「文化庁 日本の技フェア~文化財を守り続けてきた匠の技~」がバーチャル空間で再現!

3D技術マターポートを使用し、当日の会場の様子を再現!

文化庁

2021年11月20日(土)& 21日(日)東京・ベルサール秋葉原にて、「文化庁 日本の技フェア~文化財を守り続けてきた匠の技~」が開催され、文化財の保存のために欠くことのできない「文化財の保存技術」の展示や実演が行われました。また、当日の様子を3D技術マターポートを使用し再現したバーチャル空間がオープンしました!
更に、2月5日(土)と6日(日)には、東京国際フォーラムにて「日本の技EXPO」を開催。「伝統建築工匠の技」についての展示と映像上映を行います。

 

  • 「文化庁 日本の技フェア~文化財を守り続けてきた匠の技~」とは?

 近年、生活環境などが変化する中で、文化財の保存のために欠くことのできない伝統的な技術又は技能について、伝承者の養成や原材料の確保等が困難になりつつあります。

 このため文化庁では、そのような「文化財の保存技術」のうち、保存の措置を講ずる必要があるものを「選定保存技術」として選定し、これらの技の保存・伝承を図っています。

 日本の技フェアは、展示や実演、体験などを通して、文化財の保存技術の大切さや、伝承者の養成、文化財の修理、原材料や道具などに関する現状をより多くの方々に理解していただくとともに、未来の伝承者・理解者の拡大等に資することを目的に毎年開催されています。

  新型コロナウィルス感染拡大の影響で2年ぶりの開催となった2021年11月のフェアは、初めて東京で行われ、感染予防のため体験は行われなかったものの、34の選定保存技術保存団体により、パネルや道具類などの展示や技術者が熟練の技を披露する実演が行われ、多くの来場者で賑わいました。

○写真 右上:「檜皮葺(ひわだぶき)」、右下:「冬のしつらえ 敷松葉とわらぼっち」
 
  • 2021年11月の東京開催では、参加34団体によって日本の技を伝える展示や実演が行われました

 会場が道路に接した屋外スペースだったこともあり、通行中の方も足を止め、興味津々で中を覗かれている様子も見られました。

○写真 左上:「台鉋(だいかんな)削り・ヤリ鉋(かんな)削り」、右上:「伝統畳の制作」、左下:「苫編み(とまあみ)・苫葺き(とまぶき)」、右下:「上塗り(白漆喰・黄土のり土・紅色のり土仕上げ)」

○写真 左上:「糸車を使い撚り掛け」、右上:「江戸木版画の摺りと彫り」、左下:「表具用の刷毛の制作」、右下:「花丸を描く(歌舞伎大道具(背景画)製作)」

○写真 左上:「縁付金箔うつし」、右上:「繭から糸を紡ぐ糸取り」、左下:「本瓦葺」」、右下:「金箔の貼り付けと着彩」

○写真 左上:歌舞伎衣裳製作修理、右上:祭屋台等製作修理、左下:日本産漆生産・精製、右下:琉球藍製造
 
  • バーチャル空間で2021年東京フェアを体感!
 このたび2021年のフェアの様子を3D技術マターポートを使用してバーチャル空間に再現したサイトがオープンしました。バーチャル会場内を実際の会場のように動き回って、様々な場所で行われている実演や展示を、動画や画像で楽しんでいただけます。
「文化庁日本の技体験フェア バーチャル会場」
https://my.matterport.com/show/?m=Bu7qpZVqPzg

  • 「日本の技EXPO ~文化財を守る自然の素材と匠の技術~」ギャラリー展開催
 また2月5日(土)と6日(日)には、東京国際フォーラムにて「日本の技EXPO」を開催。「伝統建築工匠の技」についての展示と映像上映を行います。

日本の技EXPO~文化財を守る自然の素材と匠(たくみ)の技術~
会場:  東京国際フォーラム ロビーギャラリー
開催日時:2022年2月5日(土)10:00〜17:00
     2022年2月6日(日)10:00〜16:00
入場料: 無料
詳細は下記URLよりご確認ください。
https://www.nippon-no-waza.jp/expo/outline.php
 
  • 「選定保存技術」の選定・認定
 文化財は先人の築き上げた大切な遺産であり、私たちはこれを保存して後世に伝えていく重大な責務があります。文化財保護法では、文化財の保存のために欠くことのできない伝統的な技術または技能である「文化財の保存技術」のうち、保存の措置を講ずる必要のあるものを「選定保存技術」として選定し、その保持者や保存団体を認定する制度を設けています。この制度は、文化財を支え、その存続を左右する重要な技術を保護することを目的としており、技術の向上、技術者の確保のための伝承者養成とともに、技術の記録作成などを行うものです。

 昭和50年の同制度創設後、現在までに随時選定・認定が行われ、保持者・保存団体による伝承者養成事業の実施をはじめ,技術の保存・伝承に多くの努力が払われています。国の選定保存技術のうち17件から構成される「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」は、昨年12月に選定保存技術から初のユネスコ無形文化遺産への登録となりました。

