1都3県の20歳以上の男女1,000人に聞いた「アフターコロナの飲食スタイルに関する調査」

コロナを経て4人に3人が「人生の楽しみを大切にしたい」と回答。今後増やしたい飲み方では「少人数で会話を楽しむ程度に飲む」が最多。より多様な飲み方が登場する中、若年層においては新たなトレンドの兆しも

株式会社ネオマーケティング

生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)は、イタリアの多様な食文化を尊重し、食べて、食材を買って、学ぶための場」というコンセプトの下、イタリアンレストラン&マーケットプレイスとして日本においては、銀座、原宿、丸ノ内、日本橋、湘南の5ヶ所でイタリア食材専門店舗を展開しているイータリー・アジア・パシフィック株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 西条 真義)と 2023年7月26日(水)~2023年7月27日(木)の2日間、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県在住の20歳以上の男女を対象に「アフターコロナの飲食スタイル」をテーマにインターネットリサーチを共同で実施いたしました。
  •  調査背景と概要
2020年から始まった新型コロナウイルス感染症の流行。これによって人々の生活や飲食スタイルも変化を余儀なくされました。現在は感染症の流行も落ち着き、日常生活での制限は徐々に緩和されてきました。しかし、コロナ禍以前の生活スタイルに戻るのではなく、変化が出てきています。
そこで今回は、人々の生活スタイルの変化や飲食に関する意識の変化について調査してみました。是非今後のマーケティング活動の一資料としてご活用ください。

【調査概要】
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:1都3県の20歳以上69歳以下の男女
有効回答数:1,000名
調査実施日:2023年7月26日(水)~2023年7月27日(木)

<調査サマリー>
  1. テレワーク導入が進み、コロナ前、コロナ禍と比べてプライベートの時間を作りやすくなったという人は3人に1人以上
  2. 4人に3人以上の人がコロナ禍を経て「人生の楽しみを大切にしたい」と思うようになった。特に女性は80%が回答するなど傾向が強い
  3. コロナ禍を経て「自宅でアルコール類を飲む頻度」は増加。一方で「友人・知人を招いて料理とアルコール類を楽しむ機会」は減少傾向に
  4. 今後一緒にアルコールを飲む機会を増やしたい人は「同性の友人」がトップ
  5. 今後増やしたい飲み方としては「少人数で会話を楽しむ程度に飲む」「食事に合わせてお酒を飲む」といった回答が上位に
  6. 約3割の人が「飲酒後の疲労を回避したい」ためノンアルコールドリンクを飲むと答える
  7. より多様な飲み方をしたいと考える人が増えてきている中、「アペリティーボ」というイタリアでは文化として定着している飲み方に対し、20代に於ける認知度は49.5%に上り(全体では約7割の人が「知らなかった」と回答)、若年層における新たなトレンドの兆しが伺える

2023年5月に新型コロナウイルスの感染症法上の分類が第5類に引き下げられました。それ以降、コロナ禍がある程度落ち着き、日常生活が戻ってきました。
こうしてコロナ禍を経た2023年現在の働き方について、出社形態をお聞きしました。
Q.現在の働き方(単一回答・n=733)

2023年の現在の働き方について、約62%の人がフル出社の状態で勤務していると回答しました。一方で38%の人はフルリモート、もしくは出社とリモート両方となっており、約4割の人がリモートでの勤務を行っている実態が見えてきました。
総務省が2020年に発表した通信利用動向調査(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/200529_1.pdf)で、2019年のテレワーク導入企業が20.2%だったことを鑑みると、ほぼ倍の数字となっています。勤務形態は新型コロナウイルス感染症の流行前後で大きく変わったといえます。
このように、新型コロナウイルス感染症は人々の生活に大きな変化を与えました。生活スタイルが変化したことで、意識の変化も生まれることが推測できます。

次いで、新型コロナウイルス感染症の流行前(2019年12月以前)や、コロナ禍(2019年12月~2023年4月)に比べて、5類引き下げ(2023年5月)以降はプライベートの時間が作りやすくなったかを聞いてみました。
Q.コロナ前、コロナ禍と比べてプライベートの時間を作りやすくなったか(単一回答・n=733)

