サンスター、唾液中のフゾバクテリウム・ヌクレアタムの割合の上昇が歯周病進行に関係することを発見
~日本歯周病学会学術大会で発表~
サンスターグループ(以下サンスター)は、20〜75歳までのサンスター従業員611名を対象に、歯周病の病態(進行状況)と唾液に存在する細菌種の関連性を調査しました。その結果、特に歯周病の悪化に影響を及ぼす歯周病の悪玉菌として知られるPorphyromonas gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス)、Tannerella forsythia(タンネレラ・フォーサイシア)、およびTreponema denticola(トレポネーマ・デンティコーラ)などのred complex(レッドコンプレックス)*1と位置付けられる細菌が、歯周病の病態の悪化に伴い唾液中で増加していることを確認しました。
これは病態の悪化によって生じた歯周ポケット内のデンタルプラーク中にて増加したと考えています。さらに、Fusobacterium nucleatum(フゾバクテリウム・ヌクレアタム)と呼ばれるこれまであまり注目されてこなかった細菌の増加も確認しました。フゾバクテリウム・ヌクレアタムは、歯周病の原因となるデンタルプラーク(歯垢)の形成において中心的な役割を担ったり、また歯周病菌の増殖を促したり、さらに近年の医学界では、大腸がんの発症と密接に関係することも報告されています*2。
このたびの成果は、歯周病の悪玉菌を制御することに加えて、歯周病菌の増殖を促すフゾバクテリウム・ヌクレアタムの制御という歯周病重症化を防ぐ新たな戦略へとつながるものであり、サンスターは歯周病に罹患していない人のみならず、歯周病治療後の再発しやすい人への口腔ケア製品へと進化させていきたいと考えています。この研究成果を「第65回春季日本歯周病学会学術大会(2022年6月3日(金)~6月4日(土)、於:東京、京王プラザホテル)」において発表いたしました。また、フゾバクテリウム・ヌクレアタムの殺菌制御に関する取り組みについても同一の学会にて発表いたしました。
<研究概要>
◆研究の背景・目的
歯周病は、歯を支える歯周組織(歯槽骨、歯肉など)への歯周病菌の感染によって生じる炎症性の疾患で、歯を失う主原因であることが知られています*3。日常における歯周病予防では、歯と歯肉や、歯と歯の間に形成されるデンタルプラーク(歯垢)と呼ばれるヌルヌルした細菌のかたまりを、ハブラシや歯間清掃具などで物理的に除去し、殺菌剤を含む液体製剤などを活用してお口を清潔に保つことが重要となります。
サンスターでは、これまでに歯周病菌の中でも悪玉菌として注目されているポルフィロモナス・ジンジバリス、タンネレラ・フォーサイシアやトレポネーマ・デンティコーラなどの制御に効果的な殺菌剤塩化セチルピリジニウム(CPC)を早期に見出し、その有効性を最大限発揮できる処方開発を行うことで、歯周病菌とたたかってきました。
しかしながら、日本の歯科疾患実態調査では、高齢者の残存歯数の増加もあり、20代以上の約70%が歯周病に罹患している*4という状況があり、今後も歯周病罹患者が増加する可能性があります。そこで、サンスターでは、歯周病重症化予防の新たな戦略の糸口をつかむ目的で、20〜75歳のサンスター従業員611名を対象に、歯周病の病態(進行状況)と唾液に存在する細菌種の関連性を調査しました。
◆対象者属性と方法
本研究では、調査参加に同意が得られた20〜75歳のサンスター従業員611名を対象としました。被験者から唾液を採取し、次世代シークエンサーを用いて、各サンプルから口腔細菌由来の遺伝子を調べ、細菌叢と歯周病との関連性や、さらにレッドコンプレックスとフゾバクテリウム・ヌクレアタムとの関連性について解析を行いました。
<研究結果>
1. フゾバクテリウム・ヌクレアタムは、歯周病発症と高い関連性を示す
