AOSデータ社、データコマースDataMart.jpに物流オープンデータを公開
~Data to AI®仕事術で物流業界の生産性向上~ 2024年2月16日 物流テックデータフォーラム開催
■物流データの高まり
現代社会において、物流は経済活動の基盤をなし、その効率化は企業の競争力を左右する重要な要素となっています。物流データの重要性が増している背景には、経済のグローバル化、Eコマースの急成長、データ駆動型意思決定の重要性の高まり、サプライチェーンの複雑化、そして持続可能性への関心の高まりなど、多様な社会経済的動向が存在します。これらの変化は、物流業界における情報の透明性、効率性、および持続可能性を高めるための新たなアプローチを必要としており、物流データの活用がその鍵を握っています。以下では、物流データがなぜ今、これほどまでに重要視されているのか、その背景にある具体的な要因を深掘りしていきます。
物流データはビジネスの競争力を高め、持続可能な成長を支えるための重要な資源となっています。企業や政府が物流データの収集、分析、共有に注力する理由は、これらの課題に対応し、機会を最大化するためです。
■物流データとは
物流業界は、経済活動の生命線として、常に進化し続けています。この分野での効率性、透明性、持続可能性の追求は、オープンデータの活用により加速しています。ここでは、物流に関わるオープンデータがどのように利用され、業界の課題解決や新たな価値創出に寄与しているかを、各分野のデータを紹介します。これらのデータを理解し活用することで、物流業界のステークホルダーはより賢明な意思決定が可能になり、最終的には消費者にとってもメリットをもたらします。
これらのデータは、物流業界のプレイヤーが直面する課題に対応し、新たな機会を見出すために不可欠です。オープンデータの活用により、効率的で持続可能な物流システムの構築が可能になります。
■物流データの特性
物流分野におけるオープンデータは、企業や組織が直面する様々な課題に対応し、新しい機会を探求する上で欠かせない情報源となっています。このデータは、サプライチェーン全体の透明性を高め、運送から在庫管理に至るまでのプロセスを最適化するために利用されています。これらの特性が物流データをいかに有用なものにしているのかを見ていきましょう。
これらの特徴により、物流分野のオープンデータは、業界の効率化、持続可能性の向上、そして新たなビジネスモデルの創出に貢献する重要な資源となっています。
■ユーザーは物流データの品質をどのように評価できるか?
物流分野におけるオープンデータの活用は、サプライチェーンの最適化や効率向上に不可欠ですが、そのためにはデータの品質が重要な要素となります。正確で信頼性の高いデータに基づいてのみ、効果的な意思決定や戦略立案が可能になります。以下では、物流データの品質を評価するための具体的な手順を紹介します。これらのステップに従うことで、データの信頼性を確保し、ビジネスや研究におけるその利用価値を最大化することができます。
1. データセットをサンプリングする:
物流オープンデータの品質を評価する第一歩は、データセットから代表的なサンプルを選択し、そのサンプルを通じてデータの正確さ、完全性、および一貫性をレビューすることです。例えば、特定の期間や地域に関する運送・配送データ、在庫レベル、輸送手段の効率性など、特定の要素を深く掘り下げて評価します。このプロセスは、データの品質が全体として母集団を適切に反映しているかどうかを確認するのに役立ちます。
2. データ収集方法を確認する:
データの信頼性と有効性を保証するためには、データ収集の背後にある方法論を検討することが不可欠です。これには、データ収集プロセス(自動収集、手動入力、センサーデータなど)、使用されたツールやプラットフォーム、データ更新の頻度、サンプリング手法、およびデータ検証の手段を理解することが含まれます。物流データの場合、収集方法はデータの時宜性、精度、および適用性に直接影響を与えます。
3. データの属性を評価する:
