インフォームドチョイスと週1回投与型経口血糖降下剤に関する医師と2型糖尿病患者の意識調査
健康・医療分野の広告メディア事業ならびにマーケティング事業を行う株式会社QLifeは、キッセイ薬品工業株式会社のスポンサードのもと、2型糖尿病患者806例ならびに2型糖尿病患者を診療する医師200例を対象に、インフォームドチョイスと週1回経口血糖降下剤についての意識調査を実施し、その結果が「薬理と治療」誌2021年7月号に掲載されました。
健康・医療分野の広告メディア事業ならびにマーケティング事業を行う株式会社QLife(キューライフ/本社:東京都港区、代表取締役:有瀬和徳)は、キッセイ薬品工業株式会社のスポンサードのもと、2型糖尿病患者(以下「患者」)806例ならびに2型糖尿病患者を診療する医師(以下「医師」)200例を対象に、インフォームドチョイス(以下「ICh」)と週1回経口血糖降下剤(以下「週1回製剤」)についての意識調査を実施し、その結果が「薬理と治療」誌2021年7月号(http://lifescience.co.jp/yk/yk21/ykj2107.html)に掲載されました。
今回の調査結果から、以下について明らかになりました。
今回の調査結果について、東邦大学医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌学分野教授の弘世貴久先生は、「IChの実施と、週1回製剤の希望という点で、医師と患者の回答に乖離があった。今後IChによって、医師が患者に、週1回製剤を選択できることを示すなど治療についてしっかり説明することが必要であろう。それにより、患者側に自分が選択したという責任感と一緒に治療していく意識が生まれ、患者の治療満足度や治療の成功に結び付くであろう」と指摘しました。
【調査結果の概要】
■患者背景
回答者806例の平均年齢は58.5±11.8歳、男性が75.6%で、平均罹病期間は12.4±10.1年でした。処方されている糖尿病薬の種類は平均2.2±1.4種類、糖尿病薬の服用錠数は平均3.5±2.8錠、処方されているすべての薬剤の種類は5.1±3.7種類、服用錠数は7.6±6.9錠でした。
■医師背景
回答者200例の平均年齢は52.1±11.4歳、男性が91.0%で、2型糖尿病患者の平均診療人数は月に98.1±78.0人でした。
■患者の年齢層
医師が診療している患者の年齢層は60代(47.0%)が最も多く次いで70代(27.0%)でした。調査に回答した患者の年齢層は50代(33.6%)が最も多く次いで60代(24.9%)でした。
■服薬遵守率
服薬遵守している患者の割合は、医師の回答では平均78.3±14.3%、患者の回答では93.8±9.7%で、患者の回答のほうが高率でした。
■薬剤の飲み忘れ
薬剤を「ほぼ飲み忘れることはない」患者の割合は、医師の回答では7.5%、患者の回答では55.2%でした。「ほぼ飲み忘れがない状態」に対する医師と患者の認識が同様でない可能性が考えられます。
薬剤の飲み忘れと服用する薬剤数の関係について、「関係する/どちらかといえば関係する」という回答は医師91.0%、患者22.9%で、医師と患者の認識に大きな差がありました。患者の多くが多剤服用はアドヒアランスの低下につながらないと考えていることが示されました。
■インフォームドチョイス(ICh)
医師がIChを実施している割合は51.4%、IChを経験したことがある患者の割合は23.1%で、医師と患者の回答に乖離が見られました。
IChを希望する患者の割合は、医師回答では51.4%、IChを経験したことのない患者では57.4%でした。IChを希望する患者は、受診頻度が低い、糖尿病の状態が悪い、糖尿病薬の服薬継続に負担を感じている、という傾向が見られました。
■週1回経口血糖降下剤(週1回製剤)
1種類でも週1回製剤への変更を希望する患者の割合は、医師の回答では平均43.0±26.5%、患者の回答では82.9%でした。週1回製剤への変更を希望する患者は、就業者、服用継続への負担感あり、IChを希望、服薬順守率が高くない傾向にありました。
また、週1回製剤を希望する患者は単剤服用から多剤服用まで広範に存在し、一元的な判断が困難であり、IChにより個別のニーズを把握することが重要であると考えられます。
医師回答で、週1回製剤に対する肯定的な意見は、服用薬剤数の減少(48.5%)、飲み忘れの減少(28.5%)でした。否定的な意見は、飲み忘れの心配(52.0%)、1種類だけの変更ではメリットがない(32.5%)でした。患者が週1回製剤を希望する主な理由は、服用する薬剤数の減少(56.3%)、薬剤の変更による治療効果への期待(38.8%)、飲み忘れの減少(33.3%)でした。希望しない主な理由は、飲み忘れの心配(11.2%)、今のままの薬剤で十分(6.2%)でした。
■調査主体:株式会社QLife(キューライフ)
●実施概要:
調査対象:2型糖尿病治療のために医療機関に定期的(3か月に1回以上)に通院しており、週1回経口血糖降下剤を服用していない2型糖尿病患者、月に5名以上の2型糖尿病患者の診療を行っている医師