新型コロナウイルス感染症の流行前と比べ、プライベートの時間を作りやすくなったと答えた人は「とてもそう思う」「ややそう思う」を合わせて42.8%にのぼりました。また、コロナ禍の最中に比べてプライベートの時間を作りやすくなったと答えた人は「とてもそう思う」「ややそう思う」を合わせて36.5%と3人に1人以上がプライベートの時間を作りやすくなったと回答しています。
前述の働き方に関する質問でもリモートワークの割合が増えるなど、人々の生活スタイルが変化した結果、プライベートの時間を作ることが可能になったことが推測できます。

また、新型コロナウイルス感染症の流行によって、家にとどまる時間が増えたことが、プライベートな時間について見つめ直すきっかけとなったことも考えられます。こうした経験から、プライベートな時間を作ろうという意識が高まった可能性もあるでしょう。

人々の生活スタイルやプライベートな時間への意識の変化が起きているところから、今度はコロナ化を経て人生観に変化があったかをお聞きしました。
Q.コロナ禍を経て人生観に変化があったか(単一回答・n=1000)

上の表は人生観に変化があったかの各項目について「とてもそう思うようになった」「ややそう思うようになった」の数値を合計したものです。
コロナ禍を経て、人生観に変化があった人が多く、変化がなかったと回答したのは全体では9.7%と10%を切る結果となりました。

人生観が変わったと回答した人が最も多かった項目は「人生の楽しみを大切にしたい」で75.9%となっています。これは4人に3人以上が回答しており、非常に多くの人がコロナ禍を経て人生を楽しもうと考えていることがうかがい知れます。

また、2番目に高かった項目は「その日その日を楽しんで生きたい」(67.7%)で、人生の楽しさについて考える機会が多かったと考えられます。これら2つの項目は男女の差が大きく出た項目としても注目すべき点があります。どちらも女性が平均よりも5ポイント以上多く回答しており、「人生の楽しみを大切にしたい」に至っては実に81%の女性が「そう思うようになった」と回答しています。

回答率の高かった3番目以降の項目に目を向けると「頑張ることは大事だが、何事も頑張りすぎないことも大事だと思う」(67.1%)、「家族との時間を大切にしたい」(66.0%)「これからの時代も収入がとても重要だと思う」(65.6%)と続きます。
人生を楽しみつつ、プライベートな時間を充実させたいという思いが強い一方で、コロナ禍のような制限下では収入面といったリアルな状況にも目を向けざるを得ないという、ある意味矛盾した人生観が醸成されていったと考えられます。

一方、前述の「家族との時間を大切にしたい」のほかにも「友人との時間を大切にしたい」(59.4%)といった項目も高い回答率を誇っています。これはコロナ禍が人と人との出会いが制限される時代となっていた反動で身近な人との時間を大切にしたいという心の表れであるといえるでしょう。

続いて、アルコールを飲む機会の変化を探っていきます。
コロナ禍前とコロナ後でアルコール類の機会の変化(単一回答・n=1000)

「自宅でアルコール類を飲む頻度が増えた」と答えた人が3割を超えた一方で「友人・知人を招いて楽しむ機会が減った」と回答した人が25%以上にのぼりました。コロナ禍を経て一人で飲むなら自宅での傾向が強まり、逆に友人・知人との会食は家ではなく外で行う傾向になったと考えられます。

どちらも5~6割の人が「変わらない」と回答していますが、逆に言えば、コロナ禍を経て少なくとも約4割の人が変化を感じているということが見て取れます。

次にアルコール類を一緒に飲む相手について現在、コロナ後に増えた人、減った人、今後増やしたい人、減らしたい人について質問しました。
アルコール類を一緒に飲む相手について(複数回答・n=1000)

現在一緒に飲む相手としては「家族と」が46.1%でトップとなり、「同性の友人」(43.2%)、「1人で」(36.6%)と続きました。減った人では「同性の友人と」(21.4%)、「職場の同僚と」(14.8%)といった答えが目立ちました。


一方、「今後増やしたい人」では「同性の友人と」が27.1%とトップ。「家族と」(16.0%)「異性の友人と」(14.5%)が続く結果となっています。コロナ禍で友人との飲食の機会が減ってしまい、今後そうした機会を取り戻したいという心の表れが見て取れます。


また、職場の関係者については「職場の上司と」(3.9%)「職場の部下と」(3.1%)「仕事の取引先と」(3.0%)と軒並み低い数字になっています。職場関係では「職場の同僚と」が9.2%と若干高く、飲むなら上下関係がない間柄で、という気持ちが表れているのかもしれません。