唾液におけるフゾバクテリウム・ヌクレアタムの存在の割合に応じて、3つのグループ(0.2%未満;、0.2~1.0%、1.0%以上)に分類し、Community Periodontal lndex (CPI, 地域歯周罹患指数) *5との関連性を評価しました。その結果0.2%未満と比較して、0.2~1.0%、1.0%以上と増加するにつれて、歯周ポケットを有すると判定された人の割合が高くなりました(図1a)。さらに図1aのフゾバクテリウム・ヌクレアタムが1.0%以上存在するグループにおいて、レッドコンプレックスと歯周病との関連性を同様に確認したところ、レッドコンプレックスの割合が増加するにつれて歯周ポケットを有すると判定された人の割合が高くなりました(図1b)。
2.フゾバクテリウム・ヌクレアタムの量は、口腔内細菌叢の組成に影響している
フゾバクテリウム・ヌクレアタムの割合に応じて、3つのグループ(0.2%未満、0.2~1.0%、1.0%以上)に分類し、口腔内細菌叢*6の組成との関連性について、主成分分析によりβ多様性*7を評価しました。その結果、3つのグループに違いを確認することができました(図2)。この結果からフゾバクテリウム・ヌクレアタムの割合は、口腔内細菌叢の組成に影響している可能性が示唆されました。
3. フゾバクテリウム・ヌクレアタムの割合の増加は、レッドコンプレックスを増加させる
フゾバクテリウム・ヌクレアタムが口腔内細菌叢の組成に影響していることから、フゾバクテリウムの割合の増加に伴って増加する口腔内細菌の関連性を調べました。その結果、フゾバクテリウム・ヌクレアタムの割合の増加に伴い、レッドコンプレックスの増加を確認することができました(図3)。この結果からフゾバクテリウム・ヌクレアタムは、レッドコンプレックスと凝集し互いの増殖に影響を及ぼすことが示唆されました。
<今後の展望>
以上の結果から、フゾバクテリウム・ヌクレアタムは口腔内に定着することで、レッドコンプレックスの増加を促進させ、歯周病の悪化・進行に関与している重要な口腔内細菌であることがわかりました。近年フゾバクテリウム・ヌクレアタムは口腔内外のがんなど歯周病以外の全身の様々な疾患との関連が注目されています*8。特に大腸がん患者の腸内からはフゾバクテリウム・ヌクレアタムを含む多様な口腔内細菌が高頻度に検出されていることに加え、口腔と同じクローンを検出したことも報告されており、大腸がんにおけるフゾバクテリウム・ヌクレアタムの役割の解析が進んでいます*9。
このようにフゾバクテリウム・ヌクレアタムは歯周病のみならず全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があり、「口腔から全身の健康」を考える上で、歯周病の予防・治療に向けた新たなターゲットとして考える必要があります。今後、サンスターは、フゾバクテリウム・ヌクレアタムを殺菌することで、口腔内細菌叢を変化させ、歯周病を予防する新たな戦略を提案していきます。
<Fusobacterium nucleatum (フゾバクテリウム・ヌクレアタム)について>
グラム陰性の嫌気性細菌であり、本菌菌体表面に様々な付着因子を持ち、口腔内のあらゆる部位から検出されることも知られています。とくにデンタルプラーク形成において、歯周の健康な人に多く存在する細菌種や歯周病の悪玉菌であるレッドコンプレックスなどを連結する役割も持っています。フゾバクテリウム・ヌクレアタムは、歯周病の病態に深く関わる歯周ポケット内の歯肉縁下プラークの形成に重要な働きをしているにも関わらず、いわゆる歯周病の悪玉菌に比べて、注目度ははるかに低いのが現状です。しかしながら、フゾバクテリウム・ヌクレアタムの口腔内での存在量やその病原性を加味した場合、歯周病予防のために制御すべき細菌として注目され始めています。
*1:S.S. Socransky, A. D. Haffajee, et al. Microbial complexes in subgingival plaque J Clin Periodontol 1998; 25: 134-144
*2:S. Yachida et al. Metagenomic and metabolomics analyses reveal distinct stage-specific phenotypes of the gut microbiota in colorectal cancer. Nature Medicine 2019 25:968-976
*3:(公財)8020推進財団、第2回 永久歯の抜歯原因調査報告書、東京: 8020推進財団; 2018.
