鉄道車両用空調装置(屋根上集中式)新製品発売
省エネ・省メンテナンス化により、持続可能な鉄道輸送の実現に貢献

三菱電機株式会社は、鉄道車両用空調装置(屋根上集中式)の新製品を、2026年1月19日に発売します。開閉度の調整が可能なダンパー(※1)の採用による省エネ化と、摩擦帯電フィルタ(※2)、電流センサ(※2)の導入による省メンテナンス化に加え、設計標準化や当社標準部品の採用を行うことで製品の納入安定化を図り、車両運用コストの削減と持続可能な鉄道輸送の実現に貢献します。
近年、脱炭素社会の実現に向けて、鉄道車両運行における消費電力低減が求められており、空調装置の省エネ化のニーズが高まっています。しかし、新型コロナウイルスの発生以降、車内換気の重要性が高まっており、特に外気と車内の温度差が大きい真夏や真冬の時期は、換気による熱負荷の増大に伴う空調装置の消費電力増加が課題となっています。また、労働人口減少に伴う人件費高騰により、車両用機器の省メンテナンス化のニーズが高まっています。
当社は今回、省エネ・省メンテナンス化を実現する鉄道車両向け空調装置(屋根上集中式)の新製品を発売します。本製品は、開閉度の調整が可能な「可変ダンパー」を国内で初めて採用、乗車率に応じてダンパー開閉度を制御し外気の取入れ量を調整することで、換気による熱負荷を低減します。また、車内温度が外気温度よりも一定温度上回った場合にダンパーが全開となり、低温の外気を取入れることで空調装置の冷房稼働率を抑制します。これらの制御を適用することで、年間消費電力を従来製品比で最大約14.4%低減(※3)します。
また、集塵率の高い摩擦帯電フィルタの採用により室内熱交換器の汚損を低減することで、室内熱交換器の清掃周期を約2倍に延伸可能(※4)となるほか、電流センサを搭載することで、電流値の常時モニタリングが可能となり、従来人手で行っていた点検業務を効率化し、省メンテナンス化に貢献します。
本製品の提供により、省エネ・省メンテナンス化および製品の納入安定化を図ることで、鉄道事業者の車両運用コストの削減と、持続可能な鉄道輸送の実現に貢献します。
■新製品の特長
1.国内初、外気の取入れを制御可能な可変ダンパーを採用し、省エネ化に貢献
・乗車率に応じた開度の調整が可能なダンパーを採用。乗車率に応じてダンパー開度調整を行うことで外気温の影響による車内温度の変動を抑制し、低乗車率時の空調装置の過負荷状態を回避
・常時全開であった従来のダンパーに対し、可変ダンパーを採用することで、高温・低温の外気の取入れが抑制可能となり、特に車内外の温度差が大きい場合に空調装置の負荷が低減
・冷房稼働時期において車内温度が外気温度よりも一定温度上回った場合には、ダンパーを全開にして低温の外気を取入れることで、空調装置の冷房稼働率を抑制
・これらの制御の適用により、年間消費電力量を従来製品比で最大約14.4%低減(※3)

2.集塵率の高い摩擦帯電フィルタや電流値の常時モニタリングが可能な電流センサの導入により、省メンテナンス化に貢献
・空調装置の車内用フィルタに摩擦帯電フィルタを採用することで、空気中の花粉やウイルス、粉塵の集塵率が向上。室内熱交換器の汚損を低減でき、室内熱交換器の清掃周期を約2倍に延伸可能(※4)

・空調装置全電流を測定する電流センサを搭載することで、電流値の常時モニタリングを実現。異常電流の検出による冷媒ガス漏れ検知等を可能とし、従来、電流計測器を用いて車両ごとに手作業で行っていた点検業務を効率化
■今後の予定・将来展望
今後、さらなる省エネ・省メンテナンス技術の追求と標準化による安定供給により、安全・安定輸送とライフサイクルコストの継続的な低減を両立します。また、環境負荷低減の取り組みも並行して進めることで、持続可能な鉄道輸送の実現に貢献していきます。
■製品仕様

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製品仕様 |
58.14kW(50,000kcal/h)(※5) |
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暖房能力 |
6kW(※5) |
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外形寸法(長さ×幅×中央高さ) |
4,092(※6)×2,140×376mm |
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質量 |
645kg+5%(※6)以下 |
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電源(主回路) |
3相,440V±10%、60Hz±1% |
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電源(制御回路) |
単相,100V±10%、60Hz±1% |
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入力・負荷容量 |
冷房標準時:約25.0kW(27.8kVA)(※5) |
■ 関連サイト
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/standard-train-hvac/(1月28日(水)13時公開予定)
■三菱電機グループについて
私たち三菱電機グループは、たゆまぬ技術革新と限りない創造力により、活力とゆとりある社会の実現に貢献します。社会・環境を豊かにしながら事業を発展させる「トレード・オン」の活動を加速させ、サステナビリティを実現します。また、デジタル基盤「Serendie®」を活用し、お客様から得られたデータをデジタル空間に集約・分析するとともに、グループ内が強くつながり知恵を出し合うことで、新たな価値を生み出し社会課題の解決に貢献する「循環型 デジタル・エンジニアリング」を推進しています。1921年の創業以来、100年を超える歴史を有し、社会システム、エネルギーシステム、防衛・宇宙システム、FAシステム、自動車機器、ビルシステム、空調・家電、デジタルイノベーション、半導体・デバイスといった事業を展開しています。世界に200以上のグループ会社と約15万人の従業員を擁し、2024年度の連結売上高は5 兆5,217 億円でした。詳細は、www.MitsubishiElectric.co.jpをご覧ください。
※1 羽根や板の形状で空気の流量を調整する開閉装置。本機能はバリエーションを設けており、
標準仕様・オプション仕様を選定可
※2 本機能はバリエーションを設けており、標準仕様・オプション仕様を選定可
※3 JIS E 6603を基に算出した熱負荷から、必要能力を出力するための消費電力を試算。路線環境や
車両仕様により変動あり
※4 使用環境、フィルタろ材グレードにより変動あり。フィルタは使い捨て
※5 JIS E 6602の冷房標準条件時
※6 オプション仕様選択有無により変動あり
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 社会システム事業本部 モビリティインフラシステム事業部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
E-mail:rail.webmaster@nb.MitsubishiElectric.co.jp
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