富士通の新規事業創出プログラム「Fujitsu Innovation Circuit」から初の出向起業スタートアップが誕生
藻場造成からブルーカーボン測定、申請までワンストップで提供するBLUABLEをスピンアウト
これまでFICで進めてきた研究・開発や事業内容に対して、出向起業・スピンアウト起業向けのベンチャーキャピタルファンドである出向起業スピンアウトキャピタル1号投資事業有限責任組合から関心が寄せられ、2024年11月に同ファンドより外部資金調達を実施しました。今回調達した資金は、製品、サービスの開発とPMF(注3)の検証に活用します。
当社は今後、当社の海洋デジタルツイン技術(注4)の提供などを通じてBLUABLEと連携することで、海洋環境の課題解決を目指します。 また、今後もFICを通じて社会課題の解決に挑戦する人材や企業を輩出し、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。
【株式会社BLUABLE 概要】
・会社名:
株式会社BLUABLE
・代表者:
代表取締役 魚谷 貴秀
・所在地:
兵庫県宝塚市
・事業内容:
近年、カーボンニュートラルの実現に向けたブルーカーボンの取り組みが注目されていますが、地球温暖化の影響による海水温の上昇などにより、ブルーカーボン創出の基となる藻場が消失する磯焼け現象が深刻化しています。BLUABLEはカーボンニュートラルの推進とともに水質浄化や生物多様性の維持をはじめとした持続可能な海洋環境に貢献するため、藻場造成からブルーカーボンの測定、申請までをワンストップで提供します。
BLUABLEが提供する藻場造成キットは、海藻が着生しやすい基質を海へ投下するだけで藻場造成が可能であり、設置にあたって重機の利用などが必要ないため、現在一般的に行われている藻場造成方法と比較して短期間で安価な導入を実現することができます。これに加えて、BLUABLEが造成した藻場から創出されたブルーカーボンの測定を行い、「Jブルークレジット」(注5)の申請も実施します。現在、北海道から九州まで全国16か所の海域で藻場造成の実証実験を実施しています。
今後、IoTやAI技術を活用したブルーカーボンのより高精度な測定に関する実証を予定しています。また、海藻養殖事業者向けの「Jブルークレジット」の申請代行などを検討していく予定です。
新規事業創出プログラムFujitsu Innovation Circuitについて
FICは当社の全社DXプロジェクト「フジトラ(Fujitsu Transformation)」の活動のひとつとして、2021年11月より開始した起業家マインド・スキルを持った人材の育成と新規事業創出を目指すプログラムです。FICはアントレプレナーシップ(注6)人材育成プログラムの「Ignition」と新規事業提案・創出プログラムの「Challenge」の2つのプログラムから構成されており、国内外の2,500名以上の当社グループの社員が参加しています。
【商標について】
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
【注釈】
注1
出向起業:
自社内では新規事業に挑戦できる環境、機会が得られにくい課題が存在する大企業などに所属する人材が、自社の通常業務から切り離して自立性および柔軟性を維持しながら新規事業創造に挑戦する取り組み
注2
ブルーカーボン:
沿岸・海洋の生態系に取り込まれ、貯留される炭素のこと
注3
PMF:
Product Market Fit(プロダクトマーケットフィット)の略で、 商品が顧客のニーズを満たし正しい市場に提供されている状態
注4
海洋デジタルツイン技術:
地球資源の大半を占める広大で複雑な海洋に関する多様なデータをテクノロジーで収集・モデル化し、海洋の状態をデジタル空間に高精度に再現する技術のこと
注5
Jブルークレジット:
ジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE)が運営主体であり、JBEから独立した第三者委員会による審査・意見を経て、JBEが認証・発行・管理する独自のクレジット
注6
アントレプレナーシップ:
創造的でオープンマインドな思考や革新的な問題解決力、挑戦するマインド(起業家的思考)を身につけた人材のこと
【関連リンク】
・出向起業スピンアウトキャピタル1号投資事業有限責任組合
・株式会社BLUABLE
・富士通グループ新規事業創出プログラム「Fujitsu Innovation Circuit」
(https://www.fujitsu.com/jp/innovation/fujitsu-innovation-circuit/)
・海洋デジタルツイン実現に向け、AIを活用して海中の生物や構造物の3次元形状データを取得する技術を開発(2024年3月26日プレスリリース)
(https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/03/26.html)
【当社のSDGsへの貢献について】
2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。当社のパーパス(存在意義)である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を約束するものです。
【本件に関するお問い合わせ】
FIC事務局
E-mail:contact-fujitsu_innovation_circuit@cs.jp.fujitsu.com
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。
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