サントリーウォーターレポート

コロナ禍でさらに広がるミネラルウォーターの利用7割が「からだのことを意識して飲む」コロナ禍以降、スパークリングウォーターの飲用率も上昇

今やミネラルウォーターは、日常生活には欠かせないものとなっています。
サントリーは、「水と生きる」ことを社会との約束と位置づけており、ミネラルウォーター市場をリードする企業として、ミネラルウォーターがどのように飲用されているのか、飲用頻度、飲用機会や購入実態などを明らかにすることを目的に、1991年から毎年、市場動向調査を実施しています。

今やミネラルウォーターは、日常生活には欠かせないものとなっています。
サントリーは、「水と生きる」ことを社会との約束と位置づけており、ミネラルウォーター市場をリードする企業として、ミネラルウォーターがどのように飲用されているのか、飲用頻度、飲用機会や購入実態などを明らかにすることを目的に、1991年から毎年、市場動向調査を実施しています。
今回は、「コロナ禍前後の日常生活におけるミネラルウォーター」をテーマに、生活者のミネラルウォーターに対する意識と飲用実態を明らかにするとともに、近年ますます存在感を増しているスパークリングウォーターの飲用実態を明らかにしていきます。

Ⅰ.消費者利用動向調査
1991(平成3)年から当社で実施している生活者を対象にした利用動向調査の2021(令和3)年版です。今回は「コロナ禍前後の日常生活におけるミネラルウォーター」を主なテーマに、生活者の意識や行動を調査しました。

Ⅱ.参考:「日本のウォーター市場の推移について」

Ⅰ.消費者利用動向調査

「日常生活のなかのミネラルウォーター」に関する調査] 

1.調査対象
首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)および関西圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)に居住する20~69歳の男女個人で、昨年の8月以降に以下の6種の有料の水、および水道水のいずれかを「飲用水」として利用した人を対象としました。
a)ミネラルウォーター(ペットボトル、缶、ビンに入った非発泡かつ甘くないもの)
b)炭酸水またはスパークリングウォーター
c)フレーバーウォーター
d)宅配サービスのミネラルウォーター(ウォーターサーバーを使用し自宅で利用するもの)
e)スーパーの店頭などで、セルフサービスで詰める水
f)自宅の浄水器(水道直結式のアルカリイオン整水器や浄水器)の水

2.調査対象者数
500人(男性251人、女性249人)

3.調査方法
インターネット調査

4.調査期間
2021(令和3)年8月16日(月)~8月18日(水)

注)本レポートでは、小数点第2位を四捨五入しています。そのため、数字の合計が100%とならない場合があります。

調査結果の概要は次の通りです。

5.主な調査結果

(1)コロナ禍前後のミネラルウォーターの利用
①コロナ禍での意識や行動の変化
・コロナ禍で在宅時間が増え、買い物や備蓄に対する意識や行動が変化
・コロナ禍が長引くことで、7割が「健康」を気にしている

②ミネラルウォーターの利用実態
・コロナ禍で、ミネラルウォーターの飲用量が増加

③ミネラルウォーターと健康意識
・7割が「体のことを意識して水を飲む」
・「代謝」「デトックス」「便秘解消」「保湿」を意識して飲む人が増加

④ミネラルウォーターの買い置き
・ミネラルウォーターの買い置き率は6割以上
・「災害時」だけでなく「日常使い」「外出自粛」に備えた買い置きが広がる

⑤ミネラルウォーターを飲むときに気にすること、メーカーに求めること
・「価格」意識が高まるものの、メーカーには「おいしさ」「安全性」を求める声が大きい

(2)スパークリングウォーターの飲用実態
①スパークリングウォーター飲用の変化
・スパークリングウォーターの飲用率は10年前の2倍以上に
・日常生活のなかで飲用シーンが拡がり、生活に根付いた飲料になっている

