KPMGコンサルティング、経営戦略と人事戦略の連動に係る成熟度調査を実施

-日本企業における人的資本経営の現在地と今後の方向性を分析-

KPMGコンサルティング株式会社

KPMGコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:関 穣、田口 篤、知野 雅彦、以下、KPMGコンサルティング)は、人的資本経営の実現に向けて必要な「経営戦略と人事戦略の連動」について、日本企業の取組み状況に関する成熟度調査を実施しました。


近年、人的資本の重要性は企業価値向上の観点から急速に高まっており、日本においても有価証券報告書等での人的資本情報の開示が進んでいます。一方で、単なる指標開示にとどまらず、経営戦略と人事戦略を結び付けられるかが、企業にとって新たな経営課題となっています。


本調査では、人的資本レポートの発行企業や人的資本コンソーシアムの好事例集の掲載企業など、人的資本経営に積極的に取り組む東証プライム上場企業(人的資本先進企業)73社の開示情報(有価証券報告書、統合報告書、人的資本レポート等)を、KPMGコンサルティングの知見を基に策定した各評価尺度を使い、「人的資本ストーリーの成熟度」と「人材ポートフォリオの成熟度」の2軸で分析しました。

1.調査結果ハイライト

  •  人的資本ストーリーでは、約半数の企業が人事施策KPIの実績・目標値を記載しているが、経営戦略と人事戦略の接続を具体的に示している企業は約2割にとどまる。

  •  人材ポートフォリオでは、約7割の企業が何らかの重点人材タイプを定めているが、経営・事業戦略に沿って人材タイプを設定していると把握できる企業は約1割にとどまる。

2.調査結果詳細
調査1.人的資本ストーリーの成熟度
成熟度を5段階(レベル1:人材の価値認識、レベル2:人事部門のPDCAサイクル、レベル3:経営部門と人事部門のストーリー化、レベル4:経営部門と人事部門の戦略連動、レベル5:独自価値の創出)に分けて、人的資本ストーリーの成熟度の分析を行いました。

調査対象企業の96%が、人的資本を「経営戦略における重要な要素」と位置付けていることが確認されました。一方で、経営戦略と人事戦略の接続関係を具体的に示している企業は19%にとどまりました。

また、経営戦略と連動した人事戦略や方針を掲げ、インプットからアウトカムに至る因果の流れを整理・図示できている企業は約4割となっています。人的資本を通じて独自の価値創造まで明確に示せている企業は、全体の1割程度にすぎない結果となりました。

【図表1:人的資本ストーリーの成熟度調査結果】

調査2.人材ポートフォリオの成熟度

成熟度を3段階(レベル1:重点人材設定、レベル2:重点人材の強化、レベル3:戦略起点の人材設計)に分けて、人材ポートフォリオの成熟度の分析を行いました。

人材ポートフォリオについては、約7割の企業が経営人材、グローバル人材、デジタル人材など、何らかの重点人材のタイプを設定していることが確認されました。一方で、経営・事業戦略に基づいて人材のタイプを設計していると把握できる企業は10%に留まりました。多くの企業において、人材ポートフォリオが中長期の戦略と十分に連動した形で整理されていない可能性が示唆される結果となっています。

 【図表2:人材ポートフォリオの成熟度調査結果】

3.経営戦略と人事戦略の連動に向けて

経営戦略と人事戦略の連動は、人材ポートフォリオから人事基盤に至るまでの各要素が整合し、相互に連動している状態が理想です。そして、その実現には、人事部が単独で人事戦略を策定するのではなく、経営層や財務部門をはじめとする多様なステークホルダーとの密な連携と議論が不可欠です。加えて、CHROやHRBPが経営視点を持って人的資本を語り、議論をリードできる状態が求められます。


【図表3:事業戦略と経営戦略の連動の定義】

【調査概要】

対象:日本国内の人的資本先進企業73社

・東証プライム上場企業のうち人的資本レポートを発行している企業32社(※1)

・人的資本コンソーシアム好事例集掲載企業のうち東証プライム上場企業41社(※1)

調査時期:2025年9月~12月

調査方法:経営戦略と人事戦略の連動に関する全14問について、各社の公開情報(※2)を基にYes/Noで精査

・人的資本ストーリーの開示状況に関する設問:11問

・人材ポートフォリオの開示状況に関する設問:3問

(※1) 当社調べ

(※2) 有価証券報告書、統合報告書、サステナビリティレポート、人的資本レポート等のIR・ESG関連開示資料を参照

レポートの詳細はこちら

 https://kpmg.com/jp/ja/insights/2026/04/hr-strategy-alignment.html

 

KPMGコンサルティングについて

KPMGコンサルティングは、ストラテジー、ビジネストランスフォーメーション、テクノロジー/デジタル、リスクコンサルティング、ビジネスイノベーションの5つの領域に業界知見を掛け合わせ、企業や組織の変革を支援する総合コンサルティングファームです。豊富な経験とスキルを有するコンサルタントがKPMGジャパンを構成する10のプロフェッショナルファーム間で連携し、KPMGのグローバルネットワークを活用しながら、企業価値向上の実現に向けて伴走支援します。

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会社概要

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業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区大手町1-9-7 大手町フィナンシャルシティサウスタワー
電話番号
-
代表者名
関 穣、田口 篤、知野 雅彦
上場
未上場
資本金
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設立
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