SalesforceとGoogle Cloud、パートナーシップを拡大
深いコンテキストとエンドツーエンドのワークフローにより、AIエージェントが両社のプラットフォームを横断して動作可能に

※本記事は2026年4月22日に米国で公開されたSalesforce and Google Cloud Enable AI Agents to Act Across Both Platforms with Deep Context and End-to-End Workflowsの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。
Google Cloud と Salesforce (NYSE: CRM)は Google Cloud Next ‘26 で、パートナーシップの拡大を発表しました。これにより、長年の課題であったデータの断片化やシステムの連携不足を解決し、AIエージェントが両プラットフォームを横断してエンドツーエンドのワークフローを実行できるようになります。SalesforceとGoogle Cloudの新たな連携により、顧客は Slack や Google Workspace などのツールにAIエージェントを展開することが可能となります。また、AgentforceとGemini Enterpriseがバックグラウンドでインテリジェンスとコンテキストを提供します。これにより、AIエージェントはシステムを横断して業務を行うことが可能になり、リスクを伴うデータ移動が削減され、コンテキストの切り替えに費やされる時間のロスも解消されます。
このパートナーシップの拡大に伴い、両社は、顧客が手動による管理から自律的な運用へと移行しやすくする新機能も開発します。従業員は業務が行われている現場で連携し、自社の技術スタックを活用して複雑なワークフローを実行できるようになります。これらの統合により、Google CloudとSalesforceは、エージェンティック エンタープライズ(英語)のあらゆるレイヤーにおいて連携します。これには、生のインテリジェンスを企業の業務へと変換するあらゆる「コンテキスト供給のためのシステム(System of Context)」「業務のためのシステム(System of Work)」「AIエージェントのためのシステム(System of Agency)」「エンゲージメントのためのシステム(System of Engagement)」が含まれます。
Salesforceプレジデント 兼 チーフ・エンジニアリング・オフィサーのスリニ・タラプラガダは、次のように述べています。「企業はエージェンティックAIに全社的に取り組む準備が整っており、そのためには企業全体で運用可能なインフラストラクチャとモデルが必要です。 Google Cloudとのパートナーシップ強化により、両社共通のお客様にまさにそれをご提供できるようになりました。お客様はビジネスのあらゆる分野に Agentforceを導入し、エージェンティック エンタープライズへの変革を加速させることができます」
チームがすでに利用している環境で業務を行う:Slack、Google Workspace、そしてGemini Enterprise
現代の業務環境では、目に見えない切り替えの負担が横行しており、平均的な従業員は毎日2時間もの生産性を奪われています。セキュリティ上のエスカレーションは Slack で発生し、背景情報は Googleドキュメントにあり、承認プロセスは Salesforceで処理され、関係者の調整はメールで行われています。こうした個別のソリューションを寄せ集めるのではなく、企業は相互に連携したエンゲージメントシステムを構築できるようになりました。これにより、チームは社内のあらゆる業務を迅速に進め、一つの会話からアイデアをエージェント型の行動へと転換することが可能になります。
主な連携機能:
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SlackとGoogle Workspace:ユーザーは、Slackbotにリクエストするだけで、あらゆる依頼を洗練されたGoogle Workspaceのコンテンツに即座に変換できます。プロンプトを受けると、Slackbotは SlackのスレッドやGoogleスライド、ドキュメント、スプレッドシート、PDFなどの関連する Slack と Google Workspaceの情報を取得し、情報をインテリジェントに整理して、すぐに共有できるファイルとして提供します。これにより、情報の検索、作成、提示の間のギャップを解消します。
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Slack 内の Gemini Enterprise: Gemini Enterpriseは Slack内から直接アクセス可能で、アプリ全体からコネクターや関連情報にアクセスできる強力な検索・アシスタントツールとして機能します(例えば、 Slackのスレッドと併せて Google Meetの議事録を要約するなど)。
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Gemini Enterprise 内の Agentforce Sales:Agentforce SalesのAIエージェントは、Gemini Enterprise を離れることなく、安全かつリアルタイムで、見込み顧客とのやり取りや面談サマリの作成、案件のリスクやガイダンスの提示、パイプラインや CRM の更新管理を行うことができます。手作業を自動化することで、営業担当者は顧客との関係構築や成約に集中できるようになります。
WayfairのCTOのフィオナ・タン(Fiona Tan)氏は、次のように述べています。
「Wayfairは、エージェンティック エンタープライズの構築に取り組んでいます。カスタマーサービスから物流に至るまで、業務のあらゆる分野にインテリジェントなAIエージェントを組み込み、何百万人もの人々が我が家のような居心地の良さを感じられるようにしています。このビジョンを実現する上で、 Salesforceと Google Cloudは重要なパートナーです」
Google CloudのChief ProductおよびBusiness OfficerであるKarthik Narain氏は次のように述べています。
「Salesforce とのパートナーシップにより、お客様は両プラットフォームのデータを安全に連携させ、ビジネス成果を加速させるとともに、AIエージェント時代のための拡張性の高い基盤を構築できます。Gemini Enterpriseに搭載されたエンタープライズ対応のSalesforceのAIエージェントにより、お客様はデータを迅速かつ確信を持って活用するための強力な新たな手段を手に入れることができます」
エージェンティック コンテキストの拡張:最適化されたセキュリティ、高度なインテリジェンス、ゼロコピーデータ
このパートナーシップの基盤となるのは、「コンテキスト供給のためのシステム(System of Context)」です。これは、世界最先端のAIモデルとエンタープライズ規模のデータを結びつけるアーキテクチャです。 Salesforceと Google Cloudにより、AIがデータの保存場所であらゆるデータを利用できるようになり、セキュリティやコストのかかるデータ移行についての懸念が無くなります。 CRMレコードや顧客のシグナルから、 Google Workspaceのアクティビティや BigQueryのデータウェアハウスに至るまで、これらのデータ連携により、AIエージェントはこれまで実現できなかった規模での成果を実現することが可能となります。