*4:平成28年 歯科疾患実態調査
*5:Community Periodontal Index:1982年にWHOが提唱した歯周疾患の診査法で、歯周疾患の状態を示す指標として国内外で広く用いられています。専用の探針(プローブ)を用いて、歯肉出血・歯周ポケット・歯石の3指標により、コード0~4の5段階で評価します。コード0: 健全、コード1: 出血、コード2: 歯石沈着、コード3: 浅い歯周ポケット、コード4: 深い歯周ポケット。口腔内のすべて歯を診査し、診査した歯の最高コードを個人の代表値としています。歯周ポケットを有するとは判定された人は、CPIコード3、4となり、下図において、紫色と赤色カラムとなります。
*6: ヒトの口腔内には、様々な種類の細菌が住みついており、ヒトによって組成(細菌の種類とその割合)は異なります。口腔内に住みついている細菌の集合体を口腔内細菌叢と呼びます
*7:β多様性とは細菌叢の組成の相違度、ヒトの口腔内細菌叢の組成がどのくらい異なっているかを表しています。図2の点はそれぞれの被験者の口腔内細菌叢の組成を表しており、点が近いほど被験者の口腔内細菌叢の組成が似ています。
*8:Y. W. Han et al. Fusobacterium nucleatum: a commensal-turned pathogen. Curr Opin Microbiol. 2015 February ; 0: 141–147
*9:Y. Komiya et al. Patients with colorectal cancer have identical strains of Fusobacterium nucleatum colorectal cancer and oral cavity. Gut. 2019. 68(7): 1335-1337
<学会タイトルと著者>
P-31
題名 :唾液中のFusobacterium nucleatum、red complexとCommunity Periodontal Indexの関連性について
発表者:〇赤瀬 貴憲, 犬伏 順也、岡田よし子、清水 康光
サンスター株式会社 研究開発統括部 オーラルケアイノベーション研究開発部
P-30
題名 :塩化セチルピリジニウムのFusobacterium nucleatum亜種5種に対する最小発育阻止濃度と殺菌効果
について
発表者:〇犬伏 順也、中嶋 優里、秋山 智寛、清水 康光
サンスター株式会社 研究開発統括部 オーラルケアイノベーション研究開発部
100年mouth100年health
人生100年時代、サンスターが目指すのは、お口の健康を起点とした、全身の健康と豊かな人生。毎日習慣として行う歯みがきなどのオーラルケアは、お口の健康を守り、そして全身の健康を守ることにもつながっています。
100年食べ、100年しゃべり、笑う。一人ひとり、自分らしく輝いた人生、
豊かな人生を送るためにも、お口のケアを大切にしていただきたいと考えています。今後もお口の健康を起点としながら全身の健康に寄与する情報・
サービス・製品をお届けすることで、人々の健康寿命の延伸に寄与することを目指していきます。
【サンスターグループについて】
サンスターグループは、持株会社サンスターSA(スイス・エトワ)を中心に、オーラルケア、健康食品、化粧品など消費者向けの製品・サービスをグローバルに統括するサンスター・スイスSA(スイス)と、自動車や建築向けの接着剤・シーリング材、オートバイや自動車向け金属加工部品などの産業向け製品・サービスをグローバルに統括するサンスター・シンガポールPte.Ltd.(シンガポール)を中核会社とする企業グループです。
Newsroom:https://www.sunstar.com/jp/newsroom/
製品情報サイト:https://jp.sunstar.com/
このたびの成果は、歯周病の悪玉菌を制御することに加えて、歯周病菌の増殖を促すフゾバクテリウム・ヌクレアタムの制御という歯周病重症化を防ぐ新たな戦略へとつながるものであり、サンスターは歯周病に罹患していない人のみならず、歯周病治療後の再発しやすい人への口腔ケア製品へと進化させていきたいと考えています。この研究成果を「第65回春季日本歯周病学会学術大会(2022年6月3日(金)~6月4日(土)、於:東京、京王プラザホテル)」において発表いたしました。また、フゾバクテリウム・ヌクレアタムの殺菌制御に関する取り組みについても同一の学会にて発表いたしました。
<研究概要>
◆研究の背景・目的
歯周病は、歯を支える歯周組織(歯槽骨、歯肉など)への歯周病菌の感染によって生じる炎症性の疾患で、歯を失う主原因であることが知られています*3。日常における歯周病予防では、歯と歯肉や、歯と歯の間に形成されるデンタルプラーク(歯垢)と呼ばれるヌルヌルした細菌のかたまりを、ハブラシや歯間清掃具などで物理的に除去し、殺菌剤を含む液体製剤などを活用してお口を清潔に保つことが重要となります。
サンスターでは、これまでに歯周病菌の中でも悪玉菌として注目されているポルフィロモナス・ジンジバリス、タンネレラ・フォーサイシアやトレポネーマ・デンティコーラなどの制御に効果的な殺菌剤塩化セチルピリジニウム(CPC)を早期に見出し、その有効性を最大限発揮できる処方開発を行うことで、歯周病菌とたたかってきました。
しかしながら、日本の歯科疾患実態調査では、高齢者の残存歯数の増加もあり、20代以上の約70%が歯周病に罹患している*4という状況があり、今後も歯周病罹患者が増加する可能性があります。そこで、サンスターでは、歯周病重症化予防の新たな戦略の糸口をつかむ目的で、20〜75歳のサンスター従業員611名を対象に、歯周病の病態(進行状況)と唾液に存在する細菌種の関連性を調査しました。
