リゾートトラストのシニアレジデンスが2025年度 事例研究発表会を開催
―認知症ケアの“実践知”をエビデンスへ ― ハイメディック・ケアの深化と進化
リゾートトラストグループでシニアライフ事業を担う株式会社ハイメディック(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:伏見 有貴、以下、ハイメディック)および株式会社シニアライフカンパニー(本社:東京都渋谷区、代表取締役:伏見 有貴、以下、シニアライフカンパニー)は、2026年2月3日(火)、東京ベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾートにて、各施設の認知症予防・進行予防の取り組みを共有することを目的とした「2025年度 事例研究発表会」を開催しました。

■ なぜ今、認知症ケアの研究が重要なのか
日本は世界でも類を見ない速度で高齢化が進行しており、65歳以上の人口は総人口の約3割に達しています¹。
認知症高齢者数は今後も増加が見込まれており、認知症の予防および進行予防は、社会全体で取り組むべき喫緊の課題です。
一方で、認知症ケアは「正解が一つではない」領域でもあります。だからこそ、日々の現場での実践を蓄積するだけでなく、医学的視点から検証し、再現性ある知見へと昇華させる取り組みが不可欠です。
こうした社会情勢を踏まえ、“現場発の実践知をエビデンスへと進化させる”ことが、これからのシニアレジデンスに求められています。
■ 医療知見と現場実践の融合
ハイメディックは、会員制総合メディカル倶楽部「グランドハイメディック倶楽部」で培ってきた先進的な医療知見と、全国で展開するシニアレジデンスの現場実践を融合させ、医療と介護が一体となったケアモデルを構築してまいりました。それが、『ハイメディック・ケア』という独自の認知症ケアモデルです。
『ハイメディック・ケア』の実践にあたっては、認知症予防および進行予防において重要な基礎要素として、「運動」「コミュニケーション」「食事」「睡眠」の4領域を柱として推進しています。単なる生活支援項目ではなく、認知機能の維持・改善に密接に関わる要素として位置づけています。
■ 2025年度 事例研究発表会
本発表会は、一般社団法人「脳の健康を守る総合研究所(代表理事:田口 淳一 医師)」との連携のもと開催。事前審査を通過した8施設の事例研究を、同研究所の理事を務める医師などが評価し、個別事例を事業全体で共有することで、認知症ケアの質的向上を図っています。
本年度の発表は、『ハイメディック・ケア』の4領域への取り組みを軸とし、それらがエビデンスに基づいているかどうかを基準として医師などによる審査が行われました。単なる成功事例の紹介ではなく、医学的視点からの評価を通じて、再現可能なケアモデルとして体系化することが、本発表会の大きな特徴です。
シニアレジデンスは24時間365日、生活の場です。その日常の中で生まれる小さな気づきの積み重ねが、大きな変化を生みます。本発表会を毎年継続することで、認知症ケアの実践知は事業全体の共有資産として蓄積、標準化され、さらに高度化していきます。この“研究を続ける企業体質”こそが、当社シニアライフ事業の大きな強みです。
■ 2025年度 受賞施設
最優秀賞:トラストガーデン東嶺町
【発表概要】
本発表は、軽度認知症と物忘れ傾向のある入居者2名の事例を通じて、日常生活の中で認知機能を維持・向上できるかを検証した取り組みです。転倒や入院、活動量の変化、水分不足などが認知機能に影響を及ぼす可能性に着目し、早期からの予防的介入を課題としました。
取り組みとして、体を動かしながら計算を行う「二重課題(デュアルタスク)」を生活の隙間時間に導入。あわせて、ご本人の好きな活動や生活習慣を生かしながら、水分摂取量・歩行状態・睡眠状況・認知機能を継続的に評価しました。転倒や怪我、体調変化が生じた際も内容を見直し、その都度介入を調整しました。
その結果、両名とも記憶力の一部(遅延再生)の向上が見られ、水分摂取量の改善、睡眠リズムの安定、歩行状態の維持につながりました。日常生活の中に短時間の二重課題を組み込むことが、無理なく続けられる認知症予防の一手法となり得ることを示した事例です。
【受賞者のコメント】
最優秀賞というすばらしい賞をいただき本当にありがとうございます。
受賞できたのは、トラストガーデン東嶺町の皆さんのおかげだと思っているので、感謝を伝えたいです。
当施設は本当にすてきな施設で、当施設のケアはすばらしいとおっしゃっていただくことも多いので、その名に恥じぬように、これからも当施設らしいケアができるよう、認知症予防にも注力して頑張っていきたいと思います。
優秀賞:フェリオ百道
【発表概要】
本発表は、顎の脱臼をきっかけに居室にこもりがちとなり、夜間の幻視や日中の強い傾眠、食事量の低下が見られていた入居者への包括的な介入事例です。
「元気だったころの生活に戻りたい」「自分の足で歩きたい」というご本人の思いを起点に、睡眠・食事・運動・認知機能の4領域から課題を整理しました。
取り組みとして、主治医と連携し日中の傾眠につながる可能性のある薬剤を見直し、夜間の覚醒回数を軽減。食事形態の再評価と食器などの視覚的工夫により摂取量の向上を図りました。さらに、全身運動や自主訓練の強化、認知症ケアの技法を活用したコミュニケーションを取り入れ、身体機能と意欲の回復を目指しました。