最終的に、データの属性や特性を詳しく評価し、それが特定の研究課題やビジネス目標にとって有用であるかどうかを判断します。物流データの場合、運送時間、配送コスト、在庫レベル、輸送手段の選択、市場動向など、特定の属性が業務の効率化、コスト削減、顧客満足度向上などの目標にどのように貢献するかを検討します。また、データが現在の市場環境や物流業界のトレンドを反映しているかどうかも重要な評価ポイントです。
これら3つのステップを通じて、ユーザーは物流分野のオープンデータの品質を綿密に評価し、そのデータが特定のニーズや目的に適しているかどうかを判断できます。品質の高いデータを活用することで、物流プロセスの最適化、リスク管理、戦略計画の精度を向上させることが可能になります
■AI学習用データコマースプラットフォーム「DataMart.jp」とData to AI仕事術
物流業界では、オープンデータの活用が業務の効率化、コスト削減、そして顧客サービスの向上に大きな役割を果たしています。このデータを使いこなすことで、企業は競争力を高め、市場での地位を確固たるものにすることが可能です。以下に示すのは、物流分野でオープンデータを活用した具体的な仕事術のサンプルです。それぞれの例において、活用されるデータの種類とその効果を詳しく解説し、データ駆動型の意思決定が企業にどのようなメリットをもたらすのかを明らかにします。
1. 配送ルートの最適化
- データ: 道路状況、交通渋滞情報、配送地点、天候情報、車両の燃費
- 効果: 燃料消費の削減、配送時間の短縮、CO2排出量の低減
2. 在庫管理の効率化
- データ: 商品の入出庫記録、販売データ、市場需要予測、季節性、供給者のリードタイム
- 効果: 在庫過剰・不足のリスク低減、在庫コストの削減、顧客満足度の向上
3. 輸送コストの削減
- データ: 運送会社の料金表、燃料価格、輸送手段の効率性、荷物の重量とサイズ、運送ルート
- 効果: 最もコスト効率の良い輸送手段とルートの選択、運送コストの削減
4. 配送時間の予測精度向上
- データ: 配送履歴、交通状況、天候情報、荷物の種類、配送地点までの距離
- 効果: 顧客への正確な配送時間予測、顧客満足度の向上、信頼性の強化
5. サプライチェーンのリスク管理
- データ: 供給者の信頼性、政治・経済情勢、自然災害情報、輸送ルートの安全性、市場の供給状況
- 効果: サプライチェーンの脆弱性低減、リスク回避策の策定、事業継続性の向上
6. 市場需要予測
- データ: 過去の販売データ、季節性、消費者トレンド、経済指標、競合他社の動向
- 効果: 需要予測の精度向上、過剰在庫の回避、新製品開発の戦略策定
7. 環境影響の評価
- データ: CO2排出量、燃料消費量、廃棄物の量、リサイクル率、運送手段の環境負荷
- 効果: 環境負荷の低減、エコフレンドリーな物流戦略の策定、企業イメージの向上
8. 顧客満足度の向上
- データ: 配送遅延の記録、顧客フィードバック、商品の状態、配送オプション、顧客の好み
- 効果: 顧客サービスの改善、顧客ロイヤルティの向上、競争力の強化
9. 労働力計画の最適化
- データ: 従業員のスキルセット、労働市場の動向、作業負荷の予測、シフトデータ、従業員満足度
- 効果: 労働効率の向上、従業員満足度の向上、人件費の最適化
10. 新規市場の機会分析
- データ: 市場成長率、消費者の購買力、地理的位置情報、法規制、インフラの発展状況
- 効果: 新規市場への参入戦略、市場リスクの評価、投資収益率の向上
11. 品質管理の強化
- データ: 商品の不良率、返品率、品質検査の結果、顧客クレーム、供給者の品質指標
- 効果: 商品品質の向上、ブランド信頼性の強化、コスト削減
12. 物流プロセスの自動化
- データ: オーダー処理時間、在庫管理システムのデータ、配送スケジュール、作業効率、技術革新情報
- 効果: プロセス効率の向上、人的ミスの削減、運用コストの削減
13. サプライヤー評価と選定
- データ: 供給者の納期実績、品質指標、コストパフォーマンス、リスク評価、サステナビリティ指標
- 効果: 最適な供給者の選定、供給網の強化、コスト削減と品質向上
14. 戦略的物流ネットワーク設計
- データ: 物流センターの位置、輸送コスト、市場アクセス性、顧客分布、インフラの品質
- 効果: 物流ネットワークの最適化、サービスレベルの向上、総物流コストの削減
