【イベントレポート】有識者セミナー「エンジニアこそ、新規事業をつくるべき理由」に代表小俣が登壇
〜第一線で戦う起業家が明かす、新規事業創出のリアルな裏側〜
企業のDXを促進するアルサーガパートナーズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO兼CTO:小俣泰明、以下「アルサーガパートナーズ」)は、TISI株式会社主催の有識者セミナー「エンジニアこそ、新規事業をつくるべき理由ー技術と事業で未来を描くー」に、代表の小俣が登壇したことを発表します。イベントでは、株式会社フィラメントCEOの角勝氏をモデレーターに迎え、NECソリューションイノベータ株式会社CTOの塩谷幸治氏とともに、「エンジニアがいかにしてその専門性を新規事業創出に結びつけるか」についてのパネルディスカッションが行われました。

◾登壇者紹介

アルサーガパートナーズ株式会社
代表取締役社長 CEO兼CTO 小俣 泰明
日本ヒューレット・パッカードやNTTコミュニケーションズなどの大手ITベンダーで技術職を担当、システム運用やネットワーク構築などのノウハウを習得。その後2009年にクルーズ株式会社に参画、 同年6月に取締役に就任。翌年5月同社技術統括担当執行役員に就任。CTOとして大規模Webサービスの開発に携わる。2012年からITベンチャー企業を創業し、3年で180名規模の会社にする。2016年ITサービス戦略開発会社アルサーガパートナーズ株式会社を設立。座右の銘は「お金は大事。仕事は何でもやる。でも魂は売らない。」

NECソリューションイノベータ株式会社
エグゼクティブフェロー兼 CTO兼CIPO 塩谷 幸治
アーキテクトとしてIaaSやSaaSといった様々なクラウド基盤SIに従事。現在はエグゼクティブフェロー兼CTO兼CIPOとして技術戦略と知財戦略をリード。新規事業の創出や新技術の獲得、社内での最新技術活用の啓発、さらにはバイオセンシングなどの研究開発を進めるイノベーションラボラトリの責任者も務めている。
◾セッションテーマ①:エンジニアは、なぜ新規事業に向いているのか

小俣は、エンジニアが新規事業において優位性を持つ理由を「料理の素材を知っているから」という比喩を用いて解説しました。現代のソフトウェア開発においては、ゼロからすべてを構築するのではなく、既存のフレームワークやオープンソースをいかに組み合わせるかが鍵となります。これは、優秀な料理人が素材の特性やトレンド、最適な調理法を知っているからこそ最高の料理を作れるのと同じです。エンジニアも最新の言語やフレームワークを熟知しているからこそ、圧倒的に質の高いプロダクトを生み出せるのだと語ります。
さらに、見た目が同じようなサービスであっても、ローディングのわずかなちらつきなどの技術的な不安定さがユーザーの離反を招くと指摘しました。どの技術を採用し、どのように組み合わせるのが最適かを見極められる技術的知見こそが、激しい競争の中で選ばれるサービスを生み出す決定的な差になると語っています。
◾セッションテーマ②:“作りたいもの”と“売れるもの”はなぜズレるのか

この問いに対し、小俣は「飽和時代だから欲しくないものは『欲しくない』と言えるから」と回答しました。現代は市場にサービスが溢れ返っており、ユーザーは少しでも使いにくさを感じれば、たちまち他の代替品へと移行してしまう厳しい環境にあります。だからこそ、自分の「作りたいもの」から出発するのではなく、選ばれ続けるための「徹底的な顧客視点(=マーケットイン)」から逆算して作らなければ、どれだけ良いものを作っても両者が噛み合うことはありません。
加えて小俣は、開発者が「設定を変えれば何でもできます」「自由にカスタマイズできます」とユーザーに委ねる設計に警鐘を鳴らしました。選択肢があふれる時代では、ユーザーに考える手間や設定の負担をかけること自体が、サービスを選ばれない理由になってしまうからです。
これは誕生日プレゼントで「何が欲しい?」と相手に聞いてしまうことに似ています。自由に選べるように見えますが、相手に選択を委ねてしまうことで、「自分のことを考えてくれた」という期待や特別感を失わせてしまうのです。本当に喜ばれるのは、相手を深く理解したうえで「これが欲しかった」と思ってもらえるものを先回りして用意することです。
同様にサービスにおいても、「何でもカスタマイズできる」を目指すのではなく、最初からユーザーにとって一番使いやすい状態を提示することこそが、飽和時代に選ばれるプロダクトにつながると強調しました。
◾セッションテーマ③:私が新規事業で失敗したこと、学んだこと

