はスマホ格闘技と呼んでいるんですけど、スマホで見ることを考えた展開をしていくべきだと思います。競技だけどエンターテインメント。見ている人の感情を揺さぶり、そこで本物を見出していかないと。UFCに勝つためには、日本の独自路線を活かすべきだなと思います。

 ブレイキングダウンは幻想を売っているじゃないですか。賛否両論はありますけど、街で会ったら嫌だなという人が試合でしょっぱかったりする。それを見て、俺らと変わらないんだとカタルシスが出る。そうした面白さもある。ショートで1分でやる、見せ方がうまいなと。形は違いますけど、K-1にも発信の力があるので活かしたいと思います」

――軽量級の選手は、不安な気持ちでいるかもしれません。そういう選手へはどんなアプローチをしていくつもりですか?

「不安ではなく、チャンスだと思います。今は内向き、20何試合もあって興行というよりも発表会に近い印象です。厳選された中で、いかに食い込んでやるかというハングリー精神が必要。チケットを選手が手売りするだけではなく、K-1を見に行こうと思う人たちを増やさないと盛り上がらないし広がっていかない。7時間もある大会だとデートに誘えない。内向きをどんどん外に広げていって、格闘技を知らない人にも知ってもらうチャンスだと僕は思っています」

――海外の選手に対しても同じ?

「海外の選手はキャラクターが立っていますが、強さだったり、あとは姿勢ですよ。今必要なのは、ゲーリー・グッドリッジみたいに、やるかやられるかみたいな選手。ワクワク感がある選手は見ていて面白い。やっぱり勝つし、プロとしても必要なことです。KOするかされるか、ファンに対してアピールできるかどうか、プロ意識を持ってほしいです」

――今月7日にK-1の大会がありますが、前半が日本人、後半にMAX世界大会開幕戦が組まれています。後半に客が帰ってしまうのでは?と心配の声もあります。

「帰りますよ。7時間もあったら僕も途中から来たり、帰ります。ここは忖度したらダメなんです。昔は5時くらいに始まって、9時には終わって一杯飲んで帰れた。試合数が少ないから記憶に残っているので、いい試合を語れるし。そういった環境作りをすることが大切だと思います」

――日本人の枠を取り払いたいとありましたが、スカウティングもしていく?

「僕が行って、役に立つならば。他団体もメリットを作ってあげないといけないと思います。キック界は壁がある中で、石井館長はK-1MAXをよく開催したなと思います。それは地上波で放映するとかメリットがあったからだと思いますし、そこをみんなで集まって、看板持って出るわけですから、ウインウインの関係が築けたらいいなと考えています」

――魔裟斗さんには連絡は?

「この会見が終わったら話したいと思います。僕の時代はK-1といえば魔裟斗さんなので。意見を聞きながらやっていきたいです。あの時代の人たちはみんな仲がいいので、みなさんの力を借りながら形にしたいと考えています」

――MMA団体は国内でも多いが、HERO'Sはどういうカラーを出していきたいか。

「K-1、HERO'S限らず一緒ですね。プロとして勝つという気概があって魅せる、気持ちを持った選手を集めていけばいい大会になる。選手が主役なので、成り上がりますという選手をマッチメイクしていきたいし、レベルもありますけど新人でも面白くしたいという選手をマッチメイクしたい」

――日本向けの印象を受けるが、海外戦略は?

「実際に海外展開をしていたといっても、実際にK-1が広がっていたのかはクエスチョンですね。実際に本拠地日本で盛り上がらないと海外には届かない。日本人が熱狂できるようなものを日本で作ることが大切かなと思います。海外を考えながら、日本人のファンをいかに作っていくのかが大切。海外だけを考えてうまくいかないと思いますので、バランスをとりながらやっていこうと思っています」

――そうなると70kgがメインに?

「70kgとヘビー級が今はメインでいいのかなと。外国人選手ばかりと言いながらも、露出を増やせる形でどんどん盛り上げて、選手一人ひとりのモチベーションを作るのが我々の仕事。そうしていけば世界で戦える選手が育っていくと思っています」

――7月の選挙があって、その後に話があったわけですか?

「はい、そうです」

――国政の方は一旦お休み?

「自分自身立て直さないといけないと思っています。格闘技を通じて、世界平和の実現を訴えていきたいです。力不足で勝てなかったこともありますが、いろんなアプローチがあるので、格闘技を通じて格闘王国を復活して世界平和をアピールしていきたい」

――国民民主党には連絡は。

「まだ発表していないので、誰にもしていません」

――今後はK-1プロデューサーに専念?

「自分は何でも屋で、居酒屋も経営しています。今回、着物をきていますが、これは堀辺師範を意識しているわけではなく、着物ブランドを立ち上げようとしています。和魂洋才ではないですけど、K-1も日本の伝統文化、スポーツなので西洋のいい部分を意識して取り入れながらやっていきたいなと思っています」

――UFC、RIZIN、ONEとかは接点を持って行きたいと考えていますか?

「はい、いろいろな展開は考えていきたいです。でも、まずはK-1に新しい風を吹かせたい、これが先ですね」

――これまで大会を見てきて印象に残った選手などは。

「誰がというよりかは、大会全体を見ています。試合数とか、演出の仕方とか。アプローチを変えていきたい。まずはそこを見ています」

――選手育成については。

「広げ方はいろいろとあると思います。面白い選手は絶対にいるはずです」

――K-1チャンピオンなどが離脱していることについてどう思うか?

