Craif、第65回日本臨床化学会年次学術大会のシンポジウムにて「ゲノムビジネスの最前線」をテーマに発表
バイオAIスタートアップのCraif株式会社(所在地:東京都新宿区、CEO:小野瀨 隆一、以下Craif)のCTO 市川 裕樹は第65回日本臨床化学会年次学術大会のシンポジウム「ゲノムビジネスの最前線」にて座長を務め、本シンポジウムにてCraif技術顧問・共同創業者 安井 隆雄、Craif 中部検査センター長 坪井 智子が発表いたしました。

■ シンポジウムのポイント
・尿中マイクロRNAは、非侵襲かつ高精度な新規バイオマーカーとして期待
臨床検査領域では、高精度かつ侵襲性の低いバイオマーカーの開発が急務となっている。採取の容易さ・安定性を兼ね備えた尿中エクソソームマイクロRNAは、体内変化を反映する有望な指標として注目されており、多がん種の早期検出に向けた重要な技術基盤となる可能性が示されている。
・ 尿中マイクロRNAアッセイは、膵がんの早期発見において高い性能を示す
膵がん患者と対照群462名を対象に開発された尿中マイクロRNAベースの膵がん検出アルゴリズムは、学習群でAUC 0.972、検証群で0.963と高い精度を示した。特に早期膵がんでは感度80.8%と、従来の腫瘍マーカーCA19-9の41.3%を大きく上回り、無侵襲のスクリーニング手法として高い有用性が期待される。
・マイシグナル・スキャンの前向き観察研究で、実臨床における有用性を確認
検診受診率が低い北海道岩内町で実施した前向き観察研究では、尿中マイクロRNAを用いたがんリスク検査「マイシグナル・スキャン」が、非侵襲・簡便で受診行動を促す手法として有用であることが示唆された。ハイリスクの方から肺がんステージ0を含む複数の早期病変が発見され、実臨床でのリスク層別化と早期治療に寄与する可能性が示された。
・最先端DX化により、複雑な検査工程を高品質かつ効率的に運用
Craifの研究・検査体制は、独自のバイオマーカー抽出技術やsmall RNA-seqを活用しつつ、検体管理から精度管理、作業指示、教育訓練までを一元化したデジタルラボシステムにより構築されている。複雑な工程を伴う検査でもミスなく大量処理が可能となり、一般的な衛生検査所に比べ95%以上の工数削減と、監査も4年連続指摘ゼロの高品質運用を実現している。
■シンポジウム詳細
テーマ:「ゲノムビジネスの最前線」
座長:
市川 裕樹(名古屋大学 未来社会創造機構/Craif株式会社)
竹田 真由(愛知淑徳大学健康医療科学部)
演者:
加藤 卓(藤田医科大学 医学部 臨床検査科)
「がんゲノム解析の概要とリキッドバイオプシー」
宮田 雅美(ジェノニクス株式会社)
「大学発遺伝子検査ベンチャーによるゲノム医療の実装と展開」
安井 隆雄(東京科学大学 生命理工学院)
「尿中マイクロRNAを基盤としたがん早期検出プラットフォームの構築にむけて」
坪井 智子(Craif株式会社 中部検査センター)
「尿中マイクロRNA検査の実務と品質管理 最先端デジタルラボによる衛生検査所の運営」
横山 和之(北海道社会事業協会岩内病院)
「検診低受診率地域でのマイシグナルスキャンを用いたがんスクリーニングと肺がん超早期(AIS)発見症例」
■ 第65回日本臨床化学会年次学術集会について
・開催期間:2025年11月7日(金)~11月9日(日)
・会場:ウインクあいち(愛知県名古屋市中村区名駅4丁目4-38)
・公式ホームページ:https://square.umin.ac.jp/jscc2025/index.html
・テーマ『知の創造と活用』で臨床化学の未来を切り拓く
■ マイシグナル・スキャンについて

「マイシグナル・スキャン」は、尿中のマイクロRNAを抽出しAIで解析することで、すい臓がんを含む10種のがんリスク*を、がんの種類別に、ステージ1から評価する検査です。尿を採取するだけで、体に負担なく検査することが可能です。
詳細はWebサイトをご覧ください。
https://misignal.jp/
「マイシグナル・スキャン」は医療機器ではありません。解析した情報を統計的に計算することによりリスクを判定するものであり、医療行為としてがんに罹患しているかどうかの「診断」に変わるものではなく、リスクが低いと判定された場合でもがんが無いまたは将来がんにかからないとは限りません。
※ 卵巣がん・乳がんは女性のみ、前立腺がんは男性のみ検査対象となります。
■ Craifについて
Craif(クライフ)は がん早期発見に取り組む2018年創業のバイオAIスタートアップです。尿をはじめとする体液から、DNAやマイクロRNAなど多様なバイオマーカーを高精度に検出する独自の解析技術基盤「NANO IP®︎(NANO Intelligence Platform)」とAI技術を融合し、がんの超早期発見・早期治療・早期復帰を可能にする革新的な検査を開発しています。バイオテクノロジーとAIの力を社会に広く届けることで、当社のビジョンである「人々が天寿を全うする社会の実現」を推進します。
【会社概要】
社名:Craif株式会社(読み:クライフ、英語表記:Craif Inc.)
代表者:代表取締役 小野瀨 隆一
設立:2018年5月
資本金:1億円(2024年3月1日現在)
事業:がん領域を中心とした疾患の早期発見や個別化医療の実現に向けた次世代検査の研究・開発、尿がん検査「マイシグナル®シリーズ」の提供
本社:東京都新宿区新小川町8-30 THE PORTAL iidabashi B1F
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