【イベントレポート】マクニカ×アルサーガが解説。企業の「ID・アクセス管理」の盲点と、被害を最小限に防ぐ次世代セキュリティ対策

〜管理対象の爆発と運用の限界を解決する、PAM×IGAのハイブリッド統制とネクストアクションを紹介〜

アルサーガパートナーズ株式会社

 企業のDXを促進するアルサーガパートナーズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO兼CTO:小俣泰明、以下「アルサーガパートナーズ」)は、株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下「マクニカ」)とともに、2026年7月1日(水)、「PAMだけで管理する時代はもう終わり?PAM×IGAで実現する特権管理の最適化」をテーマに、オンラインセミナーを開催しました。

SaaSの多様化、AIエージェントの普及、インフラの多重化に伴い、企業が管理すべき「特権アカウント」は急増しています。本セミナーでは、こうした「管理対象の爆発」と「運用の限界」に対する解決策として、特権アクセス管理(PAM)とIGA(Identity Governance and Administration)を組み合わせた新しいアプローチを提案しました。IGA製品「Saviynt(セイヴィエント)」のデモを交え、具体的なネクストアクションを解説したセミナーの様子をお届けします。

■登壇者紹介

山田 陸 氏

株式会社マクニカ ネットワークス カンパニー

Saviyntチーム セールスエンジニア

2020年よりネットワークアプライアンスやVPN製品の保守サポート業務を担当。2022年からは、マクニカが日本で初めてIGA製品「Saviynt」の取り扱いを開始したチームに参画し、プリセールスエンジニアとして活動。これまで、数十万人規模の製造業、不動産事業、官公庁など、幅広い顧客に対してID基盤の設計・構築支援および導入コンサルティングを牽引。

石黒 元洋

アルサーガパートナーズ株式会社

コンサルティング本部 シニアマネージャー

2013年に外資系総合コンサルティングファームに入社。2017年よりセキュリティ部門にてデジタルアイデンティティ領域を主軸にセキュリティコンサルタントとして案件を担当。IGAの導入やゼロトラスト関連のセキュリティ強化施策を多数経験し、大手製薬会社のゼロトラストに向けた構想策定・RFP策定支援や、大手生命保険会社・大手自動車会社のID管理・認証基盤構築プロジェクトなど、高度なセキュリティ案件を歴任。2024年にアルサーガパートナーズに参画し、セキュリティコンサルティング部門の立ち上げに貢献。

■現状の課題:管理対象の爆発的増加と運用の限界

現代のIT環境において、特権アカウントはもはやシステム管理者だけの専売特許ではありません。セミナーの冒頭、アルサーガパートナーズの石黒は「これまでの特権管理が想定していた前提そのものが崩壊している」と警鐘を鳴らし、現在の課題として以下の4点を挙げました。

  • 「申請の洪水」による承認の形骸化

    膨大な申請を人間が精査し続けることは不可能であり、内容を確認せずに承認をクリックしてしまう「承認疲れ(Approval Fatigue)」が深刻なセキュリティ脆弱性となっています。

  • ラテラルムーブメント(横展開)による被害の拡大

    フィッシング等で奪取された個人の一般アカウントを起点に、Excel等でルーズに管理されがちな「共有アカウント」を経由し、最終的に「管理者権限」が奪われる攻撃チェーンが容易に成立しています。

  • AIによる「善意の暴走」

    従来の監視は「悪意ある人間」を対象としていましたが、今後は「業務効率化を求めたAIエージェントによる想定外の操作」を防ぐという、新しい監視の切り口(AIガバナンス)が求められています。

  • 持続不可能なコストと運用負荷

    全てのアカウントにPAMによる常時録画・監視を適用しようとする「行き過ぎた管理」は、高額なライセンス費用やインフラ負荷、そして現場の利便性の面で限界を迎えています。

■特権アカウント管理を最適化する「3つのアプローチ」

企業は自社のリスクレベルに応じ、最適な管理手法を選択する「戦略的配置」が求められます。石黒は、特権管理のアプローチを「ビルの入退館」に例えて再定義し、企業の状況に応じた3つの選択肢を説明しました。

  1. PAM(特権アクセス管理):ビルの入館時のチェックに加え、 入館後の行動を常時録画・監視する「最も厳格な管理」

  2. JITA(Just-In-Time Access): 入館時に一時的な入館パスワードを発行し、「利用期限が過ぎた後はパスワードを変更し、使用できないようにする」管理、一方で、ビルに入館した後の行動については監視・管理しない

  3. 期限付き権限付与: 普段は一般権限だが、必要な時だけ動的に強い権限を付与し、時間が来れば自動剥奪する「権限そのもののライフサイクルを縛る」管理

各手法の選択は、アカウントそのものの形態や対象システムとIGA/PAM間でのコネクタや接続方式の有無(API等)によって左右されます。

<特権管理手法の比較>

比較項目

PAM

JITA
(パスワード発行)

期限付き権限付与

主な管理対象

人(セッション)を常時監視

パスワードの利用を制限

権限の有効期限を管理

申請フロー

機能あり

機能あり

機能あり

共有アカウント

対応可
(ジャンプサーバー経由)

対応可
(ローテーション)

非対応
(個人ID前提)

作業ログ・録画

セッション録画あり

なし
(システムログのみ)

なし
(システムログのみ)

導入難易度


(専用サーバー構築等)

中〜低
(API連携で実装可)


(IGAの延長で実装可)