有効回収数:患者806名、医師200名
調査方法:インターネット調査
調査時期:2020年11月27日~12月28日
今回の調査結果から、以下について明らかになりました。
- 医師がIChを実施している割合は51.4%、IChを経験したことがある患者の割合は23.1%で、乖離が見られた。
- IChの経験がなく、IChを希望する患者は57.4%で、受診頻度が低い、糖尿病の状態が悪い、糖尿病薬の服薬継続に負担を感じている、という傾向が見られた。
- 医師と患者がIChによって治療を選択することは、医師と患者の認識のギャップを解消し、患者の治療満足度向上に寄与すると考えられる。
- 1種類でも週1回製剤への変更を希望する患者の割合は、医師の回答では平均43.0±26.5%、患者の回答では82.9%で乖離が見られた。
- 週1回製剤は、単剤服用から多剤服用まで幅広い患者にニーズがあり、個別に把握する必要があるため、IChの実施が重要である。
今回の調査結果について、東邦大学医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌学分野教授の弘世貴久先生は、「IChの実施と、週1回製剤の希望という点で、医師と患者の回答に乖離があった。今後IChによって、医師が患者に、週1回製剤を選択できることを示すなど治療についてしっかり説明することが必要であろう。それにより、患者側に自分が選択したという責任感と一緒に治療していく意識が生まれ、患者の治療満足度や治療の成功に結び付くであろう」と指摘しました。
【調査結果の概要】
■患者背景
回答者806例の平均年齢は58.5±11.8歳、男性が75.6%で、平均罹病期間は12.4±10.1年でした。処方されている糖尿病薬の種類は平均2.2±1.4種類、糖尿病薬の服用錠数は平均3.5±2.8錠、処方されているすべての薬剤の種類は5.1±3.7種類、服用錠数は7.6±6.9錠でした。
■医師背景
回答者200例の平均年齢は52.1±11.4歳、男性が91.0%で、2型糖尿病患者の平均診療人数は月に98.1±78.0人でした。
■患者の年齢層
医師が診療している患者の年齢層は60代(47.0%)が最も多く次いで70代(27.0%)でした。調査に回答した患者の年齢層は50代(33.6%)が最も多く次いで60代(24.9%)でした。
■服薬遵守率
服薬遵守している患者の割合は、医師の回答では平均78.3±14.3%、患者の回答では93.8±9.7%で、患者の回答のほうが高率でした。
■薬剤の飲み忘れ
薬剤を「ほぼ飲み忘れることはない」患者の割合は、医師の回答では7.5%、患者の回答では55.2%でした。「ほぼ飲み忘れがない状態」に対する医師と患者の認識が同様でない可能性が考えられます。
薬剤の飲み忘れと服用する薬剤数の関係について、「関係する/どちらかといえば関係する」という回答は医師91.0%、患者22.9%で、医師と患者の認識に大きな差がありました。患者の多くが多剤服用はアドヒアランスの低下につながらないと考えていることが示されました。
■インフォームドチョイス(ICh)
医師がIChを実施している割合は51.4%、IChを経験したことがある患者の割合は23.1%で、医師と患者の回答に乖離が見られました。
IChを希望する患者の割合は、医師回答では51.4%、IChを経験したことのない患者では57.4%でした。IChを希望する患者は、受診頻度が低い、糖尿病の状態が悪い、糖尿病薬の服薬継続に負担を感じている、という傾向が見られました。
■週1回経口血糖降下剤(週1回製剤)
1種類でも週1回製剤への変更を希望する患者の割合は、医師の回答では平均43.0±26.5%、患者の回答では82.9%でした。週1回製剤への変更を希望する患者は、就業者、服用継続への負担感あり、IChを希望、服薬順守率が高くない傾向にありました。
また、週1回製剤を希望する患者は単剤服用から多剤服用まで広範に存在し、一元的な判断が困難であり、IChにより個別のニーズを把握することが重要であると考えられます。
医師回答で、週1回製剤に対する肯定的な意見は、服用薬剤数の減少(48.5%)、飲み忘れの減少(28.5%)でした。否定的な意見は、飲み忘れの心配(52.0%)、1種類だけの変更ではメリットがない(32.5%)でした。患者が週1回製剤を希望する主な理由は、服用する薬剤数の減少(56.3%)、薬剤の変更による治療効果への期待(38.8%)、飲み忘れの減少(33.3%)でした。希望しない主な理由は、飲み忘れの心配(11.2%)、今のままの薬剤で十分(6.2%)でした。
■調査主体:株式会社QLife(キューライフ)
●実施概要:
調査対象:2型糖尿病治療のために医療機関に定期的(3か月に1回以上)に通院しており、週1回経口血糖降下剤を服用していない2型糖尿病患者、月に5名以上の2型糖尿病患者の診療を行っている医師
有効回収数:患者806名、医師200名
調査方法:インターネット調査
調査時期:2020年11月27日~12月28日
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