②スパークリングウォーターの飲み方
・コロナ禍でスパークリングウォーターの「割り材」としての利用が増加

③スパークリングウォーターに求めるもの
・スパークリングウォーターに求めることは「炭酸の強さ」

④今後飲み水として利用したいもの
・飲み水として存在感が高まる、スパークリングウォーター

6.調査結果の詳細
(1)コロナ禍前後のミネラルウォーターの利用
①コロナ禍での意識や行動の変化
コロナ禍で在宅時間が増え、買い物や備蓄に対する意識や行動が変化
コロナ禍が長引くことで、7割が「健康」を気にしている

新型コロナウイルス感染症拡大前と現在との生活変化を尋ねたところ、「自宅にいる時間(在宅時間)」の増加(61.4%)が最も多く、続いて「ストレス」が増えた(43.6%)、「自分の健康への不安」が増えた(37.2%)人が多いことがわかりました。
また、「インターネットでの買い物」が増加(33.4%)、「食料品や飲料などの買い置き(備蓄)量」の増加(30.8%)の人も3割を超えており、コロナ禍の生活で、買い物や備蓄に対する考え方や行動が変化しているようです。
「1日のうちでミネラルウォーターを飲む機会や量」が増加(14.2%)や「飲酒の量」(10.8%)が増加した人も1割以上となりました。
一方で、「自宅内外での運動量」については、増えた人(12.2%)に対して減った人(25.6%)が2倍以上となっています。(図1)


コロナ禍以降の生活の変化やコロナ禍が長引くことによって、気になることを尋ねると、「自分の健康」(70.4%)、「家族の健康」(57.4%)が上位2項目となり、健康面が気になっている人が多くなっています。以下、「お金の不安」(37.6%)、「ストレスがたまっていること」(37.2%)、「慢性的な運動不足」(28.6%)などが続き、コロナ禍の生活が、心と体の健康に影響を及ぼしている様子がうかがえます。(図2)


②ミネラルウォーターの利用実態
コロナ禍で、ミネラルウォーターの飲用量が増加
新型コロナウイルス感染症拡大前(2019年)から現在までの、1日に飲む飲み水のうちのミネラルウォーターの量と割合の推移をみると、2019年(344.0ml、38.3%)以降、2020年(375.5ml、42.3%)、2021年(482.5ml、42.2%)と増加傾向にあります。
飲み水全体の飲用量も、2019年が896.9mlであったのに対し、2021年は1144.7mlと247.8ml(およそコップ1杯分以上)増加しており、コロナ禍での生活変化が、ミネラルウォーターを含む飲み水の飲用量に影響していると考えられます。(図3)


③ミネラルウォーターと健康意識
7割が「体のことを意識して水を飲む」
「代謝」「デトックス」「便秘解消」「保湿」を意識して飲む人が増加
水を飲むときに、自身の体のことを意識して飲むことがあるかを尋ねたところ、全体の70.2%(「いつも意識」、「たまに意識」の合計)が「体のことを意識して水を飲んでいる」と回答しています。さらに、「コロナ禍前より1日のうちでミネラルウォーターを飲む機会や量が増えた」人では84.5%が、「体のことを意識して水を飲んでいる」と回答しています。(図4)
具体的に意識していることでは、「熱中症予防」(53.0%)、「血行促進・血液がさらさらになる」(51.3%)を半数以上の人が意識しています。2020年と比べ、特に「代謝をあげる」(2021年:33.9%、2020年に比べ+9.3ポイント)、「デトックス効果」(40.5%、同+5.1ポイント)、「肌の保湿のため」(21.9%、同+5.4ポイント)、「疲労回復」(15.7%、同+4.7ポイント)「便秘解消」(36.8%、同+4.0ポイント)、などと増加しています。
コロナ禍の生活で「健康」や「慢性的な運動不足」を気にする人が一定数いるなか、ミネラルウォーターを飲むことで、健康な体を維持したいと考えている様子がうかがえます。(図5)


④ミネラルウォーターの買い置き
ミネラルウォーターの買い置き率は6割以上
「災害時」だけでなく「日常使い」「外出自粛」に備えて買い置きが広がる
コロナ禍で買い物や備蓄に対する意識や行動が変化するなか、「自宅にミネラルウォーターの買い置きがある」人は全体の65.6%(「小容量のみ」、「大容量のみ」、「小容量・大容量ともに」の合計)となっています。「コロナ禍で食料品や飲料などの買い置き(備蓄)量が増えた」と回答した人では、8割近く(77.3%)が「買い置きがある」と回答しています。(図6)


