京都芸術大学と東北芸術工科大学の学生選抜展「DOUBLE ANNUAL」を2月24日から国立新美術館で開催!
ディレクターは金澤韻と服部浩之、監修に片岡真実
DOUBLE ANNUAL 2024 開催概要
瓢箪から駒 ーちぐはぐさの創造性ー 英題:A Horse from a Gourd: The Creativity of Incongruity
会期:2024年2月24日(土)~3月3日(日)(会期中の休館日:2月27日(火))
時間:10:00~18:00 ※観覧締切時間は17時半
観覧料金:入場無料
会場:国立新美術館 3階 展示室3A 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
主催:京都芸術大学(Kyoto University of the Arts)
協力:東北芸術工科大学(Tohoku University of Art & Design)
URL:https://www.kyoto-art.ac.jp/doubleannual2024/
展覧会に関するお問い合わせ 京都芸術大学 DOUBLE ANNUAL運営事務局
075-791-9122(代) d-annual@office.kyoto-art.ac.jp
学生選抜展「DOUBLE ANNUAL」とは
「DOUBLE ANNUAL」は京都芸術大学ならびに東北芸術工科大学の全学部生と院生を対象とした学生選抜展です。
京都芸術大学は2017年度より、第一線で活躍するキュレーターを招聘し、キュレーターの提示したテーマに応答する形で、学生を募集・選抜し、キュレーターから制作指導を受けながら展覧会をつくり上げる実践的な芸術教育プログラムに挑戦してきました。昨年より姉妹校である東北芸術工科大学からも学生選抜を行うプロジェクトへと発展させ、京都と山形という二つの異なる地点から、芸術教育のあり方を問い直し「アートになにができるのか」問いかけています。
ご挨拶
Double Annualは京都芸術大学と東北芸術工科大学の学内選抜展です。
Double Annualでは毎回テーマを設定し、両校の学生から作品プランを募集します。今回の募集テーマは「問い合わせ中」でした。コロナ禍を経て世界全体が次のフェーズを模索する中で、私たちの心理状態やそこに起こるアクションを念頭に置いたワードです。このキーワードに応答するかたちで、問いかけそのものに重きを置き、確たる答えを求めないオープンな姿勢の作品プランが多く寄せられました。
1次の書類選考、2次の面接を突破して最終的に選ばれた10人は、応募時のプランをディレクター陣と対話しながら発展させていきます。その中で、興味深いことに「容れ物」のイメージが浮かんできました。意識と体、自分自身と社会、空いている土地、などなど。中身と容れ物の用途やサイズは合っておらず、そこには常に大小の疑問が生じます。
時代が動く時、既存の枠組みや、慣れ親しんだ感覚などに違和を感じ始め、それはやがて無視することのできない大きなギャップになるということは、ありえることでしょう。その初期微動を、アーティストたちは敏感に感じ取っていると言えます。
またいっぽうで、今回の参加作家たちは、それら中身と容れ物が合っていない「ちぐはぐ」な状況を、必ずしもネガティブに捉えてはいません。ちぐはぐさ、つまり距離やギャップを無理に埋めようとはしなくとも、遠いどこかや誰かに何らかの呼びかけをしているようにも見えます。両義的な私たち自身を逆照射したり、あるいはその状況からクリエイティブで新しいヴィジョンを導き出そうともします。
問いと答えはいつもダイレクトに繋がっているわけではないはずです。時には、「瓢箪から駒」のように、思ってもみなかった面白い何かが飛び出してくることもあるのではないでしょうか。
ディレクター(京都芸術大学 担当):金澤韻
現代美術キュレーター。京都芸術大学客員教授。公立美術館勤務後、2013年よりインディペンデント・キュレーターとして活動。メディアアート、漫画、地域とアート、障害とアートなど既存の美術の枠を超える領域を扱う。国内外で展覧会企画多数。株式会社コダマシーン共同代表。現代美術オンラインイベントJP共同主宰。
ディレクター(東北芸術工科大学 担当):服部浩之
キュレーター。東北芸術工科大学客員教授、東京芸術大学大学院映像研究科准教授。2020年度・2021年度KUA ANNUALディレクター。アジア各地で新しく生まれる表現活動を調査研究するなかで、異なる領域の応答関係に関心をもち、様々な表現者との協働を軸にしたプロジェクトを展開する。近年の企画に、第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」(2019年)がある。
