E2A中国自動車道(吹田JCT~中国池田IC)リニューアル工事終日通行止めの完了報告について
― 新名神への迂回などリニューアル工事へのご理解・ご協力ありがとうございました 橋脚の耐震補強工事等に伴う一般道の交通規制は継続いたします ―
NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役社長:前川 秀和)では、安全・安心・快適を未来につなげるため、高速道路の長寿命化に向けた「高速道路リニューアルプロジェクト」に取り組んでおり、令和2年度よりE2A中国自動車道(E2A中国道) 吹田ジャンクション(JCT)~神戸JCT間で大規模なリニューアル工事を行っております。
令和3年2月8日の「E2A 中国自動車道(吹田JCT~神戸JCT)でリニューアル工事を実施します」でお知らせしました吹田JCT~中国池田ICにおいて予定していた終日通行止めが今回の令和5年1月17日~3月26日を以って全て終了いたしました。終日通行止め期間中、高速道路を利用された皆様、中国道の沿線にお住まいの皆様におかれましては、新名神への迂回や工事へのご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございました。
令和3年2月8日の「E2A 中国自動車道(吹田JCT~神戸JCT)でリニューアル工事を実施します」でお知らせしました吹田JCT~中国池田ICにおいて予定していた終日通行止めが今回の令和5年1月17日~3月26日を以って全て終了いたしました。終日通行止め期間中、高速道路を利用された皆様、中国道の沿線にお住まいの皆様におかれましては、新名神への迂回や工事へのご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございました。
当該区間では、引続き道路照明等の設備リニューアルに伴う高速道路上での交通規制や、橋脚の耐震補強等に伴う一般道の交通規制を実施いたします。また、中国池田IC~神戸JCT間では、終日車線規制等による工事を継続いたします。今後の交通規制の詳細につきましては、決まり次第順次お知らせします。ご不便、ご迷惑をおかけしますが、引続き工事へのご理解、ご協力をお願いいたします。
以下、今回の吹田JCT~中国池田ICリニューアル工事の事業経緯や実施した工事の内容、周辺道路の交通量、渋滞発生状況などの詳細をご報告させていただきます。
までの工事よりも長期間の交通規制が必要です。一方で、当該区間は日交通量約5万台を有し、周辺には
日交通量約10万台にも及ぶ大阪府道2号線(中央環状線)が並走する重交通区間であり、工事に伴う交通
規制によって周辺の一般道路を含めて大規模な渋滞が予想されました。
従来の対面通行規制による架け替え工事では工事・規制期間が長期化し、社会的影響が大きくなります。
そこで、新名神高槻JCT~神戸JCT開通により迂回代替ルートが確保できていることから、広い工事ヤードが
確保でき、多数の建設機械を配置して集中的に工事を行うことが可能な「終日通行止め」にて工事を行うこ
ととしました。
NEXCO西日本では初となる長期間の終日通行止めであり、新技術・新工法の積極採用による工事期間の
短縮、多岐に渡る広報施策を講じ、社会的影響を最小限にするよう努めてまいりました。
(1)規制区間
<試行工事> 令和2年6月12日(金曜)0時 ~ 6月28日(日曜)朝5時 約16日間
<本工事1回目>令和3年5月19日(水曜)0時 ~ 6月27日(日曜)朝5時 約39日間
<本工事2回目>令和3年10月1日(金曜)1時 ~ 11月9日(火曜)朝5時 約39日間
<本工事3回目>令和4年1月18日(火曜)1時 ~ 3月12日(土曜)朝5時 約53日間
<本工事4回目>令和4年5月17日(火曜)1時 ~ 6月25日(土曜)朝5時 約39日間
<本工事5回目>令和4年10月4日(火曜)1時 ~ 11月12日(土曜)朝5時 約39日間
<本工事6回目>令和5年1月17日(火曜)1時 ~ 3月26日(日曜)朝5時 約68日間
(1)大規模更新
橋梁部で老朽化した鋼桁やコンクリート床版を、耐久性に優れた部材に取り替える工事を行いました。
当該区間では、12橋(上下別)、60連・198径間で延長約4.8kmの橋の架け替えを行いました。床版取替
約46千m2(甲子園球場グラウンド 約3個分)、鋼桁取替 約18.5千t(東京タワー 約5個分)に及ぶ工事を
