サービス開始20周年記念・ビジュアルで見る日本社会の20年 第2弾ストックフォトの「シニア像」は20年でどう変わったか?

「支えられる存在」から「自分の人生を主体的に生きる個人」へ

ピクスタ

ピクスタ株式会社(東京都渋谷区 代表取締役社長:古俣大介、東証スタンダード:3416)が運営する写真・イラスト・動画・音楽素材のマーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」は、2026年5月のサービス開始20周年を記念し、特別連載【ビジュアルで見る日本社会の20年】を実施しており、特設サイト「PIXTAが映した日本社会の20年」も公開中です。9月21日の敬老の日を前に、第2弾となる今回はシニアに焦点を当てました。20年間で蓄積した検索データや販売動向をもとに、日本社会における「シニア像」の変容を分析します。ストックフォトは、その時代の企業広告やメディアが求める理想の姿を映す時代の写し鏡です。サービス開始から20年間、日本最大級のプラットフォームとして蓄積してきたアーカイブを「日本の文化資産」として再定義し、ビジュアルデータの変遷から日本人の価値観の深化をひもときます。

◆【ビジュアルで見る日本社会の20年】第2弾ストックフォトの「シニア像」はどう変わったか?:https://pixta.jp/guide/?p=74336

<分析概要>

調査主体:ピクスタ株式会社

分析対象期間:2006年5月〜2026年6月(サービス開始からの20年間)

分析対象データ:「PIXTA」における画像・動画素材の販売データおよび検索キーワードデータ

分析テーマ:シニアに関するビジュアル表現の変遷

関連企画:連載企画【ビジュアルで見る日本社会の20年】の一環として実施

■ 背景

団塊の世代がすべて75歳以上となる「2025年問題」を迎え、日本は本格的な超高齢社会に入りました。一方で「人生100年時代」「生涯現役」という価値観が広がり、シニア世代の生き方は多様化しています。

高齢者によるスマートフォンやパソコンの活用も急速に進み、デジタルを使いこなす姿は珍しくなくなりました。ストックフォトは、時代の理想像や無意識の欲求を映すアーカイブです。本リリースでは、9月21日の敬老の日を前に、20年前の「支えられる存在」から現在の「自分の人生を主体的に生きる個人」へと変化したビジュアルの潮流を可視化します。

■「シニア像」で見る20年の変化、創業時と現在の比較

サービス開始当初から2010年までは、家族や夫婦の一員として写るシニアが中心でしたが、現在は一人の個人としてのポートレートが主流となっています。ストックフォトのこの変化は、シニア像が「支えられる存在」から「自分の人生を主体的に生きる個人」へとシフトしたことを示しています。

創業時(2006年〜2010年)

現在(2021年〜2026年)

売れ筋の被写体

家族・夫婦の一員としてのシニア

一人の個人としてのシニア

服装・色合い

ベージュやグレーなど淡い色合い

カラフルでスタイリッシュな装い

描かれ方

ケアされる受け身な存在

自立し、前向きな姿

利用場面

広告・パンフレットの人物写真

WEB記事・SNS・行政資料・説明素材

注目キーワード

団塊の世代、定年退職、シニアマーケット、悠々自適、三世代

2025年問題、人生100年時代、デジタル活用、自立支援、生涯現役、グレイヘア、ソロ活

▼詳細は特設記事でご覧いただけます。

https://pixta.jp/guide/?p=74336

■ ビジュアル・検索ワードの変遷から見る、日本人のシニア像の変化

20年間の販売データと検索ワードをひもとくと、シニアに対するイメージは社会の変化とともに3つの時代を経て変容してきました。

【〜2010年:「絵に描いたような幸せな老後」の時代】

売れ筋の大半は、公園を歩く夫婦や孫を囲む三世代家族、ゴルフ場で微笑む高齢者など「幸せな老後を演出した広告写真」でした。背景にあるのは、2007〜2008年の団塊の世代の定年退職です。これを機に、広告業界では「シニアマーケット」という言葉が定着しました。退職後は旅行や趣味、孫との時間を楽しむ生き方が老後の理想とされていた時代です。起用先の多くは、旅行・保険・住宅の広告で、高齢者は豊かな消費者として描かれています。就労やデジタル活用等のテーマはこの時代のビジュアルにはまだ登場していません。シニアの多くは、夫婦や家族の一員として写され、一人の個人としてカメラに向かう姿はほとんど見られません。運動している様子は、ウォーキングやゴルフ程度にとどまっています。また、服装は、ベージュやグレーを基調とした淡い色合いが主流です。当時のシニア像は、穏やかな老後をゆっくり過ごす存在でした。

【2011~2020年:大きな変化のなかった「安定期」】

2011年から2020年までの10年間、シニア素材の表現は大きくは変わりませんでした。屋外で活動的に過ごす夫婦や家族の構図、ゴルフ・ウォーキング・ガーデニングといったテーマが、引き続き主流のままです。2016年以降は「アクティブシニア」という言葉が広まり、表情や服装がやや若々しくなるなど少しずつ変化も見られました。ただし、就労や社会参加、個人としての表現をテーマにした素材は、まだ多くありません。

【2021~2026年:シニア素材は『余暇』から『日常』へ】

現在の売れ筋シニア素材が描くのは、スマートフォンやパソコンを使いこなし、職場で活躍し、ヨガやボウリングで体を動かすシニアの姿です。ストックフォトが描くシニア像は、20年前とはまったく別物になりました。2020〜2022年のコロナ禍を経てシニアのデジタル活用が加速し、2025年には団塊の世代が後期高齢者となる「2025年問題」を迎えています。介護の需要が高まる一方、高齢者が社会で活躍し続けることへの期待も強まりました。「人生100年時代」「生涯現役」という言葉が示すように、定年はもはやゴールではありません。高齢者は、ケアの受け手や消費者としてではなく、社会の中で役割を持つ生活者として描かれています。