次に、どういう飲み方を今後増やしていきたいかを質問しました。
Q.今後増やしたいと思う飲み方(複数回答・n=1000)

 

今後増やしたい飲み方を聞いたところ、「少人数で会話を楽しむ程度に飲む」(14.9%)、「食事に合わせてお酒を飲む」(14.8%)が他の項目を5ポイント以上離して1位2位となりました。長時間飲むというよりも楽しみながらお酒を飲みたいという欲求が強いように感じられます。

その観点からいくと、「夕方早めの時間からちょい飲み」(8.6%)「カフェで軽く飲む」(8.1%)「帰路につく前にサクッと短時間飲み」(7.0%)といったあたりの項目もそれなりの支持を得ているといえるでしょう。

日常の中で楽しくお酒を飲みたいという志向は見逃せないポイントであり、前述のようにコロナ禍で「人生を楽しみたい」という考え方が浸透してきた中で、アルコールとの付き合い方にも楽しさを重視するようになり、より多様な飲み方をしたいと考える人が増えてきたといえるのかもしれません。

また、2010年代から「アルコール・ハラスメント(アルハラ)」などといった言葉が浸透し、無節操に飲むことに対して世間の目も厳しくなってきました。こうした時代に成人を迎えた層が増えてきており、かつての飲み方とは変化が起きていることも考えられます。今後、こうした世代がどういう飲み方をしていくのかは注目すべきポイントです。

続いてアルコールを飲むことについて、いくつかの項目についてそう思うかを聞きました。
Q.アルコール類を飲むことについて以下の項目についてそう思う(単一回答・n=993)

 

73.4%の人が回答したのが「気分転換になる」という項目でした。次に多くの人が回答したのが「楽しい気分になれる」(71.9%)であり、気分転換や楽しい気分になりたいがためにお酒を飲む人が多いことが推測されます。

次に多かったのが「飲酒は生活の中で無理なく取り入れたい」(70.8%)、「節度の有る時間と量で切り上げたい」(69.1%)という項目で、ここでも長時間飲んだり、無理に多くのお酒を飲んだりするような飲み方とは一線を画した回答が上位に来ています。

以前の回答と組み合わせると、少人数で家族や友人と楽しく飲みたいというのが多くの人の理想とする飲み方と考えられるかもしれません。
飲む時間は重要ではなく、短い時間の中でいかに楽しむことができるか、プライベートを充実させることができるかという点がコロナ禍を経て強まった意識といえるのではないでしょうか。

以前は飲み会といえば大人数での宴会をイメージする人も多かったと思いますが、このようにさまざまな考え方出てきており、より多様な飲み方、スタイルも登場するようになってきました。

そんな中、若年層を中心に人気が出始めている飲み方があります。それは「アペリティーボ」と呼ばれるもので、イタリアでは文化として定着している飲み方となっています。

このアペリティーボについての認知度をお聞きしました。
Q.「アペリティーボ」という言葉を知っているか。(単一回答・n=1000)

全体的には約7割の人が「知らなかった」と回答する結果となりましたが、20代に限ってみれば「内容まで知っていた」が24.0%、「名前だけ聞いたことがある」が25.5%と、約半数の人が、少なくとも名前は聞いたことがあると回答しています。若年層から認知度が上がってきており、今後注目される飲み方となる可能性があるといえるでしょう。


ちなみに本来、「アペリティーボ」とは「食前酒」を意味するイタリア語なのですが、イタリアでは夕食前にお店で軽くアルコールを飲みつつ、おつまみを食べるという習慣のことを指します。
「アペリティーボに行かない?」と友人や家族と連れ立ってお店に行き、軽く飲んでから夕食を食べるという光景もイタリアでは当たり前になっていて、レストランやバーなどにもアペリティーボメニューがあるほど定着した飲み方となっています。

コロナ禍を経て、人生や飲食スタイルについての考え方が変化してきた中で、ニーズに合致した注目すべき飲み方といえるでしょう。

次にこのアペリティーボについて、共感できるか、利用したいかをそれぞれ聞いてみました。
Q.アペリティーボに共感できるか、利用したいか(単一回答・n=1000)

 