最適シーン

最重要基盤、監査対象作業

SaaS/IaaSの共有ID管理

一般的な管理者作業

■Saviyntが実現するPAM×IGAハイブリッド統制の実力

次に、マクニカの山田氏による、「Saviynt(セイヴィエント)」の実演デモンストレーションが披露されました。Saviyntは、社内にある全てのシステムやクラウドのID・アクセス権限の整理整頓から高度なセキュリティ対策までを、一つの画面でまとめて制御し、管理者の運用負荷を劇的に軽減する「次世代の統合ID・アクセス管理プラットフォーム」です。

デモでは、AIによる「リスク判断」と自動化による「実行」を組み合わせた具体的な機能や、接続シナリオが紹介されました。

⚫︎AIを活用したガバナンスと意思決定の自動化

  • AIによるリスクベースの意思決定(ピアグループ分析)

    AIが「このユーザーは同僚の90%が持っていない異常な権限を持っている」といったリスクスコアリングを提示。管理者は高リスクな棚卸し項目だけに集中して、瞬時に判断を下せます

  • 「ディスカバリー」による野良アカウントの自動検出

    HRデータベースには存在せず、システム上にのみ残存している「野良アカウント(Orphaned Accounts)」を自動で検出。監査対応の精度を劇的に高めます

⚫︎環境に応じた3つのハイブリッド接続シナリオ

システムやアカウントの特性に合わせた、具体的な制御の実演が行われました。

  • AWSへのパスワードレス接続

    Saviyntの画面から直接コンソールを起動。作業者がパスワードを目にすることなく、セッション録画付きで特権作業を実施します

  • Active Directory(AD)共有アカウントへのJITA

    申請・承認後に一時パスワードを発行。作業予定の30分後には、システムが自動でパスワードをローテーション(変更)して再利用を完全に防止します

  • 動的なDomain Admins付与

    個人アカウントに対し、申請された期間中のみAD上の管理者権限を動的に付与。作業完了時間になると自動で権限を剥奪します

AIによる「リスクの判断」と、システムによる「接続・権限の自動実行・自動剥奪」を組み合わせることで、セキュリティ強度を最高水準に保ちつつ、管理者の運用負担を最小化することが可能です。

■自社で始めるリスクベース統制のネクストアクション

完璧なセキュリティを追求してビジネスや運用を停止させるのは本末転倒です。今求められているのは「完璧主義を排した、段階的な改善」です。最後に石黒より、成熟したセキュリティ体制へのロードマップとして以下の4ステップが示されました。

  • ステップ1:社内で利用しているシステムの把握(可視化)

    社内システムの可視化、どこにどのような管理者権限が存在しているかの把握、そして担当者・オーナーと運用状況を把握します。多くの企業がこの現状把握で躓いているのが実態です。

  • ステップ2:特権管理を見据えた各システム深堀(特性理解)

    システムの重要度確認、対象アカウントの種別把握(共有アカウントか個人アカウントか)、そしてPAM/IGAとのコネクタ有無を適切に分類します。

  • ステップ3:システム特性に応じた特権管理方針検討(方針検討)

    システムの重要度に応じた特権管理方針の検討、PAM/JITA/期限付き権限付与の選択を行い、実運用に向けた検討を進めます。

  • ステップ4:システム導入と特権管理運用開始(施策推進)

    必要となるシステムの導入と連携先システムとの接続を行い、実際に特権管理の運用を開始します。

このロードマップを推進するため、戦略コンサルティングを担うアルサーガパートナーズと、高度な技術提供を行うマクニカは「共創」の支援体制を整えています。

構想策定から具体的なシステム実装まで一気通貫でサポートできる両社のパートナーシップは、特権管理の「運用の限界」を感じている組織にとって、持続可能なセキュリティ体制を構築するための強力な推進力となります。

ID管理やIGA導入、特権アクセスの管理に関して不安や疑問をお持ちの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

本セミナーの内容を動画で確認したい方は、以下のアーカイブをご覧ください。

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■株式会社マクニカについて

マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界33か国/地域100拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。

マクニカについて:https://www.macnica.co.jp/

アルサーガパートナーズ株式会社

アルサーガパートナーズ株式会社

アルサーガパートナーズは、東京渋谷に本社を構える総合ファームです。コンサルティングからシステム開発、保守・運用までに至るDXソリューション事業を一貫して担い、業界や業種を問わず多様な課題に対応しています。

「自由な発想と確かな論理で価値を届ける」をミッションに掲げ、多様なケイパビリティ、アセットを駆使し、お客様に寄り添いながら企業の競争力向上を実現します。


本社     :東京都渋谷区桜丘町3番2号渋谷サクラステージSAKURAタワー5階
熊本支社
新市街オフィス:熊本県熊本市中央区新市街8番7 TERRACE87ビル2F
平成オフィス :熊本県熊本市南区江越2丁目24-1
福岡支社   :福岡県福岡市中央区天神一丁目10番20号 天神ビジネスセンター7階
鹿児島オフィス:鹿児島県鹿児島市武1丁目2-10 JR鹿児島中央ビル710・711
代表者    :代表取締役社長CEO兼CTO 小俣泰明
設立日    :2016年1月
資本金    :14億3,470万円(資本準備金等を含む)
従業員数   :407名(2026年6月末時点)
事業内容   :ワンストップDXソリューション事業
Web      :https://www.arsaga.jp/

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会社概要

URL
http://www.arsaga.jp
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区桜丘町3番2号 渋谷サクラステージSAKURAタワー5階
電話番号
03-3461-3028
代表者名
小俣泰明
上場
未上場
資本金
14億3470万円
設立
2016年01月