その結果、夜間の幻視は減少し、日中の覚醒状態が改善。主食量は1.4倍、副食量は2.4倍へ増加し、食事形態も改善しました。集団体操への参加率向上や平行棒内での歩行が可能にもなり、簡易認知機能テストの評価も改善。多角的に生活全体を整えることで、身体機能と認知機能の双方に好影響が認められた事例です。
【受賞者のコメント】
本日はこのようなすばらしい賞をいただき大変光栄です。スタッフが日々真心を込めてご入居者と接していた結果ではないかと考えています。今後も包括的なケアを意識しながら、引き続き真心を込めてご入居者と接していきたいと思います。
審査員特別賞:トラストガーデン宝塚
【発表概要】
本発表は、夜間の不眠とせん妄、日中の強い傾眠によって生活リズムが崩れていた入居者への支援事例です。薬の増量ができないという制約の中、活動量の低下や夜間覚醒の頻発により、昼夜逆転と意欲低下が進んでいることが課題でした。
取り組みとして、多職種が連携し24時間の生活リズムを可視化。夜間は尿量に合わせたパッドへ変更し覚醒回数の軽減を図り、日中は活動量向上を目指しました。当初は手作業のレクリエーションを導入しましたが、ご本人の負担となることが判明。改めて生活歴を再評価し、ご夫婦で通っていたカラオケに着目しました。共用スペースにカラオケを常設し、歌いながら体操を行うデュアルタスクを実施。さらに就寝時間や服薬時間を見直し、ご本人の意思を尊重した生活リズムへ調整しました。
その結果、1時間程度だった睡眠時間は段階的に延び、最終的には8時間の継続睡眠が可能となりました。日中の傾眠は減少し、活動への意欲が回復。夜間せん妄も消失しました。不眠を単なる症状として扱うのではなく、生活歴や不安、身体状況を含めた総合的な支援が、生活全体の安定につながった事例です。
【受賞者のコメント】
本日はこのような賞をいただきありがとうございます。トラストガーデン宝塚では、リゾートトラストグループの経営理念の一つでもある「エクセレント・ホスピタリティ」を体現し、より質の高い介護支援に取り組んでまいります。
特別賞:
・トラストグレイス白壁
・フェリオ多摩川
・トラストガーデン横浜ベイ馬車道
・トラストガーデン四条烏丸
・ハイメディックレジデンス ザ・ガーデン等々力
※発表順に記載
■担当役員ごあいさつ
事例研究発表会は、現場の実践を医学的視点でも検証し、「実践知」を再現可能なエビデンスへと高めていく取り組みです。私たちは、安心を提供するだけでなく、科学的根拠に基づき認知症の予防・進行予防に貢献できるシニアレジデンスを目指しています。その核となるのが、『ハイメディック・ケア』の4つの柱である「運動」「コミュニケーション」「食事」「睡眠」です。特別なことではなく、日常の基本を徹底し、検証し続けることが確かな変化につながります。過去には、日光浴を取り入れることで昼夜逆転が改善し、夜間のナースコールが減少した事例もありました。こうした積み重ねこそが、私たちの強みです。研究を続ける企業であること。それが、これからのシニアレジデンスに求められる姿勢だと考えています。
古川 哲也
リゾートトラスト株式会社 専務執行役員 メディカル本部 本部長
株式会社ハイメディック 代表取締役
■ 今後の展望
高齢化が進む中で、シニアレジデンスに求められるのは「安心」だけではなく、「科学的根拠に基づくケア」です。ハイメディックは今後も医療との連携を深化させながら、認知症予防・進行予防に関する研究と実践を継続し、入居者お一人おひとりの尊厳ある生活とパーソナル・ウェルビーイングの実現に貢献してまいります。
■ ブランドムービーの公開について
本事例研究発表会を題材に、シニアレジデンスの現場の魅力を伝えるブランドムービーを制作しました。
本映像では、チャンピオンケースとして発表された研究事例をもとに、多職種が連携しながら一人の入居者に向き合う姿を描いています。ケアプラン作成の場面や日々の支援の様子、医師による講評などを通じて、介護が単なる生活支援ではなく、「人生に寄り添う専門職」であることを表現しました。感動的なエピソードにとどまらず、医学的視点から評価された事例であることも織り込み、当社が目指す“科学的根拠に基づくケア”の姿を映像化しています。
本ムービーは、介護職を志す方々や、介護の仕事に対するイメージを刷新したいと考える方々へ向けて公開しております。ぜひご覧いただき、当社の取り組みをご理解いただければ幸いです。
▶ ブランドムービーはこちら
https://www.resorttrust.co.jp/cmgallery/45.html
■運営会社
株式会社ハイメディック
・所在地: 東京都渋谷区代々木4-36-19
・代表者: 代表取締役社長 伏見 有貴(リゾートトラスト株式会社 代表取締役 社長執行役員)
・持株比率:リゾートトラスト株式会社100%
・主な業務内容:医療機関委嘱での医療施設の建設・運営、会員制医療施設利用会員権販売、
介護付有料老人ホームの経営、サービス付き高齢者向け住宅の経営等
株式会社シニアライフカンパニー
・所在地: 東京都渋谷区代々木4-36-19
・代表者: 代表取締役 伏見 有貴(リゾートトラスト株式会社 代表取締役 社長執行役員)
・持株比率:株式会社ハイメディック100%
・主な業務内容:有料老人ホームの経営、居宅介護支援事業所の運営等
■関連情報
リゾートトラストのシニアレジデンス
グランドハイメディック倶楽部
一般社団法人脳の健康を守る総合研究所
脚注:¹ 総務省統計局|人口推計(2025年9月確定値)
すべての画像
- 種類
- その他
- ビジネスカテゴリ
- 福祉・介護・リハビリ医療・病院
- ダウンロード