とても共感できる」と「やや共感できる」を合わせて約半数の人が「共感できる」と回答しています。また、アペリティーボを含めて雰囲気、スタイル、料理などでイタリアに行ったような気分にさせてくれ、カジュアルで敷居が高くないお店やサービスを利用したいと回答した人は「とても利用したい」「やや利用したい」を合わせて約55%いました。逆に「共感できない」「利用したくない」と回答した人はどちらも11~13%と少なくなっており、今後、アペリティーボが浸透していけば新しい飲み方として定着していく可能性はあると考えられます。


最後に昨今注目を集めているノンアルコールドリンクについても聞いてみました。
Q.ノンアルコールドリンクを飲む理由(複数回答・n=585)

 

ノンアルコールドリンクを飲む場面を聞いたところ、最も多かったのが「健康を考慮して」の43.4%で、そして注目する回答が「飲酒後の疲労を回避したい」(29.9%)でした。また、「普段から飲んでいる」という回答も22.2%あり、「酔い」を楽しむというよりもコミュニケーションを楽しむ意向が進んでおり、ノンアルコールドリンクも日本の飲食シーンで普及しつつあることが見て取れます。

イタリアでは前述のアペリティーボをノンアルコールドリンクで楽しむ人も多くおり、自分の体調や気分に合わせて選ぶとより充実した飲食シーンになることでしょう。

  • アペリティーボについて

ディナー前の夕刻から食前酒と軽いフードを楽しむスタイル。
イタリア人にとってアペリティーボは「食前酒としてのカクテルだけでなく、ライフスタイルの1つであり、仲間や家族と楽しく過ごす時間そのもの」と言い、日常の暮らしの中にしっかりと根付いています。まずはプロセッコやイタリアンカクテルで乾杯。軽めのおつまみで家路につく人もいれば、レストランメニューを決めながらアペリティーボをしたり、そのまま夕食にという人もいたり様々です。

  • この調査のその他の質問

・仕事とプライベートのバランスの現実と理想(単一回答)
・コロナ前と比較して飲食店などでアルコール類を飲む頻度に変化はあるか(単一回答)
・飲むことが多いアルコール類(複数回答)
・飲食店でアルコール類を飲むとき、誰と一緒に飲むことが多いか(複数回答)
・飲食店でアルコール類を飲むとき、飲む人別にどの時間帯が多いか(複数回答)
・飲食店でアルコール類を飲む時間帯についてコロナ後に増えた場面、今後増やしたい場面(複数回答)
・飲食店でアルコール類を飲むとき、飲む人別にどのようなお店が多いか(複数回答)
・飲食店でアルコール類を飲む時間帯についてコロナ後に増えた店、今後増やしたい店(複数回答)
・普段店でアルコール類を飲む場合、平均いくら位の予算か。
 また、週に1回程度「アペリティーボを楽しむ」としたら1回にかけても良いと思う予算はいくらか(単一回答)
・ノンアルコールドリンクの利用意向(単一回答)
 

<この調査で使用した調査サービスはコチラ>

ネットリサーチ:https://neo-m.jp/research-service/netresearch/


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<例>「生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なうネオマーケティングが実施した調査結果によると……」

 

「ネオマーケティング」

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  • 「イータリー」について

事業内容:2007年に設立されたイータリーは、「高品質な食品をサステナブルに適正な価格で提供し、イタリアの多様な食文化を尊重し、ひとつの屋根の下で、食べて、食材を買って、学ぶための堅苦しくなく、自然体でシンプルな場所を作る」というオスカー・ファリネッティのコンセプトの下に誕生しました。

EATALYという名前には、“EAT ”と “ITALY ”の2つの言葉を融合させて作られました。このネーミングにはイタリアの持つその独自の歴史や食文化、調理のしやすさなど、さまざまな面に於いて魅力的な面を持っている「イタリアン(Italian)」を「食す(Eat)」という意味が込められています。そんなイータリーは現在、2007年にイタリア、トリノに第一号店をオープンして以来、世界15カ国に40以上の店舗を展開中で、日本においては 旗艦店である銀座店、原宿店、丸ノ内店、日本橋店、湘南店の5店舗を展開しています。
URL :https://eataly.co.jp/

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代表者名
橋本 光伸
上場
東証スタンダード
資本金
8518万円
設立
2000年10月