主な機能強化:
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Gemini を活用した Agentforce の推論:Agentforceは、Atlas 推論エンジンを通じて、 Geminiモデルをネイティブにサポートしています。これにより、 Agentforceはテキスト、画像、動画といったさまざまな形式のデータを横断的に「把握」し、長年にわたる顧客接点履歴を活用して複雑な問題を正確に解決することが可能になります。これは、より迅速かつスマートな問題解決を実現することを意味し、 Agentforce内で Geminiを活用してプロンプトを作成し、すでに成果を上げている1,400社以上の顧客の実績を基盤としています。
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Google Lakehouse によるゼロコピー:顧客データは元の場所に留めておくことが可能です。 Agentforceは、データのコピーや移動、セキュリティリスクを伴わずに、 Google Lakehouseからネイティブにデータを読み取ることが可能になります。これは、データセットがどれほど大規模になっても高品質なパフォーマンスを発揮する単一のコンピューティングレイヤーを実現するものであり、Salesforce Data 360や Google BigQueryにおいてすでに数百社の顧客から信頼されている ゼロコピーテクノロジーを基盤としています。
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IDMC ガバナンスの強化とマルチソース接続: Informaticaのデータセキュリティポリシーや Workdayや SAPなどのエンタープライズデータソースを Google BigQuery に連携させる新しいデータコネクターにより、不正防止や予測マーケティングなどのリアルタイムのインサイトを解き放ち、セキュリティのガードレールをより効率的に適用できます。さらに Google Cloud Storage上の Apache Icebergへの接続も対応します。 大規模データセットの読み取り・書き込み・変換に加え、スキーマ進化と高性能な分析クエリをサポートします。
Pepkorの AI 責任者であるマイケル・ヨランド(Michael Yolland)氏は、次のように述べています。「Salesforce Data 360 と Google BigQueryを活用し、6,400万件の顧客プロファイルを2,400万件に統合したことで、当社のロイヤルティプログラムは、15以上の全ブランドにわたる顧客行動をより深く把握できるようになりました。これにより、真にパーソナライズされたエンゲージメントを通じて、リーチできる顧客層が25%拡大しました。しかも、データを移動したりコピーしたりすることなく、これらすべてを実現できるのです」
BionicのグループCTOであるジェームズ・ロマス氏は、次のように述べています。「Agentforceにより、企業全体で自律的なアクションをスケールさせることが可能になります。 Geminiを統合することで、AIエージェントに世界最高水準の知能とより深いコンテキストを提供し、セキュリティやガバナンスを損なうことなく、あらゆる部門でスケールを実現することができます」
エージェンティック エンタープライズの時代がついに到来しています。 Google Cloudと Salesforceの本パートナーシップを通じて、企業は断片化したデータを統合し、複雑なプロセスを自動化し、単一の統合アーキテクチャ内で真の人間とAIのコラボレーションを実現できます。これは次なるAIの時代において、より迅速かつスマートに成長したいと考える企業のために構築されたものです。
提供時期
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Slack Enterprise Search(GmailおよびGoogle ドライブの検索):現在、利用可能です。
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Gemini Enterprise 上の Agentforce Sales:Gemini Enterprise Marketplaceにてオープンベータ版として現在、利用可能です。
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Slack 上の Gemini Enterprise:Slack Marketplace でプライベートプレビュー版として現在、利用可能です。
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IDMC Google BigQueryコネクター(CAIおよびCDAM):2026年4月より提供開始予定です。
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IDMC Apache Iceberg GCP サポート:2026年4月、提供開始予定です。
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Gemini によるAgentforce向け推論機能:2026年5月、提供開始予定です。
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Slackbot Google Slides Generator:2026年半ばに提供開始予定です。
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Google Lakehouse によるゼロコピー:2026年後半に提供開始予定です。
Google Cloud について
Google Cloud は、AI インフラストラクチャ、Gemini をはじめとする先進的なモデル、データ管理、マルチクラウド セキュリティ、開発ツール、さらにエージェントやアプリなど、強力で最適化された AI スタックを提供し、エージェント時代に向けた組織の変革を支援します。200 以上の国と地域で、信頼されるテクノロジー パートナーとして選ばれています。
Salesforce について
Salesforceは、あらゆる規模の企業がエージェンティック エンタープライズへと変革することを支援します。人とAIエージェント、アプリケーション、データを信頼性の高い単一のプラットフォームへ統合することで、これまでにない成長とイノベーションを実現します。詳細は salesforce.com/jp をご覧ください。
詳細情報
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SalesforceとGoogle Cloudのパートナーシップに関する詳細は、こちら(英語)。
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AgentExchange 上の Google マップ MCP サーバーに関する最新のニュースは、こちら(英語)。
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UCPに対応した Agentforce Commerce に関する最新のニュースは、こちら。
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