「最近だと松倉信太郎選手ですよね。一緒に練習をしたことがあるんで、残念です。でも先ほども言いましたが、離脱してもいつでも戻ってきてくださいと。理屈じゃないです。K-1に魅力があれば出たいと思ってくれるわけなので、どこに出ても別にいいですよ。僕は辞めた辞めないとか利害関係がないので。知らないからできるのが、強みなので。いくらでも戻ってきてくれてもいいです。契約もあるんでしょうけど、武尊選手にも出てくれたら。昔、団体を越えての試合だったり、ワクワク感があった。ファン目線でやることが大切かなと思っています。高揚感を見せていきたいです」

――K-1の選手契約については。

「フェーズがあると思います。その時は、囲わなければいけないフェーズで実行委員会がそれをやっていたのは間違いだとは思いません。ただ、内向きを次のフェーズへ持って行かないといけないなということで、僕に声がかかったと思います。忖度してもダメ。選手も束縛はダメ。選手も出たいと思えるような場にしていくことが大切。日本格闘技界を底上げしていくことが必要で、無形資産のK-1の名前を使って、みんなが喜んでくれればいいなと思っています」

――K-1の選手が他団体に出るのは。

「別に気にしていないです。昔は出たいというリングだったから、みんな出てきたわけで、そうしないといけないと思っています」

――UFCに対抗したいと。

「やるからにはUFCと戦う気概がないと。小さくまとまったらダメで、大風呂敷を広げる気持ちでやらないとワクワクしないし、いろいろなことが頭に浮かんでくる」

――期間は、どのくらいを想定していますか。

「期間のビジョンはないです。自分がワクワクしなかったらやる必要がないですし。期間を考えずにショートスパンでやっていきたいです。マッチメイクも来年からだと思います」

――昔のK-1にしたい。原点回帰したいと。

「おっしゃる通りです。オープンにして誰でも出れるとなったら注目を浴びるので、盛り上げるためにもそうしていきたい」

――試合数は少なく?

「12試合、13試合ですね。長いと疲れるじゃないですか。楽しくないとダメですよ。人の集中力は、そんなにもたないです」

――ライバルはサッカーやプロ野球?

「昔はK-1が紅白を視聴率で越えたとかあったと思いますが、僕は格闘技の人たちを仲間だと思っています。業界全体で盛り上げるのが大切です。野球よりもK-1がいいねとか思ってもらいたい」

――石井館長と話は?

「まだしていないです。お話を聞きたいです。でも、よく館長はうまくまとめましたよね。僕ももめるタイプではないので、プロデューサーとして相手側にメリットある形で話し合いをしていきたいです」

――オープンフィンガールールも考えています?

「K-1ルールはK-1ルールを主軸にしていきますが、別のコンテンツも考えています。試してみたい新しい格闘技のコンテンツもあります。これは今は明かせませんけど」

須藤 元気 Xアカウント:https://x.com/genki_sudo


2025年9月7日(日)K-1 WORLD MAX 2025~-70kg世界最強決定トーナメント・開幕戦~

https://www.k-1.co.jp/schedule/16650

日程:2025年09月07日(日)

会場:代々木第二体育館

開催日時概要:11:00開場/13:00本戦開始(予定)

大会概要

主催・後援

◆主催・著作 K-1実行委員会

◆企画・制作 ㈱M-1スポーツメディア

◆運営 ㈱グッドルーザー

チケット情報

チケット発売日

◆一般発売

発売中~9月4日(木)23時59分(予定)

チケット料金

・ロイヤルシート 70,000円 (当日 70,500円)

・アリーナSRS席 50,000円 (当日 50,500円) 

・アリーナRS席 30,000円 (当日 30,500円) 

・アリーナS席 15,000円 (当日 15,500円)

・スタンドS席 15,000円 (当日 15,500円)

・スタンドA席 10,000円 (当日 10,500円) 

・スタンドB席 7,000円 (当日 7,500円)

※小・中学生は無料でご入場できます(数量限定)→販売サイト【https://k-1.shop/】

※消費税込み/全席指定(※一部自由席あり)/小学生からチケットが必要となります。

※当日券は、全席種+500円となります。

チケット発売所

チケットぴあ  https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2524179

イープラス     https://eplus.jp/sf/detail/0157880001-P0030157P021001?P1=1221

ローソンチケット https://l-tike.com/search/?keyword=K-1

K-1.CLUB https://fan.pia.jp/K-1/ticket/list/

K-1.SHOP https://k-1.shop/

株式会社グッドルーザー tel.03-6450-5470 (電話予約)

放送スケジュール

未定

ー今後の試合日程ー

2025年10月4日(土)K-1 WORLD GP 2025

https://www.k-1.co.jp/schedule/16657

日程:2025年10月04日(土)

会場:ブラジル・ブラジリア

開催日時概要:未定

2025年11月15日(土)K-1 WORLD MAX 2025

https://www.k-1.co.jp/schedule/16659

日程:2025年11月15日(土)

会場:国立代々木競技場 第一体育館

開催日時概要:11:00開場/13:00本戦開始(予定)

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K-1須藤元気
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業種
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本社所在地
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代表者名
大木知葉
上場
未上場
資本金
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設立
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