総合ディレクター:片岡真実
森美術館館長、国立アートリサーチセンター長、京都芸術大学大学院客員教授。2017-2019年度KUA ANNUALディレクター。芸術監督として、第9回光州ビエンナーレ(2012年、共同監督)、第21回シドニー・ビエンナーレ(2018年)、国際芸術祭「あいち2022」なども兼務。
出展作家
京都芸術大学
・張京京 ZHANG JINGJING(大学院 芸術専攻 映像メディア)修士1年
・趙彤陽 ZHAO TONGYANG(大学院 芸術専攻 写真・映像)修士2年
・住谷文兵 SUMITANI Bumpei(美術工芸学科 写真・映像コース)2年
・川口源太 KAWAGUCHI Genta(環境デザイン学科)3年
・山下龍二 YAMASHITA Ryuji(tachiwo.design.lab)(大学院 建築・環境デザイン領域)修士1年/協力:大塚崚太郎 OTSUKA Ryotaro
東北芸術工科大学
・横田勇吾 YOKOTA Yugo(大学院 芸術文化専攻 複合芸術領域)修士2年
・森田翔稀 MORITA Shoki(美術科 洋画コース)4年
・杜鞠 Tomari(美術科 洋画コース)2年
・木村晃子 KIMURA Akiko(美術科 洋画コース)4年
・菊地那奈 KIKUCHI Nana(大学院 芸術文化専攻 工芸領域)修士1年
アート・メディエーター
パブリシティ班
・荒木桃香 Araki Momoka(京都芸術大学 情報デザイン学科 クロステックデザインコース)4年生
・島田芽依 Shimada Mei(京都芸術大学 アートプロデュース学科)3年生
・松本妃加 Matsumoto Himeka(東北芸術工科大学 文化財保存修復学科)2年生
・山口楓生 Yamaguchi Fu(京都芸術大学 文芸表現学科)3年生
マネジメント班
・清原緋蕗 Kiyohara Hiiro(京都芸術大学 美術工芸学科 油画コース)2年生
・黄宇曦 Huang Yuxi(京都芸術大学大学院 芸術専攻 グローバル・ゼミ)修士2年
・田英凡 Tian Yingfan (京都芸術大学大学院 芸術専攻 グローバル・ゼミ)修士1年
・山根唯 Yamane Yui(東北芸術工科大学 文化財保存修復学科)1年生
アート・メディエーターとは
美術展をつくる一連のプロセスの一部を担うスタッフ。作家と深く関わり、展覧会ができるまでの活動を記録し、テクストを書き、広く世界に届けていくこと等を行います。様々な専門を持つ作家たちや世界的に活躍するキュレーターに寄り添いながら、展覧会を一緒に作り上げていきます。
京都芸術大学 https://www.kyoto-art.ac.jp/
12学科22コースからなる国内最大規模の総合芸術大学です。芸術を通して社会で必要な力を育成しています。
芸術を学んだ学生が社会を変える「藝術立国」を教育目標に掲げ、通学課程では特に “社会と芸術”の関わりを重視した芸術教育を推進。企業や自治体などが抱える課題を、学生たちがアート・デザインの力で解決する「社会実装プロジェクト」が年間100件以上あります。学科を超えたグループワークや実際の仕事を通して、社会性を備えた表現者を育成しています。
住所:〒606-8271 京都府京都市左京区北白川瓜生山町2-116
学科編成:12学科22コース(美術工芸学科、キャラクターデザイン学科、情報デザイン学科、プロダクトデザイン学科、空間演出デザイン学科、環境デザイン学科、映画学科、舞台芸術学科、文芸表現学科、アートプロデュース学科、こども芸術学科、歴史遺産学科)
在籍者数:3,976名(芸術学部 正科生、2023年5月現在)
東北芸術工科大学 https://www.tuad.ac.jp/
東北芸術工科大学は、「芸術的創造と良心による科学技術の運用により、新しい世界観の確立を目指す」 ことを建学の理念とし、全国発の公設民営大学として山形県山形市に設立された。芸術学部とデザイン工学部の2学部から成り、大学院生を含め約2,400名の学生が在籍する。実社会で活躍できる人材を輩出すべく、地域社会との連携を重視し、徹底した実学教育を展開していることが特長。昨年で開学30年を迎え、卒業生は延べ12,000人を超える。
住所:〒990-9530 山形県山形市上桜田3丁目4番5号
学科編成:芸術学部(文化財保存修復学科、歴史遺産学科、美術科、文芸学科、工芸デザイン学科)、デザイン工学部(プロダクトデザイン学科、建築・環境デザイン学科・グラフィックデザイン学科・映像学科・企画構想学科・コミュニティデザイン学科)
在籍者数:2,553名(学部生、2023年5月現在)
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像