写り方も家族の一員から一人の個人へ変わりました。PIXTAの検索データでもこの変化は裏付けられており、シニア関連の検索で「家族」が使われる順位は、11位から47位まで下がりました。代わって「シニア同士」「高齢者だけ」など、シニアだけの構成を指定する言葉が増えています。介護・医療・行政分野では、「シニアだけ」の素材を求める実務ニーズが広がりました。このことから、シニアは今、「誰かに付き添われる存在」ではなく、「一人でも成立する個人」として検索されていることがわかります。ファッションも、ベージュや灰色中心の落ち着いた装いから、鮮やかで自分らしいスタイルへと変化しています。介護・医療の描写も、ケアされる側から自立支援へと軸足が移りました。今のシニア像は、支えられる存在ではなく、自分の人生を主体的に生きる個人となっている様子がうかがえます。

■ 売れ筋素材が示す、日本人の次の欲求

現在の売れ筋素材には、多様なシニアの姿が並びます。スマートフォンやパソコンを使いこなす姿、職場で活躍する姿、ヨガやボウリングで体を動かす姿、前向きにリハビリへ取り組む姿などです。家族と一緒に写る姿ではなく、一人で写る素材も増えています。購入目的も変化しました。2010年代までは広告やパンフレット用途が中心でしたが、現在はWeb記事やSNS、行政資料での利用が主流です。

かつてのシニア素材は、旅行やゴルフを楽しむ悠々自適な老後の姿か、介護や医療の場で世話を受ける姿の、どちらかが中心でした。現在の売れ筋は、そのどちらでもないシニア像を映しています。これは、企業やメディア、行政の発信物におけるシニアの描かれ方そのものが変わってきたことを意味します。古いシニア像を使い続けるコンテンツは、実際の高齢者の姿とずれてきているとも言えそうです。

■ AI学習データとしての価値

本プロジェクトで扱うデータは、次世代のAI開発を支える「文化的多様性の基盤」としての側面も持っています。本連載の第1弾は、旅行をテーマに20年間のビジュアルの変遷を分析しました。また、特設サイト「PIXTAが映した日本社会の20年」では、家族・ビジネス・美・イラスト・映像の5つのカテゴリのビジュアルの変遷を読み解いています。


PIXTAは20年間、日本の文化や働き方、季節感の変化を記録してきました。現在は素材サイトの枠を超え、日本の実像を次世代へ引き継ぐ「文化のデータアーカイブ」として機能しています。

今回の分析では、過去20年分の画像・動画の販売データやメタデータ、検索キーワードを横断的に活用しました。日本社会の価値観やライフスタイルの変遷を読み解くマーケティングデータとしても役立てています。グローバルなトレンドでは捉えにくい日本独自の文脈や、クリエイターがレンズ越しに切り取った感情の機微など、人間ならではの表現力を宿している点もPIXTAデータの強みです。

▼ビジュアルで見る日本社会の20年 第1弾ストックフォトの「旅行像」はどう変わったか?:https://pixta.jp/guide/?p=73790

▼特設サイト「PIXTAが映した日本社会の20年」:https://pixta.jp/20th

■ 今後の展望

当社は「ストックフォト企業」から「日本文化のデータアーカイブ企業」へと役割を広げ、ビジュアルデータの価値を文化資産として再定義してまいります。【ビジュアルで見る日本社会の20年】は連載企画として、今後も様々な切り口で分析を順次配信する予定です。

■ PIXTAについて

「PIXTA」はプロ・アマチュアを問わず誰もが自ら制作した写真・イラスト・動画・音楽をインターネット上で売買できるデジタル素材のマーケットプレイスとして2006年5月にスタート。「日本人や日本文化に関わる画像・動画素材ならPIXTA」と評される国内最大のデジタル素材サイトです。

近年は広告などのクリエイティブ制作分野への素材提供のみならず、機械学習を行う企業や学術機関向けにAI開発用の学習データとしての画像・動画素材を提供。アノテーションサービスと共にAI開発の支援もしています。

併せて、写真の撮り下ろしサービスとして、全国のフォトグラファーとマッチングできる法人向け出張撮影「PIXTAオンデマンド」を展開し、ビジュアルプラットフォームとして企業の様々なビジュアルニーズに対応しています。

【会社概要】

ピクスタ株式会社 (東証スタンダード:3416)

設 立:2005年8月25日

所在地:東京都渋谷区渋谷2丁目21−1 渋谷ヒカリエ 33階 JustCo Shibuya Hikarie

TEL:03-5774-2692 

URL:https://pixta.co.jp/

資本金:332,437千円(2026年6月末時点)

代表取締役社長:古俣 大介

事業内容:コンテンツ販売事業

     撮影事業

       ものづくり体験事業

子会社:PIXTA ASIA PTE. LTD.

    PIXTA VIETNAM CO., LTD.

    POTONOW CO.,LTD.

    株式会社YASUMI WORKS

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会社概要

ピクスタ株式会社

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URL
http://pixta.co.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都渋谷区渋谷2丁目21−1 渋谷ヒカリエ 33階 JustCo Shibuya Hikarie
電話番号
03-5774-2692
代表者名
古俣 大介
上場
東証スタンダード
資本金
3億3243万円
設立
2005年08月