奈良市アートプロジェクト「古都祝奈良2025―2026」初のメディアアート部門!子ども向けワークショップを開催

平成28年度の「東アジア文化都市2016 奈良市」の開催を記念して、翌年度よりスタートした「奈良市 アートプロジェクト古都祝奈良(ことほぐなら)」。これまで国内外のアーティストとともに、奈良のまちなかで、人々が集い、体験し、学ぶ場を創出してきました。令和7年は9回目。今年度は「美術」「演劇」のカテゴリーに「メディアアート」を新たに加え、さまざまなプログラムを展開しています。
今冬、子どもたちがXR※体験を行いながら、主体的に参加できるメディアアートのワークショップ「ならまちアート・コラボラトリー」を初めて実施します。
※XR(クロスリアリティ)…現実世界とデジタルセカイ(世界)を融合し、新しい体験を創造する技術。VR(人工現実感)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)など、さまざまな方法で世界をとらえ体験できる技術の総称。
1.「ならまちアート・コラボラトリー※」とは
アート/テクノロジー/サイエンスの分野を中心としたワークショップで、参加者が「未来の奈良のまち」について考えます。最新のXR体験を使いながら作品を作る機会や、これから奈良市で計画されるまちづくりも踏まえてアイデアを出し合う機会等を設けます。子どもたちが「アート×最新技術」を学ぶことで、それぞれの「将来のわたしたちのまち」や「実現したい未来社会」等を思い描き、新たな側面からまちに参画する関係人口を増やしていきます。今年度は下記の2事業を実施します。
※「コラボラトリー」とは、「コラボレーション(共同制作)」+「ラボラトリー(研究室)」の造語。クラブ活動のように参加者が集い、さまざまな議題で議論を深め、併せて体験・活動を行うことで、その輪を広げていく。
①「ならまちアート・コラボラトリー」部活編
部活編として、メディアアーティストが一条高等学校に赴き、美術部等の生徒たちとともに作品を制作。生徒たちが作った作品(紙やタブレット等での描画、写真)にAR技術を掛け合わせ、「バーチャル美術館」として空間に展示する。XRの技術を学びながら、実際に作品の展示デザイン・空間構成等をデジタルセカイの中で実施。バーチャル美術館は、②のワークショップ等でも一般公開を予定。
<ワークショップ>
日時:令和8年2月7日(土)13時~17時
場所:一条高等学校 美術室(奈良市法華寺町1351番地)
対象:一条高等学校 美術部の生徒1~2年生等
※一条高等学校限定のため、一般公募は行いません。
講師:安藤英由樹氏(大阪芸術大学 芸術学部 アートサイエンス学科 教授)他


②「ならまちアート・コラボラトリー」まちかど編
まちかど編として、メディアアーティストやXRの専門家による子ども向けワークショップを、まちなかで展開。スマートフォン・タブレット等を使った短時間での作品づくりワークショップや、中高生を対象とした未来のまちを考えるアイデアソンを実施する。
■01 オープン型ワークショップ(入退場自由・無料)
「テクノロジーで未来を考え、あそびながらまなぼう!」
その場で絵を描き、作品をスマートフォンやタブレットで撮影。画面をのぞくと、描いた絵が空中に浮かび上がって見える、ふしぎなAR作品を作ります。
日時:令和8年2月11日(水・祝)13時~16時 ※時間内に随時体験
場所:ならファミリーらくだ広場(奈良市西大寺東町二丁目4-1)
対象:小学生中心(大人の参加も可)
講師:森山朋絵氏(メディア芸術キュレーター、東京都現代美術館学芸員)安藤英由樹氏(大阪芸術大学 芸術学部 アートサイエンス学科 教授)
■02 クラスルーム型ワークショップ(事前申込制・無料)
「みんなで描こう、未来のまち!“もしも”をカタチにする、未来創造アイデアソン」
ゲスト講師にVR領域の専門家・清川清氏をお招きし、実際の機器を提示しながら、未来の技術を子どもたちに紹介。最新技術に触れながら、集まった中高生と「未来の奈良のまち」のアイデアを交換し、まちの未来を思い描きます。
日時:令和8年2月11日(水・祝)13時~16時
1時間目(13時~)…楽しい未来技術の紹介「しあわせになるコンピュータ」
2時間目(14時~)…グループワーク
3時間目(15時~)…発表
場所:ならファミリーらくだ広場(奈良市西大寺東町二丁目4-1)※上記と同じ会場
対象:中学生・高校生 定員:40名
ゲスト講師:清川清氏(奈良先端科学技術大学院大学 教授)
ファシリテータ―:大谷智子氏(大阪芸術大学 芸術学部 アートサイエンス学科 准教授)
申込方法:令和8年1月31日までに、専用の申込フォームから申込
https://logoform.jp/form/p6et/1325392
2.プログラムディレクター・講師・ファシリテーター