◆対象者属性と方法
本研究では、調査参加に同意が得られた20〜75歳のサンスター従業員611名を対象としました。被験者から唾液を採取し、次世代シークエンサーを用いて、各サンプルから口腔細菌由来の遺伝子を調べ、細菌叢と歯周病との関連性や、さらにレッドコンプレックスとフゾバクテリウム・ヌクレアタムとの関連性について解析を行いました。
<研究結果>
1. フゾバクテリウム・ヌクレアタムは、歯周病発症と高い関連性を示す
唾液におけるフゾバクテリウム・ヌクレアタムの存在の割合に応じて、3つのグループ(0.2%未満;、0.2~1.0%、1.0%以上)に分類し、Community Periodontal lndex (CPI, 地域歯周罹患指数) *5との関連性を評価しました。その結果0.2%未満と比較して、0.2~1.0%、1.0%以上と増加するにつれて、歯周ポケットを有すると判定された人の割合が高くなりました(図1a)。さらに図1aのフゾバクテリウム・ヌクレアタムが1.0%以上存在するグループにおいて、レッドコンプレックスと歯周病との関連性を同様に確認したところ、レッドコンプレックスの割合が増加するにつれて歯周ポケットを有すると判定された人の割合が高くなりました(図1b)。
左:図1a フゾバクテリウム・ヌクレアタムの唾液中の割合とCPIの関係 右:図1b フゾバクテリウム・ヌクレアタムの唾液中の割合が高いグループ(≧1%)におけるレッドコンプレックスの割合の違いとCPIの分布
2.フゾバクテリウム・ヌクレアタムの量は、口腔内細菌叢の組成に影響している
フゾバクテリウム・ヌクレアタムの割合に応じて、3つのグループ(0.2%未満、0.2~1.0%、1.0%以上)に分類し、口腔内細菌叢*6の組成との関連性について、主成分分析によりβ多様性*7を評価しました。その結果、3つのグループに違いを確認することができました(図2)。この結果からフゾバクテリウム・ヌクレアタムの割合は、口腔内細菌叢の組成に影響している可能性が示唆されました。
図2 フゾバクテリウム・ヌクレアタムの割合に応じて分類したグループのβ多様性
3. フゾバクテリウム・ヌクレアタムの割合の増加は、レッドコンプレックスを増加させる
フゾバクテリウム・ヌクレアタムが口腔内細菌叢の組成に影響していることから、フゾバクテリウムの割合の増加に伴って増加する口腔内細菌の関連性を調べました。その結果、フゾバクテリウム・ヌクレアタムの割合の増加に伴い、レッドコンプレックスの増加を確認することができました(図3)。この結果からフゾバクテリウム・ヌクレアタムは、レッドコンプレックスと凝集し互いの増殖に影響を及ぼすことが示唆されました。
図3 フゾバクテリウム・ヌクレアタムとレッドコンプレックスの保有割合にて表した散布図
<今後の展望>
以上の結果から、フゾバクテリウム・ヌクレアタムは口腔内に定着することで、レッドコンプレックスの増加を促進させ、歯周病の悪化・進行に関与している重要な口腔内細菌であることがわかりました。近年フゾバクテリウム・ヌクレアタムは口腔内外のがんなど歯周病以外の全身の様々な疾患との関連が注目されています*8。特に大腸がん患者の腸内からはフゾバクテリウム・ヌクレアタムを含む多様な口腔内細菌が高頻度に検出されていることに加え、口腔と同じクローンを検出したことも報告されており、大腸がんにおけるフゾバクテリウム・ヌクレアタムの役割の解析が進んでいます*9。
このようにフゾバクテリウム・ヌクレアタムは歯周病のみならず全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があり、「口腔から全身の健康」を考える上で、歯周病の予防・治療に向けた新たなターゲットとして考える必要があります。今後、サンスターは、フゾバクテリウム・ヌクレアタムを殺菌することで、口腔内細菌叢を変化させ、歯周病を予防する新たな戦略を提案していきます。
<Fusobacterium nucleatum (フゾバクテリウム・ヌクレアタム)について>
本菌は、歯周病の原因となるデンタルプラークの形成において、重要な働きをする口腔細菌として知られています。
グラム陰性の嫌気性細菌であり、本菌菌体表面に様々な付着因子を持ち、口腔内のあらゆる部位から検出されることも知られています。とくにデンタルプラーク形成において、歯周の健康な人に多く存在する細菌種や歯周病の悪玉菌であるレッドコンプレックスなどを連結する役割も持っています。フゾバクテリウム・ヌクレアタムは、歯周病の病態に深く関わる歯周ポケット内の歯肉縁下プラークの形成に重要な働きをしているにも関わらず、いわゆる歯周病の悪玉菌に比べて、注目度ははるかに低いのが現状です。しかしながら、フゾバクテリウム・ヌクレアタムの口腔内での存在量やその病原性を加味した場合、歯周病予防のために制御すべき細菌として注目され始めています。
*1:S.S. Socransky, A. D. Haffajee, et al. Microbial complexes in subgingival plaque J Clin Periodontol 1998; 25: 134-144
*2:S. Yachida et al. Metagenomic and metabolomics analyses reveal distinct stage-specific phenotypes of the gut microbiota in colorectal cancer. Nature Medicine 2019 25:968-976
*3:(公財)8020推進財団、第2回 永久歯の抜歯原因調査報告書、東京: 8020推進財団; 2018.