ミネラルウォーターの買い置きをする理由は、「災害時に使いやすいと思うから」(69.2%)が最も多くなっていますが、「コロナ禍で食料品や飲料などの買い置き(備蓄)量が増えた人でミネラルウォーターを買い置きしている人」の回答では、「災害時に限らず、日常的に使いやすいと思うから」(44.5%)、「外出自粛などに備えたいから」(20.2%)が全体よりも高く、コロナ禍の外出自粛が影響しているようです。(図7)


⑤ミネラルウォーターを飲むときに気にすること、メーカーに求めること
「価格」意識が高まるものの、
メーカーには「おいしさ」「安全性」を求める声が大きい
ミネラルウォーターを飲む、または利用するときに気にしていることを尋ねると、「価格」(59.9%)「おいしさ」(42.3%)、「安全性」(35.7%)、「メーカー名」(31.3%)、「品質」(30.6%)が上位の項目となっています。中でも「価格」については、2019年から2021年の3年間でさらに高い数値となっており、コロナ禍以降のまとめ買い、買い置きなどの増加が価格に対する意識にも影響を及ぼしていることがうかがえます(図8)。
また一方で、メーカーに対して求めることについて尋ねると、低価格重視のお客様が増えたことで、2020年、2021年と「低価格」に対する要望が3位に浮上したものの、「おいしさ」、「安全性」を求める声のほうが大きいことがわかりました。(表1)


(2)スパークリングウォーターの飲用実態
①スパークリングウォーター飲用の変化
スパークリングウォーターの飲用率は10年前の2倍以上に
日常生活のなかで飲用シーンが拡がり、生活に根付いた飲料になっている
2021年のスパークリングウォーターの飲用率(この1年間に飲んだ人の割合)は53.0%。10年前の2011年(22.4%)に比べ、2倍以上に伸長しています。また、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年(49.8%)と比べても、飲用率は上昇しています。(図9)


スパークリングウォーターを飲むシーンで、最も多いのは「くつろいでいる時」(41.5%)ですが、10年前の2011年(15.2%)に比べ、26.3ポイントも増加しています。その他のシーンを見ても、「朝起きてすぐ」(15.1%、2011年に比べ+11.5ポイント)、「家事の合間」(16.2%、同+9.9ポイント)、「風呂上り」(26.4%、同+5.9ポイント)、「外出から帰った時」(17.7%、同+5.2ポイント)などで、飲む人が増えており、食事時だけでなく、日常生活の中で、スパークリングウォーターを飲むシーンが拡がっていることがわかります。(図10)


②スパークリングウォーターの飲み方
コロナ禍でスパークリングウォーターの「割り材」としての利用が増加
2019年からのスパークリングウォーターの飲み方の変化をみると、最も多い「そのまま飲んでいる」(2019年:80.7%、2020年:78.8%、2021年:77.4%)が変わらず高い割合を維持していますが、一方で「果汁飲料などノンアルコール飲料を割って飲んでいる」(2019年:20.1%、2021年:23.8%)は3.7ポイント、「黒酢や果実酢を割って飲んでいる」(2019年:11.2%、2021年:14.7%)は3.5ポイント、「果実シロップやジャムなどを割って飲んでいる」(2019年:6.8%、2021年:11.3%)は4.5ポイント増加しており、お酒以外の飲み物の「割り材」としても、需要が高まっているようです。(図11)


③スパークリングウォーターに求めるもの
スパークリングウォーターに求めることは「炭酸の強さ」
スパークリングウォーターを選ぶ際に重視することを尋ねたところ、「炭酸の強さ」(57.0%)が1位となりました。新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年と比べても微増しています。
コロナ禍前後で比較すると、「価格が安いこと」(2019年:36.1%、2021年:40.8%)が4.7ポイント、「天然水を使っていること」(2019年:16.1%、2021年:22.3%)が6.2ポイント増加しています。買い置きや自宅で飲む人が増えたことや、品質への意識が高まっていることが考えられます。(図12)


