世界の都市活力ランキング「2019年版シティ モメンタム インデックス」を発刊

商業用不動産モメンタムで大阪1位、福岡4位にランクイン

東京 2019年4月23日 – 総合不動産サービス大手JLL(本社: 米国シカゴ、CEO: クリスチャン・ウルブリック、NYSE: JLL、以下: JLL)は、現在最も成長している都市経済や不動産市場を分析した年次レポート、世界の都市活力ランキング「2019年版シティ モメンタム インデックス – テック、透明度、変容(Technology, Transparency and Transformation)」を発表しました。
今回で第6版となる「2019年版シティ モメンタム インデックス(CMI)」では、世界131の都市を対象とし、直近3年間の短期モメンタムにおける様々な社会経済指標や商業用不動産の指標を分析、短期的な成長モメンタムを決定する要因を特定しました。急速に成長する都市は、その能力以上に企業や人材を呼び込むことが多い一方で、社会的な不平等、交通渋滞や環境問題などの課題に直面します。こうした課題に取り組み、短期的な成長を長期的なモメンタムへと発展させることが不可欠です。

       JLL シティ モメンタム インデックス 世界で最もダイナミックな上位20都市


ハイライトは以下の通りです。
  • 世界で最もダイナミックな上位20都市のうち、19都市をアジア太平洋地域の都市が占め、同地域の急速な市街化と経済成長の継続を反映した。特にインドと中国の都市が四分の三を占め、ベトナム、フィリピン、タイも上位入りした。上位都市の多くがテクノロジーやイノベーション分野と強く結びついており、特にテクノロジー分野は不動産モメンタムと経済モメンタム両方の主な牽引役であり、この分野が巨大テック企業のみならず、スタートアップ企業の層の厚さを推進している。ベンガルール、ハイデラバード、ホーチミン、深セン、ナイロビはいずれもスタートアップ企業文化を醸成しており、上位にランクインした。
  • 急速な都市の発展によって、資本や企業、人材が集まる傾向にある一方で、公害、交通渋滞、人口過密、価格高騰、不平等やインフラの欠如など環境的、社会的課題をもたらすことがある。不動産はこうした課題への対処及び都市の将来的な成長の上で重要な役割を担っており、特に「都市の変容」、「まちづくり」、「不動産市場の透明度」、「サステナビリティ」の観点で重要である。

                     モメンタムのサイクル

  • インドの都市は、ベンガルール(1位)、ハイデラバード(2位)、デリー(4位)、プネー(5位)、チェンナイ(7位)、コルカタ(15位)の6都市が上位にランクインしている。インドの上位都市は、ここ数年で多くの対内直接投資の誘致に成功しており、またインドの好調な成長ダイナミクスに注目する海外投資家からの関心も集めている。海外投資家にとって不動産市場の透明度は重要であるものの、インドの不動産透明度は依然として低く、インド政府は不動産透明度の向上と汚職撲滅への取り組みを進めている。
  • 中国の都市は、西安(9位)、広州(10位)、南京(11位)、北京(13位)、上海(14位)、重慶(16位)、杭州(17位)、深セン(19位)、成都(20位)の9都市が上位に入った。ここ数年、巨額のインフラ投資や不動産開発が力強いモメンタムを支え、高速鉄道網の拡大、新たな地下鉄システムや空港の容量拡大など、巨額なインフラ投資の恩恵を受け続けている。一方で、発展の原動力はインフラからイノベーション主導へと変化し始めており、イノベーション、起業精神、生活のしやすさを基盤とした新たな都市構造がグローバル規模で進化している。
  • 西安は、CMI調査対象である中国圏14都市のうち最高順位(9位)で初ランクインした。中国西部に位置する西安は、これまで沿岸部の都市に後れをとっていたが、シルクロードにおける戦略的な立地とイノベーションや研究開発の強さで上位に入った。深刻な大気汚染に苦しんできたが、高さ100メートルの空気清浄棟を設置するなどの革新的な対策を講じている。
  • 東京の不動産価格が高止まりしていることを背景に、大阪と福岡を含む日本の地方都市が投資先としての重要性を高めている。従来こうした都市は国内投資家が中心となっていたが、構造的なシフトにより海外投資家の注目を集め、特に大阪に対する注目度が高い。大阪の市場ファンダメンタルズは好調で、今後数年間は底堅いオフィス需要と限定的な供給による力強い賃料上昇が予想される。また、2019年のG20サミット開催、2025年の万国博覧会の開催地に決定したことで、インフラ整備や再開発の増加が見込まれる。その裏付けとして、大阪はサブインデックスである商業用不動産モメンタムで世界1位となっている。
  • 大阪に続き、福岡は商業用不動産モメンタムで4位に入った。福岡は、再開発プロジェクト「天神ビッグバン」を通じて、中核となる地域の再興に取り組んでいる。イノベーションエコノミーに注力することで、シアトル、ストックホルム、ミュンヘンのような優れたテクノロジーによる住みやすさを実現し、世界のイノベーションエコノミーにおいて重要な役割を果たしている中規模都市の一員に加わろうとしている。