これまでに起業家として自らいくつものサービスを開発し、数え切れないほどの失敗と幾多の困難を乗り越えてきたリアルな経験から、小俣は「プロダクトアウトの勝率とマーケットインの勝率」ならびに「ディスラプト先の重要性」の2つを挙げました。
「自分たちが作りたいもの」を起点とする従来のプロダクトアウトだけでは、勝率が上がりにくい時代になっており、徹底したマーケットイン視点への転換が求められています。しかし、単純なアンケート調査などではユーザーの真実の声を拾い上げることは困難であり、情報の取り方そのものの難易度がかなり上がっていると実情を語りました。
また、全く新しい市場をゼロからつくり上げることを「水が流れがないところに川を作るようなもの」と表現し、その困難さを説いています。むしろ、すでにお金が流れている既存の領域を見極め、そこにテクノロジーを投下して変革(ディスラプト)を起こす方が、ビジネスとしての勝率は高まると独自の戦略を明かしました。
■セッションテーマ④:AI時代に、エンジニアの価値はどこへ行くのか

AIによるコード生成が現実のものとなる中、小俣はエンジニアの真の価値を「日々『選択』し続けること」と定義づけています。たとえばログイン機能をひとつ実装する場合でも、クラウドサービスを利用するか、オープンソースを活用するか、あるいは自社で独自に開発するかといった無数の選択肢が存在します。
資本主義社会において競合と戦う以上、システムをどう構築すればビジネスに最大の価値をもたらすかを判断する能力は、現時点ではAIには代替できません。日々の業務の中で直面する幾多の選択肢に対し、明確な根拠を持って最適な技術を選び取るスキルこそが、これからの時代に求められるエンジニアの存在意義であると力説しました。
■質疑応答
イベントの最後には参加者との質疑応答も行われました。ここでは、小俣が語った印象的なメッセージを一部ご紹介します。
Q1.プロダクト開発の初期段階で、何を大切にすべきか
小俣は、ユーザー調査の重要性を認めつつも、検証そのものの難しさについて言及しました。特に、MVP(Minimum Viable Product)の段階で「使いにくい」という印象を与えてしまうと、その後に改善を重ねてもユーザーの信頼を取り戻すことは容易ではないと指摘します。
そのうえで、「まずは自分自身が心から欲しいと思えるものを徹底的につくること」を大切にすべきだと語りました。たとえ事業として成功しなかったとしても、本気で開発に向き合う過程で得た技術力や経験は必ず自分の財産になる。「ビジネスに負けても、エンジニアとしての人生には勝てる」という言葉で、挑戦することの価値を伝えました。
Q2.新規事業を経験することは、エンジニアの成長に繋がるか
小俣は、新規事業と既存事業のどちらが優れているということはなく、どちらにも成長の機会があると語ります。その違いを生むのは、携わる事業ではなく、「自ら考え、発信し、行動したかどうか」だと強調しました。
「新規事業であっても既存事業であっても、自らの内発的な動機から生まれたアイデアを実際の行動へ移せる人ほど、大きく成長できる。その積み重ねがエンジニアとしての価値を高めていくのだ」と、参加者へ力強いメッセージを送りました。
■最後に
イベントの最後には、「自らの可能性を信じて一歩踏み出すことを恐れず、これからも挑戦を続けてほしい」と小俣から参加者に呼びかけ、セッションを締めくくりました。
アルサーガパートナーズでは、こうした挑戦を後押しする環境づくりを大切にしています。コンサルティングから開発までを一気通貫で手がける環境のなかで、職種や年次に関わらず、自ら提案し、新しい価値を生み出す挑戦を歓迎するカルチャーがあります。これからも、一人ひとりの成長を支えながら、新たな価値を生み出せる組織づくりに取り組んでまいります。

アルサーガパートナーズ株式会社
アルサーガパートナーズは、東京・渋谷に本社を置く総合DXファームです。コンサルティングからシステム開発、保守・運用まで、DXに必要な機能を自社内で一貫して提供し、業界・業種を問わず企業のDX推進を支援しています。
国内でのIT人材育成と技術力の内製化にこだわり、九州をはじめとする国内拠点を拡大しながら、日本全国における優秀なIT人材の活躍の場を広げています。
本社 :東京都渋谷区桜丘町3番2号渋谷サクラステージSAKURAタワー5階
熊本支社
新市街オフィス:熊本県熊本市中央区新市街8番7 TERRACE87ビル2階
平成オフィス :熊本県熊本市南区江越2丁目24-1
福岡支社 :福岡県福岡市中央区天神一丁目10番20号 天神ビジネスセンター7階
鹿児島オフィス:鹿児島県鹿児島市武1丁目2-10 JR鹿児島中央ビル710・711
代表者 :代表取締役社長CEO兼CTO 小俣泰明
設立日 :2016年1月
資本金 :14億3,470万円(資本準備金等を含む)
従業員数 :401名(2026年7月末時点)
事業内容 :ワンストップDXソリューション事業
HP :https://www.arsaga.jp
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