物流分野でのオープンデータの活用がどれほど幅広いか、そしてそれが企業の運営にどのように貢献できるかを示しています。正確なデータ分析に基づく戦略的な意思決定は、効率的なサプライチェーン管理と持続可能なビジネス成長の鍵となります。
■データの共有・活用から、資産として売買されるDXの推進へ
AOSデータは、『Data to AI® 』というキャッチフレーズを掲げ、AI・DX時代のAI&データドリブン経営のためのデータワンストップサービスを展開しています。具体的には、紙などのアナログ情報をデジタル化するプラットフォーム「aipapyrus.com」、企業内のデータを安全に共有・集積するプラットフォーム「aosidx.jp」、損失したデータを復旧するデータリカバリーセンター「data119.jp」、データを活用するためのAIデータ加工センター(データアノテーションサービス) 「aidata.jp」など、データのライフサイクル全体を一気通貫で管理するための各種ソリューションを、ワンストップで運営および提供しています。
「DataMart.jp」は、データ化、データ共有と保存、データ活用のデータライフサイクルの次に位置付けられる、企業間のデータ売買マーケットプレイスであり、企業データが資産として売買されるDXを推進いたします。
■AI学習用データコマース「DataMart.jp」を支える各賞受賞実績の技術
「DataMart.jp」は、経済産業大臣賞に輝くAOSグループのリーガルテックの技術、ITreview Grid Awardの3部門で17期連続受賞、2020年11月ITreview Customer Voice Leaders受賞の「AOSBOX」のクラウドバックアップ技術、BCN AWARD システムメンテナンスソフト部門最優秀賞を15年連続受賞したデータ管理技術、経済産業大臣賞を受賞したグループ企業のリーガルテック社のVDR技術を融合し、安全なデータのやりとりと共有および保管システムを基盤とするインテリジェントなDXソリューション「AOS IDX」を支えるソリューションとして開発されました。
■AI学習用データコマース「DataMart.jp」概要 ( https://datamart.jp/ )
・目的:
ビッグデータ、オープンデータ、マイデータを蓄積しAI学習用データの加工を支援。AI学習用データの収集の効率を上げAIシステムの構築に専念できるよう、各企業のAIシステム開発の生産性向上をサポートします。
・対象データ:
位置データ、財務データ、eコマースデータ、会社データ、企業統計データ、技術データ、シンセテイックデータなどオープンデータ(法人のビッグデータ、個人のマイデータを購入、販売、取引が可能)
・DataMart.jpのメリット
(1)データ販売者:自社で蓄積したデータをマネタイズし、更新データ提供などを通して継続的なロイヤリティの獲得
(2)データ利用者:必要なデータを手間をかけずに入手でき、購入後すぐ活用できるよう加工された高付加価値データを自社のAIに効果的な学習用データとして提供できる
・DataMart.jpの特徴
マッチング表示:登録情報や希望条件にマッチするデータセット を優先して表示
メッセージ機能:データセット提供者と直接コンタクトし、データに関する質問などスピーディに情報交換可能
いいね機能:興味のあるデータセットに「いいね!」をしておくと、該当データセットの最新の状況を常に確認できる
・DataMart.jpの利用料金
販売者様からの手数料:10%
購入者様からの手数料:データ販売額の0% *オープンデータの場合無償
■物流データプロバイダーの募集
近年、物流業界はテクノロジーの進化、グローバル化、および消費者ニーズの多様化により、前例のない変化を経験しています。特にデジタル変革とパンデミックの影響を受け、効率的なサプライチェーン管理と透明性の高い物流プロセスの重要性が高まっており、物流データの需要は急速に拡大しています。データに基づく意思決定や戦略的アプローチは、物流業界の効率化と持続可能な成長を支える鍵となっています。
