名古屋市、「Dell PowerScale」ストレージで庁内職員2万人が利用するデータ利活用の基盤を強化し、行政DXを推進

ストーリーのハイライト

• AI活用をはじめとしたDX推進に伴うデータ増大に対応できる約3PBの大容量ファイルサーバー環境を実現

• 遠隔地へのレプリケーションを実施し、セキュリティー／データ保護体制を強化

• 現場業務へ影響を与えることなく、旧環境の百数十台規模に上るNAS装置から無停止でデータ移行を実現

2025年12月18日：

デル・テクノロジーズ株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：グレンジャー ウォリス、以下、デル・テクノロジーズ）は、名古屋市（市長：広沢 一郎）が、行政のDX（デジタル トランスフォーメーション）を支える全庁統合ファイルサーバーを「Dell PowerScale」スケールアウト ストレージで構築し、高い性能・信頼性と安全性を兼ね備えたデータ利活用基盤を強化したことを発表しました。今回の戦略的なアップグレードにより、庁内の各部署に分散している行政資料の活用の業務効率を高め、データ セキュリティーを強化することで、最終的には市民により良いサービスを提供することが可能になります。

なぜ重要なのか

名古屋市では、行政DXの一環としてネットワークモデルの移行を予定していましたが、それに伴って、庁内の各部署で個別に導入されたNAS装置をそのまま運用することが、セキュリティー面での課題として浮上しました。そこで同市では、新たな全庁統合ファイルサーバーを導入し、これらのNAS装置を集約することとなりました。今後の行政DXを下支えする全庁統合ファイルサーバーの構築を目指しました。

採用理由

新全庁統合ファイルサーバーの選定にあたっては、集約対象となるNAS装置が百数十台規模に上っており、これを収容できるストレージのリソースが不可欠でした。また、今後のDX推進ではAIおよび生成AIの利活用にも取り組んでいくため、そのデータ保管場所としての要件も満たす必要がありました。さらに、全庁レベルでの利用となると、約2万人の職員が市内数百カ所の拠点からアクセスするため、同時接続性の高さやパフォーマンスも重視しました。加えて、筐体（きょうたい）がコンパクトで省スペースであることも条件でした。

導入効果

「Dell PowerScale A3000」で既存のファイルサーバーを統合したことにより、AI活用をはじめとした今後のDX推進施策を支える大容量のデータ基盤が実現しました。旧ファイルサーバーの容量が約70TBだったのに対し、新全庁統合ファイルサーバーの実効容量は約3PBと40倍以上にアップしました。また、アクセス頻度の多いデータはSSDに、アクセス頻度の低いデータはHDDに配置することで、性能要求とコスト要求のバランスを最適化することにも成功しました。さらに、遠隔地へのレプリケーションを行うことで、データのセキュリティーや保護体制を強化し、データの安全性も担保されました。各ユーザー部門においても、NAS装置を自分で管理する必要がなくなったほか、誤消去したデータのセルフリストアが可能になるなど、利便性の向上が図られました。

現場業務へ影響を及ぼすことなく、旧ファイルサーバー環境から無停止でのデータ移行が実現できたことに加え、データ保護／セキュリティー体制が強化されました。「PowerScale」に保存されたデータは、スナップショット機能「SnapshotIQ」と遠隔レプリケーション機能「SyncIQ」を用いて、外部のセキュア バックアップ サービスへ転送しており、管理者でも容易にデータへのアクセスや削除が行えないため、万一ランサムウェアなどの被害に遭った際にもデータを保全することができます。

「Dell PowerScale」による新全庁統合ファイルサーバーは、2025年3月より本稼働を開始し、2025年度中にデータ移行も完了する予定です。

コメント

名古屋市 総務局 行政DX推進部 デジタル改革推進課　前田 敦紀氏は次のようにコメントしています。

「『Dell PowerScale』の各種機能は、運用管理の効率化に大きく貢献しています。各部門へ容量割り当てする際にはクォータ管理機能『SmartQuotas』を利用していますが、GUIで作業が行えるので大変便利です。ストレージの状況確認も、専用管理ツールの『InsightIQ』で簡単に行えますし、予期せぬアラートが通知された際なども、デル・テクノロジーズの支援のおかげで無事問題を解消することができました。DX推進やAIおよび生成AIの利活用が進めば、データの管理・運用がこれまで以上に重要になります。その取り組みを下支えするコンポーネントとして、『PowerScale』を積極的に活用していきたいと思います」。

デル・テクノロジーズの専務執行役員 テレコムメディア営業 統括本部長 兼 公共営業統括本部長 諸原 裕二は次のようにコメントしています。「『Dell PowerScale』の提供する高い性能や安全性を高く評価いただきご採用いただいたことに感謝しています。デル・テクノロジーズのソリューションを最大限にご活用いただき、名古屋市民の皆様へのより良いサービス提供のIT基盤に一役貢献できたことを大変うれしく思います。AI活用を始めとしたDX化をさらに推し進める名古屋市のさらなる発展を祈願しています」。

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■デル・テクノロジーズについて

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