               商業用不動産のモメンタム※:世界上位5都市

※オフィスの需要、オフィス賃料、リテール賃料及びホテル客室料金の直近の変動率及び予想される変動率(%)に関する変数に基づく。また、国際小売企業のプレゼンス、商業用不動産直接投資総額、不動産透明度も含まれる。

JLLリサーチ事業部長 赤城 威志は次のように述べています。
「『シティ モメンタム インデックス』は、グローバルに都市を科学するJLLシティリサーチプログラムの一環として、都市の活力を動態的に分析するレポートです。第6版にあたる2019年版では、急激に変貌を遂げる都市群の勢いを忠実に浮かびあがらせるため、特に短期モメンタム(社会経済のモメンタム及び商業用不動産のモメンタム)に焦点を当てることにより近時発展の著しい都市を特定しています。
総合ランキングにおいては、高い経済成長に加え、不動産・インフラ整備の進むインド・中国の都市がランクインしました。特にインドではテクノロジー産業を牽引する都市、中国では経済拡大・人口増が顕著な内陸部の都市がスコアを伸ばしています。急激な発展がみられる一方で、その副産物でもある都市問題・環境問題への対応が長期的発展の鍵となっています。
また2019年版では、短期的なモメンタムでも商業用不動産のモメンタムに特化したランキング分析を行い、日本の大阪が世界第1位、福岡が第4位となりました。東京に遅れて経済回復が波及した状況のもと、現在旺盛なオフィス需要に支えられ賃料上昇率も非常に高い状態となっています。また、不動産投資主体にとっても注目の的となっており、海外投資家による事例も含め不動産取引が活発化している都市です。さらに両都市は、近年の訪日来客数増加の恩恵を顕著に享受しているうえ、大阪万博開催決定や都市再開発・インフラ整備計画など長期的発展も視野に入れつつ都市的魅力を向上させている都市と言えるでしょう」

JLLでは今後も継続的に都市の科学を進めていきます。次回は、今や都市の将来を決定づけ、長期的発展に欠かせないイノベーションの動向を都市別に分析したレポート「(仮題)Innovation Geographies」を発行予定です。

シティ モメンタム インデックスとは
CMIは、世界の都市のモメンタムを評価、分析した都市の活力ランキングしたレポート。第6版となる2019年版は、131都市を対象とし、社会経済及び商業用不動産のモメンタムから構成される短期モメンタム20項目のサブスコアを加重平均した総合スコアにより評価している。

JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に関わるすべてのサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。JLLは不動産市場を再考し、皆様のアンビション実現を支援する不動産の機会やスペースを提供するとともに、お客様、人、コミュニティにとってよりよい明日を築くことを目指します。フォーチュン500に選出されているJLLは、2018年12月31日現在、世界80ヵ国で展開、従業員約90,000名を擁し、売上高は163億米ドルです。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。
http://www.jll.com
 
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