DataMart.jpでは、これらの変化に対応し、物流業界の革新を推進する新たなデータコマースの構築を目指しています。そのために、運送・配送データ、倉庫管理データ、輸送手段とインフラデータ、市場需要予測など、質の高い物流データを提供していただけるデータプロバイダーを広く募集しています。私たちは、データを活用して物流業界の新しい未来を共に築くパートナーとしての提携を希望しております。
AOSデータ社では、以下のフォーラムを開催いたしますので、ご都合がよろしければ、是非、ご参加ください。
■「物流テックxAI/DXフォーラム」開催概要
(1)日時:2024年2月16日(木)13:30~17:35(受付開始 13:15)
(2)会場:日経ホール&カンファレンスルーム https://www.nikkei-hall.com/access/
東京都千代田区大手町1-3-7 日経ビル6F *当日は、オンラインとハイブリッドで開催予定です。
(3)お申し込み先: https://form.aosdata.co.jp/corporate/aidx2402-input/
■データやAI、ロボティクス活用による最新Logistics DX事例
2024年4月、法令上ドライバーの時間外労働の上限が年間960時間に規制され、売上への影響や運賃アップ、人手不足などが予測される「2024年問題」が迫っています。物流領域のプロセスの効率化や生産性向などの改革に取り組むことが、企業の喫緊の課題となっています。その課題解決に貢献するのが、「LogisticsTech(物流テック)です。
「LogisticsTech(物流テック)」は、Logistics(物流)とTech(テクノロジー)を組み合わせた造語で、製品やサービスの運送、配送、在庫管理、需要予測、サプライチェーン管理などの物流プロセスを効率化、自動化、または最適化するための技術のことを指します。運送の計画や最適化をサポートする運送管理システム(TMS)や、在庫管理や倉庫内の操作を効率化するウェアハウス管理システム(WMS)、在庫の追跡と管理を自動化し、過剰在庫や在庫切れを防ぐ在庫管理システム、また大量のデータから有用な洞察を引き出すデータ分析ツールや、需要予測、在庫管理、配送の最適化などの分野で利用されているAIや機械学習などの技術が物流テックを支えています。
このような物流テックを活用した事業を支えているのは、膨大なデジタルデータです。データのライフサイクルマネジメントと品質向上、リスク管理の重要性の啓発を行い、日本のDX推進に貢献するため、AOSデータは各業種の先進企業のDX推進やAIデータ活用事例、リスクマネジメント事例等を紹介する「産業DX/AIデータフォーラム」を企画しています。2024年2月は最先端の物流テック事業や取り組みを推進されるスピーカーにご登壇いただきお届けします。
*本アジェンダは予告なく変更される場合がございます。予めご了承ください。
【AOSデータ株式会社について】
名 称:AOSデータ株式会社 代表者:吉田 宣也
設 立:2015年4月 所在地:東京都港区虎ノ門5-1-5 メトロシティ神谷町ビル4F
資本金:1億円(資本準備金15億2500万円)
URL: https://www.aosdata.co.jp/
AOSデータ株式会社は、クラウドバックアップのAOSBOXを初めとしたソフトウェアの導入からパソコンやスマートフォンの廃棄まで、ライフサイクルに合わせた様々な製品を提供し、2020年8月に「リーガルデータ事業」をグループ会社から事業承継しました。これにより、下記のラインナップで「データ管理」の製品とサービスをご提供しております。
・データトラブル予防対策の「クラウドバックアップ」
・データメンテナンスの「データ復元」「データ抹消」「データ移行」
・データトラブル事後対策の「データ復旧サービス」
・データをトラブルから守る「データセキュリティ」
・証拠データの復元調査や証拠データ作成を行う「リーガルデータサービス」
さらに2021年4月よりAOSグループのAI・DX事業部門を「データアセット マネジメント」ソリューションと融合し、産業DXのキーになるデータの利活用、特にAIのためのデータ利活用を最大にするデータプラットフォームの会社へと進化して参ります。
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