森山 朋絵氏
【プログラムディレクター・講師】
1989年より学芸員として東京都写真美術館の創立に携わり多数の映像メディア展を企画。東京大学、早稲田大学、東京藝術大学、バウハウス大学、UCLA等で教鞭を執り、2007年より現職。独ZKM、米MIT、Getty 研究所に招聘滞在後、Prix Ars Electronica 審査員、SIGGRAPH Asia2008 議長、NHK日本賞審査員、文化庁メディア芸術祭アート部門主査、文化審議会専門部会委員等を歴任。日本バーチャルリアリティ学会フェロー。

安藤 英由樹氏
【講師】
1974年岐阜生まれ。2008年大阪大学大学院情報科学研究科准教授、2020年大阪芸術大学アートサイエンス学科教授。XRの分野を中心に錯覚利用インタフェース、Wellbeingを実現する情報技術などの研究に従事。基礎研究に加え、芸術表現としての先端的科学技術の社会貢献にも関心を寄せ、自らも作品制作を行なう。第12回文化庁メディア芸術祭優秀賞、ARS ELECTRONICA PRIX Honorary Mention受賞(2009, 2011) 等。

大谷 智子氏
【講師・ファシリテータ―】
インタフェースやデジタルコンテンツの心理学的評価を行うと共に、当該分野の理解増進事業に従事。研究者やデザイナーらと共に、錯覚を楽しみ、その利用・応用の可能性を考える錯視ブロックプロジェクトを行っている。この活動は第 11回キッズデザイン賞子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門優秀賞(経済産業大臣賞)を受賞した。様々な角度や大きさの図形が起こす目の錯覚 (錯視) で、私たちが街に対して無意識に感じている活動的な雰囲気をあらわした「錯視地図」シリーズは、東京都現代美術館や長崎県立美術館等で展示された。
■ゲスト講師

清川 清氏
1994年大阪大学基礎工学部三年次中退。1998年奈良先端科学技術大学院大学 博士後期課程修了。博士(工学)。ワシントン大学、情報通信研究機構などを経て、2002年大阪大学サイバーメディアセンター助教授、2017年より奈良先端科学技術大学院大学 教授。バーチャルリアリティ、拡張現実、人間拡張などの技術を活用して、すべての人が能力を最大限に発揮して助け合う、インクルーシブな社会の実現を目指している。
3.メディアアートに関連したこれまでの取組
令和7年度から部門を始動するにあたり、令和6年度にはゲストにメディアアーティストの落合陽一氏をお招きし、シンポジウム「まちと未来をみんなで考える-メディアアートの可能性-」を開催しました。
「まちと未来をみんなで考える-メディアアートの可能性-」
日時:2025年3月1日(土)14:00-16:00
場所:奈良市ならまちセンター 市民ホール(東寺林町38)
定員:300人(全席自由)参加無料・要申込
第1部:アーティストトーク
ゲスト:落合陽一氏(メディアアーティスト、大阪・関西万博のテーマ事業プロデューサー)
大阪・関西万博の開催を控えて、万博の歴史や準備中のパビリオンのお話、落合氏自身のこれまでの活動やテーマについて等、多岐にわたるお話を講演。
第2部:パネルディスカッション
パネリスト:森山 朋絵氏(メディア芸術キュレーター/東京都現代美術館学芸員)
安藤 英由樹氏(大阪芸術大学アートサイエンス学科 教授)
大谷 智子氏(大阪芸術大学アートサイエンス学科 准教授)
仲川 げん(奈良市長、奈良市アートプロジェクト実行委員会委員長)
「きたるべき奈良市アートプロジェクトに期待すること」をトークテーマにパネルディスカッション。
古都祝奈良HPに、当日の公演概要レポートを掲載しています。
第1部レポート
https://kotohogunara.jp/infomation/6121

第2部レポート
https://kotohogunara.jp/infomation/6281

主催 奈良市、奈良市アートプロジェクト実行委員会
奈良市アートプロジェクト「古都祝奈良2025-2026」公式ウェブサイト


本件に関するお問い合わせ先
奈良市 市民部 文化振興課
電話:0742-34-4942
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