④今後飲み水として利用したいもの
飲み水としての存在感が高まる、スパークリングウォーター
今後、飲み水として利用したいものについて、10年前からの変化をみると、2011年には「スパークリングウォーター」は調査項目に入っていなかったのですが、2016年(36.6%)には3位となり、2021年(46.0%)には、ミネラルウォーターに次いで2位となっています。スパークリングウォーターは、年々、「飲み水」としての存在感を増していることがわかります。(表2)


Ⅱ.参考:「日本のウォーター市場の推移について」

日本のミネラルウォーターの歴史は、1970年代前半、業務用市場で販売された瓶入りのミネラルウォーターにまでさかのぼります。その後、さまざまな時代背景を反映しながら、ミネラルウォーターは着実に日本人の生活の中に浸透してきています。

●1980年代後半~家庭用市場への広がり
自然・健康ブームに加えて、海外旅行の増加によってミネラルウォーターに接する機会が増えたこと、さらに水道水の質への不安が問題になるなどの要因から、ミネラルウォーターは、それまでの業務用市場から家庭用市場へも広がり始めました。

●1990年代~家庭用市場で大きく伸長
1990年代に入って、マンションの貯水タンクの汚れや水道水の問題が報道されるようになりました。これを受けて、家庭用のミネラルウォーターの消費量は、国産が水道水の代替品として、輸入も1993(平成5)年のブームによって、ともに大幅に拡大しました。また、1994(平成6)年の猛暑・水不足による需要増や災害時の備蓄への意識の高まりにより、ミネラルウォーターは、家庭における日常品としての地位を確実なものにしました。
しかしながら、1995(平成7)年秋の異物混入事件により輸入ミネラルウォーターが大幅に減少した影響を受け、1996(平成8)年の家庭用ミネラルウォーター市場は、90年代で初めて前年を下回る結果となりました。一方でこの事件によって、ミネラルウォーターの安全性、品質に対する信頼がミネラルウォーター購入時のポイントとして消費者に大きく意識されるようになります。同年4月に国産小容量ペットボトル製品の販売が解禁。これにより、ミネラルウォーターの飲用機会が広がり、国産ミネラルウォーターの消費量は大幅に増加しました。
また、いわゆる「2000年問題」により、停電対策として家庭でミネラルウォーターを備蓄した人が多かったため、1999(平成11)年のミネラルウォーター市場は前年比3割増と大幅に伸長しました。

●2020年は前年比104.5%で過去最大規模に。コロナ禍の買い置き需要が影響
2000(平成12)年から2006(平成18)年までは健康志向の高まりなどにより、ミネラルウォーター市場は、拡大を続けていましたが、2007(平成19)年からは消費者の生活防衛意識の高まりなどを受けて、ほぼ横ばいの傾向でした。
2011(平成23)年は、東日本大震災後の備蓄用の需要が急増するなどの影響もあり3172千キロリットル(前年比126.0%)と大きく伸長し、20年前の11倍、10年前の約2.5倍の規模にまで拡大しました。
2020(令和2)年の国産ミネラルウォーターの生産量は3843千キロリットル(前年比105.6%)、輸入ミネラルウォーターは339千キロリットル(前年比93.9%)で、合計4182千キロリットルと過去最大規模となりました。コロナ禍による生活の変化により、ミネラルウォーターの飲用量・割合共に伸びたこと、また買い置き需要が増えたことが影響していると考えられます。(図13)


●日本の国民1人当たりの年間消費量推移、2020年は最多
日本の国民1人あたりのミネラルウォーター年間消費量は、2007(平成19)年からは19.7リットル前後で安定的に推移していましたが、2011(平成23)年は、東日本大震災の影響もあり、24.8リットルと大きく伸長しました。
2012年からは年々微増し、2020(令和2)年は、記録的猛暑となった2018(平成30)年の31.7リットルを抜き33.3リットル(前年比105.0%)とこれまでで最も多くなっています。(図14)



                                        以上
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