実施しました。架け替え工事は、以下の流れで実施しました。
工事期間の短縮に向けた取り組み
(1)膨大な作業員の配置・機械の導入
短期間で集中的に工事を実施するため、膨大な作業員の導入、多数の建設機械を配置しました。
架け替え工事に従事した作業員は延べ約132,000人、100t吊り以上の大型クレーンは延べ約130台を
配置し、工事を行いました。
ジャッキアップ工法とは、(1)事前に高架下で新しい橋(鋼桁・床版)を組立て、大型のジャッキを
使って既設の鋼桁の直下まで持ち上げ、(2)終日通行止めの開始とともに既設の橋を撤去した後
(3)新しい橋を所定の高さまで持ち上げて架設する工法です。通行止め前に高架下で組立てを進める
ことができるため、通行止め期間の短縮に寄与します。
中国道の近傍に広いヤードを確保できた場所では、日本に十数台しかない1000t吊りの大型クレーン
を配置しました。ヤード内であらかじめ新しく架ける橋を組立て、終日通行止め期間中に径間単位の
大ブロックで一括架設を行いました。この場所では中国道の下に大阪府道が通過しており、安全を確保
するために府道を夜間通行止めにして架設を
特殊な現場条件に応じた施工方法の工夫
(1)阪急電鉄宝塚線との交差箇所(石橋跨線橋)
阪急宝塚線と交差している場所では、縦方向・横方向に吊上げ設備を動かして橋を架け替えました。
鉄道が交差する箇所では、電車が動いている時間帯は作業ができないので、最終電車が通り終えてから
始発電車が通るまでの深夜の限られた時間で安全かつ確実に作業を行わなければならないため、重さ約
230tの橋1つを一括して取り替えることができる設備を構築して架け替えを行いました。
河川が交差している場所で、さらに1000t吊りクレーンなどの大型クレーンを使用することが
制限される場所では、“移動式多軸台車”という特殊な台車を使用して架け替えを行いました。2台の
移動式多軸台車に吊上げ設備を設けて、架け替え箇所の近傍であらかじめ組立てた橋を吊上げて、
横方向に移動させて、所定の位置に据え付けました。
橋梁部でコンクリート床版の劣化を抑制するために、損傷した箇所の補修を行った上で、劣化の原因と
なる水が床版内にしみ込まないよう高性能な床版防水工を行いました。
傷んだ路面の補修や老朽化した標識・ガードレールなど道路附属物の取り替え、清掃・草刈り、道路構造
物・設備の点検なども終日通行止め期間に集約して行いました。
通行止めに合わせて行い、高速道路の規制回数削減に努めました。
(4)安全性・快適性・維持管理性に配慮した取り組み
<新型低位置照明の導入>
走行時の視認性向上、照明倒壊リスク排除およびメンテナンス省力化のために新型低位置照明を導入します。従来は高さのある照明ポールの点検において周囲の安全のために高速道路に並走する一般道の交通規制も必要でしたが、新型低位置照明はLEDの精密な配光制御により、低位置から広スパン(設置間隔)で従来と同等以上の視環境(明るさ)を実現しており、照明倒壊リスクの排除および点検等のメンテナンスの省力化に加え、一般道の規制回数を減らすことが可能になるとともに、設置コストや消費電力の削減にも寄与しています。(今後、順次設置予定)
工事前(後)と工事中を比較すると、中国道の交通量は1.3万台~2.2万台減少し、新名神の交通量は
7千台~1.4万台、阪高池田線の交通量は8千台~1.2万台増加しました。
特に新名神では、同時期のI期とIV期、II期とV期、III期とVI期を比較すると、I期~III期よりもIV期~VI期
のほうが工事前と工事中の交通量差が増大しました。
通行止めの端末となる中国池田ICにおいて、工事前と比較して工事中の渋滞回数が増加しました。また、
迂回路となった新名神では、工事中の増加分の平均渋滞回数が0.05回/日(20日に1回渋滞が発生する程度)
となっており、交通量の増加による大きな影響は見られませんでした。大阪中央環状線においても工事前と
工事中で所要時間に大きな差はなく、東向き・西向きともに5分程度の増でした。
様々な媒体を幅広く活用し、積極的な広報展開を実施しました。
細かな情報提供と迂回路をご利用いただくための取り組み
迂回路の案内や時差通行の推奨、公共交通利用の呼びかけなど渋滞低減のためにさまざまな対策を実施しま
した。
(1)みちトク交通ナビ(専用Web)にて、渋滞予測、リアルタイム所要時間、前日までの所要時間実績、
渋滞ヒートマップなどを提供