 なお令和3年11月1日現在の「選定保存技術」の選定・認定数は以下になります
選定保存技術 82件    
保持者 選定件数 51件 保持者数 58名
保存団体 選定件数 39件 保存団体数 41団体(35団体)

(上記数について)
保存団体には重複認定があるため、( )内は実団体数を示します。同一の選定保存技術について保持者と保存団体を認定しているものがあるため、保持者と保存団体の計は選定保存技術の件数とは一致しません。

 
  • 日本の技フェア 2021出展 選定保存技術及び保存団体一覧
(☆印はユネスコ無形文化遺産「伝統建築工匠の技」構成技術、「」内は技フェアでの実演内容)

有形文化財等保存の技
 1 建造物修理・建造物木工☆ (公財)文化財建造物保存技術協会
 2 建造物木工☆ (一社)日本伝統建築技術保存会
  「文化財建造物などの柱の根継ぎ修理に用いる金輪継ぎ」「台鉋削り、ヤリ鉋削り」
  「丸柱を自然石の上に建てる際の柱脚部と石口のひかり付け」
 3 建造物装飾☆ (一社)社寺建造物美術保存技術協会
 4 檜皮葺・柿葺  茅葺  檜皮採取  屋根板製作☆ (公社)全国社寺等屋根工事技術保存会
  「檜皮葺」
 5 茅採取☆ (一社)日本茅葺き文化協会
  「苫編み、苫葺き」
 6 建造物彩色 建造物漆塗☆ (公財)日光社寺文化財保存会
  「金箔の貼り付けと着彩」「金箔押し」
 7 屋根瓦葺(本瓦葺)☆ (一社)日本伝統瓦技術保存会
  「本瓦葺」
 8 左官(日本壁)☆ 全国文化財壁技術保存会
  「茶室用竹小舞掻き」「中塗り(ひげこ打ち・ちり廻り・中塗り)」
  「上塗り(白漆喰・黄土のり土・紅色のり土仕上げ)」
 9 建具製作☆ (一財)全国伝統建具技術保存会
10 畳製作☆ 文化財畳保存会
  「伝統畳の製作」
11 装潢修理技術☆ (一社)国宝修理装潢師連盟
  「虫穴を埋める」
12 装潢修理材料・用具製作 (一社)伝統技術伝承者協会
  「表具用の刷毛の製作」
13 木造彫刻修理 (公財)美術院
14 浮世絵木版画技術 浮世絵木版画彫摺技術保存協会
  「江戸木版画の摺りと彫り」
15 祭屋台等製作修理 祭屋台等製作修理技術者会
16 文化財庭園保存技術 文化財庭園保存技術者協議会
  「冬のしつらえ 敷松葉とわらぼっち」
17 文化財石垣保存技術 文化財石垣保存技術協議会

有形文化財等保存の技 無形文化財等保存の技
18 竹筬製作 日本竹筬技術保存研究会
  「竹筬作りのための竹加工」
19 縁付金箔製造☆ 金沢金箔伝統技術保存会
  「縁付金箔うつし」
20 木炭製造 (同)伝統工芸木炭生産技術保存会

無形文化財等保存の技
21 玉鋼製造 (公財)日本美術刀剣保存協会
22 日本産漆生産・精製☆ 日本文化財漆協会
23 日本産漆生産・精製☆ 日本うるし掻き技術保存会
  「うるし掻き」
24 琉球藍製造 琉球藍製造技術保存会
25 阿波藍製造 阿波藍製造技術保存会
26 植物染料(紅・紫根)生産・製造 (一財)日本民族工芸技術保存協会
27 手漉和紙用具製作 全国手漉和紙用具製作技術保存会
28 からむし(苧麻)生産・苧引き 昭和村からむし生産技術保存協会
29 苧麻糸手績み 宮古苧麻績み保存会
  「糸車を使い撚り掛け」
30 歌舞伎衣裳製作修理 歌舞伎衣裳製作修理技術保存会
31 歌舞伎大道具(背景画)製作 歌舞伎大道具(背景画)製作技術保存会
  「花丸を描く」
32 歌舞伎小道具製作 歌舞伎小道具製作技術保存会
33 組踊道具・衣裳製作修理 組踊道具・衣裳製作修理技術保存会
  「小道具製作」
34 邦楽器原糸製造 木之本町邦楽器原糸製造保存会
  「繭から⽷を紡ぐ⽷取り」
 

 

文化財を支える伝統の名匠 パンフレット

https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/shuppanbutsu/bunkazai_pamphlet/pdf/pamphlet_ja_08.pdf

下記URLより直接ダウンロードできます
https://prtimes.jp/a/?f=d47048-20220203-6ff9b0a27d26516cd4fef278843173a7.pdf
 

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会社概要

文化庁

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URL
https://www.bunka.go.jp/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
京都府京都市上京区下長者町通新町西入藪之内町85番4
電話番号
075-451-4111
代表者名
都倉俊一
上場
未上場
資本金
-
設立
1968年06月