*4:平成28年 歯科疾患実態調査
*5:Community Periodontal Index:1982年にWHOが提唱した歯周疾患の診査法で、歯周疾患の状態を示す指標として国内外で広く用いられています。専用の探針(プローブ)を用いて、歯肉出血・歯周ポケット・歯石の3指標により、コード0~4の5段階で評価します。コード0: 健全、コード1: 出血、コード2: 歯石沈着、コード3: 浅い歯周ポケット、コード4: 深い歯周ポケット。口腔内のすべて歯を診査し、診査した歯の最高コードを個人の代表値としています。歯周ポケットを有するとは判定された人は、CPIコード3、4となり、下図において、紫色と赤色カラムとなります。
*6: ヒトの口腔内には、様々な種類の細菌が住みついており、ヒトによって組成(細菌の種類とその割合)は異なります。口腔内に住みついている細菌の集合体を口腔内細菌叢と呼びます
*7:β多様性とは細菌叢の組成の相違度、ヒトの口腔内細菌叢の組成がどのくらい異なっているかを表しています。図2の点はそれぞれの被験者の口腔内細菌叢の組成を表しており、点が近いほど被験者の口腔内細菌叢の組成が似ています。
*8:Y. W. Han et al. Fusobacterium nucleatum: a commensal-turned pathogen. Curr Opin Microbiol. 2015 February ; 0: 141–147
*9:Y. Komiya et al. Patients with colorectal cancer have identical strains of Fusobacterium nucleatum colorectal cancer and oral cavity. Gut. 2019. 68(7): 1335-1337
<学会タイトルと著者>
P-31
題名 :唾液中のFusobacterium nucleatum、red complexとCommunity Periodontal Indexの関連性について
発表者:〇赤瀬 貴憲, 犬伏 順也、岡田よし子、清水 康光
サンスター株式会社 研究開発統括部 オーラルケアイノベーション研究開発部
P-30
題名 :塩化セチルピリジニウムのFusobacterium nucleatum亜種5種に対する最小発育阻止濃度と殺菌効果
について
発表者:〇犬伏 順也、中嶋 優里、秋山 智寛、清水 康光
サンスター株式会社 研究開発統括部 オーラルケアイノベーション研究開発部
100年mouth100年health
人生100年時代、サンスターが目指すのは、お口の健康を起点とした、全身の健康と豊かな人生。毎日習慣として行う歯みがきなどのオーラルケアは、お口の健康を守り、そして全身の健康を守ることにもつながっています。
100年食べ、100年しゃべり、笑う。一人ひとり、自分らしく輝いた人生、
豊かな人生を送るためにも、お口のケアを大切にしていただきたいと考えています。今後もお口の健康を起点としながら全身の健康に寄与する情報・
サービス・製品をお届けすることで、人々の健康寿命の延伸に寄与することを目指していきます。
【サンスターグループについて】
サンスターグループは、持株会社サンスターSA(スイス・エトワ)を中心に、オーラルケア、健康食品、化粧品など消費者向けの製品・サービスをグローバルに統括するサンスター・スイスSA(スイス)と、自動車や建築向けの接着剤・シーリング材、オートバイや自動車向け金属加工部品などの産業向け製品・サービスをグローバルに統括するサンスター・シンガポールPte.Ltd.(シンガポール)を中核会社とする企業グループです。
Newsroom:https://www.sunstar.com/jp/newsroom/
製品情報サイト:https://jp.sunstar.com/
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