年1月17日~3月26日を以って全て終了いたしましたが、橋脚の耐震補強や足場設備等の解体を行うため
今後も高架下での工事や一般道交通規制を断続的に実施いたします。また、低位置照明の設置等で高速道路
上でも日々の交通規制を行います。終日通行止め期間中、新名神への迂回など長きにわたりリニューアル
工事へのご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございました。
なお、中国池田IC~神戸JCT間では、引続き令和5年度以降も終日車線規制や夜間通行止め等による
リニューアル工事を継続いたします。当該区間の令和5年5月以降の詳細な規制日程等については、決まり
次第別途お知らせいたします。
中国道をご利用される皆様、沿線にお住まいの皆様にはご不便、ご迷惑をおかけしますが、引続きリニュ
ーアル工事へのご理解、ご協力をお願いいたします。
以下、今回の吹田JCT~中国池田ICリニューアル工事の事業経緯や実施した工事の内容、周辺道路の交通量、渋滞発生状況などの詳細をご報告させていただきます。
- 1.事業経緯
- 2.通行止め概要
までの工事よりも長期間の交通規制が必要です。一方で、当該区間は日交通量約5万台を有し、周辺には
日交通量約10万台にも及ぶ大阪府道2号線(中央環状線)が並走する重交通区間であり、工事に伴う交通
規制によって周辺の一般道路を含めて大規模な渋滞が予想されました。
従来の対面通行規制による架け替え工事では工事・規制期間が長期化し、社会的影響が大きくなります。
そこで、新名神高槻JCT~神戸JCT開通により迂回代替ルートが確保できていることから、広い工事ヤードが
確保でき、多数の建設機械を配置して集中的に工事を行うことが可能な「終日通行止め」にて工事を行うこ
ととしました。
NEXCO西日本では初となる長期間の終日通行止めであり、新技術・新工法の積極採用による工事期間の
短縮、多岐に渡る広報施策を講じ、社会的影響を最小限にするよう努めてまいりました。
(1)規制区間
<試行工事> 令和2年6月12日(金曜)0時 ~ 6月28日(日曜)朝5時 約16日間
<本工事1回目>令和3年5月19日(水曜)0時 ~ 6月27日(日曜)朝5時 約39日間
<本工事2回目>令和3年10月1日(金曜)1時 ~ 11月9日(火曜)朝5時 約39日間
<本工事3回目>令和4年1月18日(火曜)1時 ~ 3月12日(土曜)朝5時 約53日間
<本工事4回目>令和4年5月17日(火曜)1時 ~ 6月25日(土曜)朝5時 約39日間
<本工事5回目>令和4年10月4日(火曜)1時 ~ 11月12日(土曜)朝5時 約39日間
<本工事6回目>令和5年1月17日(火曜)1時 ~ 3月26日(日曜)朝5時 約68日間
- 3.リニューアル工事等の実施報告
(1)大規模更新
橋梁部で老朽化した鋼桁やコンクリート床版を、耐久性に優れた部材に取り替える工事を行いました。
当該区間では、12橋(上下別)、60連・198径間で延長約4.8kmの橋の架け替えを行いました。床版取替
約46千m2(甲子園球場グラウンド 約3個分)、鋼桁取替 約18.5千t(東京タワー 約5個分)に及ぶ工事を
実施しました。架け替え工事は、以下の流れで実施しました。
工事期間の短縮に向けた取り組み
(1)膨大な作業員の配置・機械の導入
短期間で集中的に工事を実施するため、膨大な作業員の導入、多数の建設機械を配置しました。
架け替え工事に従事した作業員は延べ約132,000人、100t吊り以上の大型クレーンは延べ約130台を
配置し、工事を行いました。
ジャッキアップ工法とは、(1)事前に高架下で新しい橋(鋼桁・床版)を組立て、大型のジャッキを
使って既設の鋼桁の直下まで持ち上げ、(2)終日通行止めの開始とともに既設の橋を撤去した後
(3)新しい橋を所定の高さまで持ち上げて架設する工法です。通行止め前に高架下で組立てを進める
ことができるため、通行止め期間の短縮に寄与します。
(3)1000t吊りクレーンによる一括架設(宮の前高架橋)
中国道の近傍に広いヤードを確保できた場所では、日本に十数台しかない1000t吊りの大型クレーン
を配置しました。ヤード内であらかじめ新しく架ける橋を組立て、終日通行止め期間中に径間単位の
大ブロックで一括架設を行いました。この場所では中国道の下に大阪府道が通過しており、安全を確保
するために府道を夜間通行止めにして架設を
特殊な現場条件に応じた施工方法の工夫
(1)阪急電鉄宝塚線との交差箇所(石橋跨線橋)
阪急宝塚線と交差している場所では、縦方向・横方向に吊上げ設備を動かして橋を架け替えました。
鉄道が交差する箇所では、電車が動いている時間帯は作業ができないので、最終電車が通り終えてから
始発電車が通るまでの深夜の限られた時間で安全かつ確実に作業を行わなければならないため、重さ約
230tの橋1つを一括して取り替えることができる設備を構築して架け替えを行いました。
(2)河川との交差箇所(箕面川橋)
河川が交差している場所で、さらに1000t吊りクレーンなどの大型クレーンを使用することが
制限される場所では、“移動式多軸台車”という特殊な台車を使用して架け替えを行いました。2台の
移動式多軸台車に吊上げ設備を設けて、架け替え箇所の近傍であらかじめ組立てた橋を吊上げて、
横方向に移動させて、所定の位置に据え付けました。
橋梁部でコンクリート床版の劣化を抑制するために、損傷した箇所の補修を行った上で、劣化の原因と
なる水が床版内にしみ込まないよう高性能な床版防水工を行いました。
傷んだ路面の補修や老朽化した標識・ガードレールなど道路附属物の取り替え、清掃・草刈り、道路構造
物・設備の点検なども終日通行止め期間に集約して行いました。
通行止めに合わせて行い、高速道路の規制回数削減に努めました。
(4)安全性・快適性・維持管理性に配慮した取り組み
<新型低位置照明の導入>
走行時の視認性向上、照明倒壊リスク排除およびメンテナンス省力化のために新型低位置照明を導入します。従来は高さのある照明ポールの点検において周囲の安全のために高速道路に並走する一般道の交通規制も必要でしたが、新型低位置照明はLEDの精密な配光制御により、低位置から広スパン(設置間隔)で従来と同等以上の視環境(明るさ)を実現しており、照明倒壊リスクの排除および点検等のメンテナンスの省力化に加え、一般道の規制回数を減らすことが可能になるとともに、設置コストや消費電力の削減にも寄与しています。(今後、順次設置予定)
- 4.終日通行止め期間中の交通状況
工事前(後)と工事中を比較すると、中国道の交通量は1.3万台~2.2万台減少し、新名神の交通量は
7千台~1.4万台、阪高池田線の交通量は8千台~1.2万台増加しました。
特に新名神では、同時期のI期とIV期、II期とV期、III期とVI期を比較すると、I期~III期よりもIV期~VI期
のほうが工事前と工事中の交通量差が増大しました。
通行止めの端末となる中国池田ICにおいて、工事前と比較して工事中の渋滞回数が増加しました。また、
迂回路となった新名神では、工事中の増加分の平均渋滞回数が0.05回/日(20日に1回渋滞が発生する程度)
となっており、交通量の増加による大きな影響は見られませんでした。大阪中央環状線においても工事前と
工事中で所要時間に大きな差はなく、東向き・西向きともに5分程度の増でした。
- 5.社会的影響の最小化に向けた取り組み
様々な媒体を幅広く活用し、積極的な広報展開を実施しました。
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迂回路の案内や時差通行の推奨、公共交通利用の呼びかけなど渋滞低減のためにさまざまな対策を実施しま
した。
(1)みちトク交通ナビ(専用Web)にて、渋滞予測、リアルタイム所要時間、前日までの所要時間実績、
渋滞ヒートマップなどを提供
- 6.今後の予定
年1月17日~3月26日を以って全て終了いたしましたが、橋脚の耐震補強や足場設備等の解体を行うため
今後も高架下での工事や一般道交通規制を断続的に実施いたします。また、低位置照明の設置等で高速道路
上でも日々の交通規制を行います。終日通行止め期間中、新名神への迂回など長きにわたりリニューアル
工事へのご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございました。
なお、中国池田IC~神戸JCT間では、引続き令和5年度以降も終日車線規制や夜間通行止め等による
リニューアル工事を継続いたします。当該区間の令和5年5月以降の詳細な規制日程等については、決まり
次第別途お知らせいたします。
中国道をご利用される皆様、沿線にお住まいの皆様にはご不便、ご迷惑をおかけしますが、引続きリニュ
ーアル工事へのご理解、ご協力をお願いいたします。
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